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第19通 郵便屋さんの一大イベント。年末繁忙期編5 〜恐怖の13連勤〜
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さて、12月の半ばになると新しい勤務表が出ました。
勤務表は4週間を1勤務として作られます。カレンダーの様な物の日付の欄に日2とか中2とか非とか書かれています。
説明しますと、
日2は日勤。
この頃は8時出勤ですね。
中2は中勤。
11時から19時45分までの勤務で仕事の後半は夕方からの便(3号便といいます。)を走ります。
非は非番。
お休みの事ですね。
あと、週休の週。
祝日の祝。
と、いった表記がそのカレンダーに書かれています。
今回の勤務表では1月の第1週終わりまでの4週間分が記載されています。
先輩達が、年末年始は休みが無いぞーと脅かすものだからドキドキしながらその勤務表を見ると。
あれ?
普通に非番、週休と12月23日は天皇誕生日で祝日なのでその日も祝の記入がしてあるよ!
やった!なんだ、びびらせやがって。
先輩達も人が悪いなあ。
と、思って勤務表を見てると…
各休みの欄に「广」の記入があります。
なんだこれ?
「あー。それなあ廃休の廃のマークや」
「廃休…ですか?」廃休ってなんだろ??
「そう。休み買取りや。お前、こんなに年末に休めるわけないやろう?
こんなに休んでたら仕事進まんやろ?」
「え?て、いう事は…」と、1月2日の非番日までの連勤日を数えると…
13日…
13日ーッッッ!?
「まあ、それだけ金が付くで良いやろ?
あと、年末年始で繁忙期手当が付くから超勤代もいつもより割り増しになるぞ。
お前、給料安いんやから年末年始で稼がなあかんで!」
え~ッッッ!!
そうなんです。まさかの13日連勤が待ち構えてるとは思いもしませんでした。
今では最長でも10日程の連勤になる様に勤務指定するようになっていますが、この時代はこれが当たり前でした。
書き忘れましたが、この頃はまだ完全週休2日制ではなく1勤務4週間の内3週間は非番日があり週休2日なんですが、1週間は非番日が無く、6日間出勤なんです。
そこで、職員の先輩達はその未非番日週に年休を入れて年休消化の週にしていました。
しかし入局したばかりの私にはまだ使える年休が無いため、その週は涙の6日間出勤になるわけです。
ただ、郵便局も翌年の4月から完全週休2日制になり、涙の6日間出勤を経験するのは数ヶ月だけでした。
「お前、ラッキーやのお~」
と、ニヤリと笑う先輩の残念がる声が懐かしく頭に残ってます。
さてさて、こうして地獄の13日連続出勤が始まるのです。
余談ですが。
世間一般で完全週休二日制が浸透し、「華金」という言葉が生まれたのはこの頃です。
まあ、この時代の集配課は貯金、保険課や窓口業務、そして世間一般の様に土日連休では無くて、非番、週休が不確定。
勤務によっては土曜日、日曜日も出勤なので「華金」という言葉には縁が無いんですけどね。
現在の郵便屋さんは通常郵便の配達は土曜日、日曜日もお休みなので「華金」という言葉が使えそうですね。
その言葉が使える様になるまで私が郵便屋さんになってから約30年程掛かりましたが。
さて、初めての13連勤の年末繁忙期を郵便屋さんになったばかりの若者はどう乗り越えるのか?
お楽しみください。
今回もご愛読いただきありがとうございました。
勤務表は4週間を1勤務として作られます。カレンダーの様な物の日付の欄に日2とか中2とか非とか書かれています。
説明しますと、
日2は日勤。
この頃は8時出勤ですね。
中2は中勤。
11時から19時45分までの勤務で仕事の後半は夕方からの便(3号便といいます。)を走ります。
非は非番。
お休みの事ですね。
あと、週休の週。
祝日の祝。
と、いった表記がそのカレンダーに書かれています。
今回の勤務表では1月の第1週終わりまでの4週間分が記載されています。
先輩達が、年末年始は休みが無いぞーと脅かすものだからドキドキしながらその勤務表を見ると。
あれ?
普通に非番、週休と12月23日は天皇誕生日で祝日なのでその日も祝の記入がしてあるよ!
やった!なんだ、びびらせやがって。
先輩達も人が悪いなあ。
と、思って勤務表を見てると…
各休みの欄に「广」の記入があります。
なんだこれ?
「あー。それなあ廃休の廃のマークや」
「廃休…ですか?」廃休ってなんだろ??
「そう。休み買取りや。お前、こんなに年末に休めるわけないやろう?
こんなに休んでたら仕事進まんやろ?」
「え?て、いう事は…」と、1月2日の非番日までの連勤日を数えると…
13日…
13日ーッッッ!?
「まあ、それだけ金が付くで良いやろ?
あと、年末年始で繁忙期手当が付くから超勤代もいつもより割り増しになるぞ。
お前、給料安いんやから年末年始で稼がなあかんで!」
え~ッッッ!!
そうなんです。まさかの13日連勤が待ち構えてるとは思いもしませんでした。
今では最長でも10日程の連勤になる様に勤務指定するようになっていますが、この時代はこれが当たり前でした。
書き忘れましたが、この頃はまだ完全週休2日制ではなく1勤務4週間の内3週間は非番日があり週休2日なんですが、1週間は非番日が無く、6日間出勤なんです。
そこで、職員の先輩達はその未非番日週に年休を入れて年休消化の週にしていました。
しかし入局したばかりの私にはまだ使える年休が無いため、その週は涙の6日間出勤になるわけです。
ただ、郵便局も翌年の4月から完全週休2日制になり、涙の6日間出勤を経験するのは数ヶ月だけでした。
「お前、ラッキーやのお~」
と、ニヤリと笑う先輩の残念がる声が懐かしく頭に残ってます。
さてさて、こうして地獄の13日連続出勤が始まるのです。
余談ですが。
世間一般で完全週休二日制が浸透し、「華金」という言葉が生まれたのはこの頃です。
まあ、この時代の集配課は貯金、保険課や窓口業務、そして世間一般の様に土日連休では無くて、非番、週休が不確定。
勤務によっては土曜日、日曜日も出勤なので「華金」という言葉には縁が無いんですけどね。
現在の郵便屋さんは通常郵便の配達は土曜日、日曜日もお休みなので「華金」という言葉が使えそうですね。
その言葉が使える様になるまで私が郵便屋さんになってから約30年程掛かりましたが。
さて、初めての13連勤の年末繁忙期を郵便屋さんになったばかりの若者はどう乗り越えるのか?
お楽しみください。
今回もご愛読いただきありがとうございました。
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