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第一章:偽りの招待状
偽りの招待状 21
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「ああ……、申し訳ございません。生憎、この島には電話もパソコンも置いてはいないようなのです。携帯電話も、電波が繋がる場所がありません」
「それはつまり、六日の日に迎えが来るまで、オレたちは外部との連絡はもちろん自主的に帰ることもできないということで良いのか?」
「はい、そうなってしまいますね。その辺りのことに関しては、わたくしも主様が何かしら手筈を整えてくれるものとばかり思っていましたので……」
弱ったように眉を下げて、川辺さんが言う。
「……そうか」
殺人、孤島、通信不能。
何だかまるで、ベタなミステリー小説のキーワードみたいな単語が頭の中に生まれて並びだす。
――そんなまさか。殺人事件なんてあり得るはずないよ……。
ここに集まったメンバーは、あたしたち兄妹と絵馬さんの関係を除けば、全員がそれぞれ初対面のはずなのだ。
そんな関係性の中で、殺人なんて起きるわけがない。
絵馬さんが本当に亡くなっているのなら、きっと発作か何かじゃないだろうか。
殺人という一番最悪な可能性を無理矢理振り払うように自分へと言い聞かせながら、あたしはもう一度お兄ちゃんの背中越しに動かない絵馬さんへ目を向けた。
「それはつまり、六日の日に迎えが来るまで、オレたちは外部との連絡はもちろん自主的に帰ることもできないということで良いのか?」
「はい、そうなってしまいますね。その辺りのことに関しては、わたくしも主様が何かしら手筈を整えてくれるものとばかり思っていましたので……」
弱ったように眉を下げて、川辺さんが言う。
「……そうか」
殺人、孤島、通信不能。
何だかまるで、ベタなミステリー小説のキーワードみたいな単語が頭の中に生まれて並びだす。
――そんなまさか。殺人事件なんてあり得るはずないよ……。
ここに集まったメンバーは、あたしたち兄妹と絵馬さんの関係を除けば、全員がそれぞれ初対面のはずなのだ。
そんな関係性の中で、殺人なんて起きるわけがない。
絵馬さんが本当に亡くなっているのなら、きっと発作か何かじゃないだろうか。
殺人という一番最悪な可能性を無理矢理振り払うように自分へと言い聞かせながら、あたしはもう一度お兄ちゃんの背中越しに動かない絵馬さんへ目を向けた。
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