171 / 266
最終章……神の座を目指して
162話……国境
しおりを挟む
「さて今度こそ無事帝国まで行けますかね?」
「さぁ? でも急ぐ旅でもないしのんびり行けばいいんじゃない?」
「いや遅れていい旅でも無いでしょうよ」
帝国の聖女イリアーナを送り届ける旅だよ?
なのになんでリンとイリアーナは「ねー」とか息ぴったりなんだよ。
まぁ最速で行くなら【護傲慢なる者の瞳】と転移魔法のコンボで移動すれば1分で着くのにウルトで移動するのを選択してるわけだからあまり強くは言えないな。
これでも普通に馬車で行くより何倍も早いし。
昨日の盗賊団襲撃の現場も通り過ぎ、順調に進んでいく。
時折遠目に行商人や冒険者が街道を行く姿が見えたり、ウルフのような低級の魔物が草原を走っているのを横目に見ながら進む。
そういえば昨日の行商人は無事街までたどり着けたのだろうか?
名前も聞いていないが少しでも関わった人だし少し心配だ。
立ち寄ると言っていた街に俺たちも寄って探すことも考えたがまぁそこまではしなくてもいいか。
ダラダラしながら半日ほどウルトに揺られて帝国との国境を守るゴルベフ辺境伯領へと入った。
「レオ様、ゴルベフ辺境伯はあまりいい噂を聞かない貴族です。領内では油断しないようにお願いします」
「辺境伯なのに?」
俺のイメージだと辺境伯って国からの信頼の厚い人物でないと務まらない役職だと思ってたけど……
国境を守る辺境伯が信頼出来ないとか危うすぎない?
「ノーフェイスと繋がりがあると思われている貴族の1人ですね……おそらくお兄様が近いうちに証拠を掴むとは思いますが……」
「ふーん……まぁ街に立ち寄るつもりもないし、あまり気にしなくていいんじゃない?」
どこかの街で宿泊することは当然考えたが、特に必要も無いしな。
宿に泊まるのも悪くは無いけど野宿……というかキャンプするのも好きだし。
さらにいい噂を聞かないという貴族の治める街なら尚更泊まる気はしない。
そのまま通過することにしよう。
厄介事は勘弁だ。
そのまま街や村を避けるように移動して国境へ、身分上密入国するわけにもいかないので国境検問所へと向かう。
「身分証と要件は」
検問所の近くでウルトから降りて徒歩で向かう。
男1人、女6人の一行を見て検問所を守る兵士は奇異なものでも見るかのような目でこちらを見ている。
「はいよ」
貴族であることを証明する王の判の押された書類を提示、確認してもらう。
新興もいいところであるクリード家の家紋なんてこんな辺境では知られていない。
その対策としてこのような書類を用意してもらっていた。
「クリード侯爵……聞いたことがありませんが……」
書類を見せたことで兵士の対応が丁寧なものへと変わる。
「叙爵されたのがつい先日だからな、こちらまでまだ知らせが届いていないのだろう」
聖都からここまでは早馬を飛ばしても1週間はかかる、半日で来れる俺たちがおかしいのだ。
「なるほど……国王陛下の判も本物のようですし、どうぞお通りください。しかし馬車も無いようですが、こちらで御用意致しましょうか?」
「特殊な道具で移動するから気にしないでくれ。その気遣いは感謝する」
「とんでもございません。では……」
教国側の検問はクリア、続けて帝国側での入国審査を受ける。
「入国のご要件は?」
「アルマン教国からの特使として。それと帝国の聖女イリアーナを帝国にお届けする為」
身分を示す書類とアルマン教国国王からの書状を見せる。
それからイリアーナを紹介すると、帝国側の検問所は上へ下へと蜂の巣を突いたような大騒ぎとなってしまった。
「聖女様!?」
詰所から1人の男が飛び出してくる。立派な鎧に身を包んだ30前後の男だ。
「ミュラー伯爵、ごきげんよう」
「ご無事で何よりです。とりあえず中へ……お連れの方もどうぞ」
ミュラー伯爵と呼ばれた男に詰所の中へと案内される。
兵士の待機部屋を抜けて奥の応接室のような部屋に入室する。
「失礼、自己紹介が送れました。私はデニス・ミュラー。この検問所を皇帝陛下より任されている者です」
「これはご丁寧に……私はレオ・クリードと申します。先日国王陛下より侯爵の地位を賜ったばかりの若輩者ですがどうぞよろしく」
「侯爵殿でしたか……この度は我が国の聖女をお連れして頂いたこと、深く感謝します」
ミュラー伯爵と自己紹介と握手を交わす。
よく鍛えられた硬い手のひらだ。
「それで……特使と言うお話でしたが」
「はい。私は王国で召喚された勇者の1人でして……」
まずは同胞たる勇者の蛮行を謝罪、それから聖女3人による【聖浄化結界】の有用性を語る。
聖女を攫った勇者と一緒に召喚されたと話した時にはムッとした顔をしていたが、俺は追放されていた旨、聖女を奪還して実行犯の勇者を既に殺害済みだと説明すると表情を緩めて貰えた。
「なるほど……話は分かりました。それでしたら私からも陛下に謁見出来るよう紹介状を認めましょう」
「助かります……」
俺が謝罪する義理は無いのかもしれないが、同郷という事で謝罪せずにはいられない。
ミュラー伯爵には受け入れて貰えたのであとは帝国だ。
「それで……馬車が見えませんがどのような移動手段で?」
「私の神器ですね。移動に特化しておりますので」
あえて戦闘にも使えるとは言わないでおく。
素直に戦闘平気ですと伝えると、いらぬ警戒を抱かせてしまうからね。
「左様ですか、帝都へと早馬を走らせようかとも思ったのですが」
「間違いなく私たちの方が先に着いてしまいますね……」
ここから帝都まで早馬で駆けても2週間はかかるそうだ。
ウルトなら……1日あれば余裕で到着出来そうだな。
「それでしたら……私も同行することは可能でしょうか?」
「と言いますと?」
「国内で交渉が必要な場合全て私が引き受けます。皇帝陛下との謁見も私が居ればスムーズに行えると思いますし」
俺としては同行することに問題は無いのだが、大丈夫なのだろうか?
「ここの守りは大丈夫なのですか?」
「問題ありません。私が離れても問題の無い体制は出来ておりますので」
よめーずに目をやると代表してサーシャが頷く。ならいいのかな?
「分かりました。ではよろしくお願いします」
「はい。では出発はいつ頃に?」
「可能ならすぐにでも……引き継ぎが必要でしたらお待ちしますよ」
すぐに出発、というところでミュラー伯爵はキョトンとした顔になる。
「もうすぐ日が落ちますが……」
「神器の中で宿泊可能ですので……それに」
意味深によめーずに目をやる。
ミュラー伯爵はそれで何かを察したようだ。実は特に意味は無いんだけどね。
「なるほど……たしかに女性が多いですし男所帯の詰所に宿泊するのは不安がありますか……」
なんか深読みしてる。ごめんね、やってみただけでそんな気は無いんだ。
「分かりました。おい、私は聖女様たちに同行して帝都へ向かう。後のことは任せる」
「かしこまりました」
「では行きましょうか」
控えていた男性にそれだけ伝えるとミュラー伯爵は出発出来るという。
「よろしいので?」
「はい。何時でも出られますよ」
ミュラー伯爵が手を広げるとそこに大きなカバンが出現する。
あれは【アイテムボックス】かな?
なんにせよ旅支度は出来ているようだ。
「ミュラー伯爵が大丈夫なのであれば……」
そうして帝国側の検問所も通過、帝都を目指して出発した。
ミュラー伯爵が仲間になった!
まぁ帝都に到着するまでの限定的仲間だけどね!
「さぁ? でも急ぐ旅でもないしのんびり行けばいいんじゃない?」
「いや遅れていい旅でも無いでしょうよ」
帝国の聖女イリアーナを送り届ける旅だよ?
なのになんでリンとイリアーナは「ねー」とか息ぴったりなんだよ。
まぁ最速で行くなら【護傲慢なる者の瞳】と転移魔法のコンボで移動すれば1分で着くのにウルトで移動するのを選択してるわけだからあまり強くは言えないな。
これでも普通に馬車で行くより何倍も早いし。
昨日の盗賊団襲撃の現場も通り過ぎ、順調に進んでいく。
時折遠目に行商人や冒険者が街道を行く姿が見えたり、ウルフのような低級の魔物が草原を走っているのを横目に見ながら進む。
そういえば昨日の行商人は無事街までたどり着けたのだろうか?
名前も聞いていないが少しでも関わった人だし少し心配だ。
立ち寄ると言っていた街に俺たちも寄って探すことも考えたがまぁそこまではしなくてもいいか。
ダラダラしながら半日ほどウルトに揺られて帝国との国境を守るゴルベフ辺境伯領へと入った。
「レオ様、ゴルベフ辺境伯はあまりいい噂を聞かない貴族です。領内では油断しないようにお願いします」
「辺境伯なのに?」
俺のイメージだと辺境伯って国からの信頼の厚い人物でないと務まらない役職だと思ってたけど……
国境を守る辺境伯が信頼出来ないとか危うすぎない?
「ノーフェイスと繋がりがあると思われている貴族の1人ですね……おそらくお兄様が近いうちに証拠を掴むとは思いますが……」
「ふーん……まぁ街に立ち寄るつもりもないし、あまり気にしなくていいんじゃない?」
どこかの街で宿泊することは当然考えたが、特に必要も無いしな。
宿に泊まるのも悪くは無いけど野宿……というかキャンプするのも好きだし。
さらにいい噂を聞かないという貴族の治める街なら尚更泊まる気はしない。
そのまま通過することにしよう。
厄介事は勘弁だ。
そのまま街や村を避けるように移動して国境へ、身分上密入国するわけにもいかないので国境検問所へと向かう。
「身分証と要件は」
検問所の近くでウルトから降りて徒歩で向かう。
男1人、女6人の一行を見て検問所を守る兵士は奇異なものでも見るかのような目でこちらを見ている。
「はいよ」
貴族であることを証明する王の判の押された書類を提示、確認してもらう。
新興もいいところであるクリード家の家紋なんてこんな辺境では知られていない。
その対策としてこのような書類を用意してもらっていた。
「クリード侯爵……聞いたことがありませんが……」
書類を見せたことで兵士の対応が丁寧なものへと変わる。
「叙爵されたのがつい先日だからな、こちらまでまだ知らせが届いていないのだろう」
聖都からここまでは早馬を飛ばしても1週間はかかる、半日で来れる俺たちがおかしいのだ。
「なるほど……国王陛下の判も本物のようですし、どうぞお通りください。しかし馬車も無いようですが、こちらで御用意致しましょうか?」
「特殊な道具で移動するから気にしないでくれ。その気遣いは感謝する」
「とんでもございません。では……」
教国側の検問はクリア、続けて帝国側での入国審査を受ける。
「入国のご要件は?」
「アルマン教国からの特使として。それと帝国の聖女イリアーナを帝国にお届けする為」
身分を示す書類とアルマン教国国王からの書状を見せる。
それからイリアーナを紹介すると、帝国側の検問所は上へ下へと蜂の巣を突いたような大騒ぎとなってしまった。
「聖女様!?」
詰所から1人の男が飛び出してくる。立派な鎧に身を包んだ30前後の男だ。
「ミュラー伯爵、ごきげんよう」
「ご無事で何よりです。とりあえず中へ……お連れの方もどうぞ」
ミュラー伯爵と呼ばれた男に詰所の中へと案内される。
兵士の待機部屋を抜けて奥の応接室のような部屋に入室する。
「失礼、自己紹介が送れました。私はデニス・ミュラー。この検問所を皇帝陛下より任されている者です」
「これはご丁寧に……私はレオ・クリードと申します。先日国王陛下より侯爵の地位を賜ったばかりの若輩者ですがどうぞよろしく」
「侯爵殿でしたか……この度は我が国の聖女をお連れして頂いたこと、深く感謝します」
ミュラー伯爵と自己紹介と握手を交わす。
よく鍛えられた硬い手のひらだ。
「それで……特使と言うお話でしたが」
「はい。私は王国で召喚された勇者の1人でして……」
まずは同胞たる勇者の蛮行を謝罪、それから聖女3人による【聖浄化結界】の有用性を語る。
聖女を攫った勇者と一緒に召喚されたと話した時にはムッとした顔をしていたが、俺は追放されていた旨、聖女を奪還して実行犯の勇者を既に殺害済みだと説明すると表情を緩めて貰えた。
「なるほど……話は分かりました。それでしたら私からも陛下に謁見出来るよう紹介状を認めましょう」
「助かります……」
俺が謝罪する義理は無いのかもしれないが、同郷という事で謝罪せずにはいられない。
ミュラー伯爵には受け入れて貰えたのであとは帝国だ。
「それで……馬車が見えませんがどのような移動手段で?」
「私の神器ですね。移動に特化しておりますので」
あえて戦闘にも使えるとは言わないでおく。
素直に戦闘平気ですと伝えると、いらぬ警戒を抱かせてしまうからね。
「左様ですか、帝都へと早馬を走らせようかとも思ったのですが」
「間違いなく私たちの方が先に着いてしまいますね……」
ここから帝都まで早馬で駆けても2週間はかかるそうだ。
ウルトなら……1日あれば余裕で到着出来そうだな。
「それでしたら……私も同行することは可能でしょうか?」
「と言いますと?」
「国内で交渉が必要な場合全て私が引き受けます。皇帝陛下との謁見も私が居ればスムーズに行えると思いますし」
俺としては同行することに問題は無いのだが、大丈夫なのだろうか?
「ここの守りは大丈夫なのですか?」
「問題ありません。私が離れても問題の無い体制は出来ておりますので」
よめーずに目をやると代表してサーシャが頷く。ならいいのかな?
「分かりました。ではよろしくお願いします」
「はい。では出発はいつ頃に?」
「可能ならすぐにでも……引き継ぎが必要でしたらお待ちしますよ」
すぐに出発、というところでミュラー伯爵はキョトンとした顔になる。
「もうすぐ日が落ちますが……」
「神器の中で宿泊可能ですので……それに」
意味深によめーずに目をやる。
ミュラー伯爵はそれで何かを察したようだ。実は特に意味は無いんだけどね。
「なるほど……たしかに女性が多いですし男所帯の詰所に宿泊するのは不安がありますか……」
なんか深読みしてる。ごめんね、やってみただけでそんな気は無いんだ。
「分かりました。おい、私は聖女様たちに同行して帝都へ向かう。後のことは任せる」
「かしこまりました」
「では行きましょうか」
控えていた男性にそれだけ伝えるとミュラー伯爵は出発出来るという。
「よろしいので?」
「はい。何時でも出られますよ」
ミュラー伯爵が手を広げるとそこに大きなカバンが出現する。
あれは【アイテムボックス】かな?
なんにせよ旅支度は出来ているようだ。
「ミュラー伯爵が大丈夫なのであれば……」
そうして帝国側の検問所も通過、帝都を目指して出発した。
ミュラー伯爵が仲間になった!
まぁ帝都に到着するまでの限定的仲間だけどね!
10
お気に入りに追加
693
あなたにおすすめの小説
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる