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第四章:風岡夏純――②
風岡夏純――②
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「どうしたんだ?」
「……行き止まりだ。何なんだこいつは? すげぇ深い穴が開いてやがるぞ」
「穴……?」
足元を照らすようにライトを向ける竜次の元へ、わたしと晴樹が近づいていく。
チラリと振り向き茜の様子を確認すると、彼女は固い表情を浮かべ立ち尽くし全く動こうとしていない。
無理に呼ぶのも嫌がるかもと思いひとまずそっとしておくことにして、わたしは男子二人が覗いている広い空間に意識を戻した。
細い道の終着点は、まるで地面が切り抜かれたかのように、深く大きな穴が開いていた。
ライトの光を当ててみても、底が深くてよく見えない。
頭上から染みだしているらしい水滴が穴の中へと落ち、ピチャン、ピチャンと不気味な音を奏で続ける。
「ライトが無かったら、確実に落ちてたね」
すぐ横で、晴樹がゴクリと喉を鳴らすのがわかった。
「……底の方は、ありゃどうなってんだ? ぬかるみっぽくも見えるが、よくわからねぇな」
「……行き止まりだ。何なんだこいつは? すげぇ深い穴が開いてやがるぞ」
「穴……?」
足元を照らすようにライトを向ける竜次の元へ、わたしと晴樹が近づいていく。
チラリと振り向き茜の様子を確認すると、彼女は固い表情を浮かべ立ち尽くし全く動こうとしていない。
無理に呼ぶのも嫌がるかもと思いひとまずそっとしておくことにして、わたしは男子二人が覗いている広い空間に意識を戻した。
細い道の終着点は、まるで地面が切り抜かれたかのように、深く大きな穴が開いていた。
ライトの光を当ててみても、底が深くてよく見えない。
頭上から染みだしているらしい水滴が穴の中へと落ち、ピチャン、ピチャンと不気味な音を奏で続ける。
「ライトが無かったら、確実に落ちてたね」
すぐ横で、晴樹がゴクリと喉を鳴らすのがわかった。
「……底の方は、ありゃどうなってんだ? ぬかるみっぽくも見えるが、よくわからねぇな」
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