13 / 77
第1章 白狼は恋を知る
13
しおりを挟む
ミアが帰った後、屋敷の使用人達はガイアスを囲んで食堂のテーブルについていた。
ガイアスはミアが王家の狼であるということを伝えるために皆を呼んだのだが、「ミアが満足していた。」と最初に礼を伝えると、皆口々に感想を述べだした。
「ミア様とても気さくな方でしたね。最初はあまりの美しさに緊張してしまったけれど。」
「愛らしい笑顔が素敵でしたわ。また来ていただけないかしら。」
「浮かれたあなた達が、いつ失礼な事をするのではないか1日ヒヤヒヤしましたよ。」
感激といった風に手を取り合うメイド達と、そんな2人を見るメイド長は眉間に少し皺を寄せながらも、どこか嬉しそうだ。
「お見送りの時に渡したサンドウィッチも喜ばれてましたね。」
「あんなに『美味しかった』と何回も言われたら…悪い気はしないな。」
「料理長手ずから渡してましたもんね~。珍しく。」
「何が言いたい。」
「いや、別に…。その後ニヤニヤして…「してねぇ!!」
見習いの青年の頭にゴチ、とゲンコツを落とす料理長。青年は「いってぇ!」と言って黙った。
「庭も美しいと言ってくだって、嬉しかったですね!親方!」
「ああ。」
「いただいたお菓子も、初めて食べる触感で美味しかったですね!」
「そうだな。」
庭師見習いの青年が言うように、ミアが持ってきた狼国の菓子は、人間国ではあまり流通していないものだ。
包装紙を開けた時は、皆その中身を興味ありげに見ていた。
使用人達は、普段ガイアスの前では完璧と言ってよい態度で礼節を守っている。
しかし、今日ばかりは主人の想い人である狼が屋敷に来たとあって興奮しているようだ。
おしゃべりが止まらない。
「みなさん、ガイアス様からお話がございます。静かに。」
盛り上がり終わりそうにない会話を執事が収めた。
「本日来たミアだが、彼は王家の狼であるミア・ラタタだ。」
シーン、と静寂が訪れた後、「は…ッ」と息を飲む声がした。
「ど、どうしましょう、私…!絶対に何か失礼をッ」
メイドの一人が慌てだす。
他の者も何か思うところがあるようだが、ガイアスは気にせず続ける。
「安心してくれ。ミアは今日のもてなしを喜んでいた。」
全員が主人の言葉に耳を澄ます。
「彼が王族であっても、俺の一番大事な人に変わりはない。これまで通り週末も会う予定だ。そして…10日後に行われるミアのお披露目式に出席することとなった。準備を頼む。」
「午後のご予定は変更されますか?」
「いや、予定はそのままで、午前中の時間はすべて席で過ごす。」
「かしこまりました。」
「以上だ。皆今日はご苦労だった。」
執事が礼をとったところで、ガイアスが解散するように言う。
各自の部屋へと帰っていく途中、メイド長はメイドの2人が何やらコソコソと調理場に走っていくのを見た。追いかけてみると、ジュースと使用人用の夜食を抱えた2人が、「あっ」とでも言いたげな表情で立ち止まった。
「あなたたち、ミア様の話で宴会でもする気ですか。」
「これは…その、ただお腹が少し空いてしまったので…」
「…食べたらすぐに休みます…」
しどろもどろに話す2人に、メイド長は、また溜息をつく。
「…私も参加していいかしら。何か甘いものが食べたいわ。」
「……はいっ、もちろん!」
3人は夜更けまでミアとガイアスについて語り、次の日、珍しく眠そうなメイド長をメイド2人がサポートする様子に、皆が首をかしげた。
・・・・・
お披露目会まであと3日。
よほど忙しいのか、剣が終わり紅茶を少し飲んで休憩していたミアは、気づけば草の上に寝っ転がってうたた寝をしていた。
「疲れてるんだな。」
ガイアスは持ってきていた上着をミアにかけようとして、ふと手を止めた。
ミアは今、仰向けで腕を顔の横に置き、すやすやと寝息を立てている。
『狼は本当に安心できる相手の前でしか仰向けで寝ないんだ。』
以前ミアが言っていたことを思い出す。
(俺に完全に心を許してるのか…?)
顔が緩むのを止められない。誰に見られるわけでもないのに、それを隠すように口元を手で覆った。
ようやく落ち着いた頃、ガイアスが上着をミアにかけると、「んぅ…」と声を出して身じろぎしミアが横向きになった。
座っているガイアスの左ももにミアの右手が載せられる。
「・・・・・・ッ!」
温かく小さい手がガイアスの身体に触れ、全身が粟立つ。
もし自分が狼だったら尻尾がブワっと立っているはずだ。ガイアスは心を落ち着けるため、2年間に及ぶ地獄の遠征を回想することにした。
「待ってっ、ん…あれ?」
ミアが目を開けると、何か黒いものがぼや~っと映った。
それがガイアスの足だと分かると、自分が練習終わりに寝てしまったのだと気づく。
ガバっと起き上がるミア。掛けていた上着が横に落ちたのを見て、ガイアスはそれを拾って後ろに置いた。
「起きたか。」
「ごめんガイアス!いつの間にか寝てたみたい。」
「ちょっとだけだ。30分も経っていない。」
「俺、変なこと言ってなかった?!」
動揺したように目をさ迷わせるミア。
「何も言ってなかったが…夢でも見たのか?」
「う、うん。」
ガイアスの横に敷いてある青いランチマットの上に自分のマグカップが置いてあるのが見えた。
「お茶、せっかく入れてくれたのにごめん。」
「今、新しいのを入れよう。」
そう言うと、ガイアスはバスケットに手を伸ばした。
夢にガイアスが出てきた。
見たことない広い花畑でガイアスと並んで座り、サンドウィッチを食べていたと思ったら頭を大きい手で撫でられた。
気持ちが良くて目を閉じると、そのまま肩を掴んで横にゆっくりと寝かされた。
その瞬間、場所がいきなりミアの部屋に切り替わり、ベッドの上に2人で寝ていた。ガイアスに覆いかぶさられるような形で、やけに顔が近い。
耳の近くに息がかかって、少しむず痒いと笑ったら、ガイアスの顔が近づいてきた。
どんどん迫ってくるガイアスに、もしかしてキスされる?!と思った瞬間、ミアは目が覚めてしまったのだ。
(起きなかったらどうなってたんだろう…。ってだめだ!また変なこと考えちゃってる。)
自分の想像をかき消すように、ブンブンと頭を振っていると、噴き出したガイアスの声がした。
「ふっ、何やってるんだ?」
「……雑念を飛ばしてる。」
「…食べ物の夢でも見たのか。」
「うーん、半分当たり。」
ミアがちょっと考えてからうなずく。
ガイアスは「じゃあ、早くミアの好きなものを食べさせないとな。」と言って笑った。
「近いうちに街へ行かないか?前に言っていたサンドウィッチの店に連れていこう。」
「え!いつ?!」
「そうだな、来週末はどうだ?」
「式が終わって4日後かぁ…行ける!てか、行きたい!」
式が終わればいつもの生活に戻るというミアは、今から出かけるのが楽しみなようだ。
尻尾がブンブン振れている。
「夕方集合はどうだ?その日は屋台がたくさん出ているんだ。申し訳ないが、剣の練習は休みにしようと思う。」
「大丈夫。じゃあ、ご飯食べて…屋台でも何か買ってみたい!」
「いいな。」
ガイアスがミアの頭に手を乗せ、よしよし、と動かした。そしてそのまま頬に手を持っていく。
「ん、ちょっと冷たいな。」
「別に寒くないよ。」
そう伝えると、鼻先を指の甲で軽く擦られ「っむ…」とミアが声を出す。
そんな様子に微笑むガイアスを見ていると、先ほどの夢を思い出す。
(さっきは、このまま後ろに倒されて顔が近づいて…。あのまましてみたかったな……キ…、)
「っス……!?」
「す?」
思わず声に出しそうになり、口を塞ぐミア。
急に焦ったような声を上げたので不思議に思ったガイアスだったが、ミアがまた自分の行動によって照れているのかもしれないと気づいた。
もっと意識してもらいたい、とガイアスは顔を近づけて心配するふりをした。
「どうした?」
「や、や、やっぱ、ちょっと寒いかも!」
「ふっ、そうか。」
どもりながら言うミアに、自分の上着を渡そうと後ろを振り向くガイアス。
(俺、ガイアスのこと好きなんだな…。)
さっきの妄想が確かなら、自分はガイアスに恋をしている。
ようやく気付いたミアだったが、今知ったばかりの感情をうまくコントロールできない。
ガイアスの仕草にいちいち反応し変な態度をとってしまう自分が、子どものように思えて情けなかった。
(……早く大人になりたい。)
いつも余裕で大人なガイアスのようになりたくて、ミアは隣に座る男をじっと観察することにした。
ガイアスはミアが王家の狼であるということを伝えるために皆を呼んだのだが、「ミアが満足していた。」と最初に礼を伝えると、皆口々に感想を述べだした。
「ミア様とても気さくな方でしたね。最初はあまりの美しさに緊張してしまったけれど。」
「愛らしい笑顔が素敵でしたわ。また来ていただけないかしら。」
「浮かれたあなた達が、いつ失礼な事をするのではないか1日ヒヤヒヤしましたよ。」
感激といった風に手を取り合うメイド達と、そんな2人を見るメイド長は眉間に少し皺を寄せながらも、どこか嬉しそうだ。
「お見送りの時に渡したサンドウィッチも喜ばれてましたね。」
「あんなに『美味しかった』と何回も言われたら…悪い気はしないな。」
「料理長手ずから渡してましたもんね~。珍しく。」
「何が言いたい。」
「いや、別に…。その後ニヤニヤして…「してねぇ!!」
見習いの青年の頭にゴチ、とゲンコツを落とす料理長。青年は「いってぇ!」と言って黙った。
「庭も美しいと言ってくだって、嬉しかったですね!親方!」
「ああ。」
「いただいたお菓子も、初めて食べる触感で美味しかったですね!」
「そうだな。」
庭師見習いの青年が言うように、ミアが持ってきた狼国の菓子は、人間国ではあまり流通していないものだ。
包装紙を開けた時は、皆その中身を興味ありげに見ていた。
使用人達は、普段ガイアスの前では完璧と言ってよい態度で礼節を守っている。
しかし、今日ばかりは主人の想い人である狼が屋敷に来たとあって興奮しているようだ。
おしゃべりが止まらない。
「みなさん、ガイアス様からお話がございます。静かに。」
盛り上がり終わりそうにない会話を執事が収めた。
「本日来たミアだが、彼は王家の狼であるミア・ラタタだ。」
シーン、と静寂が訪れた後、「は…ッ」と息を飲む声がした。
「ど、どうしましょう、私…!絶対に何か失礼をッ」
メイドの一人が慌てだす。
他の者も何か思うところがあるようだが、ガイアスは気にせず続ける。
「安心してくれ。ミアは今日のもてなしを喜んでいた。」
全員が主人の言葉に耳を澄ます。
「彼が王族であっても、俺の一番大事な人に変わりはない。これまで通り週末も会う予定だ。そして…10日後に行われるミアのお披露目式に出席することとなった。準備を頼む。」
「午後のご予定は変更されますか?」
「いや、予定はそのままで、午前中の時間はすべて席で過ごす。」
「かしこまりました。」
「以上だ。皆今日はご苦労だった。」
執事が礼をとったところで、ガイアスが解散するように言う。
各自の部屋へと帰っていく途中、メイド長はメイドの2人が何やらコソコソと調理場に走っていくのを見た。追いかけてみると、ジュースと使用人用の夜食を抱えた2人が、「あっ」とでも言いたげな表情で立ち止まった。
「あなたたち、ミア様の話で宴会でもする気ですか。」
「これは…その、ただお腹が少し空いてしまったので…」
「…食べたらすぐに休みます…」
しどろもどろに話す2人に、メイド長は、また溜息をつく。
「…私も参加していいかしら。何か甘いものが食べたいわ。」
「……はいっ、もちろん!」
3人は夜更けまでミアとガイアスについて語り、次の日、珍しく眠そうなメイド長をメイド2人がサポートする様子に、皆が首をかしげた。
・・・・・
お披露目会まであと3日。
よほど忙しいのか、剣が終わり紅茶を少し飲んで休憩していたミアは、気づけば草の上に寝っ転がってうたた寝をしていた。
「疲れてるんだな。」
ガイアスは持ってきていた上着をミアにかけようとして、ふと手を止めた。
ミアは今、仰向けで腕を顔の横に置き、すやすやと寝息を立てている。
『狼は本当に安心できる相手の前でしか仰向けで寝ないんだ。』
以前ミアが言っていたことを思い出す。
(俺に完全に心を許してるのか…?)
顔が緩むのを止められない。誰に見られるわけでもないのに、それを隠すように口元を手で覆った。
ようやく落ち着いた頃、ガイアスが上着をミアにかけると、「んぅ…」と声を出して身じろぎしミアが横向きになった。
座っているガイアスの左ももにミアの右手が載せられる。
「・・・・・・ッ!」
温かく小さい手がガイアスの身体に触れ、全身が粟立つ。
もし自分が狼だったら尻尾がブワっと立っているはずだ。ガイアスは心を落ち着けるため、2年間に及ぶ地獄の遠征を回想することにした。
「待ってっ、ん…あれ?」
ミアが目を開けると、何か黒いものがぼや~っと映った。
それがガイアスの足だと分かると、自分が練習終わりに寝てしまったのだと気づく。
ガバっと起き上がるミア。掛けていた上着が横に落ちたのを見て、ガイアスはそれを拾って後ろに置いた。
「起きたか。」
「ごめんガイアス!いつの間にか寝てたみたい。」
「ちょっとだけだ。30分も経っていない。」
「俺、変なこと言ってなかった?!」
動揺したように目をさ迷わせるミア。
「何も言ってなかったが…夢でも見たのか?」
「う、うん。」
ガイアスの横に敷いてある青いランチマットの上に自分のマグカップが置いてあるのが見えた。
「お茶、せっかく入れてくれたのにごめん。」
「今、新しいのを入れよう。」
そう言うと、ガイアスはバスケットに手を伸ばした。
夢にガイアスが出てきた。
見たことない広い花畑でガイアスと並んで座り、サンドウィッチを食べていたと思ったら頭を大きい手で撫でられた。
気持ちが良くて目を閉じると、そのまま肩を掴んで横にゆっくりと寝かされた。
その瞬間、場所がいきなりミアの部屋に切り替わり、ベッドの上に2人で寝ていた。ガイアスに覆いかぶさられるような形で、やけに顔が近い。
耳の近くに息がかかって、少しむず痒いと笑ったら、ガイアスの顔が近づいてきた。
どんどん迫ってくるガイアスに、もしかしてキスされる?!と思った瞬間、ミアは目が覚めてしまったのだ。
(起きなかったらどうなってたんだろう…。ってだめだ!また変なこと考えちゃってる。)
自分の想像をかき消すように、ブンブンと頭を振っていると、噴き出したガイアスの声がした。
「ふっ、何やってるんだ?」
「……雑念を飛ばしてる。」
「…食べ物の夢でも見たのか。」
「うーん、半分当たり。」
ミアがちょっと考えてからうなずく。
ガイアスは「じゃあ、早くミアの好きなものを食べさせないとな。」と言って笑った。
「近いうちに街へ行かないか?前に言っていたサンドウィッチの店に連れていこう。」
「え!いつ?!」
「そうだな、来週末はどうだ?」
「式が終わって4日後かぁ…行ける!てか、行きたい!」
式が終わればいつもの生活に戻るというミアは、今から出かけるのが楽しみなようだ。
尻尾がブンブン振れている。
「夕方集合はどうだ?その日は屋台がたくさん出ているんだ。申し訳ないが、剣の練習は休みにしようと思う。」
「大丈夫。じゃあ、ご飯食べて…屋台でも何か買ってみたい!」
「いいな。」
ガイアスがミアの頭に手を乗せ、よしよし、と動かした。そしてそのまま頬に手を持っていく。
「ん、ちょっと冷たいな。」
「別に寒くないよ。」
そう伝えると、鼻先を指の甲で軽く擦られ「っむ…」とミアが声を出す。
そんな様子に微笑むガイアスを見ていると、先ほどの夢を思い出す。
(さっきは、このまま後ろに倒されて顔が近づいて…。あのまましてみたかったな……キ…、)
「っス……!?」
「す?」
思わず声に出しそうになり、口を塞ぐミア。
急に焦ったような声を上げたので不思議に思ったガイアスだったが、ミアがまた自分の行動によって照れているのかもしれないと気づいた。
もっと意識してもらいたい、とガイアスは顔を近づけて心配するふりをした。
「どうした?」
「や、や、やっぱ、ちょっと寒いかも!」
「ふっ、そうか。」
どもりながら言うミアに、自分の上着を渡そうと後ろを振り向くガイアス。
(俺、ガイアスのこと好きなんだな…。)
さっきの妄想が確かなら、自分はガイアスに恋をしている。
ようやく気付いたミアだったが、今知ったばかりの感情をうまくコントロールできない。
ガイアスの仕草にいちいち反応し変な態度をとってしまう自分が、子どものように思えて情けなかった。
(……早く大人になりたい。)
いつも余裕で大人なガイアスのようになりたくて、ミアは隣に座る男をじっと観察することにした。
7
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
奴隷から始まる優しい生活
あらわ 宵
BL
気付けば、この人生も以前と同じ
蔑まれ、虐げられ、壊されていく日々を繰り返していた。生きる希望も無く、ただ淡々と心を閉ざし犯され続けた。
とある事件から奴隷契約をされたままの状態でお屋敷からある森に棄てられた異種族の少年が死を描いた時に、その森を管理する一人の貴族の青年に救われる。
その事が切っ掛けで、彼の世界が彩られていく。
望まなければ、願わなければ、抱かなければ、心何て無くしてしまえばと心に深い傷を負っている異種族の少年とそれでも真髄に向き合い折れない信念で暖かく思慮深く立ち向かってくる青年のそんな物語り。
な筈……?
「顔が好みなんだよな……」
「あの……近っ……」
やっぱり距離が変だよね?
表現の練習のために描いています。
書いてる内に何処までどうしようかとか悩んでます。
しおり、お気に入り励みになるので宜しくお願い致します!
※一部に卑猥、残虐表現の描写があります。
男色、BLも寛容な世界、男女関係もあります、そういう世界観です。
気付いたらギャグシリアスもどきになってる気がしてきました。
R18にしてましたが、R15に変更致しました。
苦手な方はバックして下さい。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる