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【1.運命のキスは星のみちびき? 】はげしく揺れる
はげしく揺れる(2)
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しかし彼女のそんな願いは次の瞬間、無残に砕け散ることとなる。
カラン──。
扉の上部につけられた小さな鐘が音を立てたのだ。
「い、いらっしゃいま……」
入ってきたのは若い男だ。
安物のスーツを着ていてもそこだけ華やぐように目立つのは彼の整った容姿と、聡明な光をたたえる視線故か。
その目が店内を見回し、薄笑いを浮かべた新人店員のもとで止まり──驚愕に見開かれた。
「星歌、こんなところで何やってんの?」
行人である。
──ズルイ! いつも姉ちゃんって呼ぶくせに、たまに名前呼びするの。
星歌と名を呼ばれ、ドキリと高鳴る心臓を押さえて彼女は「エヘヘ」と白々しい笑い声をあげた。
「やー、その、バイトだよ」
「バイトって……。そりゃ、星歌は失業したてだけど。だからってこんな急に……」
スニーカーの踵を床に打ちつけて近付いてきて、行人はあらためてじろりと店内を見渡す。
星歌の隣りでレジ打ちを教えていた姿勢のまま止まっている翔太を見下ろすと「フッ」と鼻で笑ってみせた。
カラン──。
扉の上部につけられた小さな鐘が音を立てたのだ。
「い、いらっしゃいま……」
入ってきたのは若い男だ。
安物のスーツを着ていてもそこだけ華やぐように目立つのは彼の整った容姿と、聡明な光をたたえる視線故か。
その目が店内を見回し、薄笑いを浮かべた新人店員のもとで止まり──驚愕に見開かれた。
「星歌、こんなところで何やってんの?」
行人である。
──ズルイ! いつも姉ちゃんって呼ぶくせに、たまに名前呼びするの。
星歌と名を呼ばれ、ドキリと高鳴る心臓を押さえて彼女は「エヘヘ」と白々しい笑い声をあげた。
「やー、その、バイトだよ」
「バイトって……。そりゃ、星歌は失業したてだけど。だからってこんな急に……」
スニーカーの踵を床に打ちつけて近付いてきて、行人はあらためてじろりと店内を見渡す。
星歌の隣りでレジ打ちを教えていた姿勢のまま止まっている翔太を見下ろすと「フッ」と鼻で笑ってみせた。
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