13 / 115
予想外の訪問者
しおりを挟む
「おはようございます!」
「マニエラ……おはよう。」
俺は自分でもびっくりするくらい元気にシバの執務室の扉を開けた。
シバは返事をしたが、俺に話しかける様子もない。俺は気にせずお茶を入れに、ポットのあるテーブルへ向かった。
「昨日だが、よく休めたか?」
「え?はい。」
昨日はあれから父と食堂に夕食を食べに行って、平和にーー……
(あ、そういえば攻略者の1人である王の側近ウォルに会ったんだった。)
俺に話しかけようとしていたが、俺達に気付いたラルクが声を掛けてきたのを見て、そのまま去っていった。
(ラルクさんのおかげでイベント回避できたし、良かった良かった。)
それからは楽しく3人で食事を食べて、部屋に帰ってすぐに寝た。
昨日の出来事を遡って思い出していたが、シバが昨日の俺の様子について心配しているのだと気付いた。
「昨日はすみませんでした。人込みに酔ってしまったみたいで。」
「……そうだったのか。」
「失礼な態度を取ってしまってすみません。」
「いや、気にするな。」
俺はその言葉に少し安心して、カップを机に置く。
「では、言わなくて良かった。」
「え……?」
シバは目線を逸らして呟くように言う。
「昨日は、君を食事に誘おうと思っていた。」
「え、そうなんですか?」
俺は驚いたが、シバが騎士の出迎えに付いて来た理由が分かってスッキリした。
(夕食に付き合ってほしかったんだ。……悪いことしたな。)
自分の用事に付き合わせて、その後はあんな態度で誘いづらい状況にするなんて……と俺はまた反省した。
「すみませんでした!気づかなくて……。」
「具合が悪いのに、無理をしては駄目だ。」
シバは穏やかな声で続ける。
「体調が良くない時は、きちんと伝えてくれ。」
「……はい。」
(嘘ついちゃった。シバは俺のサポートキャラなんだから、次からは正直に言わなきゃいけないよね。)
「心配掛けました。今はこの通り元気です!」
俺は胸を張って元気だとアピールする。
その仕草が少し子どもっぽかったのか、シバは「そうみたいだな。」と言って少しだけ目を細めた。
「ちょっと!セラ!」
「ん?どうしたの?」
眼鏡先輩と作業をしていた俺だったが、シュリが扉を開けて名前を呼ぶので手を止めた。
「あ、いたいた。セラ。」
「アックス!」
俺は見知った騎士服の男に駆け寄る。アックスは嬉しそうに「ちゃんと働いてるんだな。」と笑った。
「私は見た目は子どもっぽいですが、大人です……。」
少しむくれて答えると、アックスが声を出して笑った。「すまないな。」と言いながらも、俺が拗ねた態度をとったことが面白かったようだ。
(それよりも……今凄いことが起こってるんだけど!)
俺は今、アックスがこの文官棟に来ていることに感動していた。
彼が遠征に行っていた1か月で俺の仕事スキルが思ったより伸びたのか、まだまだ先となるイベントが始まったのだ。
俺がゲームをプレイした時は、イベント③『湯煙の中で』までアックスはここへ来なかった。
(まぁ、俺があちらの世界でゲームのスキル上げを少しサボってたってのはあるけど……。)
これからも、俺のスキルの関係でイベントの内容が前後することがあるかもしれない。今回の件は非常に勉強になった。
「どうしてここに?」
「セラに会いに……と言いたいが、ラルクが今日どこにいるか聞こうと思ってな。」
「ラルクさんがどうかしたんですか?」
アックスはイベント①『月の夜に』で、俺と父がラルクと交流があることを知った。わざわざ訪ねに来るとは、何かあったのだろうか……彼のことが心配になる。
「いや、ラルクは今日の午後は休みなんだが、急に晩餐会での陛下の護衛が必要になってな。団長からラルクに連絡して欲しいと言われたんだ。」
電話を掛けたが留守にしているため、仲の良い俺に尋ねに来たという。
(ふーん。ここへ来た理由はちょっと違うけど、これで俺の部屋の電話番号を教えるってことか。)
ゲームとは少し異なるが、俺は自分の部屋の電話番号を書いてアックスに渡す。
「今日は父と部屋で昼食を作ると言っていました。今ならまだ部屋にいるはずです。」
昨日、一緒に夕食を食べていたところ、父が「明日はお休みだって言われたんだ~。」と話した。ラルクは自分も昼から休みであると告げ、2人は「何かしようか!」と盛り上がっていた。
結局、一緒に昼を食べることになったようで、父が料理を作るとはりきっていた。
(あーあ、夜にはお出かけするって言ってたのに……2人共可哀想に。)
俺は、今から電話で呼び出されるラルクを気の毒に思った。
「ありがとう。電話を借りていいかな。」
「はい、どうぞ。」
俺は部屋の隅にある電話へ彼を連れて行く。電話口から零れて聞こえてきたラルクの声は、ひどく沈んでいた。
電話を終えたアックスが、俺に「助かった。」と言って頭を撫でようとした。するとーー……
「トロント殿、突然どうした。」
「アインラス殿。」
現れたシバによって、その手は下げられた。
黒騎士がシバに挨拶も無しに文官棟に来たとあって、誰かがすぐに知らせたのだろう。シバは驚いた様子もなく、冷静に用件を聞いている。
「私のところのマニエラに何か。」
「いや、少し頼み事をしただけだ。もう終わった。」
「では、扉まで送ろう。」
ピリピリとしたムードが漂い、シュリと眼鏡先輩は固まっている。
「あっ……、」
緊張していたシュリが、持っていた分厚い紙の束を床に落とす。それはかなりの枚数で、床の四方八方に散らばった。
(お、始まった!)
今、今日のイベントのメインがスタートした。
これは本当ならまだ先に起こるはずであるが、俺が仕事スキルを伸ばした結果、こんなに早く起こったんだろう。
(イベントの流れは毎晩確認してるから、これも覚えてるぞ。)
シュリが落とした紙を皆で拾っていると、アックスと主人公の手が触れ合うのだ。そしてそのまま手を握られ、主人公は顔を赤くしたままアックスを見つめる。
ここでは特にそれ以外は何も起こらないが、アックスが目の前の真っ赤な顔に笑い、それに対して主人公が「ふざけていないで拾ってください。」と注意する。
しかも、それをシュリと眼鏡先輩にバレないように行うという……現実では非常に難易度の高いイベントなのだ。
(それに加えて、今回はシバまでいるし……。)
このイベントを成功させるには、この広い部屋の中で、常にアックスの近くをキープしつつ紙を拾わなければならない。俺は床に散らばる書類を拾うアックスに、ズイッと近寄った。
「トロント殿。後はこちらでやる。」
「……ああ、分かった。」
シバがアックスに「仕事に早く戻っては?」と告げ、アックスもそれに頷いて立ち上がる。
「では、またな。」
「はい。」
アックスは俺に手を挙げて扉から出て行った。
「はぁ~、緊張した。トロント様をあんな近くで見たの初めて。」
「僕も。」
シュリと眼鏡先輩は落とした紙を拾い終え、今は疲れたように椅子に座っている。
4人で集めた為すぐに終わり、シバは「今の仕事を終えたら執務室に来い。」とだけ言って去っていった。
「失礼します。」
俺は言われた分の仕事を終えて執務室にやって来た。今日はこれで終わりだろう。
先程の件は、特に会話選択があるイベントではなかったので、あまり気にしないことにした。
(気にしない……気にしない……)
小さいイベントにまで気を遣いすぎるのは、自分の心の為に良くない。
(アックスの遠征出迎えの件も、父さんの言う通り本人は気にしてなかったみたいだし。)
アックスの今日の様子から、俺とシバが一緒に遠征の出迎えに来たとは思わなかったのかもしれない。そして好感度は俺が思っていた以上に高いのか、文官棟への訪問イベントが予想より先にやってくるという良い展開も経験した。
(これからは小さいイベントは出来たらラッキーくらいの気持ちで……重要なイベントの時には会話選択さえ間違えないようにすれば良い。)
俺は深呼吸して心を落ち着けた。
「どうぞ。」
「……君は、無防備すぎる。」
「え?」
俺がお茶をシバの前に置くと、意味の分からないことを言われる。俺がキョトンとしていると、はぁと溜息をつかれ、「こっちへ来い。」と言われた。
俺がお茶のトレーを大きいテーブルに置いてシバに近寄ると、頭を撫でられた。
(え……なんだ急に。ていうか、俺よく頭を撫でられるな。)
俺が小さく、周りが大きいからだろうか。あちらの世界と違って、よく子ども扱いをされる。
「ほら、すぐに触れた。」
「そ、それはアインラス様が来いっておっしゃったので……!」
俺は心外だと告げる。シバはゆっくりと優しく俺の頭を撫で、「俺だから来たか?」と聞いてくる。
上司であるシバに言われれば、それに従うのは当たり前である。しかし他の者に言われてもそうするだろう。職場の先輩達はもちろん、ラルクでも俺は何の疑いもなく近づくし、俺の将来のパートナー予定のアックスに関しては、当然イエスだ。
俺が、うーん……と考えていると、シバがまた溜息をついた。
「他に触らせるな。」
「……はい。」
俺は首を傾げながらも、とりあえず返事をしておく。
(文官って頭が良くて落ち着いてるイメージだし、お手伝いの俺が簡単に撫でられるようじゃ、城の他の人に示しがつかないか。)
「文官棟で働く者として心得ておきます。」
「……意味が通じているか?」
俺は「はい!」と元気に返事をし、シバはそれ以上は何も言わなかった。
「マニエラ……おはよう。」
俺は自分でもびっくりするくらい元気にシバの執務室の扉を開けた。
シバは返事をしたが、俺に話しかける様子もない。俺は気にせずお茶を入れに、ポットのあるテーブルへ向かった。
「昨日だが、よく休めたか?」
「え?はい。」
昨日はあれから父と食堂に夕食を食べに行って、平和にーー……
(あ、そういえば攻略者の1人である王の側近ウォルに会ったんだった。)
俺に話しかけようとしていたが、俺達に気付いたラルクが声を掛けてきたのを見て、そのまま去っていった。
(ラルクさんのおかげでイベント回避できたし、良かった良かった。)
それからは楽しく3人で食事を食べて、部屋に帰ってすぐに寝た。
昨日の出来事を遡って思い出していたが、シバが昨日の俺の様子について心配しているのだと気付いた。
「昨日はすみませんでした。人込みに酔ってしまったみたいで。」
「……そうだったのか。」
「失礼な態度を取ってしまってすみません。」
「いや、気にするな。」
俺はその言葉に少し安心して、カップを机に置く。
「では、言わなくて良かった。」
「え……?」
シバは目線を逸らして呟くように言う。
「昨日は、君を食事に誘おうと思っていた。」
「え、そうなんですか?」
俺は驚いたが、シバが騎士の出迎えに付いて来た理由が分かってスッキリした。
(夕食に付き合ってほしかったんだ。……悪いことしたな。)
自分の用事に付き合わせて、その後はあんな態度で誘いづらい状況にするなんて……と俺はまた反省した。
「すみませんでした!気づかなくて……。」
「具合が悪いのに、無理をしては駄目だ。」
シバは穏やかな声で続ける。
「体調が良くない時は、きちんと伝えてくれ。」
「……はい。」
(嘘ついちゃった。シバは俺のサポートキャラなんだから、次からは正直に言わなきゃいけないよね。)
「心配掛けました。今はこの通り元気です!」
俺は胸を張って元気だとアピールする。
その仕草が少し子どもっぽかったのか、シバは「そうみたいだな。」と言って少しだけ目を細めた。
「ちょっと!セラ!」
「ん?どうしたの?」
眼鏡先輩と作業をしていた俺だったが、シュリが扉を開けて名前を呼ぶので手を止めた。
「あ、いたいた。セラ。」
「アックス!」
俺は見知った騎士服の男に駆け寄る。アックスは嬉しそうに「ちゃんと働いてるんだな。」と笑った。
「私は見た目は子どもっぽいですが、大人です……。」
少しむくれて答えると、アックスが声を出して笑った。「すまないな。」と言いながらも、俺が拗ねた態度をとったことが面白かったようだ。
(それよりも……今凄いことが起こってるんだけど!)
俺は今、アックスがこの文官棟に来ていることに感動していた。
彼が遠征に行っていた1か月で俺の仕事スキルが思ったより伸びたのか、まだまだ先となるイベントが始まったのだ。
俺がゲームをプレイした時は、イベント③『湯煙の中で』までアックスはここへ来なかった。
(まぁ、俺があちらの世界でゲームのスキル上げを少しサボってたってのはあるけど……。)
これからも、俺のスキルの関係でイベントの内容が前後することがあるかもしれない。今回の件は非常に勉強になった。
「どうしてここに?」
「セラに会いに……と言いたいが、ラルクが今日どこにいるか聞こうと思ってな。」
「ラルクさんがどうかしたんですか?」
アックスはイベント①『月の夜に』で、俺と父がラルクと交流があることを知った。わざわざ訪ねに来るとは、何かあったのだろうか……彼のことが心配になる。
「いや、ラルクは今日の午後は休みなんだが、急に晩餐会での陛下の護衛が必要になってな。団長からラルクに連絡して欲しいと言われたんだ。」
電話を掛けたが留守にしているため、仲の良い俺に尋ねに来たという。
(ふーん。ここへ来た理由はちょっと違うけど、これで俺の部屋の電話番号を教えるってことか。)
ゲームとは少し異なるが、俺は自分の部屋の電話番号を書いてアックスに渡す。
「今日は父と部屋で昼食を作ると言っていました。今ならまだ部屋にいるはずです。」
昨日、一緒に夕食を食べていたところ、父が「明日はお休みだって言われたんだ~。」と話した。ラルクは自分も昼から休みであると告げ、2人は「何かしようか!」と盛り上がっていた。
結局、一緒に昼を食べることになったようで、父が料理を作るとはりきっていた。
(あーあ、夜にはお出かけするって言ってたのに……2人共可哀想に。)
俺は、今から電話で呼び出されるラルクを気の毒に思った。
「ありがとう。電話を借りていいかな。」
「はい、どうぞ。」
俺は部屋の隅にある電話へ彼を連れて行く。電話口から零れて聞こえてきたラルクの声は、ひどく沈んでいた。
電話を終えたアックスが、俺に「助かった。」と言って頭を撫でようとした。するとーー……
「トロント殿、突然どうした。」
「アインラス殿。」
現れたシバによって、その手は下げられた。
黒騎士がシバに挨拶も無しに文官棟に来たとあって、誰かがすぐに知らせたのだろう。シバは驚いた様子もなく、冷静に用件を聞いている。
「私のところのマニエラに何か。」
「いや、少し頼み事をしただけだ。もう終わった。」
「では、扉まで送ろう。」
ピリピリとしたムードが漂い、シュリと眼鏡先輩は固まっている。
「あっ……、」
緊張していたシュリが、持っていた分厚い紙の束を床に落とす。それはかなりの枚数で、床の四方八方に散らばった。
(お、始まった!)
今、今日のイベントのメインがスタートした。
これは本当ならまだ先に起こるはずであるが、俺が仕事スキルを伸ばした結果、こんなに早く起こったんだろう。
(イベントの流れは毎晩確認してるから、これも覚えてるぞ。)
シュリが落とした紙を皆で拾っていると、アックスと主人公の手が触れ合うのだ。そしてそのまま手を握られ、主人公は顔を赤くしたままアックスを見つめる。
ここでは特にそれ以外は何も起こらないが、アックスが目の前の真っ赤な顔に笑い、それに対して主人公が「ふざけていないで拾ってください。」と注意する。
しかも、それをシュリと眼鏡先輩にバレないように行うという……現実では非常に難易度の高いイベントなのだ。
(それに加えて、今回はシバまでいるし……。)
このイベントを成功させるには、この広い部屋の中で、常にアックスの近くをキープしつつ紙を拾わなければならない。俺は床に散らばる書類を拾うアックスに、ズイッと近寄った。
「トロント殿。後はこちらでやる。」
「……ああ、分かった。」
シバがアックスに「仕事に早く戻っては?」と告げ、アックスもそれに頷いて立ち上がる。
「では、またな。」
「はい。」
アックスは俺に手を挙げて扉から出て行った。
「はぁ~、緊張した。トロント様をあんな近くで見たの初めて。」
「僕も。」
シュリと眼鏡先輩は落とした紙を拾い終え、今は疲れたように椅子に座っている。
4人で集めた為すぐに終わり、シバは「今の仕事を終えたら執務室に来い。」とだけ言って去っていった。
「失礼します。」
俺は言われた分の仕事を終えて執務室にやって来た。今日はこれで終わりだろう。
先程の件は、特に会話選択があるイベントではなかったので、あまり気にしないことにした。
(気にしない……気にしない……)
小さいイベントにまで気を遣いすぎるのは、自分の心の為に良くない。
(アックスの遠征出迎えの件も、父さんの言う通り本人は気にしてなかったみたいだし。)
アックスの今日の様子から、俺とシバが一緒に遠征の出迎えに来たとは思わなかったのかもしれない。そして好感度は俺が思っていた以上に高いのか、文官棟への訪問イベントが予想より先にやってくるという良い展開も経験した。
(これからは小さいイベントは出来たらラッキーくらいの気持ちで……重要なイベントの時には会話選択さえ間違えないようにすれば良い。)
