孤独な王女

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一旦立ち止まって振り返る

自由の翼④

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『え、お前、名前ないの?いや「あんた」は名前じゃないから。ただ適当に呼びかけてるだけだから。んー、どうしよっかな』

 青年が目の前で、真剣に首を捻って悩んでいた。しかしこちらは特に何も思わなかった。名前って、なに。それで何か変わるの。呪われてるのに、私、もらってもいいの?
 青年は明るい茶色の目を見開いて、少し痛みの混じった顔で、ぽんぽんと頭を撫でてきた。

『けっこうね、あったら嬉しいもんだよ。呼ばれたら、ああ、おれだ、って思うようになる。名前はお守りにもなるしな。みぃちゃんは美希だろ?あれ、「美しい未来」って意味なんだぞ』

 頭の中にきれいな人の顔が浮かんだ。あの人にも、そんな風な名前があったのかな。知らない。お母さんだったのに。

『ちなみにおれはレイモンド。みんな長いからレイって呼んでるんだけど。省くほどでもないと思うんだよな、おれ。意味は「賢さ」。あっ今嘘だって思ったろ?こんな間抜け面で賢いとかありえないとか思ってるだろ!ふふん、おれにはわかるぞ!』

 ちっとも思ってない。「賢い」の意味からわかんないのに。間抜け面なのはわかるけど。言うと、張っていた胸が急に萎んでいった。面白い。

『…………。お前、辛辣な奴だな。おいこら悠!笑うな!』
『わ、悪い悪い。ぶっくくく……』
『反省してないだろ!ったくもう。調子にのったらこれだもんな。空回り。……あ、なあ、お前、今みたいなのもっかい!ほら!笑ってみて!』

 急にふっと口端を支えていた力が尽きていると、レイは可愛かったのに!と頭をかきむしった。かわいい?なんで?なにが?

『なにがってお前……ほら、笑ってみな。今めちゃくちゃ可愛かったぞ。なぁみぃちゃん』
『見てなかったわ。そんなに?』
『ああもうそりゃあな!な、悠!』
『そうだな、前に図鑑で見たりんごみたいな顔だった』
『……悠、一応聞くけど、褒めてるの?それ、女の子に対しての褒め言葉に分類される奴よね?セクハラじゃないのよね?』
『は?なんでそうなんだよ。褒めてるだろ。拾った頃より血色よくなったなーって思ったんだよ』
『そうね、確かに。……ね、よかったわね』

 柔らかいけれど傷だらけでもある手が頬に触れる。最近になって初めて知った。こんな風に優しく触れてくれる手があること。誰も殴らないなんてことがあること。まだ私は、この人たちが大声を出してるところを見たことがない。まるで砂の人形を壊さないように、丁寧に、慎重に扱われる。まるで大事なもののように。……それは、ひどく嬉しいことだった。嬉しいという感情も、長らく忘れていた、のに。今、目の前に当たり前に与えられてる。

『わ、ほんと。とっても可愛い』
『りんご……りんご……りんご食べたいなぁ……』

 美希の後ろでぶつくさとアブナイ人のように考え込んでいたレイが、ぱっと顔をあげて、こちらを見た。

『よし、決めたぞ、名前』
『ちょっと待てレイ。最後のりんご食べたいなぁってなんだよ。どこで決めた、おい』
『棒切れ……あった。おい、「奈積」、こっち来てみな』

 ちょいちょいと手招きされて、美希と一緒に近寄る。レイはがりがりと地面に何か書いていた。これがお前の名前だ、と言われた。なんだろう、この訳のわからない線の集まり。

『へえ、きれいな字ね。なづみって音もいいわね』
『だろ?』
『……おい、意味は』
『たくさんのりんご』

 ごいん、と音が響いた。びっくりして見上げると、悠がレイを拳骨のあとにぎゅっと絞めあげていた。

『こんの馬鹿!お前ほんとにりんご食べたくなっただけじゃねぇか!』
『あ、あははー。いーじゃんいーじゃん。略してなつ。可愛いだろ?』

 なつ。なづみ。悠がものすごく心配そうな顔で、嫌なら変えろ、むしろおれが変えさせてやるからと言ってきたが、なんとなく、断った。
 初めて、他人からもらった「もの」だった。

『……なつ?』
『そう。お前はこれから奈積だ。お前だけの、たった一つの大切な名前だ。後で字も教えてやる』

 いいか、とそっと頭を両手に挟まれて、ぐっと引き寄せられた。そこまでしても柔らかく、痛みはなく。いつか、夜空のようで好きだと言って細められた目が、今も同じように細まる。

『お前は呪われてなんかない。呪いなんて、今の名付けで吹き飛んだ。だから安心しろ。安心して、笑ってろ。おれたちが守ってやるから、だから、一人じゃないんだぞ』

 笑うときはおれたちがそばにいる。泣くときも一人にしない。呪われてないし、幸せになれる。こんな最低な世界でも、幸せになれるんだよ?

 奈積の世界はその時から開けた。一番はじめの、大切な宝物。名前が大切って言ったわりには、レイは略する方が好きだったよう。めったに奈積と呼ばれず、呼ばれたときはとても幸福になれた。字を教えてもらうと、レイに怜の文字を当ててやった。泣いて喜ばれたのは驚いたけど、怜が喜んでいると、心がぽかぽかした。
 そしてやっぱり怜はいつでもどこでも適当だった。がさつだと美希によく怒られてた悠も、「おれはあいつには負ける」と真剣に言っていた。確かに、私の数日後に拾ってきた子どもに「奈音(略称なお)」というろくに捻りもなく奈積のついでで名付けてきたのは可哀想だった。正真正銘のとばっちり。りんごから離れようよ。
「りんごの音。なんか深いね」とかきりっと言ってた時は、全員で袋叩きにした。特に由来を知ったときのなおの怨念は凄まじかった。普段怜を神のごとく尊敬していただけに。

『お前ら、似てるよ、どこか』

 そして、適当ながらも、必ずどこかの核心を射抜くのだった。

『喧嘩するほど仲がいいってんだろ?大事にしろよ、お互いを。……いつか、おれたちがいなくなっても、そばにいれる人は貴重だ。こんなくそみたいな世界じゃな。大切にするやり方がおんなじだと、安心できるだろ』

 確かに奈積がなんでもかんでも容赦なく喧嘩するのは奈音だけ。身近に奈音しかいなかったのもあるし、何より、二人とも怜が大好きだったから。

 怜がいたから、二人はこの最低な世界で生きられた。

 ……だから、怜が死んだ後、二人が道を別れたのは、自然なことだった。
 再会は早かったけれど。






『……へえ。「守り手」の第一号、ねぇ』

 じろっと、奈積の足に隠れる傷だらけの子どもを見下ろす目はどこまでも不機嫌そうだった。いつもそうだ。奈音は、お前は弱いんだからと「守り手」の仕事に励む奈積に眉をしかめてばかり。自分を大切にしろ?する前に、やることがあるだろう。守るべきものがあるだろう。

『うん、そう。でさ、名前ね、玲奈って……どう思う?』
『別にいーんじゃねぇの?でも、こいつ男だろ。女の名前でいいのか』
『えっ?男?女の子じゃないの!?』
『おい、ガキ。男だよな、お前』
『…………』
『……うっそ!じゃあ名前考え直すよ!うわあ、やっちゃった』

 頭を抱えたら、なおのぶっきらぼうな声が降ってきた。「怜の名を、継がせるのか」。
 頷いた。なんとなく、繋げたいと思った。次へ。未来へ。字は違うけれど、音は残る。それでいい。奈積は怜を求めたいわけじゃないから。あなたの生き方でいい。ついでに私たちの名前を乗っけたけども。受け継いでほしい。繋いでほしい。……生きててほしいの。それだけ。願いがつまってる。
 断じて怜のような適当な名付けにはしたくないというのだけはあった。ぶっちゃけられた時のなおの絶望の顔が忘れられないので、こうして呼んで、客観的に見てもらったのだが。まさかの性別。

『……それが、いい』
『え?いいの?女の子の名前だよ?』
『いい』

 玲奈はこくんと頷いた。奈音をじいっと見上げていた。感情の乏しい顔で。大抵、拾われた子どもはみんなこんなものだから、二人とも気にとめなかった。

『……なら、いいんだけど』
『由来も、ちゃんと、聞いた。きれい』

 美しい宝石とりんご。なぜりんご(反射的ツッコミ)。……やっぱりりんごから離れた方がいい気がした。ぽろっと悠が適当にこぼした一言が長い時を引きずられている。

(……いや、いいか)

 悠と、賛同していた美希の記憶も残る。……こうして受け継いでゆく。生きてゆく。
 これなら、いつ死んだって、私に後悔なんてない。
 呼び出しに答えてくれてありがとう、と奈音に言うと、憤然と背中を向けて、どこかへ立ち去っていった。

 怜に教えられたくせに、結局大切にするやり方は異なってしまっていた。なおが進む道に、私は行かない。……行けない。
 弱いなりの戦い方。怜みたいに賢くない私は、怜の敷いた道を、遡るしかない。

『じゃあ、私たちも行こう。玲奈』

 手を差し伸べると、たくさんの大人から傷つけられて長らく声を失っていた少年が、「うん」と言って、そっと手を握ってきた。照れるようにはにかまれて、衝動的に抱きしめた。

 

























☆☆☆














「……誰だ?あんた」

 ナオは警戒と困惑がごっちゃになった顔で、目の前の二人組を見つめた。今おれの名前を当てた方は大事そうに抱えられている方か。おれと歳が近そうだな。もう一人は、じろりと睨むとすぐに臨戦態勢に入っていた。
 それなりにちゃんとした仕立ての服を着ているが、騎士というより傭兵に見えた。
 二人とも知らない顔だった。

「なんでおれの名前を知ってる」

 手元の荷物が動いた。見下ろすと、レナが両手足を縛られて魚のようにびちびち動いていた。

「さっさと行こうよ。追ってきてるよ」
「……ああ、そうだな」

 なぜちびの方はあんなに驚いた顔でこちらを見るのだろう。しかし、宿の……敵陣の目の前だ。さっさとトンズラしないと。あ、出てきた。

「待てガキども!『商品』はおいていけ!」
「だーれが待つかくそ野郎め!レナはお前らのもんじゃねえ!ガキにあっさりしてやられやがってばーかばーか!」

 せいぜい馬鹿にした顔でけっと笑ってやると、追っ手の顔がどす黒くなった。
 しまった。ムカついてつい煽ってしまった。夢で見たあの女じゃあるまいし。一瞬で嫌な気分になった。

「ナオ馬鹿なの!?」

 案の定レナに怒られた。もうさっさとほどいてよ!とか暴れだした。もう一目散にトンズラこける距離じゃない。あーもう、と空いた片手でズボンのポケットを漁くった。少し温くて硬い、小石ほどのそれ。
 探り当てると同時に、走り出した。

「追え!逃がすな――ぎゃっ!?」
「うがっ目が!」
「野郎!」 

 顔面に狙って投擲した鉛の玉は見事に命中したらしい。振り返ってないからわからないけど。往来の人がぎょっと騒動に目を見張っていた。その隙間を糸のように掻い潜る。

「待て!どけ邪魔だ!」
「追ってきてるよナオ。間に合う?」
「キーランならもう用意してるはずだ。とにかく突っ切るぞ。さすがにここじゃ巻き添えになるから鉛で足止めできない」
「……あとでサナに怒られそうだね」
「仕方ねえだろ。鉛は不可抗力だ。不可抗力」
「煽る前に逃げてれば無損害だったと思う」
「…………それサナには黙っとけよ」
「やだ」
「……」

 舌噛むぞと言ってやりたいが、レナはこれくらいで黙る奴じゃない。それにしても宿の立地が悪すぎた。外の門まで遠い。

「……ねえ、思ったんだけど」
「あ?」
「あの宿、街で一番大きくなかった?街掌握してるんじゃないの?」
「それがどうした」
「キーランだけで兵士と戦って門って開けれる?ほんとはナオと二人がかりの予定だったんでしょ?」
「…………」

