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第2章 白狼と秘密の練習
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2人きりになった応接室では、アイバンがカルバンをニヤニヤした顔で覗いている。
「なぜまだ『許す』と言わない。」
「そう簡単に認めてしまっては、示しがつきません。」
「もう十分分かっただろうに。ミアが惚れた相手だ、悪い奴であるものか。」
「…それは理解しています。」
「嫉妬か。」
「…。」
「兄バカも大概にせんと嫌われるぞ。」
「…はい。」
「こりゃ、リースの時も大変だろうなぁ~。」
「リース?!なぜそこでリースが出てくるんですか?何かあったんですか?!まさか…」
「いや、想像しただけ…」
「まさかリースまで誰かと会っているんですか?!ミアのように!」
詰め寄ってくる息子に後ずさりながら、王は自分の軽口を後悔した。
ガイアスの屋敷の前、転移してすぐ、ミアが申し訳なさそうな声を出す。
「ガイアス、今日はごめんな。兄様いつもはあんなんじゃないんだ。ちょっと弟妹に執着してるだけで…嫌なこと言われて傷つかなかったか?」
「俺は大丈夫だ。」
「でも…」
「俺にも弟がいるから気持ちは分かる。身内の恋人となると、そうすぐには認めたくないものだ。」
「ガイアス弟がいるの?!」
「ああ。」
ガイアスの事をまだまだ知らない自分に落ち込む。
(好きな人の家族のことも知らないなんて。)
「俺、ガイアスの家の事もっと知りたい。」
「そうだな。今度会う時に話そう。」
「俺も挨拶に行かなきゃ…だよね?」
「それは、まだ先でいい。」
「俺にはカルバン様みたいに心配してくれる兄はいないからな。」と言ってミアの頭を撫でる。
ミアはガイアスを見つめ、ぎゅっと抱き着いた。
その背中にそっと手を回す。
「そういえば、ミアは俺にキスしたいんだったな。」
ガイアスが少し身体を離して、ミアのおでこに手を当て上を向かせる。
「なっ…あれはイリヤが勝手に言っただけ!」
「違うのか?…俺はしたかった。」
「…俺も。」
ミアが小さく言うと、ガイアスは、あ、と口を開けてミアに近づく。
(え、噛まれる…?)
ミアが身構えてぎゅっと目をつぶると、ガイアスが大きな口はそのまま、その唇を優しく噛んで、ふっ、と笑った。
ビクビクするミアに「力を抜け。」と言うと、ミアは少しずつ顔の力を緩めた。
ガイアスが噛みついた唇を癒すように舐め、そのままちゅ、とキスをした。
「…ッ」
ガイアスはそのままミアのうなじから後頭部にかけて大きな手で包み込むと、角度を変えて舌を少し入れた。
「んッ…」
びっくりし、ミアが逃げるように腰を引くが、ガイアスの片手ががっちりとミアを固定していて動けない。
舌はそのままミアを誘い出そうとつついている。
「…ふっ、…ん…ガイァ…んッ…」
ちゅ、と軽いキスだけするつもりだったのだろう、ミアが少し混乱したように目の前の男の名前を呼ぶ。
少しして、答えようとミアが舌をおずおずと出したところで、ガイアスはその唇を離した。
「…ぇ…なんでぇ…?」
とろんとした目でミアが上目使いにガイアスを見る。薄く涙が張ったはちみつのような金色は、今にも溶けそうだ。
「そろそろ時間だろう。」
「あ…、ああ!そ、そうだね!10分!」
カァ…と顔を赤らめたミアの頬を撫でる。
「続きは明日な。」
耳元に囁くように告げると、ビクッとしたミアが「わ、分かった!」といってパッと消えた。
(なんであんなことを…。)
少し悪戯をしようとしたつもりのガイアスだったが、自分自身もミアを求めて辛くなってしまった。
(余裕ぶっていたが、実際はミアを離したくなくて回した手を緩めることができなかった。)
