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皆と仲良しになりたいです!

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そんな風にして一週間サムの目を盗んでらじお体操に励んだ僕。全力で第二まで出来るくらいにはなりました!まだ息は切れちゃうけど、第一でギブアップしてた頃と比べると進歩したのでは!

そして今日やっとおじいちゃん先生にお部屋の外に出ても良いって言ってもらえたのだ!うれしい!

おじいちゃん先生に「一週間よぉ我慢したね。偉いぞぉ」って褒めてもらえてなんだか得した気分。だって僕、サムとお話しして、遊びに来てくれるセオにぃ様や父様と一緒にお茶を飲んで、こっそりらじお体操してただけなのに褒めてもらえるなんて!


上機嫌になりながらベッドから飛び降りようとしたら、サムがサッと僕を抱えてくれて。確かに十歳の僕には大きいベッドだから毎回降りる為には飛び降りてたし、危ないって思われたのかな?下ろしてくれるなんて優しーって思ってたら、そのままサムに抱っこされてしまった。

「さむ?」
「はい、ノア様。どちらに向かいましょうか?やはり屋敷を案内するところからがいいでしょうか?」

なんで抱っこ?って聞こうと思ったらにっこり笑顔で対応されて。僕、ちゃんと自分で歩けるけど、なんだかサムが楽しそうにしてるからまぁいっかぁって。

それより公爵家のお屋敷の方に意識が向かう。だって絶対に広いもん。探検したい……っ!

「さむ!さむ!僕お屋敷探検したいっ!」

期待を視線に乗せてサムを見つめると、ほんのり頬を染めたサムがまたにっこり笑ってくれた。

「えぇ、ではお屋敷の探検をいたしましょう!ではまずどこに向かいましょうか?」
「やったーっ!じゃあね、じゃあね、僕、まずはセオにぃ様のお部屋の場所が知りたーいっ!」

いつもセオにぃ様が僕のお部屋に来てくれるばっかりだから、僕もセオにぃ様のお部屋に行ってみたいのだ!

「セオドア様のお部屋ですね。承知しました。セオドア様のお部屋はノア様のお部屋から近いですよ」

にっこり笑ってセオにぃ様のお部屋に向かってくれるサム。ワクワクした気持ちでキョロキョロと周囲を見回していると、サムみたいにピシってした服装でお仕事をしている人が色んな所に居て。僕が通る時には廊下の端っこによって頭を下げている。

お仕事だから仕方がないのかもしれないけど、目も合わないのってなんだか寂しいなぁって思って、抱っこしてもらってるサムの肩に顎をのっけて後ろを見て。
お辞儀をやめた使用人さん達がこっちを向いたのを確認して、ふりふりーって手を振ってみた。

そしたら少し驚いてたけど、にっこり笑って小さく手を振ってくれて。それが嬉しくってにぱーって僕まで笑顔になっちゃった。

使用人さん達とも仲良くなれたらいいなぁ……!

使用人さん達の前を通るたびにそうやって手をふりふりしていると、いつの間にかセオにぃ様のお部屋にたどり着いたみたい。本当に近かった!僕のお部屋のお隣!

・・・って言っても、一つのお部屋が大きいからなのか僕の足で廊下を歩いていくにはちょっとだけ遠いけど。

「ここがセオドア様のお部屋です。今は領地の勉強中だとは思いますが、お声をかけていかれますか?」

領地のお勉強中……。とっても難しそうだなぁ。やっぱりセオにぃ様ってすごい。

「お勉強中だったら、僕、邪魔になっちゃう。セオにぃ様が休憩の時にもう一回来たいなぁ。だめ?」
「いいえ、駄目なわけがありませんよ。では他の場所を探検して、セオドア様が休憩のお時間に再度お部屋に伺いましょうか」
「うんっ!ありがとう、さむ!」

そうして次は廊下の続きにあるお部屋を見つつ厨房へ向かうのだ!毎日美味しいご飯を作ってくれてありがとーってしたいの。だってすっごく美味しいんだよ!
僕、昨日までベッドの住人だったから、お腹に優しいご飯ばっかりだったんだけど、それでもすっごく美味しくてぺろりって綺麗に食べちゃったもん。
病人食みたいなのって美味しくないイメージがあるから、こんなにおいしく作れちゃうコックさんはすっごいと思うんだ!

きっと普段出てくる料理なんて、美味しすぎて頬っぺたがポトッて落ちちゃうかもだよ……!

どんな人が作ってくれているんだろうってドキドキワクワクしていると、サムは僕のお部屋があった二階から降りて一階の隅の方へ向かって。
厨房ってこんな隅っこにあるんだなぁ、なんて思いながら進行方向の方へ顔を向けていると。

厨房からヌンっとすっごく大きくってなんだか強そうな人が出てきたのであった。


・・・厨房からくまさんが出てきたぁ!?

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