上 下
6 / 51

5 清河八郎

しおりを挟む
  日暮れどきの町を、新八が三味線堀の藩邸にかえりつくと、ばったり市川宇八郎に出くわした。
 いかにも江戸の侍らしい、いつもの着流しではなく、珍しく、ぱりっとした仙台平の袴を穿いている。

「おい、市っちゃん。どうした、めかしこんだりして。
ははあ……わかったぞ。おまえ、どこぞに、いいコレでも出来やがったな」
「馬鹿言ってんじゃねえ。これから攘夷の話で、ひとに会いにいくんだ」
 宇八郎は、ペリー来航以来、攘夷熱にとりつかれていた。
 熱心のあまり、二年ほど前に、薬研堀にある私塾に、通っていたぐらいである。
「ああ、そういえば、一昨年は、神無月(十月)の大地震でつぶれた塾に通ってたっけな」
 安政二年の大地震。武江年表に『元禄十六年以来の大地震なるべし……』とある。
「その塾の先生が今年の夏に、また駿河台下で塾を開くってんで、江戸に出てきたんだ。挨拶せぬわけにはゆくまい」
「へえ。そうなんだ……でもよ、その先生、二年もの間なにをやっていたんだ?」
「それが……御母堂を、日本全国の名所旧跡に、案内していたそうだ」
「ふうん。そいつはまた、ずいぶんと親孝行な先生がいたもんだな」
 あまり関心がないのか、新八が上の空でこたえる。
「――と、いうのは、世を忍ぶ仮の姿で」
 宇八郎は、声をひそめ、続ける。
「どうやら御母堂を隠れ蓑に、各藩の攘夷仲間と、緊密に連絡つなぎを取っていたらしい」
「ほう、なかなかやるな」
「それだけじゃあねえ。攘夷は口だけではないことを示すため、千葉道場で、北辰一刀流をみっちり修行して、目録をとったそうだ」
「へえ。そりゃ大したもんだ」
 北辰一刀流ときいて、新八が身を乗りだした。
「ふふふ、やっぱり八つぁんは、剣術馬鹿だね。北辰一刀流ときいたとたんに、急に話に乗ってくるんだから」
「俺は、頭が悪いから尊王だとか攘夷だとか、難しい話は、よくわからねえ。だけどよ……夷戎を追っ払うのに、剣術のひとつも出来ないようじゃあ、どうしようもねえからな」
「八つぁんらしいなあ。――どうだい、八つぁんも、ひとつ、その先生に会ってみるかい?」
「嫌だよ。そんな先生と話したって、俺には、むずかしいことなんか、わかりゃあしねえよ」
 新八が頭を掻きながら言った。
「まあ、そう言わず付き合えよ。じつは先生以外にも、先生がこっちで宿屋がわりに泊まりこんでる、旗本の家主がいっしょにくるらしくて、そいつがまた、一刀流の使い手なんだぜ」
「へえ。一刀流か……そいつの名前は?」
「えーと、たしか小普請組の……山岡鉄太郎ってんだ。そいつの友達の松岡万まつおかつもるには会ったことがあるが、山岡とは、すれ違いばかりで、今日はじめて顔を合わせるんだけど……」
「山岡……鉄太郎? きいたことあるな。たしか、もともとは、浅利先生のところにいたが、いまは、お玉が池(千葉道場のこと)の客分になってるって話だ」
「さすが八つぁんだ。剣術界には、滅法界詳しいね」
「道場の師範代なんてやってると、嫌でもいろんな話が入ってくるものさ……
しかし、その先生は、なんで宿屋をとらないんだ?」

 新八の疑問は、もっともだった。
「ああ、八つぁんは、あんまり宿屋のことなんかにゃあ、関心がねえからな。じつは……」
 江戸の宿屋というのは、大部分が馬喰町、小伝馬町にあった。
 その宿屋は、大きく百姓宿と旅人宿に分けられる。
 このうち百姓宿は、いわゆる公事宿専門で、一般客は泊まれない。
 そして、旅人宿も公事宿を兼ねており、訴訟などが長引いてもいいように、サービスを廃した、ごく安い宿屋なのだ。
 したがって、現代の旅館と同じような、京や大阪の宿屋に慣れているものにとって、とても耐えられるものではなかった。
 近ごろは高級な宿屋もできはじめているが、そうした宿屋には、例外なく岡っ引きが出入りしているので、清河のように隠密に行動する者には向いていなかった。

「まあ、あの先生は、二年前に地震で塾が潰れる前にも、江戸に住んでいたから、とてもじゃねえが、そんな宿屋は、願い下げだろうよ」
「へっ、なんだい。ずいぶん傲ってやがるな」
「先生のご実家は、出羽の分限者らしいからなあ……金はいくらでもある。そりゃあ、少しは、傲ろうってもんさ」
「なんだか、会う前から、そいつのことが嫌いになりそうだぜ」
「まあ、そう厳しいことを言わず、いっぺん会ってみてくれよ」

 新八は、宇八郎に引きずられるように、池之端仲町までやってきた。
「おい、市っちゃん。こいつは驚いた。本当にこの店にご招待かい? その先生は、どこのお大尽だ」
 連れて行かれたのは、細い路地を入ったところにある、黒板塀の小粋な料理屋『はなぶさ』である。
 不忍池に面した池之端仲町は、江戸でも高級な店が軒を連ねることで知られており、この店などは、ちょっと飲み食いすれば、一両や二両の金は、たちまち飛んでゆく。
「だから言ったじゃねえか……先生のご実家は資産家ものもちだって」
「それにしてもよ、もし、割り勘だなんて言われても、俺は知らねえからな」
 などと、声高にしゃべっていると、店の扉が開き、女将らしき小股の切れあがった三十路の大年増が顔をだし、艶然と微笑んだ。

「いらっしゃいませ。市川さまですか? お連れ様がお待ちです。どうぞお通りください」
 間口は狭いが、店はかなり広かった。築山に池を配した中庭をすぎ、案内されたのは、奥の離れである。
 障子を開くと、上座に四角い顔をした男が座っていた。眉も鼻もごつごつした造りで、目だけが妙に光っている。
 座敷にはその男の以外にも、すでに三人の男がいた。
 二人は、どこにでもいそうな武士だが、ひとりは、驚くほど身体が大きい。
 その男は、ただそこに座っているだけなのに、じわじわと、のしかかるような圧迫感がある。
 不自然なほど肩が盛りあがり、袖口からはみ出した腕は、節くれだち、松の根っこのようだ。
 さらに厳ついのが、その顔である。
 男は、無愛想に口を結び、挑みかかるような視線を、新八と宇八郎におくった。
「先生。お久しぶりです。その節は、大変お世話になりました」
 宇八郎が挨拶する。
「やあ。市川君! 君とは二年ぶりだったね。元気そうでなによりだ。
こちらの、山のように大きな男が、山岡鉄太郎君。そして、松岡万君。こちらの色男が、薩摩の益満休之介君だ。ところで君の連れは……」
「はじめまして。拙者、永倉新八と申します。以後、お見知りおきを」
 男は、永倉に視線を送り、
「永倉君。まあ、座りたまえ。僕は、出羽浪人清河八郎というものだ」
 と、挨拶した。いささか尊大な態度である。
 清河は、浪人と名乗ったが、じつはそうではない。
 その生家は、造り酒屋の事業を成功させた、庄内藩領・清河村の裕福な郷士である。
 本名は斎藤だが、村の名を姓にしていた。浪人を自称しているのは、郷士と名乗るより、話の通りがよいからにすぎない。
「永倉君も、市川君と同じように松前家中ですか?」
「ええ。宇八郎とは、同じ長屋に暮らしております」
「見たところ、かなり剣術を修行したようですな」
 清河の話す言葉は、字面だけ追うと、江戸のしゃべり方のようだが、語尾が上がり、まるで、鼻をつままれたかのように、明瞭さに欠けていた。
「新八は、神道無念流岡田道場の免許皆伝です」
 宇八郎が自分のことのように、得意げに言った。
「ほほう。それは大したものですなあ。僕は、剣術の腕前は半人前で、しょっちゅう弟に撃ちこまれて、閉口しとります」
 と言って笑う。
 笑うとふしぎと尊大さは影をひそめ、人懐こい表情にかわった。
「――がむしゃら新八。通称……たしか、そう呼ばれておりましたな」
 山岡が、はじめて口を開いた。
「ほう。よくご存知で……そういうそこもとは、鬼の鉄太郎……通称、と呼ばれていましたっけ」
 新八がそう言うと、山岡が笑った。
 人懐こい清河の笑顔とちがい、その目は、まったく笑っていない。
「そう呼ぶやつもいます。ところで永倉殿……
貴殿からは、血腥い気配が漂っておりますな」
「ふふふ……俺は剣術遣いだからね。よく血の気が多いと言われていますよ。なんなら、いま、ここで立ち合ってもいい……」
 新八が、不敵な微笑みを浮かべた。
 しかし山岡は、新八の挑発には乗らず、呵々と大笑いする。
「はっはっは……戯れ言でござる。赦されよ。貴殿には、とても敵う気がしない。勝負は遠慮しておこう」
 と、口では言ったが、山岡の目付きはかわらない。敵う気がしない、などとは欠片も思っていないことは、明らかだった。

「わっはっはっは」
 いきなり清河が笑い声をあげた。
「おふた方。まあ、そんな野暮な話は、やめましょう。君たちに集まってもらったのは、もめ事を起こすためじゃない」
清河は、いったん間をあけ、
「――攘夷の話をするためです」
 と、重々しく続けた。
 清河の言葉には、北国特有の訛りがあり、そのユーモラスな抑揚が、場の空気を和ませた。
「おふたりは、松前家中だからご存知でしょう。
今回のペルリだけでなく、ロシアも、我が皇国を狙って、しきりに挑発を繰り返していることを……先だっても、やつらは樺太を襲撃して、皇国を蹂躙する気配を見せている」
 文化三年のロシアによる、樺太襲撃事件のことである。
 襲撃は、翌年も続き、ロシアは樺太のシャナに陸戦隊を上陸させ、村を焼き払い、略奪を行っている。
 このさい、盛岡、弘前藩の大砲が奪われ、両藩は、撤退を余儀なくされた。
 さらに、礼文島にて幕府の船や、松前藩の商船が襲われている。
 この報は、松前藩にもたらされ、危機感を抱いた幕府は、弘前、盛岡、庄内、秋田などから、約三千名もの兵を、北方の防備に派遣していた。
 この事件のおかげで、幕府の信頼を失い国替えになったことは、松前藩では、いまだに禁忌タブーになっている。
 しかし、この事件を重く見た幕府は、極力この事実を世間から隠蔽していた。
 したがって、この事件を知っているのは、幕閣の要人や、各藩の首脳部に限られている。
 つまり、こうした事件を知っているということは、清河が有力者に、何らかのコネクションを持っていることを意味していた。

「清河先生。その件は、我が家中でも、めったに口外してはいけないことになっています……どうか、あまり、おおっぴらに、しないでいただけませんか」
 宇八郎が珍しく真剣な口調で言うと、清河が居ずまいを正した。
「市川君! 愚かなことを言ってはいかん。いまは、そんな些細な事柄にこだわっている場合ではない!
いいかね……ペルリは、武力を持って、我が皇国を恫喝してきたのだよ。
畏れ多くも天帝が治められる我が皇国を、紅毛碧眼の夷狄奴らに汚されて、君は、黙って手をこまねいているつもりか!」
 話しているうちに、清河の頬は紅潮し、目にはうっすらと涙すら浮かべている。
 新八は、なかば呆れ顔できいていたが、山岡や、松岡、益満の三人も興奮した顔つきで身を乗りだしていた。
「先生。拙者は、座してこれを見過ごすつもりなどは、毛頭ござらん!
だからこそ、こうして呼びだしに応じたのです」
 そして、宇八郎までもが清河の言葉に乗せられ、気持ちを昂らせている。
 一方で、政治には、まったく関心のない新八は、なにか取り残されたような気分で、その様子を呆然と見ていた。

(なんだい。市っちゃんまで、すっかりこの清河って男に乗せられてやがる……)

「市川君。よくぞ言った! それでこそ、我等が同士だ!」
 清河が北国訛で宇八郎に言った。
 訥々としたしゃべりかたが、かえって、誠実そうな印象をあたえている。
 しかし、あくまでも新八は、剣客である。だから、清河のこうした書生論には、まるで気をひかれなかった。
 その前に、攘夷は、理解できるとして、尊王ということがよくわからない。
 だがそれは、無理もないことであった。というのも、そもそも尊王というのは、江戸中期の水戸学から出た観念的な思想で、この時期、それほど一般的とはいえなかったのだ。
 また、尊王イコール倒幕という図式が出来あがるには、ある事件を待たねばならない。
 少なくとも、安政四年の時点では、幕府の支配力は、磐石とはいえないまでも、かろうじて効力を失ってはいなかったからだ。

「しかし……攘夷、攘夷というが、いったいその言葉を、どのようにして実行するんだい? 俺にはそれが、さっぱりわからねえ」
 会話の流れについていけない新八が、思わず口をはさんだ。
「永倉君。それは、大変よい質問です……そう、いくら攘夷を叫んでも、行動が伴わければ、単なる机上の空論にすぎない。我等は、夷狄奴らが再び皇国を汚すとき、敢然と行動に出る所存だ!」
 清河の声が高くなる。
 聞き手は、しゃべり始めは、こもって聞き取りにくい清河の話を理解しようとして、思わず耳をかたむける。
 そうやって注意を引くことで、次第に話の内容に引きこむのが、清河の話術だった。
 清河は、天皇がいかに畏れ多く高貴な存在なのかについて、熱く語る。新八を除く皆は、すっかり感心して、話に聞きいっている。大日本史などを引用した話は、含蓄にとみ、教養の深さをしのばせた。

(それにしても、この男……さっぱり肚を見せねえ)

 話の内容についていけない新八は、清河の別の部分に注目していた。それは、やけに大袈裟な清河の身ぶりであった。
 ところが、新八も清河のその身ぶりを注目しているうちに、知らぬ間に、すっかり話術に惹きこまれていた。
 清河は、話が肝心な部分にさしかかると、必ず身ぶりで、話の内容を強調する。
 たとえば、夷狄を斬るという台詞には、必ず斬る動作を入れた。
 さらに、そのときには、まるで真剣に斬りあいをしているかのような、殺気すら孕ませる。
 そして、天帝、皇国、尊王といった言葉を随所にはさみ、何度も口にした。
 単純な山岡や益満はともかく、大げさなことが嫌いな宇八郎や、松岡までもが、淘然とそれに聞きいっている。
 これは、ナチスの総統ヒトラーが用いた、人心掌握のテクニックと共通する、演説の高等技術だった。
 もちろん、清河は、ある程度それを意識はしてはいたが、ほとんどは、その場の空気に合わせ、思いつきでしゃべっているにすぎないが、聞き手は知らず知らずのうちに、その話術にとりこまれてしまう。
 まさに、生まれついての、稀代のアジテーターと言ってよいだろう。

「さて……諸君は、ペルリの脅迫に、なす術もなく、右往左往する弱腰で日和見な幕閣をどう思うかね。僕は、やつらの態度に、我慢がならんのだ!」
 そして、話に強弱をつけ、主張したい部分では、激したように声を高くした。しゃべりはじめの吶々とした語り口が嘘のような、なめらかな弁舌だ。

(こいつは……とんだ食わせ者かと思ったが……)

 新八は、当初、清河を信用の置けない詐欺師と見ていたが、少なくとも清河の言葉には、まったく嘘がないと思いはじめていた。
 もちろん、山岡や松岡などのように、清河を完全に信じたわけではないが、その眼に燃えあがる炎のような情熱は、たしかに本物だった。
「市川君。そして、永倉君……いますぐとは言わん。いずれ、我ら憂国の士が、夷狄奴らに攘夷の天誅を下すときには、ぜひとも同士として、加盟してくれることを期待している」


 店を出たあとも宇八郎は、上気した顔をしていた。元々、攘夷の意思が強かったので、すっかり清河の弁舌に酔っているようだ。
 一方、新八は、珍しく眉間に皺を寄せ、真剣な表情をしていた。
「八っつぁん……どうした。黙りこんだりして。ははあ。さては、先生を疑っているのか?」
「いや、そういうわけじゃねえ。あまり、いけすかねえが、清河の言葉に、嘘はないと思う」
「なら、なんだい? 山岡と、もめたことに、こだわってるのか?」
「ちがう……俺は、攘夷よりも清河という男に、眼を開かされた思いがする。やっぱり、狭い世界に閉じこもっていたんじゃあ、それなりの人間にしか、なれないような気がしてきた……」
「へっ?  どういう意味だい」
「市っちゃん……俺は、今度の試合が終わったら、武者修行の旅に出るぜ」
 新八が宇八郎に向きなおり、真剣な表情で言った。
「本気か?  八っつぁんは跡取りだぜ。上が許可するかどうか……」
「なあに。許しがでなければ、いさぎよく欠落《かけおち》するまでだ」
「おい。本気で言ってるのか?」
「もちろんさ。講武所の窪田先生にも言われたんだ……小さくまとまるなって。俺は、俺の剣を、もっと深めてみたいんだ。
いまのままじゃあ、いずれ、伊庭の若先生にも、抜かれちまうような気がしてならねえ」
「どうやら本気みたいだな」
 新八は、宇八郎の言葉にはこたえず黙念と歩き続けた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

泣いた鬼の子

ふくろう
歴史・時代
「人を斬るだけの道具になるな…」 幼い双子の兄弟は動乱の幕末へ。 自分達の運命に抗いながら必死に生きた兄弟のお話。

落花流水、掬うは散華―歴史に名を残さなかった新選組隊士は、未来から来た少女だった―

ゆーちゃ
ライト文芸
京都旅行中にタイムスリップしてしまった春。 そこで出会ったのは壬生浪士組、のちの新選組だった。 不思議な力のおかげで命拾いはしたものの、行く当てもなければ所持品もない。 あげく剣術経験もないのに隊士にされ、男装して彼らと生活をともにすることに。 現代にいた頃は全く興味もなかったはずが、実際に目にした新選組を、隊士たちを、その歴史から救いたいと思うようになる。 が、春の新選組に関する知識はあまりにも少なく、極端に片寄っていた。 そして、それらを口にすることは―― それでも。 泣いて笑って時に葛藤しながら、己の誠を信じ激動の幕末を新選組とともに生きていく。  * * * * * タイトルは硬いですが、本文は緩いです。 事件等は出来る限り年表に沿い、史実・通説を元に進めていくつもりですが、ストーリー展開上あえて弱い説を採用していたり、勉強不足、都合のよい解釈等をしている場合があります。 どうぞ、フィクションとしてお楽しみ下さい。 この作品は、小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。 「落花流水、掬うは散華 ―閑話集―」も、よろしくお願い致します。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/807996983/195613464 本編では描ききれなかった何でもない日常を、ほのぼの増し増しで書き綴っています。

永き夜の遠の睡りの皆目醒め

七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。 新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。 しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。 近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。 首はどこにあるのか。 そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。 ※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい

幕末レクイエム―誠心誠意、咲きて散れ―

馳月基矢
歴史・時代
幕末、動乱の京都の治安維持を担った新撰組。 華やかな活躍の時間は、決して長くなかった。 武士の世の終わりは刻々と迫る。 それでもなお刀を手にし続ける。 これは滅びの武士の生き様。 誠心誠意、ただまっすぐに。 結核を病み、あやかしの力を借りる天才剣士、沖田総司。 あやかし狩りの力を持ち、目的を秘めるスパイ、斎藤一。 同い年に生まれた二人の、別々の道。 仇花よ、あでやかに咲き、潔く散れ。 schedule 公開:2019.4.1 連載:2019.4.7-4.18 ( 6:30 & 18:30 )

浅葱色の桜 ―堀川通花屋町下ル

初音
歴史・時代
新選組内外の諜報活動を行う諸士調役兼監察。その頭をつとめるのは、隊内唯一の女隊士だった。 義弟の近藤勇らと上洛して早2年。主人公・さくらの活躍はまだまだ続く……! 『浅葱色の桜』https://www.alphapolis.co.jp/novel/32482980/787215527 の続編となりますが、前作を読んでいなくても大丈夫な作りにはしています。前作未読の方もぜひ。 ※時代小説の雰囲気を味わっていただくため、縦組みを推奨しています。行間を詰めてありますので横組みだと読みづらいかもしれませんが、ご了承ください。 ※あくまでフィクションです。実際の人物、事件には関係ありません。

櫻雨-ゆすらあめ-

弓束しげる
歴史・時代
新選組隊士・斎藤一の生涯を、自分なりにもぐもぐ咀嚼して書きたかったお話。 ※史実を基にしたフィクションです。実在の人物、団体、事件とは関わりありません。 ※敢えて時代考証を無視しているところが多数あります。 ※歴史小説、ではなく、オリジナルキャラを交えた歴史キャラ文芸小説です。  筆者の商業デビュー前に自サイトで連載していた同人作です。  色々思うところはありますが、今読み返しても普通に自分が好きだな、と思ったのでちまちま移行・連載していきます。  現在は1週間ごとくらいで更新していけたらと思っています(毎週土曜18:50更新)  めちゃくちゃ長い大河小説です。 ※カクヨム・小説家になろうでも連載しています。 ▼参考文献(敬称略/順不同) 『新選組展2022 図録』京都府京都文化博物館・福島県立博物館 『新撰組顛末記』著・永倉新八(新人物往来社) 『新人物往来社編 新選組史料集コンパクト版』(新人物往来社) 『定本 新撰組史録』著・平尾道雄(新人物往来社) 『新選組流山顛末記』著・松下英治(新人物往来社) 『新選組戦場日記 永倉新八「浪士文久報国記事」を読む』著・木村幸比古(PHP研究所) 『新選組日記 永倉新八日記・島田魁日記を読む』著・木村幸比古(PHP研究所) 『新選組全史 天誅VS.志士狩りの幕末』著・木村幸比古(講談社) 『会津戦争全史』著・星亮一(講談社) 『会津落城 戊辰戦争最大の悲劇』著・星亮一(中央公論新社) 『新選組全隊士徹底ガイド』著・前田政記(河出書房新社) 『新選組 敗者の歴史はどう歪められたのか』著・大野敏明(実業之日本社) 『孝明天皇と「一会桑」』著・家近良樹(文藝春秋) 『新訂 会津歴史年表』会津史学会 『幕末維新新選組』新選社 『週刊 真説歴史の道 2010年12/7号 土方歳三 蝦夷共和国への道』小学館 『週刊 真説歴史の道 2010年12/14号 松平容保 会津戦争と下北移封』小学館 『新選組組長 斎藤一』著・菊地明(PHP研究所) 『新選組副長助勤 斎藤一』著・赤間倭子(学習研究社) 『燃えよ剣』著・司馬遼太郎(新潮社) 『壬生義士伝』著・浅田次郎(文藝春秋)

淡々忠勇

香月しを
歴史・時代
新撰組副長である土方歳三には、斎藤一という部下がいた。 仕事を淡々とこなし、何事も素っ気ない男であるが、実際は土方を尊敬しているし、友情らしきものも感じている。そんな斎藤を、土方もまた信頼し、友情を感じていた。 完結まで、毎日更新いたします! 殺伐としたりほのぼのしたり、怪しげな雰囲気になったりしながら、二人の男が自分の道を歩いていくまでのお話。ほんのりコメディタッチ。 残酷な表現が時々ありますので(お侍さん達の話ですからね)R15をつけさせていただきます。 あッ、二人はあくまでも友情で結ばれておりますよ。友情ね。 ★作品の無断転載や引用を禁じます。多言語に変えての転載や引用も許可しません。

アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)

三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。 佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。 幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。 ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。 又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。 海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。 一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。 事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。 果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。 シロの鼻が真実を追い詰める! 別サイトで発表した作品のR15版です。

処理中です...