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15 イシス視点
しおりを挟む「ここか…」
私は報告にあった店へとたどり着いた。確かに看板は掛かっているが営業はしていないようだ。
「えー、店の名前は…『ルナの気まぐれ食堂』?」
どうやらこの店は食堂らしい。
(それにしても気まぐれとはどういうことだ?)
疑問に思いながら私は店の扉へと近づいた。
「ん?」
扉には木の板がぶら下がっている。そこには何か文字が書かれていた。
『気まぐれに営業します。料理はその日のお楽しみ♪』
「…なかなか変わった店だな。これじゃあいつ店主に会えることやら」
言いたいこと聞きたいことは色々あるが、まずは店主に会わなければ話にならない。
それからしばらくは毎日この店を確認に来るのが私の日課になるのだった。
◇◇◇
ーー半月後
あれから毎日店を確認しているがいまだに営業している様子はない。きっと今日も営業していないんだろうなと半ば諦めの境地で店へと向かった。
「はぁ、いつになったらあの店はやっているんだか。…ん?なんだかいつもと違うな」
店の前に着くと扉に掛けられている木の板がいつもと違うことに気がついた。
『本日営業してます♪』
どうやら今日は営業しているらしい。
「はぁ、ようやく会えるんだな。一体どんな変わり者なんだろうか…」
とうとう店主とご対面だ。
私は取っ手に手を掛け扉を開けた。そして店の中へと入った瞬間、まぶしい笑顔が私を迎え入れてくれた。
「いらっしゃいませ!」
「っ!」
私は息をするのも忘れ心臓が激しく動いているのを感じながら、銀髪の美しい女性を見つめるのだった。
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