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京都旅行がタノシスギル件−危−
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二泊三日の京都旅行当日。
行きの新幹線の中で、あたしと早月くんは目の前の光景に思わず唖然と口を開いた。
「……」
「はい、健くん。あーん、」
「や、自分で食べるからいいよ」
「やだぁ。そんなこと言わないで。あたし悲しくなっちゃう~」
「あぁわかったわかった、」
この席は、兄貴が手配してくれた指定席。そして目の前には、新幹線に乗る前に皆で買った駅弁。
あたしと早月くんが隣同士に座っていて、その前にあたし達と向かい合う形で健と玲香ちゃんが並んで座っている。
だけど、玲香ちゃんはどこにいてもやっぱり玲香ちゃんで。
他のお客さんに見られていようが、健にさっきからずっとべったりだ。
まるで二人だけの世界。
こっちを見ようともしない。
そんな様子にさすがの早月くんも圧倒されているようで、隣にいるあたしに言った。
「…何か、話で聞いてたよりも……だいぶスゴイね」
「でしょ?たぶん旅行中はずっとこんなだよ。玲香ちゃんは健が大好きだから」
「…へぇ」
そしてそんな会話をさりげなくしている最中も、玲香ちゃんは満面の笑みで健にべったり引っ付いたり、窓の外の景色で何かを見つけてははしゃいだりしている。
健は健で一応こっちを気にしてはいるけど、結局玲香ちゃんのペースに巻き込まれてるし。
そんな二人を呆れながら眺めるあたしの横顔を、早月くんが切なく見つめていたことに気づかずに、その後もしばらく新幹線に揺られ続けた…。
…………
その後、数時間くらい新幹線に乗って、目的の京都駅に到着したのは昼過ぎだった。
兄貴が予約してくれたのは旅館で、どうやら駅からほんの少し離れた場所にあるらしい。
とりあえずは先に荷物を置いてから、皆で観光に行く話をして、バスに乗って移動した。
しかし、移動したそのあと。
「ね、部屋わけどうするの?」
その旅館にようやく到着して、チェックインを済ませた直後に。
ふいに早月くんが、何気なくそう言った。
今回兄貴は二部屋手配してくれているらしく、二人ずつで泊まれるようになっているらしい。
あたしは、兄貴から何度も「部屋分けは同性同士やで」と言われて来たけれど。
早月くんの言葉に、即座に玲香ちゃんが言った。
「もちろん!あたしと健くんがおんなじ部屋。ね?健くん!」
「や、部屋は男同士女同士で別れるだろさすがに」
「あ、じゃあ世奈ちゃんと僕がおんなじ部屋ってことで。了解、」
「いや待て待て。聞けよ」
すると、玲香ちゃんの積極的すぎるその言葉に、早月くんが健の言葉をスルーしてそう頷く。
その時ちょうど宿泊する部屋の前に到着して、部屋の中に入ろうとする早月くんを健が引き留めて言った。
あたし達女子には、聞こえないように。
「玲香が言うこと本気にすんなよ!俺とお前が同じ部屋で当然だろ、」
「何を今更。新幹線の中であれだけイチャついてたくせに。っつか男と二人きりで旅館に泊まるなんてゴメンだね」
「いや俺だってゴメンだよ!っつか、新幹線のことはっ…しょうがないだろ!」
「しょうがなくないよ。…まぁごちゃごちゃ話してても拉致があかないし、ハイ。ジャンケンポン!」
「えっ、」
…?
何をこそこそ話してるんだろう…?
たぶん…いや絶対部屋のことなんだろうけど、よくわからなくて首を傾げるあたし達の前で、やがて早月くんが何故か独りガッツポーズをする。
そしてその横で、健が片手をパーにしたままガックシ肩を落とすから。
どうしたのかと問いかけようとしたら、早月くんがふいにあたしの方を振り向いて言った。
「っし!じゃあ世奈ちゃん、僕と同じ部屋ね」
「えっ」
あ…そうなの?
旅行中は玲香ちゃんと…じゃないの!?
いや、確かにこっちとしてはあの女と一晩一緒にいるのは控えたくはあるんだけど。
でも早月くんのその言葉に、ビックリしているあたしの隣で玲香ちゃんが嬉しそうに言った。
「っ…じゃあ、ほんとにあたしと健くんが同じ部屋!?」
「そうだよ。もちろん二泊ともね」
「やった!ね、健くんよろしくね!」
玲香ちゃんは本当に嬉しそうにそう言うと、早速健の元へと駆け寄る。
…ああ、「泊まるのは女同士で」っていう兄貴との約束が…。
だけど正直気が進まなかったし、内緒しておけば別に平気か。
……早月くんと一晩、二人きりで過ごすのはちょっと緊張するけど。
あたしがそう思いながらも健の方を向いたままでいると、そのうちに早月くんがあたしに言った。
「部屋行くよ、世奈ちゃん」
「あ、うん」
しかし、あたしが早月くんの言葉に頷くと…
「っ…早月!わかってると思うけど、絶対手出すなよ!」
「!」
するとその時、部屋に入る直前で健が早月くんにそう言った。
そしてそんなことを言われた早月くんは、その言葉に一瞬目をぱちくりさせたあと、ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべて言う。
「あれ、ナニ相沢さん。負け犬の遠吠えってやつ?」
「ちがっ…じゃなくて!お前が信用できないんだよ!」
「君に信用なんかして貰わなくて結構。僕が欲しいのは世奈ちゃんからの信用だから」
「!」
早月くんはそう言うと、健に見せびらかすようにあたしの手を握って、ようやく部屋の中へと入っていく。
「じゃあまた後でな、ライバル」
「~っ、あーやべぇムカつく!」
……だけど何か、側から見てると仲が良く見えてしまうのは何でなんだろ。
あたしはそんな二人の様子に内心そう思いながらも、それは口にせずに早月くんと一緒に部屋の奥へと進んで行って…
そしてようやく早月くんが襖を開けた途端、目に飛び込んできたのは、和と洋を交えたような部屋のお洒落な空間だった。
「…!わぁ、綺麗…!」
「すご、思ってたよりも広いね」
「うんっ!…あ、しかも露天風呂つき!」
「!」
え、何だか兄貴から聞いてた話よりも広いし快適なところじゃん超良さげじゃん。
あたしはそう思いながら、また近くにあった部屋のドアを早速開けていく。
「…あ、ここは普通のお風呂!」
「え、でも結構大きいお風呂だね」
「うん。あ、こっちはトイレでー…ここが…んん?この部屋何だろ」
「?」
そして何気なく開けたその襖の先。
何もない畳の部屋があって、広いし綺麗だけど何の部屋なのかはよくわからない。
しかしあたしが首を傾げていると、早月くんがあたしの隣にやって来て言った。
「…ここは寝室」
「!」
「二人じゃ勿体ないくらい広いね」
相沢さん達のとこも同じなのかな?と。
そう言いながらも、また部屋を見て回る早月くん。
…寝室。
って、そんなことはっきり言われたら何か余計に緊張しちゃうな。
だけどあたしはそんな早月くんに、ふいに目を遣って思い出してみた。
この前、ゴールデンウィークに入る前にカフェで言われた、兄貴の言葉を。
「…、」
『…もうええやん。早月くん、知ってもうたんやで“世奈と俺のこと”』
『っ…義理の兄妹だってこととか、二人暮らしのことも!?』
『そう、それもさっき知ってもうたよ』
……あれから、ちょっと身構えて早月くんと一緒にいるけれど、早月くんがあたしを避けるような素振りを見せたり、告白を無かったことにするような言葉なんかは言われていない。
不思議なくらい毎日がいつも通り。
もしかして、平気…だったのかな?
それともまだ言わないだけ?
