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第一部
6-2.ムカつくあいつが夢に現れて
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夢か現実か判断ができない中、誰かが部屋に入ってきた気配がした。
クレメントが迎えに来たのだろうか。
何も分からないし、もうどうでもいい。
そんな投げやりな思考の中……自分の中に、誰かが入ってきた。
真っ暗な闇の中で目を覚ました。
自分の身体すら見えない場所に、ここは夢の世界なのだと思い至る。
意識だけの存在で居ることにも慣れてしまいそうだ。
もはや現実よりも長く居るであろう場所は、相変わらず遠くに赤紫色の光がある。
そして何度も何度も同じ言葉を繰り返し、何度も何度もアリシアの身体を苛む。
しかし今回はその雄々しい声はアリシアに向かず、別の方向へと投げかけられた。
「まさか此処まで来ようとは」
その声は命令のように淡々としたものではなく、歓喜の色を帯びていた。
そのすぐあとに赤紫色が輝いたかと思うと、そこには初めて姿が浮かび上がる。
声と同じく雄々しい男性の裸体は、腰に布だけを巻き付けていた。
逞しい骨格に盛り上がった筋肉は、正しく男性を象徴するものかもしれない。
しかしどこか行きすぎた姿は不自然で、人間とは思えなかった。
それもそのはず、その肉体は赤紫色の強大な魔力を立ち上らせていたからだ。
これが……淫魔、なの?
意識だけの存在で、アリシアは強い疑念を抱いていた。
ロシュが教えてくれた淫魔はインキュバスだと言っていた。
なのに、目の前の姿はどう考えても男性だろう。
意識をもっと近付けようとすると、淫魔の視線は自分ではない方向へ向けられる。
そしてその先に居たのは……闇に浮かぶロシュの姿だった。
「我が空間によく来た、無上の魔術師よ」
雄々しい声が空間に響き渡った。
それはアリシアの意識を縮ませるのに十分な迫力だったが、対するロシュは薄い笑みを浮かべていた。
「俺も会いたかったぜ……サキュバス」
これはやはり夢なのだろうか。
そう思ってしまうくらい、アリシアの思考は混乱の境地に達していた。
無上の魔術師?
夢で聞いた言葉はロシュを示していたのだろうか。
それに、サキュバスって?
ロシュは知ってて違うことを教えたのだろうか。
いくつも浮かんだ疑問は緩慢な頭では処理しきれない。
二つの存在もアリシアの理解など待っては居ないらしく、会話は進んでしまう。
「一つ訂正しとくが、ここはアリシアの精神だ。てめぇの空間なんかじゃねぇよ」
「あの女などただの仮宿よ。直に我が傀儡となろう」
楽しげな声は空間を震わせ、けばけばしい燐光が舞い踊る。
自分に呪いをかけていたのはこんなにも禍々しい存在だったのか。
意識だけの存在だというのに身体に寒気が走った。
「そんなもん、させるわけねぇだろ」
「ほう? ならばどうする。我はこの女を手放さぬぞ」
「そんな面倒な真似、必要ねぇだろ。てめぇの目的は俺の魔力なんだからよ」
無上の魔力を捧げろ。
何度も繰り返された言葉はロシュの魔力を求めていたのだ。
ようやく知った事実を前に、アリシアは再び疑問を抱いてしまう。
なぜ、ロシュを求めて自分に呪いを施したのだろうか。
「そんなに欲しけりゃ俺に取り憑け。アリシアを巻き込むな」
「それができれば苦労はせん」
ロシュの怒りがこもった声に、淫魔は受け流すように嘲笑う。
本来、淫魔は異性に取り憑き生気を貪る存在だ。
ということは、分類上は男性であるサキュバスはロシュに取り憑くことができない。
その事実に思い至らなかったことに歯噛みしながら、アリシアは続く言葉に意識を向ける。
「精霊なら性別くらい変えられんだろ。それともそのわざとらしい姿に愛着でもあんのかよ?」
「人間如きと違い、姿形などどうでもよい。
我があえて変えなかったのは、それが貴様の望みを叶えることにも繋がるからだ」
「俺の望みってなんだよ?」
ロシュの挑発するかのような言葉に、淫魔は朗々と声を響かせた。
「我が呪ったことにより、貴様は愛する女と交われたであろう?
この先も呪いを理由に永遠に交われる。そして我は無上の魔力を堪能できる。
誰もが満たされる至極の呪いであろう!」
高らかな笑いは空間を歪ませ、そこかしこから赤紫色の光が亀裂のように溢れでる。
この空間はアリシアの精神だと言っていた。
ということは、目にしている光景はアリシア自身の限界なのではないか。
そんな恐怖の中、ロシュの静かな声が響いた。
「……そんなつまんねぇ理由だったとはな」
細めた赤い瞳は冷え切り、心地よさげな淫魔に鋭く刺さる。
先程までの好戦的な雰囲気と打って変わって、どこかあきれ果てたようなものになった。
「呪いなんかで繋がって嬉しい男なんているかよ。さっさとアリシアを開放しやがれ」
「断る。そんなにこの女から出ていってほしければ、貴様の命ごと魔力を捧げろ」
そんなとんでもない要求に頷くはずがない。
淫魔もそう思って言っただろうに、ロシュは唇の端をぐっと引き上げた。
まるで教師の間違えを指摘するかのように。
クラスメイトの嫉妬や異端の目を嘲笑うように。
ロシュは心底下らないと言いたげな様子で、思いっきり鼻で笑った。
「その程度で満足するならくれてやるよ。食えるもんなら食ってみろ」
再び挑発的になったロシュから魔力が流れ出る。
意識だけの存在であるアリシアは、それが淫魔に向かっているのだと気付いてしまった。
揺蕩い続ける意識の中、うっすらと感情がこみ上げる。
あたしのこと、勘違いだって拒絶したくせに。
守るために命を捧げるなんて、そんなことしないで。
やめて。
死んじゃうなんて嫌だ。
もう居なくならないで。
だってあたしは、ロシュのことが好きなんだから……!
そう強く思った瞬間、何度見下ろしても存在しなかった身体がすぅっと姿を取り戻した。
いつもの見慣れた真っ黒なローブ。
真っ暗な闇の中に手を伸ばすと、すぐ近くから握るものがあった。
それは何度も自分を救ってくれたもので、決して離れないように握り返した。
「お前を置いて死ぬわけねぇだろ、ばーか」
そんな悪態すら嬉しくて堪らない。
涙がぶわりと溢れたが、零れる前に目映い光が放たれた。
それは淫魔の叫びと共に大きくなり、光の合間に見える姿に息をのんだ。
雄々しく禍々しい姿の周りには赤い宝石が散りばめられ、そこから計り知れないほどの魔力が流れ込んでいる。
それは淫魔を悦ばせるものではないらしく、苦しげな絶叫を響かせていた。
「家にあった魔石、全部かっぱらってきたんだよ。
数百年分の魔力なんて食い切れるわけねぇよな。クソみてぇな家だが、初めて役に立った」
アリシアの隣で笑うロシュは、断末魔の悲鳴にじっと耳を傾ける。
もはや人間の言葉を使う余裕すらないのだろう。
魔術師の呪文に似た叫びが一点に収束し、それは赤紫色の燐光に替わって消えた。
そして空間には暗闇だけが残り、取り戻したはずの身体は再び闇に沈む。
繋いでいるはずの手の感触も曖昧になり、アリシアの意識はふわりと浮上していった。
クレメントが迎えに来たのだろうか。
何も分からないし、もうどうでもいい。
そんな投げやりな思考の中……自分の中に、誰かが入ってきた。
真っ暗な闇の中で目を覚ました。
自分の身体すら見えない場所に、ここは夢の世界なのだと思い至る。
意識だけの存在で居ることにも慣れてしまいそうだ。
もはや現実よりも長く居るであろう場所は、相変わらず遠くに赤紫色の光がある。
そして何度も何度も同じ言葉を繰り返し、何度も何度もアリシアの身体を苛む。
しかし今回はその雄々しい声はアリシアに向かず、別の方向へと投げかけられた。
「まさか此処まで来ようとは」
その声は命令のように淡々としたものではなく、歓喜の色を帯びていた。
そのすぐあとに赤紫色が輝いたかと思うと、そこには初めて姿が浮かび上がる。
声と同じく雄々しい男性の裸体は、腰に布だけを巻き付けていた。
逞しい骨格に盛り上がった筋肉は、正しく男性を象徴するものかもしれない。
しかしどこか行きすぎた姿は不自然で、人間とは思えなかった。
それもそのはず、その肉体は赤紫色の強大な魔力を立ち上らせていたからだ。
これが……淫魔、なの?
意識だけの存在で、アリシアは強い疑念を抱いていた。
ロシュが教えてくれた淫魔はインキュバスだと言っていた。
なのに、目の前の姿はどう考えても男性だろう。
意識をもっと近付けようとすると、淫魔の視線は自分ではない方向へ向けられる。
そしてその先に居たのは……闇に浮かぶロシュの姿だった。
「我が空間によく来た、無上の魔術師よ」
雄々しい声が空間に響き渡った。
それはアリシアの意識を縮ませるのに十分な迫力だったが、対するロシュは薄い笑みを浮かべていた。
「俺も会いたかったぜ……サキュバス」
これはやはり夢なのだろうか。
そう思ってしまうくらい、アリシアの思考は混乱の境地に達していた。
無上の魔術師?
夢で聞いた言葉はロシュを示していたのだろうか。
それに、サキュバスって?
ロシュは知ってて違うことを教えたのだろうか。
いくつも浮かんだ疑問は緩慢な頭では処理しきれない。
二つの存在もアリシアの理解など待っては居ないらしく、会話は進んでしまう。
「一つ訂正しとくが、ここはアリシアの精神だ。てめぇの空間なんかじゃねぇよ」
「あの女などただの仮宿よ。直に我が傀儡となろう」
楽しげな声は空間を震わせ、けばけばしい燐光が舞い踊る。
自分に呪いをかけていたのはこんなにも禍々しい存在だったのか。
意識だけの存在だというのに身体に寒気が走った。
「そんなもん、させるわけねぇだろ」
「ほう? ならばどうする。我はこの女を手放さぬぞ」
「そんな面倒な真似、必要ねぇだろ。てめぇの目的は俺の魔力なんだからよ」
無上の魔力を捧げろ。
何度も繰り返された言葉はロシュの魔力を求めていたのだ。
ようやく知った事実を前に、アリシアは再び疑問を抱いてしまう。
なぜ、ロシュを求めて自分に呪いを施したのだろうか。
「そんなに欲しけりゃ俺に取り憑け。アリシアを巻き込むな」
「それができれば苦労はせん」
ロシュの怒りがこもった声に、淫魔は受け流すように嘲笑う。
本来、淫魔は異性に取り憑き生気を貪る存在だ。
ということは、分類上は男性であるサキュバスはロシュに取り憑くことができない。
その事実に思い至らなかったことに歯噛みしながら、アリシアは続く言葉に意識を向ける。
「精霊なら性別くらい変えられんだろ。それともそのわざとらしい姿に愛着でもあんのかよ?」
「人間如きと違い、姿形などどうでもよい。
我があえて変えなかったのは、それが貴様の望みを叶えることにも繋がるからだ」
「俺の望みってなんだよ?」
ロシュの挑発するかのような言葉に、淫魔は朗々と声を響かせた。
「我が呪ったことにより、貴様は愛する女と交われたであろう?
この先も呪いを理由に永遠に交われる。そして我は無上の魔力を堪能できる。
誰もが満たされる至極の呪いであろう!」
高らかな笑いは空間を歪ませ、そこかしこから赤紫色の光が亀裂のように溢れでる。
この空間はアリシアの精神だと言っていた。
ということは、目にしている光景はアリシア自身の限界なのではないか。
そんな恐怖の中、ロシュの静かな声が響いた。
「……そんなつまんねぇ理由だったとはな」
細めた赤い瞳は冷え切り、心地よさげな淫魔に鋭く刺さる。
先程までの好戦的な雰囲気と打って変わって、どこかあきれ果てたようなものになった。
「呪いなんかで繋がって嬉しい男なんているかよ。さっさとアリシアを開放しやがれ」
「断る。そんなにこの女から出ていってほしければ、貴様の命ごと魔力を捧げろ」
そんなとんでもない要求に頷くはずがない。
淫魔もそう思って言っただろうに、ロシュは唇の端をぐっと引き上げた。
まるで教師の間違えを指摘するかのように。
クラスメイトの嫉妬や異端の目を嘲笑うように。
ロシュは心底下らないと言いたげな様子で、思いっきり鼻で笑った。
「その程度で満足するならくれてやるよ。食えるもんなら食ってみろ」
再び挑発的になったロシュから魔力が流れ出る。
意識だけの存在であるアリシアは、それが淫魔に向かっているのだと気付いてしまった。
揺蕩い続ける意識の中、うっすらと感情がこみ上げる。
あたしのこと、勘違いだって拒絶したくせに。
守るために命を捧げるなんて、そんなことしないで。
やめて。
死んじゃうなんて嫌だ。
もう居なくならないで。
だってあたしは、ロシュのことが好きなんだから……!
そう強く思った瞬間、何度見下ろしても存在しなかった身体がすぅっと姿を取り戻した。
いつもの見慣れた真っ黒なローブ。
真っ暗な闇の中に手を伸ばすと、すぐ近くから握るものがあった。
それは何度も自分を救ってくれたもので、決して離れないように握り返した。
「お前を置いて死ぬわけねぇだろ、ばーか」
そんな悪態すら嬉しくて堪らない。
涙がぶわりと溢れたが、零れる前に目映い光が放たれた。
それは淫魔の叫びと共に大きくなり、光の合間に見える姿に息をのんだ。
雄々しく禍々しい姿の周りには赤い宝石が散りばめられ、そこから計り知れないほどの魔力が流れ込んでいる。
それは淫魔を悦ばせるものではないらしく、苦しげな絶叫を響かせていた。
「家にあった魔石、全部かっぱらってきたんだよ。
数百年分の魔力なんて食い切れるわけねぇよな。クソみてぇな家だが、初めて役に立った」
アリシアの隣で笑うロシュは、断末魔の悲鳴にじっと耳を傾ける。
もはや人間の言葉を使う余裕すらないのだろう。
魔術師の呪文に似た叫びが一点に収束し、それは赤紫色の燐光に替わって消えた。
そして空間には暗闇だけが残り、取り戻したはずの身体は再び闇に沈む。
繋いでいるはずの手の感触も曖昧になり、アリシアの意識はふわりと浮上していった。
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