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変わり始める日常
届かぬ悲鳴
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悲鳴が聞こえたというのに、表を歩く人々は少しも気にする素振りはない。
「様子を見て来る。お前はアプと一緒にいてくれ」
リヴも面倒事には極力関わりたくないタイプなのだが、悲鳴の声が少女のもののように聞こえた。
「おいおい……変な事に首突っ込むなって」
「おいリヴ……リプ! 私も一緒に行く!!」
「お前は足手まといだ。さっき言った事を忘れたか?」
魔女だとバレないように魔法は使わない。魔法が使えなければ、アピは非力な少女だ。アピは悔しそうに頬の肉を噛んだ。リヴはアピ達を置いて裏路地へと入った。
悲鳴の聞こえた方をそっと覗く。そこには粗末な衣服を着せられた少年少女が五人おり、両手を縄で縛られていた。そしてがたいの良い男が一人の少女の髪をぞんざいに掴み、何かを言っている。
「……人身売買」
この治安の悪い世界では、人身売買など当たり前に起こっていた。あの子供達はこれから売られるのだろう。奴隷商人は少女の髪を掴む者と後ろで待機する男の二人しかいない。
リヴは奥歯を噛み締めた。彼の脳裏には泣き叫ぶ少女の姿が――
「っ!!」
リヴは懐からナイフを取り出すと、一気に走り出した。
まずは少女の髪を掴む男。男は直ぐにリヴの存在に気が付いたが、初動が遅れた。少女の髪から手を離し、腰元の曲刀を掴もうとしたが、リヴのナイフが男の左太腿を刺した方が早かった。
悲鳴を上げて地に膝をつく直前に、止めとして首筋にナイフを走らせる。血の噴水を撒き散らし、男は声無く事切れた。
少年少女達は何が起きているのか分からず恐怖の表情を浮かべている。その背後で――もう一人の男が「何だてめえ!」と喚きながら曲刀を抜きリヴに襲い掛かる。
通り道に少年少女達がいたのだが、男が全く目もくれず突撃して来た為、悲鳴を上げてその場に倒れこむ。それに片眉を痙攣させてから、リヴは襲い掛かってきた曲刀を一旦かわし、距離を取る。
男が曲刀を振り上げようとした時だった。リヴは近くにあったゴミ箱を強く蹴り男のバランスを崩す、そして隙が出来た男の首筋目掛けてナイフを素早く振るった。
初めの男と同様に、血を撒き散らしながら倒れる。
頬についた返り血を袖で拭っていると、後を付いて来たらしいフレイが慌てた様子で駆け寄って来た。
「お前何やっているんだよ……!」
「……ああいうのが、俺は一番嫌いなんだ」
少年少女の命を金で売買する行為。リヴはそれを酷く嫌っていた。正義感というよりも、過去の出来事からだ。
「人身売買……。確かお前のいた孤児院の子供達……売られたんだっけか?」
怯える子供達を横目で見ながらフレイが呟く。
リヴのいた孤児院の院長パミラが殺害された後、子供達は散り散りになった。――その中のほとんどが奴隷商人によって攫われてしまった。
15だったリヴは必死で抵抗しようとしたが、大人達が集団でかかって来たら為す術もなく、瀕死の重傷を負わされた。子供達が奴隷商人によって攫われるのを見ている事しか出来なかった。
その過去の負い目から子供を人身売買しようとしている者を見かけると、いてもたってもいられなくなるのだ。今はあの時のように無力ではない。
「……その話は忘れろよ」
「いーや、忘れないね。お前が俺に唯一教えてくれた」
「お前が酔わせたせいだろうが……」
この事は誰にも言うつもりは無かったのだが、フレイと一緒に飲んだ時に酔いのせいで口を滑らせてしまった。弱味は握られたくなかったというのに、一生の不覚だ。
「だけどリヴ。お前、こいつらをどうするんだよ。売られたって事は戻る場所もないはずだぞ」
子供達は身を寄せ合って震えている。食事をロクに与えられていなかったのか、全員細い身体をしている。
「……孤児院を探す。そこに預かってもらう」
「最近は何処の孤児院も経営が悪化していてこんな人数を一気に引き取ってくれる場所なんてないぞ? お前が全員引き取る事も出来ないだろう?」
「……」
奴隷商人から救ったとして、この少年少女達がどうやって生き延びるのか。子供達はすっかり怯えていて、奴隷商人を殺したリヴを恐ろしげに見上げている。
「……引き取り先が見つかるまでは――」
「おいおいおい! まさか私の家で見るって言うんじゃないだろうな!? 流石にそんな大人数無理だぞ!?」
言いかけたところで、アピがフレイの背後から現れる。
「あ、アプちゃん見ちゃ駄目だ!」
「構わん!! 血は見慣れている!! それよりリヴ! お前は私の家で世話になっているというのに住人を増やそうって言うのか!? 相談無しにそれは困る!!」
「え? アプちゃんの家に住んでいる……? リヴどういう事?」
「お前がいると話が進まん! 黙っていてくれ!!」
フレイにそう一喝してから、アピは軽く跳躍して両足をリヴの腰元に巻き付け至近距離で指を差される。彼女の表情は怒りに染まっていた。
「……別にお前の家で世話するつもりはない。俺にだって家はある」
「十もいかない子供達だけ置いておくって言うのか!! 無責任過ぎる!!」
「お前は何をそんなに怒っているんだ……関係ないだろう?」
「ある!! だって私は――!!」
「そこの者達、何をしている!」
背後から鎧を身に纏った兵士達が三名程現れた。騒ぎを聞きつけて駆けつけて来たようだ。
地面には血に塗れて死亡した二人の男、路地の片隅で震える子供達。そして――返り血を浴びた男一人とその男に詰め寄る少女。明らかにリヴが加害者だ。リヴは顔を見られないようにと首元のスカーフを鼻先まで上げる。
「お前、まさかここ最近多発している奴隷商人か!?」
「違う。俺はあいつらから子供達を救っただけだ」
「それを証明するものはあるのか?」
嘘は言っていない。だが、リヴの疑いは晴れなかった。
フレイはリヴに注意が向いている間に陰に身を潜めたようだ。
このまま連行されるなら逃げる算段を考えないと、と暗闇にいるフレイに目配せして退路を探っている時。
「あ……ほんとう、です。このおにいさんは、わたしたちを、たすけてくれました」
先程髪を引っ張られていた少女が、たどたどしく真実を伝えてくれた。リヴはその少女に優しい眼差しを送ってから兵士に視線を送る。
「俺の知り合いに孤児院をやっている者がいてね。子供が売り飛ばされるのを見たくなかったんだ」
子供達に優しく手を差し伸べて行こう、と促す。アピはリヴにしがみついたまま離れない。いつの間にか首に手を回されてしっかりとしがみつかれていた。
子供達を連れ、裏路地を出ようとしたが、兵士達は道を通さない。
「……まだ何か?」
兵士達はどう判断して良いか決めかねているようだった。暗殺者のリヴもあまり長居をしたくない。リヴがつらつらと嘘を述べようとした時だった。
「何をしているのですか?」
裏路地にそぐわぬ、透き通った声が聞こえた。
いつの間にか兵士達の背後に他の兵士達がやって来ていた。あの透き通った声を出したのはその後ろにいる人物。兵士達のがたいが良く見えないが、声からして女性だろうか。
「あ……実はあの者が奴隷商人から子供達を救ったとの事でして……真相を尋ねていたのです」
兵士達は急に緊張感を漂わせてその声の主に説明をする。どうやら位の高い人物のようだ。彼等の意識がこちらに向かっていない内に逃げてしまおう、とフレイに目配せをしようとしたが――
「そこの人、逃げないでくださいね」
声の主に気が付かれてしまった。位の高い者にしては勘が良い。リヴは逃げるのを諦めて声の主の方に身体を向けた。その人の姿は兵士の大きな身体によって見えない。
「いや、俺は別に……」
「私はこの街で行われている人身売買を根絶しようとしていました。貴方はこの子供達の命の恩人です。是非お礼がしたいので我が屋敷までいらしてくださらないでしょうか?」
「……いえ、俺は礼の為に彼等を助けたわけではありませんので」
貴族に顔を覚えられると今後の仕事に支障が出そうなのでやんわりと断りを入れると、兵士が怒りの表情を見せた。
「貴様、公女様の誘いを断るというのか?」
「公女……?」
モネの領主アルベール侯爵の娘。まさかそれ程までの地位の人物だとは思ってもみなかった。誘いを断ると心証が悪くなりそうだったのでリヴは渋々受ける事にした。これではしばらくモネを訪れられない、と頭を抱えたかったが我慢をする。
「では、一緒に来てもらおうか」
そう言った公女らしき者の姿が鎧の間から一瞬見える。柔らかそうな金の髪で、長い睫毛の下から覗くのは宝石のように青く輝いていた。
「様子を見て来る。お前はアプと一緒にいてくれ」
リヴも面倒事には極力関わりたくないタイプなのだが、悲鳴の声が少女のもののように聞こえた。
「おいおい……変な事に首突っ込むなって」
「おいリヴ……リプ! 私も一緒に行く!!」
「お前は足手まといだ。さっき言った事を忘れたか?」
魔女だとバレないように魔法は使わない。魔法が使えなければ、アピは非力な少女だ。アピは悔しそうに頬の肉を噛んだ。リヴはアピ達を置いて裏路地へと入った。
悲鳴の聞こえた方をそっと覗く。そこには粗末な衣服を着せられた少年少女が五人おり、両手を縄で縛られていた。そしてがたいの良い男が一人の少女の髪をぞんざいに掴み、何かを言っている。
「……人身売買」
この治安の悪い世界では、人身売買など当たり前に起こっていた。あの子供達はこれから売られるのだろう。奴隷商人は少女の髪を掴む者と後ろで待機する男の二人しかいない。
リヴは奥歯を噛み締めた。彼の脳裏には泣き叫ぶ少女の姿が――
「っ!!」
リヴは懐からナイフを取り出すと、一気に走り出した。
まずは少女の髪を掴む男。男は直ぐにリヴの存在に気が付いたが、初動が遅れた。少女の髪から手を離し、腰元の曲刀を掴もうとしたが、リヴのナイフが男の左太腿を刺した方が早かった。
悲鳴を上げて地に膝をつく直前に、止めとして首筋にナイフを走らせる。血の噴水を撒き散らし、男は声無く事切れた。
少年少女達は何が起きているのか分からず恐怖の表情を浮かべている。その背後で――もう一人の男が「何だてめえ!」と喚きながら曲刀を抜きリヴに襲い掛かる。
通り道に少年少女達がいたのだが、男が全く目もくれず突撃して来た為、悲鳴を上げてその場に倒れこむ。それに片眉を痙攣させてから、リヴは襲い掛かってきた曲刀を一旦かわし、距離を取る。
男が曲刀を振り上げようとした時だった。リヴは近くにあったゴミ箱を強く蹴り男のバランスを崩す、そして隙が出来た男の首筋目掛けてナイフを素早く振るった。
初めの男と同様に、血を撒き散らしながら倒れる。
頬についた返り血を袖で拭っていると、後を付いて来たらしいフレイが慌てた様子で駆け寄って来た。
「お前何やっているんだよ……!」
「……ああいうのが、俺は一番嫌いなんだ」
少年少女の命を金で売買する行為。リヴはそれを酷く嫌っていた。正義感というよりも、過去の出来事からだ。
「人身売買……。確かお前のいた孤児院の子供達……売られたんだっけか?」
怯える子供達を横目で見ながらフレイが呟く。
リヴのいた孤児院の院長パミラが殺害された後、子供達は散り散りになった。――その中のほとんどが奴隷商人によって攫われてしまった。
15だったリヴは必死で抵抗しようとしたが、大人達が集団でかかって来たら為す術もなく、瀕死の重傷を負わされた。子供達が奴隷商人によって攫われるのを見ている事しか出来なかった。
その過去の負い目から子供を人身売買しようとしている者を見かけると、いてもたってもいられなくなるのだ。今はあの時のように無力ではない。
「……その話は忘れろよ」
「いーや、忘れないね。お前が俺に唯一教えてくれた」
「お前が酔わせたせいだろうが……」
この事は誰にも言うつもりは無かったのだが、フレイと一緒に飲んだ時に酔いのせいで口を滑らせてしまった。弱味は握られたくなかったというのに、一生の不覚だ。
「だけどリヴ。お前、こいつらをどうするんだよ。売られたって事は戻る場所もないはずだぞ」
子供達は身を寄せ合って震えている。食事をロクに与えられていなかったのか、全員細い身体をしている。
「……孤児院を探す。そこに預かってもらう」
「最近は何処の孤児院も経営が悪化していてこんな人数を一気に引き取ってくれる場所なんてないぞ? お前が全員引き取る事も出来ないだろう?」
「……」
奴隷商人から救ったとして、この少年少女達がどうやって生き延びるのか。子供達はすっかり怯えていて、奴隷商人を殺したリヴを恐ろしげに見上げている。
「……引き取り先が見つかるまでは――」
「おいおいおい! まさか私の家で見るって言うんじゃないだろうな!? 流石にそんな大人数無理だぞ!?」
言いかけたところで、アピがフレイの背後から現れる。
「あ、アプちゃん見ちゃ駄目だ!」
「構わん!! 血は見慣れている!! それよりリヴ! お前は私の家で世話になっているというのに住人を増やそうって言うのか!? 相談無しにそれは困る!!」
「え? アプちゃんの家に住んでいる……? リヴどういう事?」
「お前がいると話が進まん! 黙っていてくれ!!」
フレイにそう一喝してから、アピは軽く跳躍して両足をリヴの腰元に巻き付け至近距離で指を差される。彼女の表情は怒りに染まっていた。
「……別にお前の家で世話するつもりはない。俺にだって家はある」
「十もいかない子供達だけ置いておくって言うのか!! 無責任過ぎる!!」
「お前は何をそんなに怒っているんだ……関係ないだろう?」
「ある!! だって私は――!!」
「そこの者達、何をしている!」
背後から鎧を身に纏った兵士達が三名程現れた。騒ぎを聞きつけて駆けつけて来たようだ。
地面には血に塗れて死亡した二人の男、路地の片隅で震える子供達。そして――返り血を浴びた男一人とその男に詰め寄る少女。明らかにリヴが加害者だ。リヴは顔を見られないようにと首元のスカーフを鼻先まで上げる。
「お前、まさかここ最近多発している奴隷商人か!?」
「違う。俺はあいつらから子供達を救っただけだ」
「それを証明するものはあるのか?」
嘘は言っていない。だが、リヴの疑いは晴れなかった。
フレイはリヴに注意が向いている間に陰に身を潜めたようだ。
このまま連行されるなら逃げる算段を考えないと、と暗闇にいるフレイに目配せして退路を探っている時。
「あ……ほんとう、です。このおにいさんは、わたしたちを、たすけてくれました」
先程髪を引っ張られていた少女が、たどたどしく真実を伝えてくれた。リヴはその少女に優しい眼差しを送ってから兵士に視線を送る。
「俺の知り合いに孤児院をやっている者がいてね。子供が売り飛ばされるのを見たくなかったんだ」
子供達に優しく手を差し伸べて行こう、と促す。アピはリヴにしがみついたまま離れない。いつの間にか首に手を回されてしっかりとしがみつかれていた。
子供達を連れ、裏路地を出ようとしたが、兵士達は道を通さない。
「……まだ何か?」
兵士達はどう判断して良いか決めかねているようだった。暗殺者のリヴもあまり長居をしたくない。リヴがつらつらと嘘を述べようとした時だった。
「何をしているのですか?」
裏路地にそぐわぬ、透き通った声が聞こえた。
いつの間にか兵士達の背後に他の兵士達がやって来ていた。あの透き通った声を出したのはその後ろにいる人物。兵士達のがたいが良く見えないが、声からして女性だろうか。
「あ……実はあの者が奴隷商人から子供達を救ったとの事でして……真相を尋ねていたのです」
兵士達は急に緊張感を漂わせてその声の主に説明をする。どうやら位の高い人物のようだ。彼等の意識がこちらに向かっていない内に逃げてしまおう、とフレイに目配せをしようとしたが――
「そこの人、逃げないでくださいね」
声の主に気が付かれてしまった。位の高い者にしては勘が良い。リヴは逃げるのを諦めて声の主の方に身体を向けた。その人の姿は兵士の大きな身体によって見えない。
「いや、俺は別に……」
「私はこの街で行われている人身売買を根絶しようとしていました。貴方はこの子供達の命の恩人です。是非お礼がしたいので我が屋敷までいらしてくださらないでしょうか?」
「……いえ、俺は礼の為に彼等を助けたわけではありませんので」
貴族に顔を覚えられると今後の仕事に支障が出そうなのでやんわりと断りを入れると、兵士が怒りの表情を見せた。
「貴様、公女様の誘いを断るというのか?」
「公女……?」
モネの領主アルベール侯爵の娘。まさかそれ程までの地位の人物だとは思ってもみなかった。誘いを断ると心証が悪くなりそうだったのでリヴは渋々受ける事にした。これではしばらくモネを訪れられない、と頭を抱えたかったが我慢をする。
「では、一緒に来てもらおうか」
そう言った公女らしき者の姿が鎧の間から一瞬見える。柔らかそうな金の髪で、長い睫毛の下から覗くのは宝石のように青く輝いていた。
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