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7章
1人
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仁と分かれてからいつも通りの帰り道を歩いて家に帰ってくる。今日は1人。仁がいないのが寂しいが、それも仕方のないことだ。
鍵を開けて廊下を抜けて部屋に入る。そして荷物を置いたらひと段落。床に座ってスマートフォンを開き事務連絡をする。いつもの流れだった。今日のご飯はパスタでいいか、なんてことを考えていると、仁からLINEが飛んでくる。
「そういえば明日授業ないんだよ」
「え?明日なんかあるっけ?」
「教授の都合で休講」
「なるほどね」
「だから、朝から賢の家に行くよ」
「了解」
仁の授業がまさかの休講。明日は1日暇になる。明日は仁と特別なことでもしたほうがいいのかと思ったが、いつも通り過ごすことにする。そして、仁との会話もひと段落ついたところで立ち上がる。
今日は一人分のご飯になる。パスタを適当に取り出し、作り始める。いつも通りの工程で作り終わり、部屋で食べる。いつも通りのパスタを食べながら今日はこのあと一人で何をしようかと考えていた。
パスタを食べ終わり、食器を流し台に出してから部屋に戻る。一人になるとやけに広く感じる部屋の中でゆったりと座る。そしてカバンから本を取り出し読み始める。今日もいろんなことがあった気がする。明日からもまた色々とあるだろう。本格的な同棲のスタート地点になるということもある。
読書も進めながら明日からのこともじっくり考えておこう。何事も常に上手くいくわけじゃない。だからこそ、いろんなことができるようにしておくのが大事だということも常に考えながら。明日仁が来る時間を聞いておく必要があることに気づき、LINEをする。
「明日、何時に来る?」
「んー、多分朝9時ごろ?」
「了解」
連絡をすると、思いのほか早い段階での返信に少しだけびっくりしながら頭に入れる。そして、明日からの動きも頭の中で一応確認しておく。何より仁の大学生活のために。
これまでここまで恋人のために動いた事のない賢にとっては不思議な気持ちだったが、悪い気持ちではなかった。そんな自分の気持ちとも向き合いながら、賢の人生も少しずつ、進んでいく。今までにない一歩を歩みながら。
鍵を開けて廊下を抜けて部屋に入る。そして荷物を置いたらひと段落。床に座ってスマートフォンを開き事務連絡をする。いつもの流れだった。今日のご飯はパスタでいいか、なんてことを考えていると、仁からLINEが飛んでくる。
「そういえば明日授業ないんだよ」
「え?明日なんかあるっけ?」
「教授の都合で休講」
「なるほどね」
「だから、朝から賢の家に行くよ」
「了解」
仁の授業がまさかの休講。明日は1日暇になる。明日は仁と特別なことでもしたほうがいいのかと思ったが、いつも通り過ごすことにする。そして、仁との会話もひと段落ついたところで立ち上がる。
今日は一人分のご飯になる。パスタを適当に取り出し、作り始める。いつも通りの工程で作り終わり、部屋で食べる。いつも通りのパスタを食べながら今日はこのあと一人で何をしようかと考えていた。
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「明日、何時に来る?」
「んー、多分朝9時ごろ?」
「了解」
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