堕天の皇帝

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復讐編

リベンジ

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 俺は海斗を担いで友梨奈の元へと向かう。
マリアの技。ペルフェットアスヴィジーニを
かけてもらおうと思ったが
やはりそれをする魔力はなかったようだ。
まずそれをするくらいなら俺にかけてるとも言われた。
俺を戦闘から遠ざけるためだろうか?
まぁマリアなりの優しさなのだと思った。
そして、高架下にて友梨奈を見つける。

「友梨奈。応急処置でいい。こいつを頼む。」
「し、司令官!!海斗!!」
「大丈夫だ。息はある。ただ出血は酷い。
 できるだけ迅速に頼む。」
「わ、わかりました!!」
そして、友梨奈による応急処置が始まった。

「なぁ。マリア。」
「なに?翔太くん。」
「ペルフェットアスヴィジーニはいつ使える?」
「まぁ明日には使えると思うよ。
 あれはあれで魔力の消費は激しいからね。」
「完全回復とか頭おかしいからな。」
「ふふっ。まぁそうだね。
 なら明日翔太くんにかけるね。」
「いや。俺じゃなく海斗にかけてくれ。」
「なんで?」
「誰にやられたかはわかんねぇが、
 俺の部下だ。どうせリベンジしに行く。
 それに、舞元まいかの姿がなかった。
 つまりそういうことだろうな。」
「ふふっ。相変わらず優しいとこは健在か。」
「なんか言ったか?」
「いや?なんでもないよ。」
「それを言うやつは絶対に何かあるんだけどな。」

 なんとか友梨奈の応急処置も終わったようだ。
「お疲れ様だ。友梨奈。ゆっくり休め。」
「あ、ありがとうございます。司令官。
 少しそうさせていただきますね。」
「あぁ。おやすみ。」
俺は高架下のホームレスに声をかける。
「すまねぇな。寝床を借りちまって。」
ホームレスのおっさんはいいよいいよと
言わんばかりに俺に微笑みゆっくり頷く。
今日はさすがに疲れたな。
少しだけ眠らせてもらおう。

「はっ。…ッ。」
俺の身体に激痛が走る。いってぇな。
だが、俺の身体は包帯が巻かれており、
応急処置はされている状態だった。
そして、謎の高架下にて俺と友梨奈、司令官。
そして、見知らぬ女の人とおじさんがいた。
ってそれよりもまいかだ。
俺の不手際により拉致られてしまった。
急いで助けに行かないと。
いってぇ。身体中が痛い。
だが、俺に行かないという選択肢はない。
「まぁ待ちなよ。少年。」
さっきまで寝ていたように思えた
見知らぬ女の人が俺に話しかけてくる。
「そんな身体で何をするつもりだい?」
「俺には助けなきゃいけない人がいるんだ。
 だから動く。ただそれだけだ。」
「ははっ。昔の翔太くんに似てるね。君は。
 そんな頑張る子には私から。いや。
 翔太くんからのプレゼントだよ。
 ペルフェットアスヴィジーニ。」
俺はさっきまでの身体の痛みが
なくなっていく感覚があった。
「な、なんだよ。これ。」
「私の魔法だよ。完全回復。頑張ってね。」
「あ、ありがとうございます。」
「えぇ。」

 司令官も友梨奈も完全に疲れきってる。
そして、完全回復って言ってる時点で、
司令官のあの腕すら治せたのかもしれない。
なのにそれを俺に譲ったということは
俺がリベンジをしに行くってわかってたってことか。
はぁ。何もかも見透かされてる感じがするな。

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