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文化祭はなんだか凄いです
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「遥!」
パタパタと廊下を早歩きをしていると、後ろから呼び止められてパッと振り向いた。
『あ!伊織先生っ!どうされましたか?』
コテリと首を傾げると、伊織先生が僕を呼び止めた体勢のままカチンって固まっちゃった。どうしたんだろう?
伊織先生が固まってしまったので、とりあえず伊織先生の目の前までいって手をフリフリしてみる。
『いーおーりーせーんせっ?大丈夫ですか?』
それにハッとした伊織先生は顔を赤く染めて動き出した。
「すまん、遥のメイドさんが思ってた以上に可愛くて見惚れてた。忙しい時にすまん、ちょっと生徒会室に行ってくれないか?あいつら、文化祭が始まったら忙しくなるからって駄々捏ね始めてなぁ~・・・。確かに今日まで相当頑張ってくれてたからお疲れ様、今日も頑張ってって励ましてやってくれないか?」
物凄く申し訳なさそうな顔でお願いっ!と手を合わせる伊織先生に、思わずコクリと頷いた。僕が行って元気が出るかはちょっと自信ないけども。
S組には俺から言っとくからって言ってくれた伊織先生にバイバイって手を振って、地図アプリを開いて急いで生徒会室に向かった。僕、まだ校舎内の場所覚えられて無いんだよね・・・。
生徒会室の扉をトントンとノックすると、ガチャっと扉が内に開いたと共にドンっと月城兄弟に勢いよく抱きつかれた。
「はーちゃぁあん!」
「会いたかったよぉお!」
『朝陽くん、夕陽くん久しぶりっ!僕も会いたかったよ』
パッと顔を上げた2人は僕に抱きついたまま固まってしまった。キョトリとして2人を見ても全然反応無いし、なんか静かだなぁって生徒会室の中に視線を移すと全員僕の方を凝視したまま固まってしまってた。
なんなの?今日はみんな固まる日?やっぱりすーっごく疲れてるのかなぁ?
『・・・大丈夫ですか?』
「・・・っ!すみません、メイドさんな遥がすごく魅力的だったもので、つい。このまま俺専用のメイドさんになりません?」
いち早くハッとしたのは琉唯先輩だった。それにしても琉唯先輩はたまに不思議な冗談を言うよね?
なんて思ってたら慧先輩が琉唯先輩を後ろからパコーンって叩いた。
「お前なぁ~・・・。メイド遥は俺のだ」
「痛いじゃ無いですか!あなたの馬鹿力で俺の頭が悪くなったらどうしてくれるんです」
「・・・ふたり、とも、落ち着いて。だいじょぶ、メイドの、はる、は・・・おれ、が引き取る」
「ちょーっとまってくださいよぉ~!メイドの遥くんは物じゃ無いんだから誰のでも無いんじゃないですかぁ~!」
「「そーだそーだぁ!」」
なんだかよく分かんないけど、思ったより元気なのかも?
『あの・・・伊織先生に言われて来たんですけど、皆さん今日まですっごく頑張ったんですよね?お疲れ様です。今日も大変だと思いますけど、頑張ってくださいねっ!応援してますっ!』
グッとガッツポーズをしてそう言うと、みんなまたカチンって固まった後、揃って天を仰いだ。
「・・・ありがとうございます、遥。俺、すごく頑張れそうです」
「俺もだ。ありがとう遥」
「ん、さすが、はる」
「俺もいつもの倍頑張れちゃいそぉ~」
「僕らの女神様は最高に優しくて」
「最高に可愛いよねぇ」
天井、何かあるの?と僕も見上げてみたけどやっぱり何にもなくて、みんななんでいつも天井見るんだろう?って今日もコテリと首を傾げた。
パタパタと廊下を早歩きをしていると、後ろから呼び止められてパッと振り向いた。
『あ!伊織先生っ!どうされましたか?』
コテリと首を傾げると、伊織先生が僕を呼び止めた体勢のままカチンって固まっちゃった。どうしたんだろう?
伊織先生が固まってしまったので、とりあえず伊織先生の目の前までいって手をフリフリしてみる。
『いーおーりーせーんせっ?大丈夫ですか?』
それにハッとした伊織先生は顔を赤く染めて動き出した。
「すまん、遥のメイドさんが思ってた以上に可愛くて見惚れてた。忙しい時にすまん、ちょっと生徒会室に行ってくれないか?あいつら、文化祭が始まったら忙しくなるからって駄々捏ね始めてなぁ~・・・。確かに今日まで相当頑張ってくれてたからお疲れ様、今日も頑張ってって励ましてやってくれないか?」
物凄く申し訳なさそうな顔でお願いっ!と手を合わせる伊織先生に、思わずコクリと頷いた。僕が行って元気が出るかはちょっと自信ないけども。
S組には俺から言っとくからって言ってくれた伊織先生にバイバイって手を振って、地図アプリを開いて急いで生徒会室に向かった。僕、まだ校舎内の場所覚えられて無いんだよね・・・。
生徒会室の扉をトントンとノックすると、ガチャっと扉が内に開いたと共にドンっと月城兄弟に勢いよく抱きつかれた。
「はーちゃぁあん!」
「会いたかったよぉお!」
『朝陽くん、夕陽くん久しぶりっ!僕も会いたかったよ』
パッと顔を上げた2人は僕に抱きついたまま固まってしまった。キョトリとして2人を見ても全然反応無いし、なんか静かだなぁって生徒会室の中に視線を移すと全員僕の方を凝視したまま固まってしまってた。
なんなの?今日はみんな固まる日?やっぱりすーっごく疲れてるのかなぁ?
『・・・大丈夫ですか?』
「・・・っ!すみません、メイドさんな遥がすごく魅力的だったもので、つい。このまま俺専用のメイドさんになりません?」
いち早くハッとしたのは琉唯先輩だった。それにしても琉唯先輩はたまに不思議な冗談を言うよね?
なんて思ってたら慧先輩が琉唯先輩を後ろからパコーンって叩いた。
「お前なぁ~・・・。メイド遥は俺のだ」
「痛いじゃ無いですか!あなたの馬鹿力で俺の頭が悪くなったらどうしてくれるんです」
「・・・ふたり、とも、落ち着いて。だいじょぶ、メイドの、はる、は・・・おれ、が引き取る」
「ちょーっとまってくださいよぉ~!メイドの遥くんは物じゃ無いんだから誰のでも無いんじゃないですかぁ~!」
「「そーだそーだぁ!」」
なんだかよく分かんないけど、思ったより元気なのかも?
『あの・・・伊織先生に言われて来たんですけど、皆さん今日まですっごく頑張ったんですよね?お疲れ様です。今日も大変だと思いますけど、頑張ってくださいねっ!応援してますっ!』
グッとガッツポーズをしてそう言うと、みんなまたカチンって固まった後、揃って天を仰いだ。
「・・・ありがとうございます、遥。俺、すごく頑張れそうです」
「俺もだ。ありがとう遥」
「ん、さすが、はる」
「俺もいつもの倍頑張れちゃいそぉ~」
「僕らの女神様は最高に優しくて」
「最高に可愛いよねぇ」
天井、何かあるの?と僕も見上げてみたけどやっぱり何にもなくて、みんななんでいつも天井見るんだろう?って今日もコテリと首を傾げた。
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