朝靄に立つ牝犬 -改訂版-

翠乃古鹿

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……消えない羞恥心

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 大倉たちに全裸で運ばれた綱島知子は、渋谷の部屋に連れ込まれた。
 知子の首に巻かれた首輪のリードが、大倉から渋谷の手に渡っていた。
 引かれるように奥の寝室に誘われた。
 知子が大股開きで写る卑猥な写真が、大きく引き伸ばされて飾られているのを見た。
 ベッドの上には、見覚えのあるさまざまな淫具が置かれていた。
「知子さんをもてなすために、色々と用意したんだよ。こういった玩具が大好きだと聞いたからね」
 そううそぶいた渋谷は淫具の一つを手に取ると、知子の目の前にかざした。
 男性器を忠実に再現した淫具だが、これ程大きモノは見たことがない。
(こんなモノ……入るわけがない……)
 経験した事のない巨大さに怯えた知子は、へたり込むように絨毯の上に崩れ落ちた。
 すぐに大倉の叱責が飛んだ。
「何をやってるんだ知子。いつものチンポお迎えポーズを渋谷さんにお見せしろ!」
 これでもかというほど畳み掛けてくる恥辱の波に、知子は思わず声を上げた。
「ひっ、酷い、あんまりです」
「牝奴隷のくせに素直じゃねえな。俺たちに楯突くっていうのか? どうなっても知らねえぜ、綱島センセイよ」
 大倉の恫喝に、決して逆らえぬ身を改めて思い知らされた。
「い、いえ。ごめんなさい」
 大倉に足蹴りにされた知子は、あわてて姿勢を変えた。
 絨毯の上に仰向けに寝ると、畳んだ両足を胸元で抱え、大きく開脚した。
 花びらのような紅色の口元も、喉の奥まで覗ける程に開けて、女の穴の全てを男たちの前に曝け出した。
「なるほど、これがチンポお迎えポーズですか。いやはや何もかもが丸見えで、いかにも犯して下さいって感じじゃないか」
「最近は、このポーズを、言われなくてもするようになていたんですけどね。まだ躾が足りなかったようで、すみません」
 わざとらしく頭を下げた大倉だが、足下で卑猥に開陳して控える知子の滑稽な姿に、四人は顔を見合わせて笑った。
「ははは、笑わせてもらったよ。それじゃ、知子さんの肉便器を使う前に、じっくり見させてもらうとしようか」
 大倉が自由に見てくれと言わんばかりに肩をすくめて一歩下がると、薄い口元に笑みを浮かべた渋谷が、開ききった知子の股間の間にしゃがみ込んだ。
 覗き込むようにして、肉の割れ目からはみ出した肉びらをつまんで左右に拡げると、泉のように涎が溢れ出す淫口が剥き出された。
「たしか知子さんは、社会奉仕のために一人でも多くの男性に知子の肉便器を使ってもらいたいとか言ってましたよね?」
 返事をためらう知子に代わって、日吉と小杉が茶化すように答えた。
「公衆便所の、便器のような女になりたいっていうのが、知子先生の口癖だよな」
「そうそう、男のチンポから出るモノは、何でも飲んじまう女だからな」
 ケタケタと笑う二人を尻目に、渋谷の指が知子の中に侵入した。
 溢れた淫液を指がからめ取る。
「それにしても、クリちゃんをこんなに膨らませて、感じているんですね。大倉君の言う通り底なしの変態女だ」
 渋谷が小指の先ほどに充血した女の肉芽を摘まみ上げると、知子は切ない吐息を絞り出した。
 大倉がベッドに置かれた卵型のバイブレーターを手に取ると、知子の瞳に怯えの色が浮かんだ。
 形は似ているが、Lサイズの鶏卵よりも大きい。
「こんな所からですかね? 渋谷さん」
「ああ、そうだね。先ずはこの玩具をどっちの穴に入れるかは、知子さん本人に決めてもらおうか」
 渋谷の言葉を聞いて恥辱に顔を赤らめる知子だが、口を開いて出た言葉は淫乱女のセリフだった。
「ああ、渋谷さん、知子のオマン……コに、それを入れてください……」
 被虐心に火がついた知子を見て取った渋谷は、腰を揺らしてせがむ淫乱女の望みとは逆に、無数のシワを刻んだ菊門に押し込んだ。
「あ、だめ、い、いやっ……」
 言葉とは裏腹に、鶏卵に似た淫具は、さしたる抵抗もなく埋没した。
 溢れ出た知子の淫液が排泄口の周りまで流れ落ち、挿入を手助けする潤滑液となっていた。
 大倉たち三人の不良どもは、お互いに顔を見合わせニヤリと淫らにうなずいた。
 小杉と日吉が知子の両脇から、渋谷の責めに加わった。
 二人は、知子の硬くしこった乳首をつまみ上げ、柔らかな乳房とキメの細かい肌の感触を楽しんでいる。
 直腸を震わす鶏卵と、淫口を嬲る渋谷の指に加え、躰をなで回す二人の助手が知子の性感帯を更に刺激した。思わず腰が揺れた。
「ああ……い……い……」
 気を緩めれば快楽の中に溺れそうになる気持ちを、辛うじて残っている理性が押しとどめていた。
 ここで快楽に身をゆだねればどんなに楽なことかと思う一方で、これ程の恥辱の中でも知子の羞恥心が消えることはなかった。
 被虐の期待と羞恥が、知子の中でせめぎ合っていた。
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