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第二章:秋本夢美――②
秋本夢美――②
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少し広い空間へ抜けたことで気が緩んだか、角田が息苦しそうに声をかけてくる。
「はい。お疲れ様でした。こっちへ来てください。その奥が待ち合わせの場所です」
言って、あたしが指差したのは祠の先。
気休め程度の明かりもなく、濃い黒に染まった霊界の入口。
何も知らずに先へ進めば、そのまま深淵へと落ちる場所。
「……真っ暗じゃねぇか。マジで誰かいるのか?」
恐る恐る闇を覗くようにして近づいていく角田の横へ並び、あたしもギリギリまでは移動する。
スマホ程度の明かりでは、そこに待ち構える闇の正体には気づけない。
正面へ意識を集中している生贄の隣で、あたしは口角を吊り上げ我慢していた笑みを顔に浮かべた。
「ちゃんといますよ、沢山。あなたと同じように、生贄にされて死んだ可哀そうな人たちが」
「は? うおぁ――っ!?」
「はい。お疲れ様でした。こっちへ来てください。その奥が待ち合わせの場所です」
言って、あたしが指差したのは祠の先。
気休め程度の明かりもなく、濃い黒に染まった霊界の入口。
何も知らずに先へ進めば、そのまま深淵へと落ちる場所。
「……真っ暗じゃねぇか。マジで誰かいるのか?」
恐る恐る闇を覗くようにして近づいていく角田の横へ並び、あたしもギリギリまでは移動する。
スマホ程度の明かりでは、そこに待ち構える闇の正体には気づけない。
正面へ意識を集中している生贄の隣で、あたしは口角を吊り上げ我慢していた笑みを顔に浮かべた。
「ちゃんといますよ、沢山。あなたと同じように、生贄にされて死んだ可哀そうな人たちが」
「は? うおぁ――っ!?」
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