 そんなにおれが悪いと言いたいのか!と叫びたかったが、やめた。これは完全におれが悪い。へん、煽って悪かったな!でもガキのあんなちゃちな煽りにあっさりキレやがって。

「やっぱ一旦ここで追っ手はあらかた潰すか」
「ぼくの縄先に切ってよ。一人でいくよ」
「馬鹿言うな。捕まったからこんな場所にいるんだろーが。だいたいそんな暇なんて……」

 確認しようとした振り返り間際、十人分くらい離れた距離にいた追っ手が、急にばったり倒れた。
 目が点になった。転んだ?

「――ガルダ!」

 さっき、おれの名前を呼んだ声。それが誰かを呼んで、その誰かが風のように動いて一気に数人をぶちのめしていた。全員おれたちを追いかけてきた宿屋の護衛だ。

「なんだあ?」
「これなら先に行けるね」
「……そうだな」

 かなり気になったが、時間が惜しい。レナがどこまでも冷静なのにも鼻白んだが、こいつはいつもこんなんだ。まだ九歳なのに人生達観してる。あの女に似て。
 門がようやく見えた頃、キーランが大きく手を振っていた。青ざめた顔で。

「なんか大騒ぎになってないか!?」
「知らねぇ!さっさと通るぞ!馬は!」
「あるよ。うわ、レナ。縄切ろうか。痛かったろう」
「ありがとう」

 キーランが小刀で先にレナの手首から解放していた。手が軽くなったナオは、いぶかしげな門番に向かって走った。

「おい、お前ら、あれレースイの『商品』じゃ……」
「少し寝てろ」

 問答無用に叩きのめすと、すぐ近くの詰め所からも兵士が出てきた。ちくしょうめ。

「キーラン!まだか!」
「今、手が終わった!」
「加勢はいいから先に行け!おれが開けてやる!」

 つき出された槍を脇に挟んで奪い取った。無駄に金をかけている門は、重い閂さえ外せば蹴飛ばせる。しかし外すのは面倒だ。槍で縦に一閃すると、四隅は金属で覆われてるが、本体は木製の閂はぱかりと真っ二つに折れた。

「――行け!」

 すぐ真横を馬が通り抜ける。レナの足が自由になっていたら、支えるキーランの手が空いておれを拾ってくれてただろうが、今は無理だ。
 さーて。厩から一頭拝借するか。
 街道に出て一目散に走り去る馬影を見送り、振り返ると、げんなりした。なんか兵士じゃないのもいる。宿の連中も追いついたらしい。盛大に舌打ちをかました。

「くっ……逃げたぞ!追え!大事な『商品』だ!そこのガキも捕まえろ!」
「誰が捕まるかばーか!」

 槍を力の限り振り回す。
 詰め所の隣に厩がある。人間を相手にせず、一足飛びで厩舎へ踏み込み、柵を全てぶち壊し、馬に繋いでいた紐を全て叩ききった。ついでに尻を叩けば、馬たちは狂乱して脱走した。そのどさくさに、一頭の馬に、片手で鬣をつかんで飛び乗った。

「なっ」
「――じゃあなくそ野郎ども!通報したから二度と会うことはないな!牢屋で吠えてろ!」
「なんだと!?」

 驚愕の叫びも全て背中に行き去った。街道に出ると、キーランたちのあとを追うべく馬の首を撫でる。鞍はあるが手綱がない。操作しにくいので槍は投げ捨てた。足を締めると、馬は心得たように速度を増した。いい馬だ。ぽんぽん背中を撫でた。

「お前も逃げたからには大事にしてやるよ。これからはお前がおれの馬だ」

 なんか毛艶も他のに比べて格段によかった。そこらのへぼ兵士のものじゃない。
 いい拾い物をした。

 嬉しくなって、高笑いしながら街道を駆け抜けた。 




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