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第四章:風岡夏純――②
風岡夏純――②
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「――ぐぇっ!?」
「え?」
着地点の定まらない支離滅裂な思考を展開している途中で、いきなり晴樹のくぐもった声が耳に届きわたしは驚いたように意識を現実に戻した。
「え……嘘、晴樹……?」
足元の少し先へ固定していた視線を正面に戻したとき、そこには今まで存在していたはずの仲間の姿がなくなっていた。
常軌を逸した出来事に驚いて、わたしはつんのめるようになりながら足を止める。
「晴樹、どこにいったの?」
道を逸れたのかと疑うにも、そんな一瞬で見失うなんてことはあり得ない。
ほんの数メートル先には晴樹が握りしめていたライトが持ち主を失い転がっている。
困惑を隠せないまま周囲を見回すも、人の姿は見つけられない。
まさか地面に穴でも開いていてそこに落ちたのかと思い、慎重にライトの転がっている場所へ近づき、
「ぐっ……お……ぉ……」
そこで、わたしは微かな呻き声を聞いた。
「え?」
着地点の定まらない支離滅裂な思考を展開している途中で、いきなり晴樹のくぐもった声が耳に届きわたしは驚いたように意識を現実に戻した。
「え……嘘、晴樹……?」
足元の少し先へ固定していた視線を正面に戻したとき、そこには今まで存在していたはずの仲間の姿がなくなっていた。
常軌を逸した出来事に驚いて、わたしはつんのめるようになりながら足を止める。
「晴樹、どこにいったの?」
道を逸れたのかと疑うにも、そんな一瞬で見失うなんてことはあり得ない。
ほんの数メートル先には晴樹が握りしめていたライトが持ち主を失い転がっている。
困惑を隠せないまま周囲を見回すも、人の姿は見つけられない。
まさか地面に穴でも開いていてそこに落ちたのかと思い、慎重にライトの転がっている場所へ近づき、
「ぐっ……お……ぉ……」
そこで、わたしは微かな呻き声を聞いた。
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