焔娘の眼は紅い

殺音鬼

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前奏曲 夜に咲く華 ~プレリュード~

天地人の世界と

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広がるのは大地と無数の白い花。その中に2人、女性が話をしていた。片方は赤の髪を結え全身をフードで隠している。もう片方はシアン色の髪を肩の高さで切りそろえ、白衣のような服からは純白の羽が生えていた。


「全く、そなたはいいのか?」

「なにが?」

はぁと悩ましそうに冥界の主は溜息をつく。素顔を隠す赤髪が風に誘われ、Arアリスを睨むような紫の目が見え隠れした。

「だから、そなたの部下にいるじゃろう?」

「あぁ。中級神と妖の話?」

「そうそれのことだ」

ふふっとArは笑うと手を広げた。

「いいじゃない、面白いと思わない?」

「そうか?私にはそなたの世界の規則ルールに反しているようにしかみえぬが」

「む、そんな事言ったら ??? なんて違反しすぎじゃない。これでも私はこの世界を作った神なのにタメ語…」

「まあ気にするでない」

「気にしちゃうわ…」


「ま、いいの。私が見てて楽しいし」

「でもそれこそこの世界の___」




「だから、いいの」





「この世界は私の作った世界なんだから」





にこやかにArは笑うと下を見下ろした。いつの間にか現れた透き通った泉を覗くとそこにはエスタルトの夜の寝室がが映っている。

「あらあら、お盛んね」

「何見てるんだお前」

引き気味に冥界の主は泉を見るとすぐ離れた。

「だって部下がヤってるのを見るのは楽しいじゃない」

「わからんな」

「わかってよー、ね?」

「遠慮しとく」

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