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第四章:風岡夏純――②
風岡夏純――②
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「んなもん、ここまで来て気にしたってどうにもならねぇだろ。ひとまず、行けるとこまで行くだけだ」
ガサガサと鳴る音と共に、背後では男子が億劫そうに会話を交わす。
問題のバス停からそれほど離れていない位置にあった、山へ入る小道。その終着点に建てられていた、古びた神社。
さらにその裏手に続く、この人工的な獣道とでも呼べそうな謎のルート。
客観的に見て、怪しくないとは言い難い。
疲労や息苦しさによるストレスで、背後でしていた会話は十分程で途切れ、その後は微かな息切れの音だけが山の奥へと吸い込まれるようになった。
二十分、三十分とひたすらに歩き、さすがにわたしもこのまま先へ行くのを躊躇い始めた頃に、
「あ……」
足元にまとわりついていた下草の不快感がなくなり、停滞したように籠っていた空気がクリアになるのを察知し、わたしは動かしっぱなしだった足を止めた。
「どこだここは?」
ガサガサと鳴る音と共に、背後では男子が億劫そうに会話を交わす。
問題のバス停からそれほど離れていない位置にあった、山へ入る小道。その終着点に建てられていた、古びた神社。
さらにその裏手に続く、この人工的な獣道とでも呼べそうな謎のルート。
客観的に見て、怪しくないとは言い難い。
疲労や息苦しさによるストレスで、背後でしていた会話は十分程で途切れ、その後は微かな息切れの音だけが山の奥へと吸い込まれるようになった。
二十分、三十分とひたすらに歩き、さすがにわたしもこのまま先へ行くのを躊躇い始めた頃に、
「あ……」
足元にまとわりついていた下草の不快感がなくなり、停滞したように籠っていた空気がクリアになるのを察知し、わたしは動かしっぱなしだった足を止めた。
「どこだここは?」
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