38 / 60
六章 第四皇子、白百合を冀う。
6-2 想いゆえの躊躇
しおりを挟む
「な……っ」
信じられない想いで、燎琉は目を瞠った。
きつく眉を寄せたまま、いっそ目を潤ませて燎琉を睨みつける瓔偲は、本気の憤りを眼差しに滲ませている。あのまま死んでしまったほうがよかった、と、言外にそう伝えてくる瓔偲を前に、燎琉は絶句した。
「な、ぜ……」
呆然とつぶやくことしかできない。
「だって……」
瓔偲はうつむき、ちいさな声で、自嘲するように言った。が、続く言葉を口に出来ないまま、己の顔をてのひらで覆ってしまった。
「瓔偲……」
燎琉は相手の細い肩に手をのせる。
それを受けて瓔偲は、己を落ち着けるかのように、ひとつ深呼吸をした。
顔を上げ、黒曜石の眸を燎琉へと真っ直ぐに向ける。
「だって、わたしは……癸性の、わたしが、あなたさまのお傍にいては、いけないのです。それでは、あなたは皇太子になれない。わたしは、邪魔者です……あなたにとって。あなたの進むべき道を、閉ざしてしまうんだ。ほかならぬ、わたしが……閉ざしたくは、ないのに……だから」
いっそこの世からいなくなってしまいたかった、と、うつむき、顔をてのひらで覆ったままで、瓔偲は途切れ途切れに漏らした。その声は、どこかたまらぬ嗚咽じみていた。
彼が本来ゆくべき道を己が閉ざしたくはない、とは、燎琉もまた瓔偲に対し同じように思ったことだった。
瓔偲は国のために尽くす官吏、国官として生きるべきであって、そのためには、彼をつがいとして燎琉の傍らにとどめてはいけないのではないのか、と、そう思った。手放してやらなければならない、手放すべきなのだ、と、自分に言い聞かせるような思いで無理に納得しようとしたのだ。
けれども、それは、瓔偲をたいせつに思うからこそのことだった。彼が大事だから、ひとりの人間としての彼を、彼の望みを、意思を、きちんと尊重したいと思ったのだ。
瓔偲も同じなのだろうか。燎琉のことを思ってくれるからこそ、彼はいま、なんともならない憾みの気持ちを吐露しているのだろうか。燎琉は眉根を寄せ、胸が詰まるのを感じながら瓔偲を見詰めた。
瓔偲はさらに――彼らしくもなく、訥々と――言葉を継ぐ。
「あなたは、ちゃんと……あなたにふさわしい御方と、結ばれるべき、なのに……」
ふいに相手の口からこぼれた言葉に、ほんとうに唐突に、燎琉は己の中で怒りにも似た感情が烈火のごとく渦を巻くのを感じた。
「お前以上に俺にふさわしい者などいやしない……!」
気づけばそう声を荒らげている。
「お前は俺のつがいだ。生涯、絶ちがたい縁で結ばれた相手だろう! そのお前を措いて、いったい他の誰が、俺にふさわしいというんだ?! そんなやつはいない!」
いるわけがない、と、ぎりりとてのひらを握り込んで、きっぱりとそう言う。
燎琉の剣幕に一瞬気圧されるふうだった瓔偲は、けれどもすぐに、き、と、鋭い視線でこちらを睨めあげてきた。
「いくらでもおります! いくらでも……!」
彼の返してきた言葉は、これまでになく、尖った鋭いものだった。
「お前……」
燎琉は息を呑んだ。
瓔偲はしばらく怒らせた眸で燎琉を睨みつけていたが、やがてはっと我に返る。その後は力なく視線を落としてしまった。
「すみ、ません」
眸を戸惑いにゆらめかせつつ、瓔偲はちいさな声で詫びた。ほう、と、しずかにこぼされた吐息が燎琉には切なかった。
「俺のつがいは、お前だ……瓔偲」
燎琉が言うと、ちら、と、相手は口許に自嘲めいた笑みを刷く。
「そう……わたしと殿下はつがいで、これは切っても切れぬ縁……殿下を縛りつけてしまう、要らぬ縁です。皇后さまもおっしゃていた通り、わたしがいなくなりさえすれば……それであなたは解放されて、あなたにふさわしい相手を得て、そうしたらきっと、皇太子の位だって、いつかは手に入れることが、出来るはずなのに……わたしさえ、いなくなれば」
瓔偲は弱々しい声ながらも、まるで頑是ない小童のように、まだもってそう繰り返した。
そんな瓔偲を前に、燎琉はくちびるを引き結ぶ。ひとつ息を吸って、はき、それから相手を真っ直ぐに見詰めた。
「お前を手放してまで得る皇太子位に意味などない」
きっぱりと言う。
「すくなくとも俺は、そんなものに意味を見出せない」
燎琉の言葉に瓔偲ははっと顔を上げた。こちらと一瞬、視線を交わすと、それから、きゅうっと切なげに柳眉を寄せる。
黒い眸がゆらりと揺れた。
かと思うと、彼はそのまま、くしゃりと顔を歪めてしまう。
「あなたは……おやさしい。とても。だから……あなたに、そんなふうに言わせてしまうことが……わたしには、たまらなくくるしいのです、殿下」
瓔偲は深くうつむくと、またしても両のてのひらで顔を覆ってしまいながら、くぐもった声でそう呻いた。
「わたしは、国官です。国に、民に、奉仕する者として……国のために、民のために、あなたには、皇太子になっていただくべきだと、おもう。それなのに、わたしのために、あなたにそれを投げ棄てさせてしまう。そのことが、つらくて、たまらない」
そう続けた瓔偲の肩は、いま、小刻みに揺れている。伏せた顔に彼が浮かべる表情は見えはしないけれども、てのひらで覆い隠すその下で、瓔偲は泣いているではないのか、と、燎琉はおもった。
そうだ、彼は泣いている。我が身のままならなさ、運命のままならなさに、声も立てずに嗚咽している――……そと悟った刹那、燎琉の喉からは、もうどんな言葉も出てこなくなっていた。
ただ黙って手を伸ばし、ひっそりと泣き濡れる瓔偲をやさしく包み込むように抱き締める。己が身を燎琉にふさわしくない、と、自分は燎琉の傍にいてはいけないのだ、と、そう繰り返していながらも、瓔偲はいま己を抱く燎琉の腕を拒むことはなかった。
おとなしく、こちらの腕の中におさまったままでいる。
そしてたぶん、それこそが、瓔偲の葛藤、懊悩の基なのだ。
「やさしく、しないで……」
「いやだ」
「やめ、て……あなたから、離れがたく、なってしまう……いけないと、わかっているのに……なのに……桂花の匂いが、して……」
瓔偲はまだ声なき欷泣に暮れたまま、燎琉の腕の中で、そんなことを言った。あまりにも憐れを誘う泣き方に胸を詰まらせながら、燎琉は瓔偲の頭を宥めるように撫でてやる。
「院子の木が……花をつけたようだぞ」
そう言うと、瓔偲はふるふるとちいさく首を横に振った。
「ちがう。ちがいます。これは、殿下の香り……ずっと、最初から、わたしを包み込んでくれた、やさしい桂花の香り……包まれると……だめなのです。お傍に、いたくて……それは、わたしなどが、望んでいいことではないのに……殿下のために、ならないのに」
絞り出すように言いつつまだ静かに涙を流す彼をふと見ると、瓔偲は深衣の襟を強く握り締めて、苦しげに眉根を寄せていた。
衣に寄っている深い皺は、彼の苦悩の深さを象徴しているかのようだ。燎琉はくちびるを引き結んで、瓔偲の身を抱き続けていた。
「――……お待ちください」
そのとき、不意に口を挟んだのは周太医だった。
燎琉ははっとして老太医のほうを見る。これまでふたりの遣り取りを傍らで黙って見守っていた周華柁は、けれどもいま、呆然と目を瞠っていた。
信じられない、と、その表情はそう言っているかのようだ。
「瓔偲さま……いま、何と……? 殿下の香り、と、たしかにそうおっしゃいましたな……」
「それがどうかしたのか?」
老太医の唐突な態度を怪訝に思って、瓔偲に代わって燎琉が尋ねた。周華柁は燎琉の顔をまじまじと見たが、殿下、と、そう言ったきり、しばし言葉を探し倦むようにしていた。
だがやがて、燎琉と瓔偲とを交互に見ると、己を落ち着けるかのようにひとつ息を吐き、そして再び口を開いた。
「瓔偲さまは、殿下の芳香を感じる、と、いまそうおっしゃいました」
「ああ、そうだ。だが、俺たちはつがいなのだから……」
瓔偲が燎琉の香りを感じ取っていても、それは普通のことではないのだろうか。燎琉は首を傾げ、周華柁のほうを見た。
老太医は燎琉の視線に、ちいさく頭を振る。
「いいえ、殿下。たとえつがいとて、発情期でもないのに、相手の匂いを感じ取ったりはしないのです」
信じられない想いで、燎琉は目を瞠った。
きつく眉を寄せたまま、いっそ目を潤ませて燎琉を睨みつける瓔偲は、本気の憤りを眼差しに滲ませている。あのまま死んでしまったほうがよかった、と、言外にそう伝えてくる瓔偲を前に、燎琉は絶句した。
「な、ぜ……」
呆然とつぶやくことしかできない。
「だって……」
瓔偲はうつむき、ちいさな声で、自嘲するように言った。が、続く言葉を口に出来ないまま、己の顔をてのひらで覆ってしまった。
「瓔偲……」
燎琉は相手の細い肩に手をのせる。
それを受けて瓔偲は、己を落ち着けるかのように、ひとつ深呼吸をした。
顔を上げ、黒曜石の眸を燎琉へと真っ直ぐに向ける。
「だって、わたしは……癸性の、わたしが、あなたさまのお傍にいては、いけないのです。それでは、あなたは皇太子になれない。わたしは、邪魔者です……あなたにとって。あなたの進むべき道を、閉ざしてしまうんだ。ほかならぬ、わたしが……閉ざしたくは、ないのに……だから」
いっそこの世からいなくなってしまいたかった、と、うつむき、顔をてのひらで覆ったままで、瓔偲は途切れ途切れに漏らした。その声は、どこかたまらぬ嗚咽じみていた。
彼が本来ゆくべき道を己が閉ざしたくはない、とは、燎琉もまた瓔偲に対し同じように思ったことだった。
瓔偲は国のために尽くす官吏、国官として生きるべきであって、そのためには、彼をつがいとして燎琉の傍らにとどめてはいけないのではないのか、と、そう思った。手放してやらなければならない、手放すべきなのだ、と、自分に言い聞かせるような思いで無理に納得しようとしたのだ。
けれども、それは、瓔偲をたいせつに思うからこそのことだった。彼が大事だから、ひとりの人間としての彼を、彼の望みを、意思を、きちんと尊重したいと思ったのだ。
瓔偲も同じなのだろうか。燎琉のことを思ってくれるからこそ、彼はいま、なんともならない憾みの気持ちを吐露しているのだろうか。燎琉は眉根を寄せ、胸が詰まるのを感じながら瓔偲を見詰めた。
瓔偲はさらに――彼らしくもなく、訥々と――言葉を継ぐ。
「あなたは、ちゃんと……あなたにふさわしい御方と、結ばれるべき、なのに……」
ふいに相手の口からこぼれた言葉に、ほんとうに唐突に、燎琉は己の中で怒りにも似た感情が烈火のごとく渦を巻くのを感じた。
「お前以上に俺にふさわしい者などいやしない……!」
気づけばそう声を荒らげている。
「お前は俺のつがいだ。生涯、絶ちがたい縁で結ばれた相手だろう! そのお前を措いて、いったい他の誰が、俺にふさわしいというんだ?! そんなやつはいない!」
いるわけがない、と、ぎりりとてのひらを握り込んで、きっぱりとそう言う。
燎琉の剣幕に一瞬気圧されるふうだった瓔偲は、けれどもすぐに、き、と、鋭い視線でこちらを睨めあげてきた。
「いくらでもおります! いくらでも……!」
彼の返してきた言葉は、これまでになく、尖った鋭いものだった。
「お前……」
燎琉は息を呑んだ。
瓔偲はしばらく怒らせた眸で燎琉を睨みつけていたが、やがてはっと我に返る。その後は力なく視線を落としてしまった。
「すみ、ません」
眸を戸惑いにゆらめかせつつ、瓔偲はちいさな声で詫びた。ほう、と、しずかにこぼされた吐息が燎琉には切なかった。
「俺のつがいは、お前だ……瓔偲」
燎琉が言うと、ちら、と、相手は口許に自嘲めいた笑みを刷く。
「そう……わたしと殿下はつがいで、これは切っても切れぬ縁……殿下を縛りつけてしまう、要らぬ縁です。皇后さまもおっしゃていた通り、わたしがいなくなりさえすれば……それであなたは解放されて、あなたにふさわしい相手を得て、そうしたらきっと、皇太子の位だって、いつかは手に入れることが、出来るはずなのに……わたしさえ、いなくなれば」
瓔偲は弱々しい声ながらも、まるで頑是ない小童のように、まだもってそう繰り返した。
そんな瓔偲を前に、燎琉はくちびるを引き結ぶ。ひとつ息を吸って、はき、それから相手を真っ直ぐに見詰めた。
「お前を手放してまで得る皇太子位に意味などない」
きっぱりと言う。
「すくなくとも俺は、そんなものに意味を見出せない」
燎琉の言葉に瓔偲ははっと顔を上げた。こちらと一瞬、視線を交わすと、それから、きゅうっと切なげに柳眉を寄せる。
黒い眸がゆらりと揺れた。
かと思うと、彼はそのまま、くしゃりと顔を歪めてしまう。
「あなたは……おやさしい。とても。だから……あなたに、そんなふうに言わせてしまうことが……わたしには、たまらなくくるしいのです、殿下」
瓔偲は深くうつむくと、またしても両のてのひらで顔を覆ってしまいながら、くぐもった声でそう呻いた。
「わたしは、国官です。国に、民に、奉仕する者として……国のために、民のために、あなたには、皇太子になっていただくべきだと、おもう。それなのに、わたしのために、あなたにそれを投げ棄てさせてしまう。そのことが、つらくて、たまらない」
そう続けた瓔偲の肩は、いま、小刻みに揺れている。伏せた顔に彼が浮かべる表情は見えはしないけれども、てのひらで覆い隠すその下で、瓔偲は泣いているではないのか、と、燎琉はおもった。
そうだ、彼は泣いている。我が身のままならなさ、運命のままならなさに、声も立てずに嗚咽している――……そと悟った刹那、燎琉の喉からは、もうどんな言葉も出てこなくなっていた。
ただ黙って手を伸ばし、ひっそりと泣き濡れる瓔偲をやさしく包み込むように抱き締める。己が身を燎琉にふさわしくない、と、自分は燎琉の傍にいてはいけないのだ、と、そう繰り返していながらも、瓔偲はいま己を抱く燎琉の腕を拒むことはなかった。
おとなしく、こちらの腕の中におさまったままでいる。
そしてたぶん、それこそが、瓔偲の葛藤、懊悩の基なのだ。
「やさしく、しないで……」
「いやだ」
「やめ、て……あなたから、離れがたく、なってしまう……いけないと、わかっているのに……なのに……桂花の匂いが、して……」
瓔偲はまだ声なき欷泣に暮れたまま、燎琉の腕の中で、そんなことを言った。あまりにも憐れを誘う泣き方に胸を詰まらせながら、燎琉は瓔偲の頭を宥めるように撫でてやる。
「院子の木が……花をつけたようだぞ」
そう言うと、瓔偲はふるふるとちいさく首を横に振った。
「ちがう。ちがいます。これは、殿下の香り……ずっと、最初から、わたしを包み込んでくれた、やさしい桂花の香り……包まれると……だめなのです。お傍に、いたくて……それは、わたしなどが、望んでいいことではないのに……殿下のために、ならないのに」
絞り出すように言いつつまだ静かに涙を流す彼をふと見ると、瓔偲は深衣の襟を強く握り締めて、苦しげに眉根を寄せていた。
衣に寄っている深い皺は、彼の苦悩の深さを象徴しているかのようだ。燎琉はくちびるを引き結んで、瓔偲の身を抱き続けていた。
「――……お待ちください」
そのとき、不意に口を挟んだのは周太医だった。
燎琉ははっとして老太医のほうを見る。これまでふたりの遣り取りを傍らで黙って見守っていた周華柁は、けれどもいま、呆然と目を瞠っていた。
信じられない、と、その表情はそう言っているかのようだ。
「瓔偲さま……いま、何と……? 殿下の香り、と、たしかにそうおっしゃいましたな……」
「それがどうかしたのか?」
老太医の唐突な態度を怪訝に思って、瓔偲に代わって燎琉が尋ねた。周華柁は燎琉の顔をまじまじと見たが、殿下、と、そう言ったきり、しばし言葉を探し倦むようにしていた。
だがやがて、燎琉と瓔偲とを交互に見ると、己を落ち着けるかのようにひとつ息を吐き、そして再び口を開いた。
「瓔偲さまは、殿下の芳香を感じる、と、いまそうおっしゃいました」
「ああ、そうだ。だが、俺たちはつがいなのだから……」
瓔偲が燎琉の香りを感じ取っていても、それは普通のことではないのだろうか。燎琉は首を傾げ、周華柁のほうを見た。
老太医は燎琉の視線に、ちいさく頭を振る。
「いいえ、殿下。たとえつがいとて、発情期でもないのに、相手の匂いを感じ取ったりはしないのです」
12
お気に入りに追加
302
あなたにおすすめの小説
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
僕は本当に幸せでした〜刹那の向こう 君と過ごした日々〜
エル
BL
(2024.6.19 完結)
両親と離れ一人孤独だった慶太。
容姿もよく社交的で常に人気者だった玲人。
高校で出会った彼等は惹かれあう。
「君と出会えて良かった。」「…そんなわけねぇだろ。」
甘くて苦い、辛く苦しくそれでも幸せだと。
そんな恋物語。
浮気×健気。2人にとっての『ハッピーエンド』を目指してます。
*1ページ当たりの文字数少なめですが毎日更新を心がけています。
祝福という名の厄介なモノがあるんですけど
野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。
愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。
それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。
ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。
イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?!
□■
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです!
完結しました。
応援していただきありがとうございます!
□■
第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m
嫌われ公式愛妾役ですが夫だけはただの僕のガチ勢でした
ナイトウ
BL
BL小説大賞にご協力ありがとうございました!!
CP:不器用受ガチ勢伯爵夫攻め、女形役者受け
相手役は第11話から出てきます。
ロストリア帝国の首都セレンで女形の売れっ子役者をしていたルネは、皇帝エルドヴァルの為に公式愛妾を装い王宮に出仕し、王妃マリーズの代わりに貴族の反感を一手に受ける役割を引き受けた。
役目は無事終わり追放されたルネ。所属していた劇団に戻りまた役者業を再開しようとするも公式愛妾になるために偽装結婚したリリック伯爵に阻まれる。
そこで仕方なく、顔もろくに知らない夫と離婚し役者に戻るために彼の屋敷に向かうのだった。
【魔導具師マリオンの誤解】 ~陰謀で幼馴染みの王子に追放されたけど美味しいごはんともふもふに夢中なので必死で探されても知らんぷりします
真義あさひ
BL
だいたいタイトル通りの前世からの因縁カプもの、剣聖王子×可憐な錬金魔導具師の幼馴染みライトBL。
攻の王子はとりあえず頑張れと応援してやってください……w
◇◇◇
「マリオン・ブルー。貴様のような能無しはこの誉れある研究学園には必要ない! 本日をもって退学処分を言い渡す!」
マリオンはいくつもコンクールで受賞している優秀な魔導具師だ。業績を見込まれて幼馴染みの他国の王子に研究学園の講師として招かれたのだが……なぜか生徒に間違われ、自分を呼び寄せたはずの王子からは嫌がらせのオンパレード。
ついに退学の追放処分まで言い渡されて意味がわからない。
(だから僕は学生じゃないよ、講師! 追放するなら退学じゃなくて解雇でしょ!?)
マリオンにとって王子は初恋の人だ。幼い頃みたく仲良くしたいのに王子はマリオンの話を聞いてくれない。
王子から大切なものを踏みつけられ、傷つけられて折れた心を抱え泣きながら逃げ出すことになる。
だがそれはすべて誤解だった。王子は偽物で、本物は事情があって学園には通っていなかったのだ。
事態を知った王子は必死でマリオンを探し始めたが、マリオンは戻るつもりはなかった。
もふもふドラゴンの友達と一緒だし、潜伏先では綺麗なお姉さんたちに匿われて毎日ごはんもおいしい。
だがマリオンは知らない。
「これぐらいで諦められるなら、俺は転生してまで追いかけてないんだよ!」
王子と自分は前世からずーっと同じような追いかけっこを繰り返していたのだ。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる