6 / 136
【1.運命のキスは星のみちびき? 】もはや異世界しかない!
もはや異世界しかない!(5)
しおりを挟む
「な、なにっ?」
反射的に声が裏返ったのは、今日という日が最悪だったからだと星歌は自分に言い訳をした。
「姉ちゃん、ジャージ貸すから履いて。その格好、パンツ丸見えだよ?」
「えっ、ええ……?」
義弟の前だからと、いつもの調子で両足を広げて座っていたことにようやく気付く。
ヒールといっしょだ。頑張って履いた慣れないスカート。
少しでも女性らしく見えるようにと朝早く起きて巻いた髪も、睫毛だって、今やダラリと力を失っていた。
「わ、私のパンツを見たな!」
「見たくないよ。見せられたんだよ」
自分の方が被害者だという口ぶりで、行人はキッチンからカップを二つ持って奥へと行ってしまう。
玄関すぐの四畳半のキッチンスペースを、星歌はズルズルと四つん這いで進み、奥の八畳間に転がった。
その顔面目がけて、グレーのジャージが放られる。
「もっとかわいいやつがいいんだけど」
苦情を述べながらも、いそいそとスカートの下にそれを履く。
「……武家の長袴みたいだね」
「ブケノナガバカマ?」
反射的に声が裏返ったのは、今日という日が最悪だったからだと星歌は自分に言い訳をした。
「姉ちゃん、ジャージ貸すから履いて。その格好、パンツ丸見えだよ?」
「えっ、ええ……?」
義弟の前だからと、いつもの調子で両足を広げて座っていたことにようやく気付く。
ヒールといっしょだ。頑張って履いた慣れないスカート。
少しでも女性らしく見えるようにと朝早く起きて巻いた髪も、睫毛だって、今やダラリと力を失っていた。
「わ、私のパンツを見たな!」
「見たくないよ。見せられたんだよ」
自分の方が被害者だという口ぶりで、行人はキッチンからカップを二つ持って奥へと行ってしまう。
玄関すぐの四畳半のキッチンスペースを、星歌はズルズルと四つん這いで進み、奥の八畳間に転がった。
その顔面目がけて、グレーのジャージが放られる。
「もっとかわいいやつがいいんだけど」
苦情を述べながらも、いそいそとスカートの下にそれを履く。
「……武家の長袴みたいだね」
「ブケノナガバカマ?」
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ヤリたい男ヤラない女〜デキちゃった編
タニマリ
恋愛
野獣のような男と付き合い始めてから早5年。そんな彼からプロポーズをされ同棲生活を始めた。
私の仕事が忙しくて結婚式と入籍は保留になっていたのだが……
予定にはなかった大問題が起こってしまった。
本作品はシリーズの第二弾の作品ですが、この作品だけでもお読み頂けます。
15分あれば読めると思います。
この作品の続編あります♪
『ヤリたい男ヤラない女〜デキちゃった編』
ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~
taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。
お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥
えっちめシーンの話には♥マークを付けています。
ミックスド★バスの第5弾です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる