孤独な王女

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一段飛ばしで駆け上がる

誕生祭②

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 リエンは誰よりも鋭く視線を尖らせて、下段から見上げてくる外祖父を突き刺した。

「――陛下のお出でより遅れた無礼は陛下がお許しになるなら、私は構わないわ。けれど、あなたの孫はもう一人、ここにいるわ」
「はて、一体どなたのことでしょうかな」

 レーヴはそらとぼけた。

「私の娘であるリーナ王妃がお産みになったお子は、リエン王女殿下、あなたただ一人。私の孫はあなたさまだけです」
「最も王位に近い継承権保有者を存在ごと無視するとはたいした度胸だわ」

 今さらなにをしている、というのがリエンの心情だった。アルビオン領に迎え入れたこともあったくせに、予定にない参席と厚顔無恥な言動で、パーティーをぶち壊したいとしか思えない。実際、祖父と孫の険悪なやり取りに周囲は凍りついている。

「不快だわ。下がりなさい」
「最も次の王位にふさわしいのはあなたさまです。どなたにお心を配っておられるのでしょうな」
「……お久しぶりです、レーヴさま」

 ヴィーがそっと進み出た。いつもの柔らかな笑顔からはなんの感情も読めない。リエンにもわからなかった。苛立っているのか、悲しんでいるのか、後ろめたく思っているのか。それほどまでに、この場にふさわしい態度だった。

「年末にはそちらへ視察に参りましたが、領の全てが大変学びになりました。そちらはもう花の盛りでしょうか?」
「私はあなたをお迎えした覚えはありませぬが?」

 ただし、それは相手が同調してはじめて成り立つものだ。
 今度こそ会場に亀裂が入った。

「レーヴ。祝いの場を乱したいのならば、速やかに下がるがよい」
「いえ、陛下。実は申し上げたきことが二点ございます」
「ならん。私の娘と息子の晴れの日をなんだと心得ておる」
「――おや、陛下にご子息がおありだったのですか?」

 王さまは無表情だった。

「兵に摘まみ出させるような真似は、先代アルビオン公爵であり、義理の父であるそなたにはしたくないのだがな」
「そう、まず一つはそのことです。この度、ネフィル・アルビオンが私の跡をついで公爵家当主となっておりましたが、その継承に関して著しい欠陥がございました。かの者は当主たるにふさわしい資格を持っておりません。よって、私が一時的に当主に戻り、改めて後継を選定します」

 貴族たちの誰もが耳を疑い、驚愕の叫び声を上げた。
 それはベリオルもハロルドも例外ではなかった。むしろ一番驚いているのが彼らだ。リエンへと視線を向けたのは、ほとんど無意識だった。

 いまいち意味が呑み込めなかったマリアベルはそっと兄を見上げたが、珍しいことに、兄は厳しく表情を引き締めていた。

「あの、お兄さま、一体どういうことですの?」
「……継承の欠陥があるというならば、通常それは当主としての無能を指す。だが当代のアルビオン公爵……あの方は紛れもなく優れた方だ。お家を傾けるなどとんでもない。むしろあの方ほどうまく、公爵家の力を保ちつつ、王家や他の貴族に適切に気を配れる者はいないだろう。無能なわけがない」
「でしたら、欠陥とは……」

 アマーリオは妹の耳にだけ届くように、極限まで潜めた声で告げた。

「……アルビオン公爵が、当主直系ではない――先代と血の繋がりがないということだ」
「えっ!?」
「恐らく、先代夫人が不義をなさったのだろうが……なぜこの場で……」

 アマーリオの思いは他の思慮深い者たちにとっても同じだった。あまりに衝撃的な真実よりも、突拍子のないレーヴの言動こそが疑問だった。
 ほら話だとは考えなかった。そんなことをこの場でするとは考えられなかった。レーヴの影響力は古参の貴族になるほどかなり強い。信じる信じない以前に、覆しようのない事実なのだろうと彼らは思った。

 だが、だからこそおかしかった。
 当主の血を引いていない子どもが、長年次期当主として暮らし、継承し、五年以上も過ぎてその真実が明るみになった――そんな恥を公表してどうする。アルビオンの家名と威信が著しく損なわれるだけだというのに。
 せめて内々に処理すればいいだけのものを、なぜ、この場で。

 筆頭公爵がその地位の簒奪者だと公言された動揺は留まるところを知らなかったが、一瞬リエンが放心した隙をついたように絶妙な間合いで、レーヴはさらに言葉を重ねた。

「同じく、この国に忠実な臣として申し上げましょう。リエン王女殿下の隣にいるその者――陛下が息子とおっしゃったその子どもは、陛下の血を引いてはおりませぬ」

 レーヴは高らかと宣言した。

「卑しくも我が娘のあとに王妃の冠を被ったクロリエ・ルシェルが、陛下に背き、不埒な者と成した子どもなのです!」








☆☆☆











 ナオとレナは、リエンたちの晴れ姿を、会場の手前でこっそり覗いていた。会場には入れないので今のうちに拝んでおこうと思ったのだ。
 だからイオンが来ていないことも、他のアルビオンも行方知れずということも知り、姉弟と同じように顔を見合わせた。

「せっかくイオンの着飾ったところも見てやろうと思ってたのに、あいつ、どこに行ったんだ?」
「リィの叔父さんとセーレはいないとしても、お母さんもいないのかな」

 二人はここで城から引き揚げて、この日に合わせて城下で開かれている祭りに向かうつもりだった。それなら、イオンを冷やかしてからでも充分に間に合う。
 広い城内なので二手に分かれたが、レナはわりと早くにナキアを発見した。

「セーレのお母さん、こんにちは」

 国王に突攻をかけた時に面識があるその女性は、なんとも言えぬような間を空けて、「こんにちは」と返した。

「どうしましたか。姫さま方はそろそろ会場に向かわれているはずですが」
「うん、もう見たよ。でもあなたの末の息子さんはいなかったんだ。どこにいるか知らない?」
「いなかった?」
「セーレもリィの叔父さんも見つかってないんだって」
「……愚息たちはともかく、主さままで?」

 ナキアの訝しげだった表情に、一滴、危機感が滲んだ。レナはそれを見逃さず、無邪気を装って尋ねた。

「心当たりがあるの?」
「……いえ。私もこの後はしばらく予定が空いていますので、探してみましょう」

 ナキアがそう言って、改めてレナを見下ろした瞬間。ナキアは一瞬で袖に隠していた極細の剣を手に持ち、振りかぶった。
 単なる侍女とは思えぬ身のこなしだが、レナも見た目その通りの人間ではない。反射的に右へと飛び離れたレナは、左から飛んできた蹴りからも間一髪で逃げ切った。
 武器と武器を打ち合わせる甲高い音が鳴り響いた。

「……クラトス、あなたは領地にいるはずでしょう!」

 ナキアはレナではなく、レナを背後から襲おうとしていた何者かの邪魔をしようと武器を抜いたのだ。そしてそれは顔見知りで、なんならナキアと同じ「影」かもしれないとレナは思った。
 この明るい真っ昼間に真っ黒な衣服で全身を隠しているその人物は、ナキアを無視し、無言でまたレナに迫ってきた。とんでもなく速いのに足音がしない。

「その少年は姫さまのご友人よ!なぜ殺そうとしているの!」
「邪魔だからだ」

 一言。
 これ以上ないほど冷ややかで、無機質な声だった。

「クラトス!?」

 ナキアは愕然としたが、それでもクラトスに追いすがり、妨害した。少し前までは思考行動に厳しい制限をかけられていたナキアだが、今では自分で最善を選べるようになっている。
 この少年は殺してはいけない存在だ。
 たとえ仲間が――じきにサーム伯父の跡を継ぐこの従兄が、そうしようとしていても。

 クラトスはまたも標的めがけた一刃を避けられ、黒い頭巾の下で舌打ちをこぼした。

「お前は動くな、ナキア。――殺れ」

 忽然と現れた三人の黒衣の新手が、一斉にレナへと襲いかかった。














 イオンにとって、盛装など、着た回数を数える方が楽なくらいには馴染みがなかった。そのため、この日は次兄のところで使用人を借りて、アルビオンの別邸で身形を整えてもらったのだ。ユーフェのエスコートの役目のために先に行くことにしたので、次兄とは会場で落ち合おうと話していた。

(落ち着かない……)

 一足早く城について、まずそう思った。
 アルブスの名は人目を集めすぎる。今日は特に注目を浴びることになるとはわかっていたが、往生際悪く、それに加えて王女やユーフェの支度を大人しく待つ気になれず、時間ぎりぎりまで隠れておこうと、ふらりと城の人気のない通りをさ迷うことにした。
 ちらちらと胸元のブローチが光に反射して視界にうるさい。服から装飾品まで、次兄が用意してくれたものはやっぱり見映え重視の派手一択だった。

『お前と侍女殿でお揃いにしてやったぞ!』

 ふと、今朝の晴れやかな次兄の声を思い出して頭をかきむしりたくなったが、髪も整髪剤で整えられているので途中で思い止まった。
 変な気を回すのはやめてほしい。あくまでもこれは仕事なのだ。イオンにしろ、ユーフェにしろ。
 セレ兄上め、余計なことをしてくれやがって。都合が狂ったらどうしてくれる。

(それに、そもそも、どうなりたいとか思ってる訳じゃないし!)

 必要なら淡々とこなすだけ、そこに余計な感情はいらない。なのにどうして掻き回そうとしてくるのか。セレ兄上だって相手がいないくせに。

「……もう行かないと」

 一人、廊下のど真ん中で腰に手を当てて、深くため息をついた。
 これも仕事、これも仕事、と自己暗示のように呟いて、踵を返した。今さら気づいたが、考え事をしているうちに深くまで入り込んでしまったようだった。
 待たせては失礼だと、急ぎ足で廊下を進んでいたが、中庭が見えたところで近道しようと思い立った。今日だけはドレスで窓枠を越える王女サマを見習おう。なんといっても、バレなきゃいいだけだ。
 開けっ放しの窓のへりによっこいせと足をかけ、身を乗り出す。その時、話し声と足音が聞こえてきて、イオンはとっさに庭に出、飛び越えたばかりの窓の下に隠れた。仕事モードの鮮やかな身のこなしだった。
 気配を消して、誰が通るのかと探るのも無意識だったが、イオンは蒼天のような青い目を真ん丸と見開いた。

「主さま?」

 ここにいるはずのない――とっくに会場に入って王女たちの登場を待っているはずの人が、一族ではない誰かを伴って歩いている。
 しかもおかしな点はまだあって、主の周囲にはイオンの同僚の影も形も見当たらない。

(こんな人気のないところだったら、絶対、誰かついてるはずなのに)

 主と話しているのも誕生祭の招待客だろう、どちらもきらびやかな衣装を身に纏っているが、格式で言えば主にはかなり劣る。よくよく見れば、ルシェル派に属する数少ないうちの一人だった。確か男爵だった気がする。
 政変のときに、あまりに末端過ぎて処罰を免れた運がいいだけの家は少ない。この家はたまたま悪事を働かず、王子を信奉していただけだった。目に余る野心もないので見逃されたのだ。
 主はイオンにちょうど背を向ける格好になっているので、顔は見えないが、その男爵はどこか様子がおかしかった。 そわそわとして落ち着きがないのである。
 だが顔色までは見えないし、こっそり近づいてみようかと思ったところで、思い出した。

「今の格好なら隠れなくてもいいのか」

 堂々と行こうと決め、乗り越えたばかりの窓枠をまた跨いで屋内に入ったイオンに、横合いから声がかけられた。

「お。イオン、いたな」

 ナオが至って気軽に歩み寄ってきた。不法侵入者とは思えない堂々とした足取りである。

「こんなとこでなにしてんだ。姫さんとユゥがお待ちかねだぞ」
「ああ、もうそんな時間だったのか――」

 イオンが主から目を逸らしたのはほんの数秒のことだった。だが、その短い時間で充分だったのだ。

 視線を戻した先で、ふらりと、主の体が揺れた。正面から押されたように後退り、やがて、膝をついて床に倒れ込んだ。
 そこから、赤い色が水たまりのように広がっていった。

「――主さま!!」

 イオンは絶叫して駆け出した。
 ナオも後に続いた。同時に、血に染まった短剣を握りしめて逃げ出そうとしている男に向かって、鉛玉を擲った。かなりの距離があるが、飛ぶ鳥を素手で撃ち落とす腕だ。見事に狙い通りにその肩へと食い込んだ。

「主さま!」

 イオンは主を仰向けにし、その脇腹からどくどくと血が溢れていくのを見て、頭が真っ白になった。
 これまで何人も人を殺してきたし、こんな出血も見慣れていた。自分もそれなりに大怪我を負ったこともあるので馴染みがないなんてことはありえない。

 だが、これだけは駄目だ。

「イオン、なにしてる!」

 男を取り押さえていたナオが叱り飛ばしてはっと我に返ったイオンは、首に巻いていたスカーフを乱暴にほどいて傷口に押し当てた。すぐに手ごと血に染まったが、構わなかった。

「イオン、おれが代わるからあんたは医者を呼んでこい。こっちはもう気絶させたし手足も縛った」
「いや、それは……」
「あんたのご主人さまだから離れたくない気持ちも、こんな浮浪児にその命を預けたくない気持ちもわかるけど、おれが医者を呼びいったんじゃ、信じてもらえないし、おれが追っかけ回される羽目になる」

 ナオの声も顔もどこまでも真剣だった。イオンの大切なものをあえて口にして心得ていると表明し、それを助けるための最善手を指し示す。イオンは頷いてナオと場所を交代し、立ち上がりかけたが、また固まった。

「イオン?」
「……同僚が、この近辺に、いないんだ」
「は?」
「いつもなら見える場所にいるボスも、影で護衛してる同僚も、みんな、いない」

 イオンの既に蒼白だった顔が言葉を重ねるほどますます青くなり、ナオも嫌な予感に駆られて「やっぱりおれが行く」と言って立ち上がった。

「あんたの身分を保証してくれるもんを――」

 貸してくれ、とは言えなかった。死角から飛んできたナイフを間一髪で避けたからだった。

「――無理か。おいイオン、仲間割れなんてなにしでかした?」

 黒衣に全身を覆い隠した五人を前に、ナオはそうぼやいた。その背後で、イオンが呆然と同僚たちを見つめている。

「……なに、を、してるんだ」
「あんたのご主人さまを殺そうとしてるんだろうよ。どこからどうみても救助にきた雰囲気じゃないぜ」
「――なんで!!」
「それはおれだって知りたい。あんたが聞けば答えるんじゃないか」

 イオンが実際に問い直すまでもなく、「影」の一人が言った。

はアルビオン一族直系の血を引いていない。処分せよと命が下った。イオン、お前も従え」

 耳を疑うどころではない。相手の正気を疑った。

「…………は?」

 なにを言っているのか、全く理解できなかった。
 この方が、公爵家当主の資格を有していない?処分せよと命令された?

 だから「それ」と呼ぶのか?

「……ワタシは、なにも、聞いてない」
「お前とナキアさまは思考と行動が読めないから、ボスがこの日まで口止めしていた。だがもういいだろう。『それ』におれたちが命を懸ける理由はない。そのまま放っておけば死ぬ」
「おいおい、部外者の目の前で物騒なこと言うじゃねえか」

 ナオも驚いてはいたが、こちらはまだ冷静だった。この「影」たちは仲間であるイオンを殺す気はなく、ネフィルにももうなにもするつもりはないらしい。「放っておけば死ぬ」からだ。
 しかし、こんな場面を見てしまったナオを、彼らが見逃すわけがない。軽口を叩いたナオへ向けて五人分の殺意と凶器が襲いかかり、ナオは不敵に笑って迎え撃った。

「五人がかりでも足りるかぁ!?こないだおれとレナに簡単に負けたのを忘れたのか!」

 好戦的に吠えながら一人を掴まえて腕ずくでぶん投げた。同時にイオンたちから離れるように駆け出したのは、巻き添えを避けるためと、敵の意識を惹き付けるためだった。

「来いよ!おいかけっこといこうじゃねーか!おれが勝ったら姫さんに告げ口してやんよ!」

 ますます膨れ上がる殺気を道連れに、ナオは中庭へと飛び出した。

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