確かに、何日か経ったあとにフラれたことも、過去に何回かあったわけだし。
まだわからないよなぁ。
あたしがそう思っていろいろ考えていると、そのうちにそんなあたしの様子に気がついたらしい早月くんが言った。
「…どうしたの?世奈ちゃん。さっきから寝室のとこで」
「え、」
「あ、もしかしてちょっと心配してる?一晩一緒に過ごすわけだし、露天風呂付いてるけど、仕切りとかは全然ないもんね。全面ガラスだし」
「…!あっ、」
…ほんとだ。露天風呂が完全オープンになってる。全然気づかなかった。
早月くんのそんな言葉にあたしがちょっとびっくりしていると、そのうちに早月くんがまた言葉を続けて言った。
今度は何故か…少し、ほんの少し悲しい顔をして。
「心配とかしなくていいよ。僕は世奈ちゃんが大事だから」
「…ありがと」
………だめだ。
早月くんの心が、どうしても読めない…。
行きの新幹線の中で、あたしと早月くんは目の前の光景に思わず唖然と口を開いた。
「……」
「はい、健くん。あーん、」
「や、自分で食べるからいいよ」
「やだぁ。そんなこと言わないで。あたし悲しくなっちゃう~」
「あぁわかったわかった、」
この席は、兄貴が手配してくれた指定席。そして目の前には、新幹線に乗る前に皆で買った駅弁。
あたしと早月くんが隣同士に座っていて、その前にあたし達と向かい合う形で健と玲香ちゃんが並んで座っている。
だけど、玲香ちゃんはどこにいてもやっぱり玲香ちゃんで。
他のお客さんに見られていようが、健にさっきからずっとべったりだ。
まるで二人だけの世界。
こっちを見ようともしない。
そんな様子にさすがの早月くんも圧倒されているようで、隣にいるあたしに言った。
「…何か、話で聞いてたよりも……だいぶスゴイね」
「でしょ?たぶん旅行中はずっとこんなだよ。玲香ちゃんは健が大好きだから」
「…へぇ」
そしてそんな会話をさりげなくしている最中も、玲香ちゃんは満面の笑みで健にべったり引っ付いたり、窓の外の景色で何かを見つけてははしゃいだりしている。
健は健で一応こっちを気にしてはいるけど、結局玲香ちゃんのペースに巻き込まれてるし。
そんな二人を呆れながら眺めるあたしの横顔を、早月くんが切なく見つめていたことに気づかずに、その後もしばらく新幹線に揺られ続けた…。
…………
その後、数時間くらい新幹線に乗って、目的の京都駅に到着したのは昼過ぎだった。
兄貴が予約してくれたのは旅館で、どうやら駅からほんの少し離れた場所にあるらしい。
とりあえずは先に荷物を置いてから、皆で観光に行く話をして、バスに乗って移動した。
しかし、移動したそのあと。
「ね、部屋わけどうするの?」
その旅館にようやく到着して、チェックインを済ませた直後に。
ふいに早月くんが、何気なくそう言った。
今回兄貴は二部屋手配してくれているらしく、二人ずつで泊まれるようになっているらしい。
あたしは、兄貴から何度も「部屋分けは同性同士やで」と言われて来たけれど。
早月くんの言葉に、即座に玲香ちゃんが言った。
「もちろん!あたしと健くんがおんなじ部屋。ね?健くん!」
「や、部屋は男同士女同士で別れるだろさすがに」
「あ、じゃあ世奈ちゃんと僕がおんなじ部屋ってことで。了解、」
「いや待て待て。聞けよ」
すると、玲香ちゃんの積極的すぎるその言葉に、早月くんが健の言葉をスルーしてそう頷く。
その時ちょうど宿泊する部屋の前に到着して、部屋の中に入ろうとする早月くんを健が引き留めて言った。
あたし達女子には、聞こえないように。
「玲香が言うこと本気にすんなよ!俺とお前が同じ部屋で当然だろ、」
「何を今更。新幹線の中であれだけイチャついてたくせに。っつか男と二人きりで旅館に泊まるなんてゴメンだね」
「いや俺だってゴメンだよ!っつか、新幹線のことはっ…しょうがないだろ!」
「しょうがなくないよ。…まぁごちゃごちゃ話してても拉致があかないし、ハイ。ジャンケンポン!」
「えっ、」
…?
何をこそこそ話してるんだろう…?
たぶん…いや絶対部屋のことなんだろうけど、よくわからなくて首を傾げるあたし達の前で、やがて早月くんが何故か独りガッツポーズをする。
そしてその横で、健が片手をパーにしたままガックシ肩を落とすから。
どうしたのかと問いかけようとしたら、早月くんがふいにあたしの方を振り向いて言った。
「っし!じゃあ世奈ちゃん、僕と同じ部屋ね」
「えっ」
あ…そうなの?
旅行中は玲香ちゃんと…じゃないの!?
いや、確かにこっちとしてはあの女と一晩一緒にいるのは控えたくはあるんだけど。
でも早月くんのその言葉に、ビックリしているあたしの隣で玲香ちゃんが嬉しそうに言った。
「っ…じゃあ、ほんとにあたしと健くんが同じ部屋!?」
「そうだよ。もちろん二泊ともね」
「やった!ね、健くんよろしくね!」
玲香ちゃんは本当に嬉しそうにそう言うと、早速健の元へと駆け寄る。
…ああ、「泊まるのは女同士で」っていう兄貴との約束が…。
だけど正直気が進まなかったし、内緒しておけば別に平気か。
……早月くんと一晩、二人きりで過ごすのはちょっと緊張するけど。
あたしがそう思いながらも健の方を向いたままでいると、そのうちに早月くんがあたしに言った。
「部屋行くよ、世奈ちゃん」
「あ、うん」
しかし、あたしが早月くんの言葉に頷くと…
「っ…早月!わかってると思うけど、絶対手出すなよ!」
「!」
するとその時、部屋に入る直前で健が早月くんにそう言った。
そしてそんなことを言われた早月くんは、その言葉に一瞬目をぱちくりさせたあと、ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべて言う。
「あれ、ナニ相沢さん。負け犬の遠吠えってやつ?」
「ちがっ…じゃなくて!お前が信用できないんだよ!」
「君に信用なんかして貰わなくて結構。僕が欲しいのは世奈ちゃんからの信用だから」
「!」
早月くんはそう言うと、健に見せびらかすようにあたしの手を握って、ようやく部屋の中へと入っていく。
「じゃあまた後でな、ライバル」
「~っ、あーやべぇムカつく!」
……だけど何か、側から見てると仲が良く見えてしまうのは何でなんだろ。
あたしはそんな二人の様子に内心そう思いながらも、それは口にせずに早月くんと一緒に部屋の奥へと進んで行って…
そしてようやく早月くんが襖を開けた途端、目に飛び込んできたのは、和と洋を交えたような部屋のお洒落な空間だった。
「…!わぁ、綺麗…!」
「すご、思ってたよりも広いね」
「うんっ!…あ、しかも露天風呂つき!」
「!」
え、何だか兄貴から聞いてた話よりも広いし快適なところじゃん超良さげじゃん。
あたしはそう思いながら、また近くにあった部屋のドアを早速開けていく。
「…あ、ここは普通のお風呂!」
「え、でも結構大きいお風呂だね」
「うん。あ、こっちはトイレでー…ここが…んん?この部屋何だろ」
「?」
そして何気なく開けたその襖の先。
何もない畳の部屋があって、広いし綺麗だけど何の部屋なのかはよくわからない。
しかしあたしが首を傾げていると、早月くんがあたしの隣にやって来て言った。
「…ここは寝室」
「!」
「二人じゃ勿体ないくらい広いね」
相沢さん達のとこも同じなのかな?と。
そう言いながらも、また部屋を見て回る早月くん。
…寝室。
って、そんなことはっきり言われたら何か余計に緊張しちゃうな。
だけどあたしはそんな早月くんに、ふいに目を遣って思い出してみた。
この前、ゴールデンウィークに入る前にカフェで言われた、兄貴の言葉を。
「…、」
『…もうええやん。早月くん、知ってもうたんやで“世奈と俺のこと”』
『っ…義理の兄妹だってこととか、二人暮らしのことも!?』
『そう、それもさっき知ってもうたよ』
……あれから、ちょっと身構えて早月くんと一緒にいるけれど、早月くんがあたしを避けるような素振りを見せたり、告白を無かったことにするような言葉なんかは言われていない。
不思議なくらい毎日がいつも通り。
もしかして、平気…だったのかな?
それともまだ言わないだけ?
確かに、何日か経ったあとにフラれたことも、過去に何回かあったわけだし。
まだわからないよなぁ。
あたしがそう思っていろいろ考えていると、そのうちにそんなあたしの様子に気がついたらしい早月くんが言った。
「…どうしたの?世奈ちゃん。さっきから寝室のとこで」
「え、」
「あ、もしかしてちょっと心配してる?一晩一緒に過ごすわけだし、露天風呂付いてるけど、仕切りとかは全然ないもんね。全面ガラスだし」
「…!あっ、」
…ほんとだ。露天風呂が完全オープンになってる。全然気づかなかった。
早月くんのそんな言葉にあたしがちょっとびっくりしていると、そのうちに早月くんがまた言葉を続けて言った。
今度は何故か…少し、ほんの少し悲しい顔をして。
「心配とかしなくていいよ。僕は世奈ちゃんが大事だから」
「…ありがと」
………だめだ。
早月くんの心が、どうしても読めない…。
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