ガイアスはしばらく庭先で心を落ち着けていたが、掃除に出てきた庭師の男に「あ、おかえりなさいませ。」と話しかけられ、ようやく屋敷へ入っていった。
・・・・・
(思わずバイバイも言わずに帰ってきちゃった。)
ミアは自室に転移した後、その場にぼーっと立っていた。
さっきのことを思い返す。
(ガイアス、最近少しイジワルだ。)
特に深いキスの時はミアが恥ずかしがる行動をしてくるようになった。
いつも余裕のないミアに対して、ガイアスは落ち着いていて、自分をからかう余裕まである。
(軽いキスなら俺も慣れてきたんだけどなぁ。)
ミアは顔の火照りが収まるのを待ってから、父と兄の待つ応接室へ転移した。
コンコン
控えめなノックの音に気づいたミアが、返事をする。
「はーい。」
「ミア、ちょっといい?」
「リース?どうぞ~。」
ミアの声を聞いてリースが静かに中へ入ってくる。
(こんな時間に来るなんて珍しいな…。)
「どうしたどうした~?」
ミアがリースに駆け寄る。
「寝るとこだった?」
「ううん、今、剣を磨いてたんだ。」
「そっか。ちょっと話したくて。」
「浮かない顔だな。ベッドで待ってて。」
姿をパッと消したミアは、両手にマグカップを持って帰って来た。
「調理場でホットミルクもらってきた。」
「ありがとう。」
2人はベッドに上がり、ふーふーとマグカップの湯気を吹いている。
「あのさ、父上が昨日サバルの王と会合したみたいなんだけど。」
「ああ、飲み会だろ?」
「ふふ、うん。それでサバルの王に頼まれ事をされたんだって。」
「へぇ。」
どうせ、「今度はシーバで飲みたい。」とかだろ…と高をくくっているミアは、持っていたホットミルクをすすりながら続きを待つ。
「僕に会いたい人がいるから会って欲しいって。」
「え!そんなんいちいち聞いてたらダメだって!断った?」
「いや、どうしてもって父上に言われて…。」
「父上…何か弱みでも握られてんのかな?」
父が酒の席で何度もサバルの王に迷惑をかけていることは知っている。
ミアは、弟がその人と会うことは避けられないのだと、ため息をついた。
「いつ会うの?」
「明日の午前中。」
「え、急だな。」
「うん、昨日の時点で「いいよ」って言っちゃったらしくて。」
「どんな人なんだ?」
「自衛隊の人だって。」
「え!」
「ジェン・ウォルターって名前の男の人なんだ。僕に謁見希望の手紙を出してたみたい。」
「それ、大丈夫か?」
以前、手紙の整理をしていた時に見たおぞましい愛のメッセージの数々を思い出してゾッとするミア。
(あんなのがリースのとこにも大量に来てるんだよなぁ。)
可哀想に…と弟を見る。
少し不安そうに俯くリース。
「謁見自体はいいんだ。ただ、その自衛隊の人がどんな人か心配で。」
勉強好きで、どちらかというと大人しい部類に入るリースは、いろいろ考えて不安に思っているようだ。
「ガイアスさんのことはミアの話を聞いて、会ってみたいと思えるんだけど、あんまり大きくて強い人って怖いイメージがあるんだ。」
「うーん。まぁ、とりあえず会ってみなよ。で、嫌だったら用事あるって帰したらいいんだよ。」
「いいのかな。」
「いいよ!俺が許す!」
ふふふ、と笑って、ベッドに寝っ転がるリース。
「明日、話聞いてね。」
「もちろん!」
「その人、昼には帰ると思うから。」
「じゃあ、剣の練習終わってから昼一緒に食べよう。」
「うん。ごめんね。ガイアスさんとの時間奪っちゃって。」
「何言ってんだよ!リースはいつも俺の相談乗ってくれるじゃん!」
寝っ転がるリースの横にバフッと寝転がったミアが、顔をリースに向けて笑う。
「きっと良い人が来るよ。ガイアス、自衛隊の人達の話する時いつも楽しそうなんだ。」
「うん。ありがとミア。」
それから他愛もない話をしていた2人だが、珍しくリースが先に寝息を立て始めた。
「おやすみ。」
