堕天の皇帝

軍事育成学校編

化け物。

 俺らはほぼ同時に動き出す。
俺は一気に距離を詰める。
それに対して結衣は本を取りだし、目をつぶる。
そして、結衣は何も声に出さずに魔法陣を展開する。
あれがウィザード科か。
そして、光球が俺に勢いよく飛んでくる。
俺はスライディングでかわす。
それを予測した光球がもう1つ地面スレスレにくる。
うわ～。ウィザード科嫌い。
左足で思いっきり地面を蹴り俺は横に飛ぶ。
つーかあの光球割とスピードがあるな。
あいつ俺殺す勢いだな。
「さすが翔太ね。並大抵の人間なら
　今ので死んで、、、倒れてたわよ。」
「お前本当に殺す気だったんだな。」
「まぁあんたを倒すなら、
　殺すくらいじゃないと倒せなさそうだからね。」
なんか嫌な予感がする。
「翔太。」
「ん？なんだよ？」
「死なないでね。」
「人を殺すのは良くないことなんだぞ。」
俺のその言葉と同時に1本のレーザーが飛んでくる。
「レーザーは卑怯だろ。」
これが結衣をナンバーワンにした理由だろう。
単なる化け物だ。
俺は肩を擦らせる。
腕がちぎれたかと錯覚する。
俺は意識を失う。

「おい、セクレート。」
「ん？なんだい？翔太くん。」
「あの力を貸してくれ。無人島の時のやつだ。」
「そんなポンポン貸していいもんじゃないんだけど。」
「結衣に負ける訳にはいかねぇーんだ。」
「ん～。また男の意地ってやつなのかな。
　いいよ。弱い方だけど貸してあげる。」
「おう。ありがとな。」

 俺は目を覚ます。
「死んじゃったのかと思ったわ。」
「俺がそんなのに見えるかよ。」
「いや、今からだろうなって思ってるわ。」
「あぁ。今からが本番だ。」
俺の目が青く輝く。

 俺はさらに距離を詰める。
本当ならあのビームも光球もかわせないとこまで
俺はダッシュで詰めた。
結衣が放つその瞬間に俺は大きく飛ぶ。
そして、結衣の後ろをとる。
だが、もちろん結衣もそれは予想済みみたいだ。
後ろからの攻撃を避ける。
「さすがだな。結衣。」
「あら。どうも。」
「その本捨てたらどうだ？」
「私に負けろって言うの？」
「あぁ。負けてくれたら嬉しいかな。」