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サバイバル訓練とは、

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悲鳴をあげるメロディに安心させるようにクロウディアは微笑んだ。

「サバイバルと言ってますが、大した事はありません。」
「そ、そうなの? 」
(キャンプ見たいなものかしら。)
メロディはクロウディアの微笑みに安堵する。

「一週間、手持ちの荷物で森に籠もるだけですので。」
「  !?  」
「食料が無くなれば、その場で調達すればいいことです。」
キラリとクロウディアは腰に差し出した、短剣を抜いてみせる。

「いやああぁーーーあぁ!! 」
メロディは悲鳴をあげた。

「クロウディア、メロディ譲はお前とは違うんだ。」
「うむ。」
メロディの悲鳴に吸い寄せられるように父と兄シナモが現れた。

「普通の令嬢にこの訓練は厳しいだろう。」
「うむ。」
「そうですね。」
兄の言葉に父とクロウディアは頷き考える。

(さすがはシナモさま。そうよ、私には無理です。)
メロディは目をキラキラさせてシナモを見詰めた。

(メロディ譲。それ程期待をしてくれていたんですか。)
シナモも考える。

「おじさま、私にはサバイバル訓練は無理ですわ。みなさんの足を引っ張ることはできません。」
しおらしくメロディは目を逸した。シナモはクロウディアと目を合わせた。コクリとクロウディアは頷く。

「「メロディ譲「殿」は、クロウディア「私」が面倒を見てあげなさい。「見ます。」」」
二人の声が重なった。

「うむ。」
父は感心したように頷いた。

「頑張るがよい。」
「期待に応えられて、よかった。」
父と兄は頷いて、去っていった。

(期待て、なに? )
脳筋のシナモにはメロディの期待のキラキラ目を、訓練をしたいと受け取った。

「さあ行きましょうメロディ殿。夜までに川辺に近い所まで行かないと。」
水の確保ですと、放心しているメロディの腕を掴んでクロウディアは森の中に入っていった。

「いやあぁーーーあぁ!! 」
暫くして森の中からメロディの悲鳴が響き渡った。



「も、もうダメ歩けない…… 」
「メロディ殿、その場に座るとヒルにつかれますよ。」
「いやあぁあーーーあぁ!! 」


「クロミ様…… あの、その、お花摘みに…… 」
「お花摘み? 」
「ト、トイレに…… 」
「大自然の総てがトイレです。」
「いやあぁあーーーあぁ!! 」


「かたいですわ。」
「保存食ですので。そうですね、令嬢には辛いですね。」

「メロディ殿、コレならば柔らかいし栄養が高いです。どうぞ。」
「この白い…… コレは? 」
「イモムシです。」
「いやあぁあーーーあぁ!! 」


メロディは悲鳴をあげつつなんとかクロウディアについて川辺りまで辿り着いた。

「此処を拠点に一週間、頑張りましょうメロディ殿。」
クロウディアは、川より少し離れた小高い場所を陣取り野営の準備を始めた。先ずは石を組み合わせ竈門を作る。枝を集め火打ち石で火をつけた。

「メロディ殿、疲れたでしょう。火の傍で休んでてください。」
メロディは疲れていたのでその言葉に従った。クロウディアは周りの草を刈り寝る場所を確保する。そして食事の準備を始めた。

(どうして私は此処にいるの? )
メロディは呆然とクロウディアを見ながら思った。

(どうしてサバイバル訓練をしなくてはいけないの? )
クロウディアはせっせと食事の支度を終えると、寝る場所にテントを張った。

(い、今なら逃げれる。)
メロディは来た道を見詰めた。道と言っても、獣道のように細い道だ。

(この道を辿れば、あの子爵邸につくのよ…… )
メロディは逃げ出したい一心で疲れも飛んでいた。クロウディアに気づかれないように、そっと立ち上がり火の傍を離れる。

「メロディ殿。あまり火の傍を離れると、危ないですよ。」
クロウディアは火の傍から離れるメロディに忠告をする。

「熊が出ますから。」
「いやあぁーーーあぁ!! 」
夜の森の中にメロディの悲鳴が響き渡った。





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