いつもは頼りになる弟が不安げに眉を下げて眠る姿を見る。
その頭を軽く撫でてミアは部屋の明かりを消した。
「なぜまだ『許す』と言わない。」
「そう簡単に認めてしまっては、示しがつきません。」
「もう十分分かっただろうに。ミアが惚れた相手だ、悪い奴であるものか。」
「…それは理解しています。」
「嫉妬か。」
「…。」
「兄バカも大概にせんと嫌われるぞ。」
「…はい。」
「こりゃ、リースの時も大変だろうなぁ~。」
「リース?!なぜそこでリースが出てくるんですか?何かあったんですか?!まさか…」
「いや、想像しただけ…」
「まさかリースまで誰かと会っているんですか?!ミアのように!」
詰め寄ってくる息子に後ずさりながら、王は自分の軽口を後悔した。
ガイアスの屋敷の前、転移してすぐ、ミアが申し訳なさそうな声を出す。
「ガイアス、今日はごめんな。兄様いつもはあんなんじゃないんだ。ちょっと弟妹に執着してるだけで…嫌なこと言われて傷つかなかったか?」
「俺は大丈夫だ。」
「でも…」
「俺にも弟がいるから気持ちは分かる。身内の恋人となると、そうすぐには認めたくないものだ。」
「ガイアス弟がいるの?!」
「ああ。」
ガイアスの事をまだまだ知らない自分に落ち込む。
(好きな人の家族のことも知らないなんて。)
「俺、ガイアスの家の事もっと知りたい。」
「そうだな。今度会う時に話そう。」
「俺も挨拶に行かなきゃ…だよね?」
「それは、まだ先でいい。」
「俺にはカルバン様みたいに心配してくれる兄はいないからな。」と言ってミアの頭を撫でる。
ミアはガイアスを見つめ、ぎゅっと抱き着いた。
その背中にそっと手を回す。
「そういえば、ミアは俺にキスしたいんだったな。」
ガイアスが少し身体を離して、ミアのおでこに手を当て上を向かせる。
「なっ…あれはイリヤが勝手に言っただけ!」
「違うのか?…俺はしたかった。」
「…俺も。」
ミアが小さく言うと、ガイアスは、あ、と口を開けてミアに近づく。
(え、噛まれる…?)
ミアが身構えてぎゅっと目をつぶると、ガイアスが大きな口はそのまま、その唇を優しく噛んで、ふっ、と笑った。
ビクビクするミアに「力を抜け。」と言うと、ミアは少しずつ顔の力を緩めた。
ガイアスが噛みついた唇を癒すように舐め、そのままちゅ、とキスをした。
「…ッ」
ガイアスはそのままミアのうなじから後頭部にかけて大きな手で包み込むと、角度を変えて舌を少し入れた。
「んッ…」
びっくりし、ミアが逃げるように腰を引くが、ガイアスの片手ががっちりとミアを固定していて動けない。
舌はそのままミアを誘い出そうとつついている。
「…ふっ、…ん…ガイァ…んッ…」
ちゅ、と軽いキスだけするつもりだったのだろう、ミアが少し混乱したように目の前の男の名前を呼ぶ。
少しして、答えようとミアが舌をおずおずと出したところで、ガイアスはその唇を離した。
「…ぇ…なんでぇ…?」
とろんとした目でミアが上目使いにガイアスを見る。薄く涙が張ったはちみつのような金色は、今にも溶けそうだ。
「そろそろ時間だろう。」
「あ…、ああ!そ、そうだね!10分!」
カァ…と顔を赤らめたミアの頬を撫でる。
「続きは明日な。」
耳元に囁くように告げると、ビクッとしたミアが「わ、分かった!」といってパッと消えた。
(なんであんなことを…。)
少し悪戯をしようとしたつもりのガイアスだったが、自分自身もミアを求めて辛くなってしまった。
(余裕ぶっていたが、実際はミアを離したくなくて回した手を緩めることができなかった。)
ガイアスはしばらく庭先で心を落ち着けていたが、掃除に出てきた庭師の男に「あ、おかえりなさいませ。」と話しかけられ、ようやく屋敷へ入っていった。
・・・・・
(思わずバイバイも言わずに帰ってきちゃった。)
ミアは自室に転移した後、その場にぼーっと立っていた。
さっきのことを思い返す。
(ガイアス、最近少しイジワルだ。)
特に深いキスの時はミアが恥ずかしがる行動をしてくるようになった。
いつも余裕のないミアに対して、ガイアスは落ち着いていて、自分をからかう余裕まである。
(軽いキスなら俺も慣れてきたんだけどなぁ。)
ミアは顔の火照りが収まるのを待ってから、父と兄の待つ応接室へ転移した。
コンコン
控えめなノックの音に気づいたミアが、返事をする。
「はーい。」
「ミア、ちょっといい?」
「リース?どうぞ~。」
ミアの声を聞いてリースが静かに中へ入ってくる。
(こんな時間に来るなんて珍しいな…。)
「どうしたどうした~?」
ミアがリースに駆け寄る。
「寝るとこだった?」
「ううん、今、剣を磨いてたんだ。」
「そっか。ちょっと話したくて。」
「浮かない顔だな。ベッドで待ってて。」
姿をパッと消したミアは、両手にマグカップを持って帰って来た。
「調理場でホットミルクもらってきた。」
「ありがとう。」
2人はベッドに上がり、ふーふーとマグカップの湯気を吹いている。
「あのさ、父上が昨日サバルの王と会合したみたいなんだけど。」
「ああ、飲み会だろ?」
「ふふ、うん。それでサバルの王に頼まれ事をされたんだって。」
「へぇ。」
どうせ、「今度はシーバで飲みたい。」とかだろ…と高をくくっているミアは、持っていたホットミルクをすすりながら続きを待つ。
「僕に会いたい人がいるから会って欲しいって。」
「え!そんなんいちいち聞いてたらダメだって!断った?」
「いや、どうしてもって父上に言われて…。」
「父上…何か弱みでも握られてんのかな?」
父が酒の席で何度もサバルの王に迷惑をかけていることは知っている。
ミアは、弟がその人と会うことは避けられないのだと、ため息をついた。
「いつ会うの?」
「明日の午前中。」
「え、急だな。」
「うん、昨日の時点で「いいよ」って言っちゃったらしくて。」
「どんな人なんだ?」
「自衛隊の人だって。」
「え!」
「ジェン・ウォルターって名前の男の人なんだ。僕に謁見希望の手紙を出してたみたい。」
「それ、大丈夫か?」
以前、手紙の整理をしていた時に見たおぞましい愛のメッセージの数々を思い出してゾッとするミア。
(あんなのがリースのとこにも大量に来てるんだよなぁ。)
可哀想に…と弟を見る。
少し不安そうに俯くリース。
「謁見自体はいいんだ。ただ、その自衛隊の人がどんな人か心配で。」
勉強好きで、どちらかというと大人しい部類に入るリースは、いろいろ考えて不安に思っているようだ。
「ガイアスさんのことはミアの話を聞いて、会ってみたいと思えるんだけど、あんまり大きくて強い人って怖いイメージがあるんだ。」
「うーん。まぁ、とりあえず会ってみなよ。で、嫌だったら用事あるって帰したらいいんだよ。」
「いいのかな。」
「いいよ!俺が許す!」
ふふふ、と笑って、ベッドに寝っ転がるリース。
「明日、話聞いてね。」
「もちろん!」
「その人、昼には帰ると思うから。」
「じゃあ、剣の練習終わってから昼一緒に食べよう。」
「うん。ごめんね。ガイアスさんとの時間奪っちゃって。」
「何言ってんだよ!リースはいつも俺の相談乗ってくれるじゃん!」
寝っ転がるリースの横にバフッと寝転がったミアが、顔をリースに向けて笑う。
「きっと良い人が来るよ。ガイアス、自衛隊の人達の話する時いつも楽しそうなんだ。」
「うん。ありがとミア。」
それから他愛もない話をしていた2人だが、珍しくリースが先に寝息を立て始めた。
「おやすみ。」
いつもは頼りになる弟が不安げに眉を下げて眠る姿を見る。
その頭を軽く撫でてミアは部屋の明かりを消した。
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