181 / 341
第三章:風岡夏純――①
風岡夏純――①
しおりを挟む
それに対して茜が考えた解決策が、あのえげつないいじめだった。
『スマホとか持ち歩いてるくせに、お金ないとかおかしくないかしら? 家がまずしくてお小遣いがないなら、バイトでもすれば良いのに』
嫌味っぽくそう口にする茜の前で、真美は泣きそうな表情でひたすら俯いていたのを晴樹は覚えている。
『……そうだ、良いこと思いついたわ。ねぇ秋本さん。私の言うことを素直に聞いてくれるなら、ひとまず許してあげても良いわよ』
『え……? 何、ですか?』
この瞬間の茜の提案が、ターニングポイントだった。
秋本 真美は、クラスでもそこそこ可愛いと評価され、男子たちには好意を持たれたりしていた。
当然、角田や岩沼も例外ではなく、茜はそれを利用して真美を傷物にすることを思いついたのだ。
そのために、なるべく安全に事を成し遂げられる場所として晴樹のマンションが利用されることとなり、晴樹自身もある条件を前提にとしてこのことを了承した。
『スマホとか持ち歩いてるくせに、お金ないとかおかしくないかしら? 家がまずしくてお小遣いがないなら、バイトでもすれば良いのに』
嫌味っぽくそう口にする茜の前で、真美は泣きそうな表情でひたすら俯いていたのを晴樹は覚えている。
『……そうだ、良いこと思いついたわ。ねぇ秋本さん。私の言うことを素直に聞いてくれるなら、ひとまず許してあげても良いわよ』
『え……? 何、ですか?』
この瞬間の茜の提案が、ターニングポイントだった。
秋本 真美は、クラスでもそこそこ可愛いと評価され、男子たちには好意を持たれたりしていた。
当然、角田や岩沼も例外ではなく、茜はそれを利用して真美を傷物にすることを思いついたのだ。
そのために、なるべく安全に事を成し遂げられる場所として晴樹のマンションが利用されることとなり、晴樹自身もある条件を前提にとしてこのことを了承した。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
すべて実話
さつきのいろどり
ホラー
タイトル通り全て実話のホラー体験です。
友人から聞いたものや著者本人の実体験を書かせていただきます。
長編として登録していますが、短編をいつくか載せていこうと思っていますので、追加配信しましたら覗きに来て下さいね^^*
感染
saijya
ホラー
福岡県北九州市の観光スポットである皿倉山に航空機が墜落した事件から全てが始まった。
生者を狙い動き回る死者、隔離され狭まった脱出ルート、絡みあう人間関係
そして、事件の裏にある悲しき真実とは……
ゾンビものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる