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体育祭はお祭り騒ぎでした
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ピピー!!!
「制限時間の5分が経過いたしました!!!その場で止まってください!不正が無いよう今から体育委員が騎馬ごとの総得点を確認しに周ります!降りてしまうと分かりにくいので騎馬は組んだままでお願いします!!」
結局戸惑ったままで終わってしまった・・・・・・。
「失礼します。取得されたハチマキを見せていただけますか?」
「はい、お願いします」
確認に来た体育委員さんにハチマキを渡して集計してもらう。僕のハチマキも結局守ってもらって無事だから結構点数稼げてる気がするけど、他の人たちはどうなんだろ?後でどうだったか聞いてみようかなぁ。
「はい、ありがとうございました。もう騎馬を降りても大丈夫ですよ」
「はい。ありがとうございました」
お許しが出たので騎馬を降りて土台をしてくれた3人にまずありがとうってお礼を伝えたら、3人とも苦笑して「俺ら遥乗せてただけでマジでなんもしてねぇからなぁ」とかそれぞれが言うから僕も、確かにあの練習の日々は何だったんだってくらい僕も何もしてないやって苦笑してしまった。
「体育委員会の皆様ありがとうございました!では結果を発表いたします!!1位S組!2位B組!3位C組!A組はほぼ全員生徒会の甘い微笑みという毒牙にかかっ・・・・・・いえ、自らかかりに行ってしまった事によりトップ3入りを逃しました!またD組以降の10点ハチマキは氷姫に献上され、献上した騎馬はそのまま氷姫を守る盾となった事によってB組C組を退けました!!さすが姫です!!それでは皆様ありがとうございました!テントへお戻りください!」
甘い微笑みという毒牙とは。きょとんとしながら琉唯先輩と月城兄弟を見ると、3人そろってニッコリ笑ってくれた。うん、なんとなく深堀するのはやめとこうかな。
「遥くん、本当お疲れ様ぁ!テントも~どろっ!」
「1位取れたね!良かったよ。動いてないから他の動きとか全然把握できて無かったし、ホッとしたね」
「そうだな。っつーか遥以外は次にリレーが待ってるんだからさっさと戻らないと間に合わねぇぞ」
「ちょっと拍子抜けしてるけども・・・・・・1位は嬉しいねっ!・・・・・・ほんとだ、リレーの集合時間割と迫ってる。このまま集合場所行かなくて大丈夫?」
「大丈夫。いったんテント戻ってから行くから」
九条くんも生徒会のテントに戻らずにS組のテントまで一緒に戻って、律と合流してから3人は集合場所に走って行った。もしかして送ってくれたのかな?僕1人でも大丈夫だったのに。でもお話ししながらテントに戻る時間も楽しかったから、感謝だよね。あとでありがとうって言うの覚えとかなきゃ。
「遥、お疲れさん!ここからS組のスタート位置遠くてよく見えなかったんだけどさ、ほとんど動いてなかったよな?どうなってたんだ?」
「んっとね、陣形組んで防衛戦っていう作戦だったから固まってたんだけどね、何故か名前を呼んでくれたらハチマキを渡します!って言われたから名前を呼んだら、ハチマキがたくさん集まってね、困惑してる間に終わったの」
「なるほど。うちの遥さすがすぎんか?」
ポソリと何かを小声でつぶやいた後、それでも疲れただろ、お疲れ様。って頭を撫でてくれた。皆のノリで撫でられる事はあったけど、こんな風に優しく律に頭を撫でられる事が珍しくて、思わず律を見上げてジッと見てしまう。
「ど、どうした?」
「んーん、ありがとね、律」
動揺したように言う律に、フフッと笑みがこぼれる。
えへへ、と2人でニコニコしてると、リレーが始まる直前の実況が流れはじめた。
「さてさてさてさて!!桜華学園体育祭!最後の種目となりました!!!組対抗リレーとなります!!!S組メンバーはキラッキラしております!!生徒会からは生徒会長様、副会長様、書記様、会計様、加えて風紀の新鋭大神様!爽やかの代名詞、柳様の出場です!!先ほどまで騎馬戦に出場していましたが大丈夫なのでしょうか?A組以降はこの錚々たる顔ぶれを抜かすことが出来るのか・・・・・・!!!楽しみであります!!!それでは皆様位置についてください!」
スタートラインに立ってるのは颯汰だ。並んでる順番を見る限り、颯汰、隆、九条くん、大和先輩、琉唯先輩、会長様、の順番で走るみたい。なんだか僕までドキドキしてきたぁ。
「うわ、颯汰と一緒に走るA組の奴、陸上やってるやつだった気がする。大丈夫かな」
「え、そうなの?本業じゃぁん・・・・・・!颯汰頑張れー!!」
位置について・・・・・・よ~い、ドン!
合図に合わせて飛び出す生徒たち。颯汰とA組の人が一気に先頭に飛び出す。え、めちゃめちゃ早い!
「おー!颯汰負けてねぇな」
「うん!!颯汰凄いね!早いね!!!」
A組の人より少しリードして隆にバトンが渡る。ぐんぐんと加速していく隆もまためちゃめちゃ早い。ちょっとずつリードを広げてるけど、やっぱりA組の人も早いから振り切るのは難しそう。
九条くんにバトンが渡ると、普段の緩い雰囲気から一転、真剣な表情でA組と距離を離していく。そして歓声がすんごい。確かに真面目に頑張ってる九条くんはレアだし格好いいもんね。
大和先輩にバトンが渡る。あの大きな体でそんなに早く走れるのかって思うくらい早い。脚が長いからまずリーチが違うよね。しんどさなんて感じられない無表情でサラリとA組を離していく。
琉唯先輩はうっすらと微笑みながら爆走してる。いつもの微笑を保ったままあんなに早く走れるなんてすごい。まだ余裕すらありそうな様子にびっくりだ。綺麗な銀髪が風に靡いていてなんだか見惚れてしまう。
アンカーは会長様。不敵な笑みを浮かべてぐんぐんとA組との距離を離していく。すっごい早い。アンカーなんて皆早い人が出てるはずなのに、他の追随を許さない、って感じだ。
全く危なげなく1位でゴールしたS組は、最終的に総合優勝した。会長様は最後の挨拶で、俺が団長なんだから優勝するのは当たり前だ。って言って琉唯先輩にチョップされてた。
楽しい一日ってあっという間に過ぎて行っちゃうよね。僕、学校の行事がこんなに楽しかったの初めてだ。これからもこんな思い出がたくさん作れるのかなって思ったら、この学園に入って本当に良かったなって、入学してから何度目か分からないけどまた改めてそう思った。
最後にS組全員で撮ってもらった集合写真は絶対注文するって決めてる。今日撮った写真たちは僕の一生の宝物になりそうだ。
「制限時間の5分が経過いたしました!!!その場で止まってください!不正が無いよう今から体育委員が騎馬ごとの総得点を確認しに周ります!降りてしまうと分かりにくいので騎馬は組んだままでお願いします!!」
結局戸惑ったままで終わってしまった・・・・・・。
「失礼します。取得されたハチマキを見せていただけますか?」
「はい、お願いします」
確認に来た体育委員さんにハチマキを渡して集計してもらう。僕のハチマキも結局守ってもらって無事だから結構点数稼げてる気がするけど、他の人たちはどうなんだろ?後でどうだったか聞いてみようかなぁ。
「はい、ありがとうございました。もう騎馬を降りても大丈夫ですよ」
「はい。ありがとうございました」
お許しが出たので騎馬を降りて土台をしてくれた3人にまずありがとうってお礼を伝えたら、3人とも苦笑して「俺ら遥乗せてただけでマジでなんもしてねぇからなぁ」とかそれぞれが言うから僕も、確かにあの練習の日々は何だったんだってくらい僕も何もしてないやって苦笑してしまった。
「体育委員会の皆様ありがとうございました!では結果を発表いたします!!1位S組!2位B組!3位C組!A組はほぼ全員生徒会の甘い微笑みという毒牙にかかっ・・・・・・いえ、自らかかりに行ってしまった事によりトップ3入りを逃しました!またD組以降の10点ハチマキは氷姫に献上され、献上した騎馬はそのまま氷姫を守る盾となった事によってB組C組を退けました!!さすが姫です!!それでは皆様ありがとうございました!テントへお戻りください!」
甘い微笑みという毒牙とは。きょとんとしながら琉唯先輩と月城兄弟を見ると、3人そろってニッコリ笑ってくれた。うん、なんとなく深堀するのはやめとこうかな。
「遥くん、本当お疲れ様ぁ!テントも~どろっ!」
「1位取れたね!良かったよ。動いてないから他の動きとか全然把握できて無かったし、ホッとしたね」
「そうだな。っつーか遥以外は次にリレーが待ってるんだからさっさと戻らないと間に合わねぇぞ」
「ちょっと拍子抜けしてるけども・・・・・・1位は嬉しいねっ!・・・・・・ほんとだ、リレーの集合時間割と迫ってる。このまま集合場所行かなくて大丈夫?」
「大丈夫。いったんテント戻ってから行くから」
九条くんも生徒会のテントに戻らずにS組のテントまで一緒に戻って、律と合流してから3人は集合場所に走って行った。もしかして送ってくれたのかな?僕1人でも大丈夫だったのに。でもお話ししながらテントに戻る時間も楽しかったから、感謝だよね。あとでありがとうって言うの覚えとかなきゃ。
「遥、お疲れさん!ここからS組のスタート位置遠くてよく見えなかったんだけどさ、ほとんど動いてなかったよな?どうなってたんだ?」
「んっとね、陣形組んで防衛戦っていう作戦だったから固まってたんだけどね、何故か名前を呼んでくれたらハチマキを渡します!って言われたから名前を呼んだら、ハチマキがたくさん集まってね、困惑してる間に終わったの」
「なるほど。うちの遥さすがすぎんか?」
ポソリと何かを小声でつぶやいた後、それでも疲れただろ、お疲れ様。って頭を撫でてくれた。皆のノリで撫でられる事はあったけど、こんな風に優しく律に頭を撫でられる事が珍しくて、思わず律を見上げてジッと見てしまう。
「ど、どうした?」
「んーん、ありがとね、律」
動揺したように言う律に、フフッと笑みがこぼれる。
えへへ、と2人でニコニコしてると、リレーが始まる直前の実況が流れはじめた。
「さてさてさてさて!!桜華学園体育祭!最後の種目となりました!!!組対抗リレーとなります!!!S組メンバーはキラッキラしております!!生徒会からは生徒会長様、副会長様、書記様、会計様、加えて風紀の新鋭大神様!爽やかの代名詞、柳様の出場です!!先ほどまで騎馬戦に出場していましたが大丈夫なのでしょうか?A組以降はこの錚々たる顔ぶれを抜かすことが出来るのか・・・・・・!!!楽しみであります!!!それでは皆様位置についてください!」
スタートラインに立ってるのは颯汰だ。並んでる順番を見る限り、颯汰、隆、九条くん、大和先輩、琉唯先輩、会長様、の順番で走るみたい。なんだか僕までドキドキしてきたぁ。
「うわ、颯汰と一緒に走るA組の奴、陸上やってるやつだった気がする。大丈夫かな」
「え、そうなの?本業じゃぁん・・・・・・!颯汰頑張れー!!」
位置について・・・・・・よ~い、ドン!
合図に合わせて飛び出す生徒たち。颯汰とA組の人が一気に先頭に飛び出す。え、めちゃめちゃ早い!
「おー!颯汰負けてねぇな」
「うん!!颯汰凄いね!早いね!!!」
A組の人より少しリードして隆にバトンが渡る。ぐんぐんと加速していく隆もまためちゃめちゃ早い。ちょっとずつリードを広げてるけど、やっぱりA組の人も早いから振り切るのは難しそう。
九条くんにバトンが渡ると、普段の緩い雰囲気から一転、真剣な表情でA組と距離を離していく。そして歓声がすんごい。確かに真面目に頑張ってる九条くんはレアだし格好いいもんね。
大和先輩にバトンが渡る。あの大きな体でそんなに早く走れるのかって思うくらい早い。脚が長いからまずリーチが違うよね。しんどさなんて感じられない無表情でサラリとA組を離していく。
琉唯先輩はうっすらと微笑みながら爆走してる。いつもの微笑を保ったままあんなに早く走れるなんてすごい。まだ余裕すらありそうな様子にびっくりだ。綺麗な銀髪が風に靡いていてなんだか見惚れてしまう。
アンカーは会長様。不敵な笑みを浮かべてぐんぐんとA組との距離を離していく。すっごい早い。アンカーなんて皆早い人が出てるはずなのに、他の追随を許さない、って感じだ。
全く危なげなく1位でゴールしたS組は、最終的に総合優勝した。会長様は最後の挨拶で、俺が団長なんだから優勝するのは当たり前だ。って言って琉唯先輩にチョップされてた。
楽しい一日ってあっという間に過ぎて行っちゃうよね。僕、学校の行事がこんなに楽しかったの初めてだ。これからもこんな思い出がたくさん作れるのかなって思ったら、この学園に入って本当に良かったなって、入学してから何度目か分からないけどまた改めてそう思った。
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