俺は深呼吸して心を落ち着けた。
「どうぞ。」
「……君は、無防備すぎる。」
「え?」
俺がお茶をシバの前に置くと、意味の分からないことを言われる。俺がキョトンとしていると、はぁと溜息をつかれ、「こっちへ来い。」と言われた。
俺がお茶のトレーを大きいテーブルに置いてシバに近寄ると、頭を撫でられた。
(え……なんだ急に。ていうか、俺よく頭を撫でられるな。)
俺が小さく、周りが大きいからだろうか。あちらの世界と違って、よく子ども扱いをされる。
「ほら、すぐに触れた。」
「そ、それはアインラス様が来いっておっしゃったので……!」
俺は心外だと告げる。シバはゆっくりと優しく俺の頭を撫で、「俺だから来たか?」と聞いてくる。
上司であるシバに言われれば、それに従うのは当たり前である。しかし他の者に言われてもそうするだろう。職場の先輩達はもちろん、ラルクでも俺は何の疑いもなく近づくし、俺の将来のパートナー予定のアックスに関しては、当然イエスだ。
俺が、うーん……と考えていると、シバがまた溜息をついた。
「他に触らせるな。」
「……はい。」
俺は首を傾げながらも、とりあえず返事をしておく。
(文官って頭が良くて落ち着いてるイメージだし、お手伝いの俺が簡単に撫でられるようじゃ、城の他の人に示しがつかないか。)
「文官棟で働く者として心得ておきます。」
「……意味が通じているか?」
俺は「はい!」と元気に返事をし、シバはそれ以上は何も言わなかった。
8
お気に入りに追加
524
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王に味見されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる
静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】
【複数サイトでランキング入り】
追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語
主人公フライ。
仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。
フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。
外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。
しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。
そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。
「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」
最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。
仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。
そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。
そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。
一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。
イラスト 卯月凪沙様より
キスから始まる主従契約
毒島らいおん
BL
異世界に召喚された挙げ句に、間違いだったと言われて見捨てられた葵。そんな葵を助けてくれたのは、美貌の公爵ローレルだった。
ローレルの優しげな雰囲気に葵は惹かれる。しかも向こうからキスをしてきて葵は有頂天になるが、それは魔法で主従契約を結ぶためだった。
しかも週に1回キスをしないと死んでしまう、とんでもないもので――。
◯
それでもなんとか彼に好かれようとがんばる葵と、実は腹黒いうえに秘密を抱えているローレルが、過去やら危機やらを乗り越えて、最後には最高の伴侶なるお話。
(全48話・毎日12時に更新)
Switch!〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜
天咲 琴葉
BL
幼い頃から精霊や神々の姿が見えていた悠理。
彼は美しい神社で、家族や仲間達に愛され、幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、『燃える様な真紅の瞳』をした男と出逢ったことで、彼の運命は大きく変化していく。
幾重にも襲い掛かる運命の荒波の果て、悠理は一度解けてしまった絆を結び直せるのか――。
運命に翻弄されても尚、出逢い続ける――宿命と絆の和風ファンタジー。
小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる