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フルゴルの街
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商店街の一角にある瓦屋根の店、そこには様々な国の洋服や生地が所狭しと並んでいる。
窓からその中を覗くと、長い黒髪を一つに結いあげたスーリャが笑った。丁度接客中だった為、目の前にいた客は頬を染める。
暫く、外で待っていると、スーリャが店の中から出て来た。
「コバ、よく来たな! 待ってな。あ、ついでにサハンもな」
「……ついでは余計だ」
今日はサハンと共に、スーリャに会いに来ていた。
午前中は客が少ない為、スーリャが外に出ても大丈夫なんだそうだ。
スーリャ曰く、閉店時間までずっと働いているのだから休憩時間くらい自分で決めるのだそう。経営者より強気で笑ってしまう。
「おい、サハン。ここは俺がいるからお前はどっか行ってろ! 邪魔!」
スーリャは俺の腕に抱きつき、サハンに対してシッシッと手を振った。サハンのこめかみがピクピク震えている。
「貴様……」
「あっは。コバ様の前だと大声出さないもんな。へっぽこめ!」
サハンをいじるスーリャはいつも楽しそうだ。
「二人は仲がいいなぁ!」
「「よくない(ありません!)」」
息ぴったりの二人の様子に笑った。
それから、街に出てスーリャのおすすめの屋台でパンを買った。肉と野菜をサンドして焼き上げたパンだ。
三人は公園でそれを食べながら話した。屋台で売られている物はどれも味が分かりやすくコッテリしている。ルムダンの街で食べた味付けに近かった。
スーリャが俺の耳元でこそっと話しかけてきた。スーリャと俺がよく引っ付いているのは会話を他者に聞かれたくないからでもあった。
「最近、ライはどう?」
「ん……。大きくなったよ。もうね、二本足で歩けるんだ」
互いに口で手を押さえ、耳元で内緒話だ。内緒にする内容でなくても。
二本足と伝えるとスーリャが戸惑った。
「なぁ、本当にこの街を出ていくのか?」
「————……うん」
ライが二本足でしっかり歩けるようになれば王宮を出るとスーリャには声をかけていた。黙っていなくなることも考えたけれど、やっぱり彼には内緒に出来なかった。
「出てどうするんだよ?」
「そこで働くよ」
フルゴルの街から出て、少し離れた田舎街で働くつもりだ。この一か月フルゴルを見て働ける場所が豊富だと思ったのだ。住み込み可の仕事だってあるのだから、別の場所で暮らしていけると確信していた。
「そうか。気持ちは変わらないか。……王宮に来てもう5カ月経つのか。コバがずっと空元気なの分かっているよ。ごめんな。王様が嫌いなのに俺が余計なことをした」
「……スーリャのせいなんかじゃない。これは俺の問題だよ」
王宮にいると、心は不安だらけになるのだ。不安に飲み込まれないように逃げ出さなくちゃといつも焦ってしまう。
俺の心には、ずっとルムダンの山の洞窟がある。
誰もいなくなった洞窟はヒュウと風が吹いていて、暗くて恐ろしい。
「コバならやっていけるよな」
「……」
「コバ?」
不安な考えを叱咤し、笑顔を作る。
「……うん。問題ないよ。逃げる経路も考えている」
フルゴルの街を出る逃走経路を頭の中で組み立てていた。
難民居住地を通ることが一番の近道だった。実際に逃走する際は、難民の中に紛れるのが一番街を出やすいだろう。
難民居住地を逃走経路にするなら実際に確認しておきたかった。
だが、以前サハンが言ったように難民居住地には事情で入れないそうだ。
そこを詳しく聞きたいが、怪しまれては元も子もない。
「スーリャ、難民居住地に行ったことがあるって言ったよね? 少しだけ下見をしたい」
案内してくれないか。とコバはスーリャに頼んだ。スーリャは一瞬残念そうな顔をしたが頷いた。
「……任せろよ」
「今からでもいい? サハンさんは俺が撒くから」
「急だな」
クスクスと二人で笑い合った。
スーリャは立ち上がり「じゃ、帰るわ」と嘘をついた。彼とは後で別の待ち合わせ場所で落ち合う。
さて、と俺はサハンを見た。彼は身一つで団長レベルに上り詰めた男だ。簡単に彼を撒くのは難しいだろう。
だけど、俺だって経験ならば負けていない。すばしっこさと身を隠すことに関しては自信があった。
「あ、なんだか急におしっこしたくなっちゃった! 用を足しに行くから少しここで待っていて」
「はい」
そう伝えて、すぐ横にある公衆トイレに入ったふりをして角を曲がった。だが、トイレには入らず猛スピードで駆けた。人通りの多いフルゴルの街はこういう時に便利がいい。すぐに俺の小さい身体は人混みに紛れる。
目立つ赤髪を念の為、布で巻き、公園から出てスーリャとの待ち合わせ場所に向かった。
サハンが俺を探し始めるのは今頃くらいだろうか。騒ぎが本格的になるまでに戻らなくては。
スーリャとの待ち合わせ場所は難民住居地の前にある大きな樹。そこにスーリャは先に来ていた。
「すぐに向かおう」
「あぁ。知ってると思うが、あのフェンスを越えれば難民居住地だ」
スーリャは建物との間を指さした。緑色のフェンスが囲っている居住地が見える。俺とスーリャはそこに足早に向かった。フェンスの間を潜り抜けて難民居住地に入ると、住んでいる者の服装などが街の人に比べて貧相になる。
与えられている住居はしっかりとした造りをしている。スラム街のように衛生状況も悪くない。
子供や女、老人などが優先的にここに入れると聞いている。
だが、通りには足の悪い者と年寄りしか見かけない。
何故だか空いている住居も多い。難民は多いのに……何故だ?
「あれ? 俺が来た時は、全棟満員だったんだけどな。こんなに静かだったかな」
スーリャも俺と同じ疑問に思ったようだ。
「……そう言えば、サハンさんは何か事情があってここには連れて来られないって言ったんだ。あれは何故なんだろう」
「え? 何それ?」
「スーリャも知らないのか……」
くるりと周りを見た時、嫌な気配がした。やけに静か過ぎる。やっぱり人が少なすぎる。
「スーリャ! ごめんっ! なんかおかしい。急ごう。早くここから出よう!」
「うわっ!?」
スーリャの腕を引っ張って走り出した。何故か分からないけれど、嫌な視線を感じたのだ。どこからか自分達を見ている。
自分のこの嫌な予感はよく当たる。
急いで、ここから出ようとフェンスに手を置いた。入ってきた時は、フェンスに人一人入る隙間があったが、ここにはない。先にスーリャを登らせようと自分の肩に彼を乗せた。
「お、おいっ、俺はこんな高いフェンス登れねぇよ! 隙間探した方が早いって!」
「いいから、登って!」
俺の焦る様子にスーリャは従うが、高い所など登らないスーリャはフェンスのどこに手を置いて登ればいいのか分からない。
もたついていると、誰かが後ろからソッと音も立てず布を口に押さえつけられた。
◇
目を開けると、薄暗く冷たい床で寝ていた。
自分の状況が分かっていないがつぅっと冷汗が流れた。起き上がるとその冷たい床にはコバと同じように捕まったであろう者が泣いていた。
「……う」
真後ろで聞き慣れた声が聞こえた為、振り返るとスーリャも自分と共に捕まっていた。
「スーリャ、大丈夫か?」
軽く揺さぶるとスーリャは目を覚ました。慌てて起き、きょろきょろと周りを見た。
「マジ……か。俺たち捕まったのか」
「あぁ」
50人はいるだろう。それらが一つの部屋に閉じ込められていた。
出口には頑丈な分厚いドア、見上げると空気口からの光が見えるだけ。
「私達は売られるんだよ」
コバ達より先に捕まっていた中年女性が泣きながら言った。その言葉に周りがワッと喚き声をあげた。
「奴隷商か」
「みたいだな」
二人はくっついた。「ごめん」と俺が言うと「今は言うな」とスーリャが言った。
取り乱す者もいたが、こういう時は取り乱しても何もならないことを既に知っている。生まれた国、ルムダンではどうしようもならないことが沢山あったから。
「サハン、……助けにくるか」
スーリャがポツンと声を漏らした。
俺がいなくなったことに気づいているサハンが一番助けにくる可能性が高い。だが、それをスーリャが言うとは意外に感じた。
今までどうしようもない時に思い浮かべる者はおらず、自分達だけだった。
だけど、スーリャはこの救いのない状況下で、すぐにサハンを思い浮かべたのだ。
スーリャはもしかしてサハンさんのことを……?
俺はもう幸せを見つけていたスーリャを巻き添えにしてしまったのか。
グッと腹に力を入れ、なここから助かる方法を静かに探した。
窓からその中を覗くと、長い黒髪を一つに結いあげたスーリャが笑った。丁度接客中だった為、目の前にいた客は頬を染める。
暫く、外で待っていると、スーリャが店の中から出て来た。
「コバ、よく来たな! 待ってな。あ、ついでにサハンもな」
「……ついでは余計だ」
今日はサハンと共に、スーリャに会いに来ていた。
午前中は客が少ない為、スーリャが外に出ても大丈夫なんだそうだ。
スーリャ曰く、閉店時間までずっと働いているのだから休憩時間くらい自分で決めるのだそう。経営者より強気で笑ってしまう。
「おい、サハン。ここは俺がいるからお前はどっか行ってろ! 邪魔!」
スーリャは俺の腕に抱きつき、サハンに対してシッシッと手を振った。サハンのこめかみがピクピク震えている。
「貴様……」
「あっは。コバ様の前だと大声出さないもんな。へっぽこめ!」
サハンをいじるスーリャはいつも楽しそうだ。
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「「よくない(ありません!)」」
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それから、街に出てスーリャのおすすめの屋台でパンを買った。肉と野菜をサンドして焼き上げたパンだ。
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「最近、ライはどう?」
「ん……。大きくなったよ。もうね、二本足で歩けるんだ」
互いに口で手を押さえ、耳元で内緒話だ。内緒にする内容でなくても。
二本足と伝えるとスーリャが戸惑った。
「なぁ、本当にこの街を出ていくのか?」
「————……うん」
ライが二本足でしっかり歩けるようになれば王宮を出るとスーリャには声をかけていた。黙っていなくなることも考えたけれど、やっぱり彼には内緒に出来なかった。
「出てどうするんだよ?」
「そこで働くよ」
フルゴルの街から出て、少し離れた田舎街で働くつもりだ。この一か月フルゴルを見て働ける場所が豊富だと思ったのだ。住み込み可の仕事だってあるのだから、別の場所で暮らしていけると確信していた。
「そうか。気持ちは変わらないか。……王宮に来てもう5カ月経つのか。コバがずっと空元気なの分かっているよ。ごめんな。王様が嫌いなのに俺が余計なことをした」
「……スーリャのせいなんかじゃない。これは俺の問題だよ」
王宮にいると、心は不安だらけになるのだ。不安に飲み込まれないように逃げ出さなくちゃといつも焦ってしまう。
俺の心には、ずっとルムダンの山の洞窟がある。
誰もいなくなった洞窟はヒュウと風が吹いていて、暗くて恐ろしい。
「コバならやっていけるよな」
「……」
「コバ?」
不安な考えを叱咤し、笑顔を作る。
「……うん。問題ないよ。逃げる経路も考えている」
フルゴルの街を出る逃走経路を頭の中で組み立てていた。
難民居住地を通ることが一番の近道だった。実際に逃走する際は、難民の中に紛れるのが一番街を出やすいだろう。
難民居住地を逃走経路にするなら実際に確認しておきたかった。
だが、以前サハンが言ったように難民居住地には事情で入れないそうだ。
そこを詳しく聞きたいが、怪しまれては元も子もない。
「スーリャ、難民居住地に行ったことがあるって言ったよね? 少しだけ下見をしたい」
案内してくれないか。とコバはスーリャに頼んだ。スーリャは一瞬残念そうな顔をしたが頷いた。
「……任せろよ」
「今からでもいい? サハンさんは俺が撒くから」
「急だな」
クスクスと二人で笑い合った。
スーリャは立ち上がり「じゃ、帰るわ」と嘘をついた。彼とは後で別の待ち合わせ場所で落ち合う。
さて、と俺はサハンを見た。彼は身一つで団長レベルに上り詰めた男だ。簡単に彼を撒くのは難しいだろう。
だけど、俺だって経験ならば負けていない。すばしっこさと身を隠すことに関しては自信があった。
「あ、なんだか急におしっこしたくなっちゃった! 用を足しに行くから少しここで待っていて」
「はい」
そう伝えて、すぐ横にある公衆トイレに入ったふりをして角を曲がった。だが、トイレには入らず猛スピードで駆けた。人通りの多いフルゴルの街はこういう時に便利がいい。すぐに俺の小さい身体は人混みに紛れる。
目立つ赤髪を念の為、布で巻き、公園から出てスーリャとの待ち合わせ場所に向かった。
サハンが俺を探し始めるのは今頃くらいだろうか。騒ぎが本格的になるまでに戻らなくては。
スーリャとの待ち合わせ場所は難民住居地の前にある大きな樹。そこにスーリャは先に来ていた。
「すぐに向かおう」
「あぁ。知ってると思うが、あのフェンスを越えれば難民居住地だ」
スーリャは建物との間を指さした。緑色のフェンスが囲っている居住地が見える。俺とスーリャはそこに足早に向かった。フェンスの間を潜り抜けて難民居住地に入ると、住んでいる者の服装などが街の人に比べて貧相になる。
与えられている住居はしっかりとした造りをしている。スラム街のように衛生状況も悪くない。
子供や女、老人などが優先的にここに入れると聞いている。
だが、通りには足の悪い者と年寄りしか見かけない。
何故だか空いている住居も多い。難民は多いのに……何故だ?
「あれ? 俺が来た時は、全棟満員だったんだけどな。こんなに静かだったかな」
スーリャも俺と同じ疑問に思ったようだ。
「……そう言えば、サハンさんは何か事情があってここには連れて来られないって言ったんだ。あれは何故なんだろう」
「え? 何それ?」
「スーリャも知らないのか……」
くるりと周りを見た時、嫌な気配がした。やけに静か過ぎる。やっぱり人が少なすぎる。
「スーリャ! ごめんっ! なんかおかしい。急ごう。早くここから出よう!」
「うわっ!?」
スーリャの腕を引っ張って走り出した。何故か分からないけれど、嫌な視線を感じたのだ。どこからか自分達を見ている。
自分のこの嫌な予感はよく当たる。
急いで、ここから出ようとフェンスに手を置いた。入ってきた時は、フェンスに人一人入る隙間があったが、ここにはない。先にスーリャを登らせようと自分の肩に彼を乗せた。
「お、おいっ、俺はこんな高いフェンス登れねぇよ! 隙間探した方が早いって!」
「いいから、登って!」
俺の焦る様子にスーリャは従うが、高い所など登らないスーリャはフェンスのどこに手を置いて登ればいいのか分からない。
もたついていると、誰かが後ろからソッと音も立てず布を口に押さえつけられた。
◇
目を開けると、薄暗く冷たい床で寝ていた。
自分の状況が分かっていないがつぅっと冷汗が流れた。起き上がるとその冷たい床にはコバと同じように捕まったであろう者が泣いていた。
「……う」
真後ろで聞き慣れた声が聞こえた為、振り返るとスーリャも自分と共に捕まっていた。
「スーリャ、大丈夫か?」
軽く揺さぶるとスーリャは目を覚ました。慌てて起き、きょろきょろと周りを見た。
「マジ……か。俺たち捕まったのか」
「あぁ」
50人はいるだろう。それらが一つの部屋に閉じ込められていた。
出口には頑丈な分厚いドア、見上げると空気口からの光が見えるだけ。
「私達は売られるんだよ」
コバ達より先に捕まっていた中年女性が泣きながら言った。その言葉に周りがワッと喚き声をあげた。
「奴隷商か」
「みたいだな」
二人はくっついた。「ごめん」と俺が言うと「今は言うな」とスーリャが言った。
取り乱す者もいたが、こういう時は取り乱しても何もならないことを既に知っている。生まれた国、ルムダンではどうしようもならないことが沢山あったから。
「サハン、……助けにくるか」
スーリャがポツンと声を漏らした。
俺がいなくなったことに気づいているサハンが一番助けにくる可能性が高い。だが、それをスーリャが言うとは意外に感じた。
今までどうしようもない時に思い浮かべる者はおらず、自分達だけだった。
だけど、スーリャはこの救いのない状況下で、すぐにサハンを思い浮かべたのだ。
スーリャはもしかしてサハンさんのことを……?
俺はもう幸せを見つけていたスーリャを巻き添えにしてしまったのか。
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