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2章
蠢く瘴気
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狒々「猫又山は平和だのぉー」
欠伸をしながら草むらにねっころがる体長3Mを超す大きな猿。
かつて富士山の麓に住んでいたが悪さをして追い出され黒部に移り住んだが
この地でも悪さを改めなかったっとされる妖怪である。
しかし実際はそのどちらも荒っぽい樵共が猿を憂さ晴らしに殺していた為の報復であり。
それを人側が一方的に悪猿として伝承したに過ぎない。
狒々「(肯搆泉達録)だったか?勝手に猿を悪者にしやがって」
猫又「そうさなー、人間様は偉いらしいでなんでもわしらの性にしてたからなー」
体長2.9Mのある大猫がでてきて狒々の独り言に答える。
この猫も昔富士山に住んでいた猫鬼であったが人間様が獣狩りに山に入ってきた居りに
自分を殺そうとした軍兵さんに反撃して逃げ出したに過ぎない。
結果軍兵さんは死んだらしいが、こちらの言い分としては手をだしたのそちらがさきなのだ。
その後狒々と同じく黒部まで逃げてきたが、こちらでも大きな体躯の猫鬼をみて勝手に悪者にし
無いこと無いこと伝承されていってしまった。
だがそれも今は昔
狒々を殺しに来た樵もいまはいなく猫鬼も歳をさらに得て猫又となり
ここ猫又山には年間数人程度の登山にくるものたちをやり過ごしさえすれば
万事平穏で過ごせているのである。
住処を追われなければ最早遺恨も怨恨もない。
狒々「しかし最近は外の国から瘴気がとんできておるらしいぞ?」
猫又「そうさな、しかし瘴気なんて生むのも淀んだ思念からうまれるもんじゃし自業自得じゃなかろうかの?」
狒々「そうじゃの、わしらの住むこの地にいらんトラブルさへもちこんでくれねば人様がどうなるかなんてしったこっちゃないしのぉ」
二匹の妖怪は関わりあいたくないという本心もあるが
散々おいまわしてくれた人間を
様付けで呼ぶあたり勿論本心の様付けではなく
嫌味の囃し立てであろうことは想像できた。
そんな二匹の暇つぶしの会話をざわざわと風が草に音を立てさせる。
さがその風の音にいつもとは違う音が混じるの猫の耳はいち早く感じ
猫又は身体を起こす。
何時から居たのだろう、目と鼻の先に真っ黒な人の形を模した影がいて
その影のなからぼんやりと両目の位置だけが光っていて猫又の目を覗き込む。
猫又「なんだ・お・・」
猫又が喋り切る前にその人影は猫又の口から中へと侵入していった。
狒々「おい、なにをしている!」
そう喋り影を追いはごうとしたが体が動かないきがつけば狒々の後ろにも人影がいて
自分を羽交い絞めにしていた。
体長3mを超える狒々には自分が身体を振りほどこうとしてもびくともしない
その強靭さとその虚ろな光の眼の狂人さに驚愕をし
そして彼もまた・・口から飲み込まれ・・
???「すまんがちょっと役にたってもらうよ・・」
そこで狒々と猫又の意識は暗転した。
欠伸をしながら草むらにねっころがる体長3Mを超す大きな猿。
かつて富士山の麓に住んでいたが悪さをして追い出され黒部に移り住んだが
この地でも悪さを改めなかったっとされる妖怪である。
しかし実際はそのどちらも荒っぽい樵共が猿を憂さ晴らしに殺していた為の報復であり。
それを人側が一方的に悪猿として伝承したに過ぎない。
狒々「(肯搆泉達録)だったか?勝手に猿を悪者にしやがって」
猫又「そうさなー、人間様は偉いらしいでなんでもわしらの性にしてたからなー」
体長2.9Mのある大猫がでてきて狒々の独り言に答える。
この猫も昔富士山に住んでいた猫鬼であったが人間様が獣狩りに山に入ってきた居りに
自分を殺そうとした軍兵さんに反撃して逃げ出したに過ぎない。
結果軍兵さんは死んだらしいが、こちらの言い分としては手をだしたのそちらがさきなのだ。
その後狒々と同じく黒部まで逃げてきたが、こちらでも大きな体躯の猫鬼をみて勝手に悪者にし
無いこと無いこと伝承されていってしまった。
だがそれも今は昔
狒々を殺しに来た樵もいまはいなく猫鬼も歳をさらに得て猫又となり
ここ猫又山には年間数人程度の登山にくるものたちをやり過ごしさえすれば
万事平穏で過ごせているのである。
住処を追われなければ最早遺恨も怨恨もない。
狒々「しかし最近は外の国から瘴気がとんできておるらしいぞ?」
猫又「そうさな、しかし瘴気なんて生むのも淀んだ思念からうまれるもんじゃし自業自得じゃなかろうかの?」
狒々「そうじゃの、わしらの住むこの地にいらんトラブルさへもちこんでくれねば人様がどうなるかなんてしったこっちゃないしのぉ」
二匹の妖怪は関わりあいたくないという本心もあるが
散々おいまわしてくれた人間を
様付けで呼ぶあたり勿論本心の様付けではなく
嫌味の囃し立てであろうことは想像できた。
そんな二匹の暇つぶしの会話をざわざわと風が草に音を立てさせる。
さがその風の音にいつもとは違う音が混じるの猫の耳はいち早く感じ
猫又は身体を起こす。
何時から居たのだろう、目と鼻の先に真っ黒な人の形を模した影がいて
その影のなからぼんやりと両目の位置だけが光っていて猫又の目を覗き込む。
猫又「なんだ・お・・」
猫又が喋り切る前にその人影は猫又の口から中へと侵入していった。
狒々「おい、なにをしている!」
そう喋り影を追いはごうとしたが体が動かないきがつけば狒々の後ろにも人影がいて
自分を羽交い絞めにしていた。
体長3mを超える狒々には自分が身体を振りほどこうとしてもびくともしない
その強靭さとその虚ろな光の眼の狂人さに驚愕をし
そして彼もまた・・口から飲み込まれ・・
???「すまんがちょっと役にたってもらうよ・・」
そこで狒々と猫又の意識は暗転した。
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