11 / 22
序章
11話 ぼっちな妹が天才すぎた件
しおりを挟む
「なぁ、マナ。どうして俺についてきたがったんだ? 図書室ならあっちにもあるだろ?」
「……あそこ、いやなこがいっぱいいる。わたし、ちかづきたくない」
「あー……わかった。これ以上は聞かない」
どうやらマナは他の子たちと馴染めなかったタイプらしい。
なんというか、学校のいじめ問題を想起させるな。
いくら家族とは言え、アレだけの人数の子供が集団で暮らしていれば、そりゃ学校と同じような問題も起こり得るだろう。
しかしこの家の教育方針から察するに、いじめられて集団行動や学びを放棄する程度の奴は不要とか平然と言ってきそうな気がするので、世話係も必要以上の介入や干渉をすることはないのだろう。
図書室は他のみんなが通う教室のすぐそばにある。
つまり図書室へ行く際にはどうしても彼らとの接触を避けられない。
だからマナはずっと孤独と退屈に苦しんでいたのかもしれない。
「マナは、本が好きか?」
「……うん。もっといろんなほん、よんでみたい」
本を読めるということは、それなりの基礎学力があるということ。
さっきまでマナが読んでいた本は、少なくとも前世の俺が同じ年齢だったら絶対理解できずに数秒で放り投げるような内容だった。
他に娯楽がなかったとしても、なかなかできるようなことではない。
恐らく何度も何度も繰り返し読んで、足りない知識はどこかから学び取って補完していったってところか。
(そこに通りかかったのが、本を持ってきた俺、というわけか)
恐らくマナにとっては逃すわけにはいかないチャンスだったのだろう。
俺ならば、この本についてもっと深く理解していて、さらに図書室以外の本がいっぱいある場所を知っている。
そして何より、現時点ではマナが嫌ういやなこじゃない兄妹。
だからこそ、意を決して俺を引き留めたんだろうな。
などと勝手に状況を想像してみたが、まあだいたいはあっていると思う。
ちなみに俺は普段結構早歩きなんだが、今はマナが服の裾を掴んでいるので非常に歩きにくい。
上機嫌そうなマナを振り払うわけにもいかないのでゆっくり歩いているが、このままでは疲れた体が余計にしんどくなるだけなので袖をつかんでいる手を握って歩くことにした。
「……ぁ!」
するとマナがやや驚いた声を上げたが、嫌がることはなくそのまま握り返してきた。
そういう趣味はないんだが、その仕草がちょっとかわいいと感じてしまう。
多分この可愛いは動物を撫でる時とかに感じる可愛いなんだろうけどな。
「――ほら、着いたぞ」
「えっ……とびら、ないよ?」
「まあ見てろって――よっと」
生憎俺は正規ルートから入る方法を未だに知らないので、図書館に入るにはこうやってすり抜けで侵入するしかない。
マナにすり抜けを見せるのは少々躊躇いがあったが、連れていくといった以上は入れませんでしたで帰るわけにもいかんしな。
それになんというか、マナは信用してもいいと心のどこかで思い始めている。
こういうタイプの人間は、俺の秘密をバラすことのメリットデメリットをしっかり考える傾向にある。
俺がマナにとって必要な人間であり続ける限り、マナは俺についてのことを誰かに話すことはないはずだ。
ちなみにソースは俺な。
「えっ、あっ――えっ!?」
「ちょっと暗くなるけど、大丈夫だからそのままついてきて」
俺はマナの手を引き、躊躇うことなく壁に向かって足を進めた。
先ほどフーリさんとちょっとした実験をして、俺が手に触れていて相手がすり抜けの効果を拒絶できる意思と力を持っていない場合は、俺の所有物扱いで一緒に壁抜けが出来ることは分かっている。
だからマナごと図書館へ侵入できるのだ。
「わっ、くらい……」
光が通っていない真っ暗な空間を前にマナが戸惑っているのを感じるが、俺がやや強く手を握ってやると、歩きを止めることなくついてくる。
やや強引なところはあるのかもしれないが、素直に言うことを聞いてついてくるのは楽でいい。
この年齢なら騒ぎまくる奴が大半だろうからな。
「ほーらついたぞ。大図書館だ」
「――わぁぁ……ほんが、いっぱいある!」
マナの反応は実に分かりやすいものだった。
巨大な空間にぎっちりと敷き詰められた本の山。
360度どこを向いても本だらけ。
俺ですら最初は興奮したからな。マナにも満足のいく光景だったようで何よりだ。
「どうだ。満足したか?」
「ヴェルおにいちゃんは、まいにちここにきているの?」
「あぁ、そうだよ。ま、本だけ読んでるわけじゃないけど」
「わたしも、いっしょにきていい?」
「……あぁ、うん。いいよ」
一瞬めんどくせえとまた思ってしまったが、却下する方が面倒なことになるのは理解しているので、ここはオーケーを出しておくしかない。
仕方ない。マナが飽きるまで毎日連れて行ってやるかぁ……
明日、フーリさんにも相談しよう。
♢♢♢♢
翌朝、俺が指定した時間と場所に、マナは余裕を持って姿を現した。
おいおい、20過ぎても遅刻癖がなかなか直らない俺より優秀じゃねえかと思ったが、同時に遠足を楽しみにしている小学生とかはこういう時間にきっちり間に合わせるよなとも思った。
そしてどうなったかというと……
「すごい! マナちゃんはとっても優秀ですね!」
「えへへ、やったぁ!」
「ぐぬぬ…………」
俺があの手この手を使っても一向にできる気配がなかった魔法陣に魔力を送り込むという実践を、マナは一発でやってのけた。
あっさりとマナを受け入れたフーリさんがあらかじめどのような仕組みで、こういうことをやればいいというのををかみ砕いて教えていたとはいえ、あっさりと魔法陣を光らせてくれたのだ。
これには流石にショックを受けた。
俺の【すり抜け】が原因なのは分かっちゃいるが、悔しい。
「これは魔法の教え甲斐がありそうですね! あっ、ヴェル坊ちゃんは今日も走り込みなので会場に送って差し上げます!」
「へっ――ちょおおおっ!?」
「あっ、ヴェルおにいちゃん……」
ダークモードに入りかけている途中で、有無を言わさずフーリさんの強制転移を食らう俺。
なんか昨日より若干近い気がする猛獣の唸り声が、俺の背筋を震え上がらせる。
「さあさあ、死にたくなかったら今日もレッツランニングですよ!」
「ひぃっ! この鬼エルフううううう!!」
俺の背後でがさりと木の葉が揺れる音がしたのがスタートの合図だ。
もはや後ろを確認する気すら起きずに俺はひたすら全力で前へ前へと走り続ける羽目に……
そして地獄の無限ランニングを終えた後には、
「あっ、ヴェルおにいちゃん! みてみて! おっきなみずたま!」
「んなっ!? うそでしょ!?」
昨日のおどおどとした印象とは真逆の満面の笑みで、マナが大きな水泡を頭上に創り出している様を見せつけられた。
ひょっとしてこれは新手のいじめか何かですか?
フーリさんが満足そうに頷いているのを見る感じ彼女の指導のたまものなんだろうが、異世界人として一度は魔法を使ってみたいのにお預けを食らっている俺には男泣きしてしまいそうなくらいうらやましい光景だった。
(くっそぅ……いつか必ずすげぇ魔法使って見せるからな!)
そんなガキのような嫉妬心を燃やしながら、指をくわえて魔法を楽しむ二人の姿を眺めるのだった……
「……あそこ、いやなこがいっぱいいる。わたし、ちかづきたくない」
「あー……わかった。これ以上は聞かない」
どうやらマナは他の子たちと馴染めなかったタイプらしい。
なんというか、学校のいじめ問題を想起させるな。
いくら家族とは言え、アレだけの人数の子供が集団で暮らしていれば、そりゃ学校と同じような問題も起こり得るだろう。
しかしこの家の教育方針から察するに、いじめられて集団行動や学びを放棄する程度の奴は不要とか平然と言ってきそうな気がするので、世話係も必要以上の介入や干渉をすることはないのだろう。
図書室は他のみんなが通う教室のすぐそばにある。
つまり図書室へ行く際にはどうしても彼らとの接触を避けられない。
だからマナはずっと孤独と退屈に苦しんでいたのかもしれない。
「マナは、本が好きか?」
「……うん。もっといろんなほん、よんでみたい」
本を読めるということは、それなりの基礎学力があるということ。
さっきまでマナが読んでいた本は、少なくとも前世の俺が同じ年齢だったら絶対理解できずに数秒で放り投げるような内容だった。
他に娯楽がなかったとしても、なかなかできるようなことではない。
恐らく何度も何度も繰り返し読んで、足りない知識はどこかから学び取って補完していったってところか。
(そこに通りかかったのが、本を持ってきた俺、というわけか)
恐らくマナにとっては逃すわけにはいかないチャンスだったのだろう。
俺ならば、この本についてもっと深く理解していて、さらに図書室以外の本がいっぱいある場所を知っている。
そして何より、現時点ではマナが嫌ういやなこじゃない兄妹。
だからこそ、意を決して俺を引き留めたんだろうな。
などと勝手に状況を想像してみたが、まあだいたいはあっていると思う。
ちなみに俺は普段結構早歩きなんだが、今はマナが服の裾を掴んでいるので非常に歩きにくい。
上機嫌そうなマナを振り払うわけにもいかないのでゆっくり歩いているが、このままでは疲れた体が余計にしんどくなるだけなので袖をつかんでいる手を握って歩くことにした。
「……ぁ!」
するとマナがやや驚いた声を上げたが、嫌がることはなくそのまま握り返してきた。
そういう趣味はないんだが、その仕草がちょっとかわいいと感じてしまう。
多分この可愛いは動物を撫でる時とかに感じる可愛いなんだろうけどな。
「――ほら、着いたぞ」
「えっ……とびら、ないよ?」
「まあ見てろって――よっと」
生憎俺は正規ルートから入る方法を未だに知らないので、図書館に入るにはこうやってすり抜けで侵入するしかない。
マナにすり抜けを見せるのは少々躊躇いがあったが、連れていくといった以上は入れませんでしたで帰るわけにもいかんしな。
それになんというか、マナは信用してもいいと心のどこかで思い始めている。
こういうタイプの人間は、俺の秘密をバラすことのメリットデメリットをしっかり考える傾向にある。
俺がマナにとって必要な人間であり続ける限り、マナは俺についてのことを誰かに話すことはないはずだ。
ちなみにソースは俺な。
「えっ、あっ――えっ!?」
「ちょっと暗くなるけど、大丈夫だからそのままついてきて」
俺はマナの手を引き、躊躇うことなく壁に向かって足を進めた。
先ほどフーリさんとちょっとした実験をして、俺が手に触れていて相手がすり抜けの効果を拒絶できる意思と力を持っていない場合は、俺の所有物扱いで一緒に壁抜けが出来ることは分かっている。
だからマナごと図書館へ侵入できるのだ。
「わっ、くらい……」
光が通っていない真っ暗な空間を前にマナが戸惑っているのを感じるが、俺がやや強く手を握ってやると、歩きを止めることなくついてくる。
やや強引なところはあるのかもしれないが、素直に言うことを聞いてついてくるのは楽でいい。
この年齢なら騒ぎまくる奴が大半だろうからな。
「ほーらついたぞ。大図書館だ」
「――わぁぁ……ほんが、いっぱいある!」
マナの反応は実に分かりやすいものだった。
巨大な空間にぎっちりと敷き詰められた本の山。
360度どこを向いても本だらけ。
俺ですら最初は興奮したからな。マナにも満足のいく光景だったようで何よりだ。
「どうだ。満足したか?」
「ヴェルおにいちゃんは、まいにちここにきているの?」
「あぁ、そうだよ。ま、本だけ読んでるわけじゃないけど」
「わたしも、いっしょにきていい?」
「……あぁ、うん。いいよ」
一瞬めんどくせえとまた思ってしまったが、却下する方が面倒なことになるのは理解しているので、ここはオーケーを出しておくしかない。
仕方ない。マナが飽きるまで毎日連れて行ってやるかぁ……
明日、フーリさんにも相談しよう。
♢♢♢♢
翌朝、俺が指定した時間と場所に、マナは余裕を持って姿を現した。
おいおい、20過ぎても遅刻癖がなかなか直らない俺より優秀じゃねえかと思ったが、同時に遠足を楽しみにしている小学生とかはこういう時間にきっちり間に合わせるよなとも思った。
そしてどうなったかというと……
「すごい! マナちゃんはとっても優秀ですね!」
「えへへ、やったぁ!」
「ぐぬぬ…………」
俺があの手この手を使っても一向にできる気配がなかった魔法陣に魔力を送り込むという実践を、マナは一発でやってのけた。
あっさりとマナを受け入れたフーリさんがあらかじめどのような仕組みで、こういうことをやればいいというのををかみ砕いて教えていたとはいえ、あっさりと魔法陣を光らせてくれたのだ。
これには流石にショックを受けた。
俺の【すり抜け】が原因なのは分かっちゃいるが、悔しい。
「これは魔法の教え甲斐がありそうですね! あっ、ヴェル坊ちゃんは今日も走り込みなので会場に送って差し上げます!」
「へっ――ちょおおおっ!?」
「あっ、ヴェルおにいちゃん……」
ダークモードに入りかけている途中で、有無を言わさずフーリさんの強制転移を食らう俺。
なんか昨日より若干近い気がする猛獣の唸り声が、俺の背筋を震え上がらせる。
「さあさあ、死にたくなかったら今日もレッツランニングですよ!」
「ひぃっ! この鬼エルフううううう!!」
俺の背後でがさりと木の葉が揺れる音がしたのがスタートの合図だ。
もはや後ろを確認する気すら起きずに俺はひたすら全力で前へ前へと走り続ける羽目に……
そして地獄の無限ランニングを終えた後には、
「あっ、ヴェルおにいちゃん! みてみて! おっきなみずたま!」
「んなっ!? うそでしょ!?」
昨日のおどおどとした印象とは真逆の満面の笑みで、マナが大きな水泡を頭上に創り出している様を見せつけられた。
ひょっとしてこれは新手のいじめか何かですか?
フーリさんが満足そうに頷いているのを見る感じ彼女の指導のたまものなんだろうが、異世界人として一度は魔法を使ってみたいのにお預けを食らっている俺には男泣きしてしまいそうなくらいうらやましい光景だった。
(くっそぅ……いつか必ずすげぇ魔法使って見せるからな!)
そんなガキのような嫉妬心を燃やしながら、指をくわえて魔法を楽しむ二人の姿を眺めるのだった……
0
お気に入りに追加
1,241
あなたにおすすめの小説

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

勇者PTを追放されたので獣娘たちに乗り換えて楽しく生きる
まったりー
ファンタジー
勇者を支援する為に召喚され、5年の間ユニークスキル【カードダス】で支援して来た主人公は、突然の冤罪を受け勇者PTを追放されてしまいました。
そんな主人公は、ギルドで出会った獣人のPTと仲良くなり、彼女たちの為にスキルを使う事を決め、獣人たちが暮らしやすい場所を作る為に奮闘する物語です。

勇者、追放される ~仲間がクズばかりだったので、魔王とお茶してのんびり過ごす。戻ってこいと言われても断固拒否。~
秋鷺 照
ファンタジー
強すぎて勇者になってしまったレッグは、パーティーを追放され、一人で魔王城へ行く。美味しいと噂の、魔族領の茶を飲むために!(ちゃんと人類も守る)

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる