23 / 72
幸せな夜
しおりを挟む
三度目のセックスでわかったことは、別に僕は特別酷いことをしなくても勃つということだった。
要は、僕が相手の心を支配できていると感じられればいいのだ。
今回のトリガーは、瑞姫が僕のために自らエッチな格好をして、痛みや羞恥に耐えてくれていたということだった。
自分が残虐な性癖でなかったことに心から安堵する。
瑞姫はというと、ベッドで眠っている。
連日のハードなエッチに加えて、映画館を出てからずっと、電源の入ったバイブとローター、さらにはブラジャーに圧迫された乳首の洗濯ばさみで、お酒も飲み、帰宅直後にはまだうまくコントロールできない僕の激しいセックスだ。それはもう、めちゃくちゃ疲れているんだろう。
お尻のローターを抜き、乳首の洗濯ばさみを取って、溢れている白い液を濡れタオルで拭いてあげている間に、彼女はくったりと寝てしまった。
(こんなになるまで、頑張ってくれてたんだ……)
そう思うと、めちゃくちゃ愛しい。
また、息子が元気になりそうなくらいだった。
しかし、これだと僕はちっとも『執事』っぽくないなと思う。
瑞姫の理想は『ちょっと意地悪な執事』で、基本的には奉仕してもらいたい側なはずだった。命令されるのは嫌いだし、お嬢様扱いしてもらいたい。
そういう観点から言うと、今週の僕は失格だろう。
さっきもガンガン突いて中に出したし、昨日の夜だって公園で全裸だ。勃つようになったことは嬉しいが、もうちょっと理性をコントロールできなければならないだろう。
瑞姫の髪をそっと梳く。
ん、と小さく身じろぎする彼女の額にキスをする。
このまま唇に噛みつきたいような衝動と、ゆっくり寝かせてあげたい気持ちとがせめぎ合う。
(でもまあ、僕は明日仕事だしな……)
彼女の会社はもうゴールデンウィークで連休だが、僕の会社はカレンダー通りなので明日と明後日は仕事なのだ。
ふあ、とあくびをして、電気を消す。
幸せな疲労感を感じながら眠りに落ちていった。
要は、僕が相手の心を支配できていると感じられればいいのだ。
今回のトリガーは、瑞姫が僕のために自らエッチな格好をして、痛みや羞恥に耐えてくれていたということだった。
自分が残虐な性癖でなかったことに心から安堵する。
瑞姫はというと、ベッドで眠っている。
連日のハードなエッチに加えて、映画館を出てからずっと、電源の入ったバイブとローター、さらにはブラジャーに圧迫された乳首の洗濯ばさみで、お酒も飲み、帰宅直後にはまだうまくコントロールできない僕の激しいセックスだ。それはもう、めちゃくちゃ疲れているんだろう。
お尻のローターを抜き、乳首の洗濯ばさみを取って、溢れている白い液を濡れタオルで拭いてあげている間に、彼女はくったりと寝てしまった。
(こんなになるまで、頑張ってくれてたんだ……)
そう思うと、めちゃくちゃ愛しい。
また、息子が元気になりそうなくらいだった。
しかし、これだと僕はちっとも『執事』っぽくないなと思う。
瑞姫の理想は『ちょっと意地悪な執事』で、基本的には奉仕してもらいたい側なはずだった。命令されるのは嫌いだし、お嬢様扱いしてもらいたい。
そういう観点から言うと、今週の僕は失格だろう。
さっきもガンガン突いて中に出したし、昨日の夜だって公園で全裸だ。勃つようになったことは嬉しいが、もうちょっと理性をコントロールできなければならないだろう。
瑞姫の髪をそっと梳く。
ん、と小さく身じろぎする彼女の額にキスをする。
このまま唇に噛みつきたいような衝動と、ゆっくり寝かせてあげたい気持ちとがせめぎ合う。
(でもまあ、僕は明日仕事だしな……)
彼女の会社はもうゴールデンウィークで連休だが、僕の会社はカレンダー通りなので明日と明後日は仕事なのだ。
ふあ、とあくびをして、電気を消す。
幸せな疲労感を感じながら眠りに落ちていった。
0
お気に入りに追加
437
あなたにおすすめの小説
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
【書籍化予定】居場所を奪われ続けた私はどこに行けばいいのでしょうか?
gacchi
恋愛
桃色の髪と赤い目を持って生まれたリゼットは、なぜか母親から嫌われている。
みっともない色だと叱られないように、五歳からは黒いカツラと目の色を隠す眼鏡をして、なるべく会わないようにして過ごしていた。
黒髪黒目は闇属性だと誤解され、そのせいで妹たちにも見下されていたが、母親に怒鳴られるよりはましだと思っていた。
十歳になった頃、三姉妹しかいない伯爵家を継ぐのは長女のリゼットだと父親から言われ、王都で勉強することになる。
家族から必要だと認められたいリゼットは領地を継ぐための仕事を覚え、伯爵令息のダミアンと婚約もしたのだが…。
奪われ続けても負けないリゼットを認めてくれる人が現れた一方で、奪うことしかしてこなかった者にはそれ相当の未来が待っていた。
書籍化予定です。Web版は11/21までの公開です。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
婚約解消は君の方から
みなせ
恋愛
私、リオンは“真実の愛”を見つけてしまった。
しかし、私には産まれた時からの婚約者・ミアがいる。
私が愛するカレンに嫌がらせをするミアに、
嫌がらせをやめるよう呼び出したのに……
どうしてこうなったんだろう?
2020.2.17より、カレンの話を始めました。
小説家になろうさんにも掲載しています。
【完結】この運命を受け入れましょうか
なか
恋愛
「君のようは妃は必要ない。ここで廃妃を宣言する」
自らの夫であるルーク陛下の言葉。
それに対して、ヴィオラ・カトレアは余裕に満ちた微笑みで答える。
「承知しました。受け入れましょう」
ヴィオラにはもう、ルークへの愛など残ってすらいない。
彼女が王妃として支えてきた献身の中で、平民生まれのリアという女性に入れ込んだルーク。
みっともなく、情けない彼に対して恋情など抱く事すら不快だ。
だが聖女の素養を持つリアを、ルークは寵愛する。
そして貴族達も、莫大な益を生み出す聖女を妃に仕立てるため……ヴィオラへと無実の罪を被せた。
あっけなく信じるルークに呆れつつも、ヴィオラに不安はなかった。
これからの顛末も、打開策も全て知っているからだ。
前世の記憶を持ち、ここが物語の世界だと知るヴィオラは……悲運な運命を受け入れて彼らに意趣返す。
ふりかかる不幸を全て覆して、幸せな人生を歩むため。
◇◇◇◇◇
設定は甘め。
不安のない、さっくり読める物語を目指してます。
良ければ読んでくだされば、嬉しいです。
(完)妹が全てを奪う時、私は声を失った。
青空一夏
恋愛
継母は私(エイヴリー・オマリ伯爵令嬢)から母親を奪い(私の実の母は父と継母の浮気を苦にして病気になり亡くなった)
妹は私から父親の愛を奪い、婚約者も奪った。
そればかりか、妹は私が描いた絵さえも自分が描いたと言い張った。
その絵は国王陛下に評価され、賞をいただいたものだった。
私は嘘つきよばわりされ、ショックのあまり声を失った。
誰か助けて・・・・・・そこへ私の初恋の人が現れて・・・・・・
『完結』人見知りするけど 異世界で 何 しようかな?
カヨワイさつき
恋愛
51歳の 桜 こころ。人見知りが 激しい為 、独身。
ボランティアの清掃中、車にひかれそうな女の子を
助けようとして、事故死。
その女の子は、神様だったらしく、お詫びに異世界を選べるとの事だけど、どーしよう。
魔法の世界で、色々と不器用な方達のお話。
妹に全てを奪われた私は〜虐げられた才女が愛されることを知るまで〜
影茸
恋愛
妹であるアメリアを好きになったからと、一方的に婚約破棄された伯爵令嬢サーシャリア。
明らかに不当な婚約破棄に関わらず、家族はサーシャリアに可愛げがないのが行けないの一点張り。
挙句の果て、それでも認めないサーシャリアを家から放り出してしまう。
だが、彼らは知らない。
サーシャリアが今までの努力と、それが伯爵家を大きく支えていたこと。
そんなサーシャリアを多くの人間が慕っており。
──彼女を迎えに来た人間がいたことを。
これは、自分を認めない環境から逃げ出せたことを機に、サーシャリアが幸せを手にするまでの物語。
(旧タイトル) 妹に全てを奪われた私が愛されることを知るまで
(タイトルで悩んでおり、変更あるかもです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる