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積み残し編……もうちょっと続くんじゃよ
新婚旅行サーシャ編2
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翌朝、早めに目が覚めた俺たちは朝風呂と洒落込んできれいさっぱり汗を流した。
サーシャが見守る中で庭で軽く剣を振って毎日の鍛錬をこなす。
どう考えても鍛錬を終えてから風呂に入るべきであったと剣を振り終えてから気が付いてしまった。
「とはいえ今から風呂に入る時間は無いな……」
「仕方ありませんよ」
【無限積載】に剣を仕舞っている間に近付いてきたサーシャに浄化魔法を掛けてもらい今のところはこれで我慢することにした。
汗や汚れ、垢なんかも綺麗に浄化されるので風呂上がりより綺麗な状態になるのだが、気分的にはやはり風呂の方がさっぱりする。
鍛錬を終えたのでサーシャと2人で食堂へ向かう。
すると既にアンドレイさんとアレクセイは待っており、それぞれアルスとアルベルトくんを抱いていた。
「おはようございます」
朝の挨拶をしながら席に着く。
すぐにお義母さんとリリーナさんもやって来て朝食が始まった。
「レオくん、今日はどうするのかな?」
「今日はこれから帝国に行こうかと……」
国王へのアルスの紹介は5歳になってからでいい。昨日サーシャとも相談して決めたことだ。
「そうか、私とアレクセイも今日は城に赴かなければならないからね、出発まではゆっくりしていってくれ」
「ありがとうございます」
アンドレイさんとアレクセイは急ぐのか、それから口を開くことは無く手早く朝食を済ませて城へと出勤して行ってしまった。
やけに急いでいたけど、なにかあったのだろうか?
まぁ俺に何も言わなかったということは俺が気にする必要は無いのだろう。
おそらく会議かなにかだろ。
午前中はお義母さんやリリーナさんと話しながらアルスとアルベルトくんを遊ばせる。
お互い気に入ったのか仲良く遊んでいるように見える。
「友達ができたみたいで何よりだ」
「友達と言うより従兄弟ですけどね」
サーシャに突っ込まれてしまった。
しかしそこは気にしない。
そこを気にしてしまうと、俺とアレクセイの関係が友人ではなく義兄弟だと言われている気がしてしまうからだ。
俺、アレクセイが友人じゃなかったら教国内に友達居ないから……
これは真剣にディムたちをクリード侯爵領に招致するか?
いや、招致した段階で領主と冒険者、もしくは主君と家臣の関係になってしまう。
ならば招致は辞めておこうかな……
午前中いっぱい仲良く遊ぶ子供2人を眺めた後ライノス邸を出発、帝都へと移動する。
「これはレオ・クリード様、ようこそおいで下さいました」
「また世話になる。よろしく頼む。それと、今回は自分で払うから」
帝都に到着してまっすぐ帝国ホテルへと赴くと、ホテルの受付は俺の事を覚えていたようだ。
「しかし侯爵様、侯爵様がお越しの際の滞在費は全て国が持つとのお達しがありまして……」
「今回はそのお礼をするために来たんだ。お礼のために来たのに支払わせたんじゃ意味ないだろ」
流石の俺もこの間はありがとうございました、今回もお願いしますとは言えねえよ……
「かしこまりました。ではそのように」
「よろしく頼む。それと、悪いが帝城に謁見の申し込みをしに行って貰いたいのだが」
今回帝国に対しては誰にも【思念共有】を使っての連絡は取っていない。
謁見が叶う日までここに宿泊してのんびりサーシャと2人の時間を過ごす予定だ。
「かしこまりました。すぐに手配致します」
「謁見までの間は宿泊するから」
「ありがとうございます」
受付を済ませて以前も泊まったロイヤルスイートルームへと通される。
自分で払うので、一応お値段を確認すると1泊白金貨1枚らしい。
目ん玉に飛び出すかと思った。
しかし本来、いくら金を積んでもこの部屋に宿泊することはできない。
皇族、もしくはその許可を得たものしか泊まることは出来ないそうだ。
それを考えると白金貨1枚はリーズナブル……なのだろうか?
表面上平静を装ってはいたが、内心冷や汗まみれだったのは仕方の無いことだろう。
「すごい部屋ですね……」
部屋の扉を開いてすぐ、サーシャが呟いた。
俺も以前泊まったが、それでもすごいと思うのだから当然だろう。
「エステやマッサージ、ルームサービスなんかも全部無料だから、のんびりしよう」
前回ベラと泊まったときはそこまで時間があったわけではないので全てを堪能出来なかった。
今回は色々体験してみたいと思う。
「そうだ、これ持ってて」
大銀貨を20枚ほど取り出してサーシャに手渡す。
収納魔法も使えるから邪魔にはならないだろう。
「これは……チップ用ですか?」
「ああ、大体ひとつのサービスに大銀貨1枚か2枚が相場らしいよ。特に気に入ったのなら5枚くらい渡してもいいかもね」
「わかりました」
「少なくともそれは全部使い切るつもりでね」
普段贅沢をあまり好まないサーシャなので、釘を刺しておかないと遠慮してしまうだろう。
なので全部使い切るように言っておいた。
「わかりました、頑張って使い切ります!」
「うん。でもそれ、今日の分だからね? 明日は明日また渡すから」
「……え?」
さすがにサーシャも困惑している。
如何に公爵令嬢であったサーシャでも、1日でここまでの金額は使ったことがあまりないようだ。
「今回の旅行のために色々と金策してきたから。ちなみに予算は白金貨10枚ね? 目標は旅行中に使い切ることだから」
よめーずと旅行に行くことが決まってから俺は色々なものを売りさばいた。
魔法付与された装備もだが、なによりミノタウロスが高く売れてくれて助かった。
1匹あたり大金貨2枚で売れたのだ。
ブラックミノタウロスに至っては倍の白金貨1枚、いい稼ぎになりました。
「という訳だから楽しもう」
「レオ様がそう仰るのなら……」
「まずはエステとかどう? 俺はやらないけど」
男の俺がエステとか体験してもね……マッサージ行くわ。
「そうですね、ではお言葉に甘えて」
「楽しみだね」
従業員を呼び出すベルを鳴らして従業員を呼び、エステとマッサージを頼む。
「では」
「行ってらっしゃい」
俺のマッサージはこの部屋で施術するそうなのだが、エステは別室らしい。
女性従業員に連れられてサーシャは部屋を出ていった。
「では始めさせて頂きます」
「よろしく頼む」
男性従業員が押してきた施術台へとうつ伏せになりマッサージが始まった。
マッサージが始まって早々、あまりの心地良さに俺はいつの間にか眠ってしまっていた。
「お客様?」
「はい!」
どれくらい経ったのか、俺は従業員に声を掛けられて飛び起きた。
「マッサージは終了となります。お体の調子はいかがですか?」
「終わり? もう?」
寝ていたためかどれくらいの時間マッサージを受けていたのか分からない。
とりあえず終わりと言われたので肩や首を回してみると、とても軽い感じがした。
「おお、軽い」
「ありがとうございます。では私はこれで……」
「ああ、ちょっと待て」
施術台を片付けて部屋を後にしようとする従業員を呼び止めてチップとして大銀貨を4枚握らせる。
「ありがとうございます」
「それと、サーシャはどれくらい掛かるか分かるか?」
「あと1時間はお戻りになられないかと」
1時間か……何してようかな……
「分かった。ところで甘めでスッキリと飲みやすい酒はあるのかな?」
「ごさまいます。すぐにお持ち致します」
「その酒に合うツマミも頼むよ」
「かしこまりました」
せっかくの旅行なのだからと珍しく酒を頼み、酒とツマミを楽しみながらサーシャが戻ってくるのを待つ。
「ただいま戻りました」
「おかえりサーシャ」
サーシャが戻ってきたので振り返ると、肌も髪もツヤツヤになったサーシャが立っていた。
大変に美味しそ……魅力的だ。
「お酒ですか? 珍しいですね」
「せっかくだからね。サーシャもどう?」
「せっかくですし、お付き合いしますね」
夕食の時間までお酒を飲みながら甘えてくるサーシャを可愛がって過ごした。
酔うと甘えるのか、また今度飲ませよう……
夕食を食べて風呂に入り、さぁ! とベッドに戻ると、酔ったサーシャは先に寝てしまっていた。
なんだか悶々としながら隣に寝そべる。起きる気配はない。
「まぁ……仕方ないか」
その日はサーシャを抱き枕にして眠ることにした。
サーシャが見守る中で庭で軽く剣を振って毎日の鍛錬をこなす。
どう考えても鍛錬を終えてから風呂に入るべきであったと剣を振り終えてから気が付いてしまった。
「とはいえ今から風呂に入る時間は無いな……」
「仕方ありませんよ」
【無限積載】に剣を仕舞っている間に近付いてきたサーシャに浄化魔法を掛けてもらい今のところはこれで我慢することにした。
汗や汚れ、垢なんかも綺麗に浄化されるので風呂上がりより綺麗な状態になるのだが、気分的にはやはり風呂の方がさっぱりする。
鍛錬を終えたのでサーシャと2人で食堂へ向かう。
すると既にアンドレイさんとアレクセイは待っており、それぞれアルスとアルベルトくんを抱いていた。
「おはようございます」
朝の挨拶をしながら席に着く。
すぐにお義母さんとリリーナさんもやって来て朝食が始まった。
「レオくん、今日はどうするのかな?」
「今日はこれから帝国に行こうかと……」
国王へのアルスの紹介は5歳になってからでいい。昨日サーシャとも相談して決めたことだ。
「そうか、私とアレクセイも今日は城に赴かなければならないからね、出発まではゆっくりしていってくれ」
「ありがとうございます」
アンドレイさんとアレクセイは急ぐのか、それから口を開くことは無く手早く朝食を済ませて城へと出勤して行ってしまった。
やけに急いでいたけど、なにかあったのだろうか?
まぁ俺に何も言わなかったということは俺が気にする必要は無いのだろう。
おそらく会議かなにかだろ。
午前中はお義母さんやリリーナさんと話しながらアルスとアルベルトくんを遊ばせる。
お互い気に入ったのか仲良く遊んでいるように見える。
「友達ができたみたいで何よりだ」
「友達と言うより従兄弟ですけどね」
サーシャに突っ込まれてしまった。
しかしそこは気にしない。
そこを気にしてしまうと、俺とアレクセイの関係が友人ではなく義兄弟だと言われている気がしてしまうからだ。
俺、アレクセイが友人じゃなかったら教国内に友達居ないから……
これは真剣にディムたちをクリード侯爵領に招致するか?
いや、招致した段階で領主と冒険者、もしくは主君と家臣の関係になってしまう。
ならば招致は辞めておこうかな……
午前中いっぱい仲良く遊ぶ子供2人を眺めた後ライノス邸を出発、帝都へと移動する。
「これはレオ・クリード様、ようこそおいで下さいました」
「また世話になる。よろしく頼む。それと、今回は自分で払うから」
帝都に到着してまっすぐ帝国ホテルへと赴くと、ホテルの受付は俺の事を覚えていたようだ。
「しかし侯爵様、侯爵様がお越しの際の滞在費は全て国が持つとのお達しがありまして……」
「今回はそのお礼をするために来たんだ。お礼のために来たのに支払わせたんじゃ意味ないだろ」
流石の俺もこの間はありがとうございました、今回もお願いしますとは言えねえよ……
「かしこまりました。ではそのように」
「よろしく頼む。それと、悪いが帝城に謁見の申し込みをしに行って貰いたいのだが」
今回帝国に対しては誰にも【思念共有】を使っての連絡は取っていない。
謁見が叶う日までここに宿泊してのんびりサーシャと2人の時間を過ごす予定だ。
「かしこまりました。すぐに手配致します」
「謁見までの間は宿泊するから」
「ありがとうございます」
受付を済ませて以前も泊まったロイヤルスイートルームへと通される。
自分で払うので、一応お値段を確認すると1泊白金貨1枚らしい。
目ん玉に飛び出すかと思った。
しかし本来、いくら金を積んでもこの部屋に宿泊することはできない。
皇族、もしくはその許可を得たものしか泊まることは出来ないそうだ。
それを考えると白金貨1枚はリーズナブル……なのだろうか?
表面上平静を装ってはいたが、内心冷や汗まみれだったのは仕方の無いことだろう。
「すごい部屋ですね……」
部屋の扉を開いてすぐ、サーシャが呟いた。
俺も以前泊まったが、それでもすごいと思うのだから当然だろう。
「エステやマッサージ、ルームサービスなんかも全部無料だから、のんびりしよう」
前回ベラと泊まったときはそこまで時間があったわけではないので全てを堪能出来なかった。
今回は色々体験してみたいと思う。
「そうだ、これ持ってて」
大銀貨を20枚ほど取り出してサーシャに手渡す。
収納魔法も使えるから邪魔にはならないだろう。
「これは……チップ用ですか?」
「ああ、大体ひとつのサービスに大銀貨1枚か2枚が相場らしいよ。特に気に入ったのなら5枚くらい渡してもいいかもね」
「わかりました」
「少なくともそれは全部使い切るつもりでね」
普段贅沢をあまり好まないサーシャなので、釘を刺しておかないと遠慮してしまうだろう。
なので全部使い切るように言っておいた。
「わかりました、頑張って使い切ります!」
「うん。でもそれ、今日の分だからね? 明日は明日また渡すから」
「……え?」
さすがにサーシャも困惑している。
如何に公爵令嬢であったサーシャでも、1日でここまでの金額は使ったことがあまりないようだ。
「今回の旅行のために色々と金策してきたから。ちなみに予算は白金貨10枚ね? 目標は旅行中に使い切ることだから」
よめーずと旅行に行くことが決まってから俺は色々なものを売りさばいた。
魔法付与された装備もだが、なによりミノタウロスが高く売れてくれて助かった。
1匹あたり大金貨2枚で売れたのだ。
ブラックミノタウロスに至っては倍の白金貨1枚、いい稼ぎになりました。
「という訳だから楽しもう」
「レオ様がそう仰るのなら……」
「まずはエステとかどう? 俺はやらないけど」
男の俺がエステとか体験してもね……マッサージ行くわ。
「そうですね、ではお言葉に甘えて」
「楽しみだね」
従業員を呼び出すベルを鳴らして従業員を呼び、エステとマッサージを頼む。
「では」
「行ってらっしゃい」
俺のマッサージはこの部屋で施術するそうなのだが、エステは別室らしい。
女性従業員に連れられてサーシャは部屋を出ていった。
「では始めさせて頂きます」
「よろしく頼む」
男性従業員が押してきた施術台へとうつ伏せになりマッサージが始まった。
マッサージが始まって早々、あまりの心地良さに俺はいつの間にか眠ってしまっていた。
「お客様?」
「はい!」
どれくらい経ったのか、俺は従業員に声を掛けられて飛び起きた。
「マッサージは終了となります。お体の調子はいかがですか?」
「終わり? もう?」
寝ていたためかどれくらいの時間マッサージを受けていたのか分からない。
とりあえず終わりと言われたので肩や首を回してみると、とても軽い感じがした。
「おお、軽い」
「ありがとうございます。では私はこれで……」
「ああ、ちょっと待て」
施術台を片付けて部屋を後にしようとする従業員を呼び止めてチップとして大銀貨を4枚握らせる。
「ありがとうございます」
「それと、サーシャはどれくらい掛かるか分かるか?」
「あと1時間はお戻りになられないかと」
1時間か……何してようかな……
「分かった。ところで甘めでスッキリと飲みやすい酒はあるのかな?」
「ごさまいます。すぐにお持ち致します」
「その酒に合うツマミも頼むよ」
「かしこまりました」
せっかくの旅行なのだからと珍しく酒を頼み、酒とツマミを楽しみながらサーシャが戻ってくるのを待つ。
「ただいま戻りました」
「おかえりサーシャ」
サーシャが戻ってきたので振り返ると、肌も髪もツヤツヤになったサーシャが立っていた。
大変に美味しそ……魅力的だ。
「お酒ですか? 珍しいですね」
「せっかくだからね。サーシャもどう?」
「せっかくですし、お付き合いしますね」
夕食の時間までお酒を飲みながら甘えてくるサーシャを可愛がって過ごした。
酔うと甘えるのか、また今度飲ませよう……
夕食を食べて風呂に入り、さぁ! とベッドに戻ると、酔ったサーシャは先に寝てしまっていた。
なんだか悶々としながら隣に寝そべる。起きる気配はない。
「まぁ……仕方ないか」
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