朝靄に立つ牝犬 -改訂版-

翠乃古鹿

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……母犬の誕生

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 耳元で愛の言葉を囁く渋谷に、
「からかわないで……知子が、愛される価値のない女だって事は、自分がよく知っていますわ。数えきれない程の男の人に抱かれた、淫売女ですもの……」
 と、知子は自らを卑下し、腰を揺らした。
「知子がどれ程の淫売で、男性経験が何人であろうと、僕はかまわないよ。綱島知子は僕の憧れだったんだ」
 そう言いながら、渋谷は激しく知子の身体を上下させた。
「知子はもう、渋谷さんのモノですわ……ああ……う、う」
 知子の淫らな吐息は渋谷の唇で塞がれた。
 渋谷の舌が知子の口腔を蹂躙した。
「口で言うだけじゃなく、知子の身も心も僕のモノにしたいんだ」
「で、でも……どうしろと、おっしゃるの」
 渋谷は知子の耳を甘噛みしながら囁いた。
「知子の秘密を、全て知りたいのさ。せっかく知子なために用意した玩具も、まだほとんど使っていないし、オシッコしている姿は見たけど、大きい方は写真とビデオでしか見ていないからね」
 拒否する事など許されないのは、身に沁みて分かっている。だが、渋谷の前でなら、どんな恥を晒しても構わないと思う、もう一人の自分がいた。
 知子は渋谷の要求を全て受け入れ、背徳的な悦楽の中で溺れた。
 …………
 大倉たち三人は二階への階段を上がると、静かに鍵を開け知子の家に侵入した。
 シンと静まり返った部屋はゴミ一つなく、よく整頓されていた。
 足音を潜ませ奥の部屋に進むと、彼らは顔を見合わせ、用意した狐の面をかぶった。
『僕が知子と楽しい時を過ごしている間に、大倉君たちには、知子の母親をお願いしますよ。薬で眠っていますから力も出ないし、簡単だと思いますよ。好きなようにして、写真とビデオを撮ってくるだけですから』
 すべては渋谷の仕組んだ計画だった。
 大倉が、睡眠薬だといって知子に渡した薬も、渋谷が用意した媚薬だった。
 襖を静かに開けると、知子の母親が布団の中で寝息を立てていた。渋谷の言うように薬が効いているのか、起きる気配はない。
 狐男たちは、知子にそっくりな面立ちをした母親、紀子を取り囲んだ。
「へへへ、渋谷さんの言う通りだな。可愛いい寝顔じゃねえか、紀子ちゃん」
 小太りの小杉がそう言うと、そっと掛け布団を剥いだ。すると、乱れた寝間着から白い太腿を覗かせてた紀子が寝返りをうった。
「浴衣寝間着とは、随分古風じゃねえか。旅館でしか見たことがないぜ」
 長身の日吉が感心したように言うと、
「へへへ、ます々気に入ったよ。見ろよ、紀子ちゃんのオッパイ、もの凄くエロいぜ」
 寝間着の帯を解いていた小杉が、紀子の胸元をはだけて、下着のつけていない乳房を露出させた。
「下も拝ませてもらうよ、紀子ちゃん」
 楽しそうに言う小杉によって下履きが脱がされ、紀子は眠ったまま全裸にされた。
「おいおい嘘だろ。この身体で、俺のお袋と同い年かよ。エロすぎるぜ」
 紀子の全身を舐めるように撮影していた日吉が、目を丸くして言った。
 すると小杉が紀子の股を広げて、淡い陰毛に縁取られた秘裂を太い指で広げた。
「へへへ、知子に比べたら少し黒ずんでいるけど、ここも綺麗なもんだぜ。クリちゃんも可愛いじゃないか」
 小さな肉芽をつまみ上げると、紀子の身体がピクッと震えた。
「両脚をもちあげろよ、小杉。尻の穴も一緒に写すからよ」
 身体を畳まれたように両脚を持ち上げられた紀子は、秘穴を余すところなく撮影されたのも知らず、苦しそうに呻いた。
「おいおい、初めから無茶な事するんじゃねえよ。気がつく前に、首輪と手枷足枷をはめとけ。撮影はその後だ」
 大倉が苦笑いしながら言った。
 意識のない紀子の卑猥な写真が、何十枚とデジタルメモリに記録されていった。
 ……紀子は夢の中で、小太りの中年男に抱かれていた。紀子がまだ三十代の若い頃の夢だ。相手は、借金の肩代わりをしてくれたパート先の社長だった……。
『ほら見てごらん。紀子さんのオマンコに、胡瓜が五本も入ったよ。まだ若いのに、相当な淫乱だね。ふふふ』
 ……当時は生活のためと割り切り、嫌悪しかなかったが、夢の中の紀子は、変質的な男の性技に悦楽の声を上げていた……。
 ……何でこんな夢を……。
 ……夢だと分かっていても身体が熱く火照り、無意識に股間に手が伸びた……。
 乳房を揉まれ、男の手が身体を撫で回す感覚が襲った。何年も忘れていた、男の肉棒が胎内に挿入される感覚が蘇ったのだ。
 筋肉質な男の体が密着し、硬く熱い肉棒が突き上げられ、男の匂いと重さまで感じた。
 夢うつつの中で目を開いた知子は、狐の面を被った全裸の男たちを見た。
 これは……まだ夢を見ているの……。
 紀子は夢と現実の境がわからない程に朦朧としていたが、両手両足は鎖で繋がれ、自分が全裸であることに気がついた。
 Mの字に開いた股間から、ドロリとした白濁が流れ出ていた。
「ようやく目が覚めたか、綱島紀子さん」
 紀子の悲鳴は、後ろから伸びた男の太い腕によってかき消された。
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