堕天の皇帝

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復讐編

休息

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 俺は旅館に着き少し待っていると海斗が帰ってきた。
だが、それは海斗だけではなかった。
助けたであろう女の子も一緒にいた。
「なんだ?ナンパされてた女の子を助けて
 ナンパしたのか?」
「そんな高度なナンパしねぇよ。」
「じゃあなんでいるんだよ。」
「この子がこの旅館の看板娘らしい。
 ほんとにたまたまだ。」
「はい!!ご紹介を頂きました。
 この旅館の看板娘舞元まいかです!!
 西宮翔太さんと石橋友梨奈さんですね!!
 どのようなご関係なんでしょうか?」
「俺は司令官に拾われ、ぐはっ。」
「わりぃ。手が滑った。」
「待って。死ぬ。おろろろろろ。」
「まぁ後輩と旅行って感じだ。」
「なるほど。そういうことですね。」

 次の日俺と海斗は山の中へと出る。
「ぶっとべ!!」
ガンブレードから放たれる風爆。
地形への影響がなく、大きな爆風を利用して、
敵に近づいたり、敵との距離を離したりと
なかなか活用の多い魔弾である。
そして、海斗はその爆風を利用して、
俺との距離を詰め、1回転。
その勢いを殺さずに俺に振り下げてくる。
なかなかの速さだな。
俺はベレッタでそのブレードの軌道をずらす。
そして、当たらないことを確認したら、
俺は海斗の腹に蹴りを入れる。
もちろん。俺は蹴るタイミングでは
リミッターを解除せずに普通の人間として
蹴りを入れたのだが、
風爆の勢いがあるせいか、海斗は悶えてる。
「うっぷ。朝ごはんが無駄になる。
 が、我慢しろ。」
「はぁ。これで朝の訓練は終了だ。」
「は?まだ30分しかやってないぞ?」
「元々おまえの力量を測るために
 この朝練を実施しただけだ。」
「つまり。もう見る気はないってことか。」
「いや。正確に言うと見る価値が無くなった。
 ただそれだけだ。」
「おう。メンタルになかなか来るな。」
「ブレードを振れること自体は褒めてやる。
 だが、それだけしかしない。
 もっと考えろ。ガンブレードは
 そんな単純な武器じゃない。よし。」
俺は地面に木の棒を突き刺す。
「なんだよ。これ。」
「これから朝練はなしだ。
 お前がこの上に30分目をつぶりながら
 乗れるようになったらまた再会だ。」
「は、はぁ?無理だろ。」
「そうやって諦めるのか?」
「ちっ。やってやろうじゃねぇか!!」
「まぁ先に帰ってていいぞ。俺はもう少し
 この木の棒を固定してから向かう。」
「りょーかい。」
そうして、海斗は戻って行った。

 俺は旅館に帰ってきた。
そうすると大きな声が響き渡る。
「どこにいるんだよ。」
「だから。そんな人はいないです。」
「目つきの悪い黒服はここに居るんだよ。」
「だからいないですってば。」
ふぅむ。海斗がボコしたやつの先輩とかか?
なら。俺たちに非があるな。
「クレーム対応は大変だな。まいか。」
「しょ、翔太様?」
俺のことをじっと見てくるチンピラ。
「なんだ?俺はそっちの趣味はねぇぞ?」
「そんなんじゃないわボケ。
 ってそれよりお前か。」
「は?なんのことだ?」
「うちの後輩をボコしたやつってのはよぉ。」
は?ふざけんなよ。めんどくせぇ。
まぁいいか。あいつに任せたらさらに
めんどくさくなるだろ。
「あぁ。そういや昨日チンパンジーを2匹
 ぼこったっけな?」
「ははっ。やはりお前だったか。
 特徴そのままじゃねぇか。
 早くこっちへ来い。」
「はいはい。」
「あ、あの~。翔太様?」
「ん?あぁ。こんなのハンデだ。
 気にすんな。美味しい飯を作っててくれ。」
「は、はぁ。わ、わかりました。
 お気をつけください。」
「あぁ。任せろ。」

 そして、数分後。俺は地面に突っ伏している。
はぁ。めんどくさかったな。
俺はあのチンパンジーにボコられるフリをしていた。
いくらチンパンジーのヘボパンチでも、
右腕を殴られるとやばいと思ったから
右腕に飛んできたパンチは全てかわしたりいなした。
そんな一方的暴力(笑)を受け続けてから十分後。
チンパンジーは満足してどこかへと立ち去った。
後で海斗をサンドバッグにするか。
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