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第8章 無駄な経費削減編
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食費の件で経費を削減した晏寿は、次に着目したのが消耗品であった。
武具や刀・弓矢等の武器はやはり使用すれば、摩耗し大事な時に使用できなくては意味をなさない。
だから削るにも削れない費用ではあったが、気になる点があった。
武具や武器を購入した記録はあれど、手入れや修繕した記録がないのだ。
手入れや修繕に費用をかければ、新しい物を購入するよりも安く済む。
実態を調べるべく、晏寿は再び武官達の所を訪れていた。
「あれ?娘文官がなんでこんなところにいるんだ?」
食堂で何度か会ったことのある武官と遭遇し、晏寿は簡単に説明をした。
「皆の武具や武器の管理について話がしたいの。わかる人いるかしら?」
「うーん、 佐嶽隊長か?だが、実質管理してるのは軍師のチビだしなぁ」
「ひとまず隊長に会ってみるわ、あっちで手合わせしてるでしょ?ありがとう」
「あ!隊長は気が短いからちょろちょろすると怒るんだ!気をつけろよー!」
武官の助言が響く中晏寿は手を振りながら、駆け出していた。
ところ変わって訓練所に出てくると、皆木刀で打ち合い熱気が篭っていた。
むあっとする暑さのなか、晏寿は佐嶽を探す。
「ぅおらぁ!」
いきなり叫び声がし、晏寿は声の方向を見ると訓練所の中心に一人の男が立っていた。その男の周りには沢山の武官が倒れている。
「まだまだぁ!この佐嶽様に挑戦する奴はいないのか!」
力が有り余っているという調子で、男・佐嶽は叫んでいた。
「隊長、これじゃ手合わせじゃなく暴力っす」
「情けねえこと吐かしてるんじゃねぇよ。そんなんじゃいつまで経っても強くなれねぇだろうが」
晏寿は悟る。
あの男では会話にはならないと。
気を取り直して、武官の言っていた軍師を探すことにした。
周囲にいる武官達の情報から、軍師は現在武器庫にいるということだったために晏寿は武器庫へと向かった。
少し錆びれた武器庫の扉を開けて中へ入る。
「すみません、誰かいませんかー?」
晏寿が声をかけると、奥のほうから「はーい」という返事が聞こえた。
奥の方に向かうと、手帳を持ちながら武器の数量をあたっていた十五歳くらいの子がいた。
「あれ?なんでこんな所に女の人が?」
子供は手を止め、晏寿を不思議そうに見上げる。
「ごめんなさい、勝手に入ってきて。佐嶽隊長のところの軍師さんに用事があって探しているの」
「そうなんだ。それで用って何?」
「え?」
子供が要件を聞いてきたため、晏寿が今度は躊躇ってしまう。
すると子供は「あ、知らないのか」と一人で合点し、晏寿に笑いかけた。
「おれ、夏唯。佐嶽隊長の所の軍師やってるんだ」
武具や刀・弓矢等の武器はやはり使用すれば、摩耗し大事な時に使用できなくては意味をなさない。
だから削るにも削れない費用ではあったが、気になる点があった。
武具や武器を購入した記録はあれど、手入れや修繕した記録がないのだ。
手入れや修繕に費用をかければ、新しい物を購入するよりも安く済む。
実態を調べるべく、晏寿は再び武官達の所を訪れていた。
「あれ?娘文官がなんでこんなところにいるんだ?」
食堂で何度か会ったことのある武官と遭遇し、晏寿は簡単に説明をした。
「皆の武具や武器の管理について話がしたいの。わかる人いるかしら?」
「うーん、 佐嶽隊長か?だが、実質管理してるのは軍師のチビだしなぁ」
「ひとまず隊長に会ってみるわ、あっちで手合わせしてるでしょ?ありがとう」
「あ!隊長は気が短いからちょろちょろすると怒るんだ!気をつけろよー!」
武官の助言が響く中晏寿は手を振りながら、駆け出していた。
ところ変わって訓練所に出てくると、皆木刀で打ち合い熱気が篭っていた。
むあっとする暑さのなか、晏寿は佐嶽を探す。
「ぅおらぁ!」
いきなり叫び声がし、晏寿は声の方向を見ると訓練所の中心に一人の男が立っていた。その男の周りには沢山の武官が倒れている。
「まだまだぁ!この佐嶽様に挑戦する奴はいないのか!」
力が有り余っているという調子で、男・佐嶽は叫んでいた。
「隊長、これじゃ手合わせじゃなく暴力っす」
「情けねえこと吐かしてるんじゃねぇよ。そんなんじゃいつまで経っても強くなれねぇだろうが」
晏寿は悟る。
あの男では会話にはならないと。
気を取り直して、武官の言っていた軍師を探すことにした。
周囲にいる武官達の情報から、軍師は現在武器庫にいるということだったために晏寿は武器庫へと向かった。
少し錆びれた武器庫の扉を開けて中へ入る。
「すみません、誰かいませんかー?」
晏寿が声をかけると、奥のほうから「はーい」という返事が聞こえた。
奥の方に向かうと、手帳を持ちながら武器の数量をあたっていた十五歳くらいの子がいた。
「あれ?なんでこんな所に女の人が?」
子供は手を止め、晏寿を不思議そうに見上げる。
「ごめんなさい、勝手に入ってきて。佐嶽隊長のところの軍師さんに用事があって探しているの」
「そうなんだ。それで用って何?」
「え?」
子供が要件を聞いてきたため、晏寿が今度は躊躇ってしまう。
すると子供は「あ、知らないのか」と一人で合点し、晏寿に笑いかけた。
「おれ、夏唯。佐嶽隊長の所の軍師やってるんだ」
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