274 / 341
第四章:風岡夏純――②
風岡夏純――②
しおりを挟む
大きさはどれくらいだろう。たぶん、一メートルくらいか。少なくとも、わたしの身長よりは全然低い。
「確かに、祠ってやつだねこれは。表にあった神社の旧式かな。取り壊すのが躊躇われて、そのままにされてるとか、そんな感じがする」
ブスブスになっている屋根部分に顔を寄せて観察しながら、晴樹が言う。
「だとしたら、これもこの地区を守ってる神みてぇなもんなのか? かなり古いが、風雨に晒されてるわけでもねぇ場所に建てられて、それでここまで劣化してるってのは、かなり年季入ってんじゃねぇか?」
「知らないわよそんなこと。かなり古いってことだけは確かだろうから、晴樹の言ったように昔使ってた神社の名残かもしれないけど」
それほどの興味も無さそうに訊いてくる竜次へ告げ、わたしも祠をじっと眺める。
気持ち悪いから触れて確かめはしないけど、朽ち果てていること以外は普通の祠でしかないように思える。
「確かに、祠ってやつだねこれは。表にあった神社の旧式かな。取り壊すのが躊躇われて、そのままにされてるとか、そんな感じがする」
ブスブスになっている屋根部分に顔を寄せて観察しながら、晴樹が言う。
「だとしたら、これもこの地区を守ってる神みてぇなもんなのか? かなり古いが、風雨に晒されてるわけでもねぇ場所に建てられて、それでここまで劣化してるってのは、かなり年季入ってんじゃねぇか?」
「知らないわよそんなこと。かなり古いってことだけは確かだろうから、晴樹の言ったように昔使ってた神社の名残かもしれないけど」
それほどの興味も無さそうに訊いてくる竜次へ告げ、わたしも祠をじっと眺める。
気持ち悪いから触れて確かめはしないけど、朽ち果てていること以外は普通の祠でしかないように思える。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
すべて実話
さつきのいろどり
ホラー
タイトル通り全て実話のホラー体験です。
友人から聞いたものや著者本人の実体験を書かせていただきます。
長編として登録していますが、短編をいつくか載せていこうと思っていますので、追加配信しましたら覗きに来て下さいね^^*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる