20 / 20
冒険者!
泣いてないんだからな!
しおりを挟む「よーしよし、泣きやめいい子だから、な?」
「ぐすっ、ぐすっ、だってぇえぇ~ぅ」
クマのような盗賊のボスに縦抱きで子供をあやす様に揺すぶられているという衝撃の絵面にはわけがあるんですよーぐすっ
つい先程盗賊に襲われそうなところ救世主現るというような感じで来たこいつは盗賊のボスであり、あまりにもな威圧感に恐怖を感じた膀胱ちゃんが限界を超えて、小学生ぶりのおもらしをしてしまったのだ。ショックすぎてここら辺の記憶は曖昧だけど、いい歳しておもらしを人前でしてしまったという羞恥に耐えきれず、泣いてしまい何故かそれを見たボスが焦り今に至るという感じだ。
何故盗賊のボスが俺をこんなふうに扱うのかが謎だ。はっ!どうせここで優しくしておいた方が奴隷として扱いやすくなるとかそういう理由に違いない!絶対そうだ!
「むー!はなせー!俺は騙されないんだからなー!」
「危ないだろ、暴れるんじゃない」
腕から出て距離を取ろうともがく俺をよしよししょうがない子だなとでも言うふうに軽くあしらうボス。えーこれ俺の本気のバタバタなんですけど。同じ男としてあまりにもな体格差に涙が止まらない。
「なんで、俺に優しくするんだ!どうせそうやって優しくしといてお前もえっちなことするんだろ!」
「、、、えっち?まさかここに来る前に手を出されていたのか?!?誰だそいつの特徴を教えろ!俺が仇を討ってやる!!」
ほえ?軽い気持で言った言葉にボス大激怒。空気がビリビリと痺れるような威圧感で満たされ、こころなしか壁にかけられたロウソクの日の揺れが激しい気がする。俺はてっきり奴隷を扱うような組織でボスと言われているこいつは俺にえっちな技を仕込んで売るのかと思ったけど違うのか?
「こんな10歳ほどの小さな子になんてむごいことを!」
「、、、、、?10歳?俺17歳だぞ?」
「は?そんなわけあるかこんなに小さくて転んだだけで折れてしまいそうな華奢な体で何を言っている。明らかに10歳もいってないだろ」
「これがまじなんだよなー。」
まあ、この世界に来てからの日数で言うと赤ちゃんと変わりは無いんだけどね。こいつの体格がいくらいいとはいえ、俺とこいつとで随分認識の差があるようだ、この世界の住人は揃いも揃ってガタイがいいからな。
「俺が5歳の時でさえ、もっとたくましかったぞ。身長は10センチは高かったし。どう見てもお前は10歳ほどだろ?そんな嘘をつかなきゃいけないところに身を置いていたのか可哀想に。」
「ぐぬぬぬぬぬ、、、、」
前半の言葉に気を取られ、最後らへんは何を言っているのか聞こえなかったが俺にはわかる異世界に来てまで身長マウント(?)を取られているということが。
くそー!俺はまだまだでかくなるんだからなー!
0
お気に入りに追加
449
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートの威力はすさまじくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
傷だらけの僕は空をみる
猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。
生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。
諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。
身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。
ハッピーエンドです。
若干の胸くそが出てきます。
ちょっと痛い表現出てくるかもです。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
はい好き〜〜ぜひもっと執筆して欲しい絶対続きも読みたい
執筆頑張ってください