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「どうだ?ここのシェフは、以前王宮でも働いていたんだ。美味いだろ?」
私は今、オリヴェルと高級レストランで食事をしている。
確かに滅茶苦茶美味しい!美味しいけど……、なんであんたが得意気なんだ!?
まあ、いいや。今日の目的は……エリーナとクレディのデートをこっそり拝見する事よ!しかも今日のデートの最後には……。フフッ……、あー!楽しみ!
そろそろ、この先にある劇場に二人が舞台を観にやってくるはず!そこを偶然、私とオリヴェルも舞台を観に来たって事でこっそりと二人を観察するのよ!
私は口元をクロスで拭うとオリヴェルを見た。
「とっても美味しかったわ。そろそろ行きましょう」
「ああ、そうだな」
私達はレストランを出ると劇場へと向かった。
劇場へ着くとすぐに人が来て、私達は特別席に案内された。
おお!流石王族。全ての座席が見渡せる特等席!
あ!あそこにエリーナとクレディがいるじゃない!
「どうだ?よく見えるだろ?」
今日の為に作らせた特別席だ。
「ええ!最高!」
エリーナとクレディがバッチリ見える!
そして、舞台の幕が上がった――
舞台の内容はある国の王子と貴族令嬢の恋物語。当初予定されていた内容から変更させた。
マリッタ、まるで俺達の物語のようだろう?
舞台が盛り上がるのに合わせて、肩を抱こうとオリヴェルはマリッタとの距離を縮めて、左腕を後ろに回した――のだが、当のマリッタが突然前のめりになる。
きゃー!クレディがエリーナの肩を抱いたー!!
頬を蒸気させて羨ましそうに見つめるその視線を俺はよく知っている。
マリッタの視線の先を追えば、そこにはエリーナとクレディが座っていた。
オリヴェルは、後ろに回した左手を拳にして、静かに戻した。そして、戻ってきた左手の拳が虚しく自身の膝の上に乗っているのを、唇を噛み締めて見つめた。
◇
舞台が終わり、出入り口の方へと移動する。
「……面白かったか?」
オリヴェルに聞かれてマリッタは「ええ」と上機嫌で答えた。
正直、舞台の内容はよく覚えてないけど、たっぷりエリーナとクレディを見られて大満足だわ!
「この後は……」
「あ!この後、行きたい所があるの」
そう言うとマリッタはオリヴェルの手をとって街を歩き始めた。
「どこに向かっているんだ?」
「聖地巡礼よ」
「教会に行きたいのか?それなら方角が」「あ、違う、違う。この先の公園に行きたくて」
街の中心部には広大な公園があり、若者のデートスポットとしても有名な所であった。
「そうか!実は俺も今日の最後にそこの公園に行こうと思っていたんだ」
公園の中心にある大きな噴水。
今日はその噴水に仕掛けをしてあるのだ。最高の演出をして、プロポーズをしてやるから待っていろ、マリッタ。
マリッタが訪れたい場所は、公園の中心から少し外れた池のある場所だった。
池を囲むようにベンチが設置されており、そこの一つにマリッタは腰掛ける。
「なんだ?疲れたのか?」
「違うわ。ここのベンチに座って池を眺めたかったの」
だってここでエリーナとクレディは池を眺めて、そしてクレディが告白したのよ!ここ、このベンチで!
よく分からないという顔をしながらも、オリヴェルが隣に腰掛けると、マリッタはオリヴェルの方を向いて、両手で口を隠しながら「フフフ」と嬉しそうに笑った。
よく分からんが、可愛い……
嬉しそうなマリッタの姿が可愛くて、オリヴェルはマリッタのフワリとした髪に誘われるように手を伸ばすと、マリッタがスクッと立ち上がった。
「よし!暗くなってきた。殿下、次は噴水の方に行きますよ!」
「あ、ああ。分かった」
俺は陰に控えている使用人達に目配せをして、今から噴水に向かう事を告げる。
噴水の泉には宝石を散りばめさせ、周りを電飾で飾り、俺がプロポーズする瞬間にライトが一斉に点灯するのだ。
マリッタは感動して、泣くかもしれないな。
オリヴェルが一人ニヤニヤしていると「殿下!早く!」といつの間にかマリッタはだいぶ先の方にいた。それをオリヴェルは、楽しそうに追いかける。そして、オリヴェルは上機嫌で噴水の近くにやって来た。
「マリッタ、何を屈んでいるんだ?」
マリッタに追いつくと、すっかり暗くなった公園で、彼女は植木に隠れるように屈んで噴水の方を真剣な顔で見ていた。
「あ!殿下。殿下も早くしゃがんでここに座って下さい」
マリッタに言われるまま、隣にしゃがんで植木の間から噴水を見る。
すると、噴水にやって来たのはエリーナとクレディだった。
「な、なあマリッタ。あいつら、ここで何を……」
マリッタを見れば二人を食い入るように見つめていて、もはや俺が隣にいる事すら忘れているようだ。
すると、クレディが片膝を付いてエリーナに花束を差し出す。
「エリーナ、俺と結婚して下さい」
「クレディ……、はい!喜んで」
そう返事をしてエリーナが花束を受け取った瞬間だった。
噴水の周りが一斉にライトアップされ、散りばめられた宝石と噴水から出る水が反射して幻想的な風景がそこに広がった。
エリーナとクレディは驚いたようにそれを見つめて、そして互いの顔を見て微笑み合う。
「な、なにこの演出……。こんなの知らない……。うそ……、最高過ぎる……」
マリッタは、号泣しながら、その幻想的な風景の中に佇む二人を食い入るように、見つめていた。
エリーナとクレディは、しばらくその景色を眺めた後、ライトアップされた噴水をバックに仲睦まじく公園を後にした。
そして、ライトが消えて、公園が再び静けさと暗さ取り戻す。
はあ……。最高だった。転生万歳。
マリッタが涙を拭って、その場を立ち去ろうと立ち上がった時だった。
「……は……、俺が……た事だ……」
「へ……?」
暗い公園に佇む亡霊のように、暗い顔のオリヴェルが呟いた。
びっ!くりしたぁ。そうだ。オリヴェルと一緒に見てたんだった。
「エリーナとクレディ、良かったわね。ライトアップも素敵だったし、クレディって意外とロマンチストだったのね」
私がそう言うと
「あれは……、俺が指示した事だ……」
とオリヴェルは暗い顔で言った。
「え!?」
もしかしてクレディからプロポーズするって聞いて、それで、二人の為にこんな豪華な演出を!?オリヴェルって良い奴じゃない!
でも……それにしては、なんか怒ってない?
暗い顔で俯いて拳を強く握るオリヴェルは、どう見ても友人のプロポーズが成功して喜んでいるようには見えなかった。
「えっと……、なんか……怒ってる?」
私が恐る恐る聞くと、オリヴェルは怒りを押し殺したように言った。
「お前は……、俺の事が本当に好きなのか?」
「……え!?」
いや、そんな事言った覚えないんだけど。
「婚約の話だっていつまで返事を待たせるんだ!」
「それは……」
「今日だって、あの二人の事ばかりで、俺とのデートはどうでも良いのか!?」
「えっと……」
私は気まずくて視線を逸した。確かに、今日の私の最大の目的は、エリーナとクレディだったからだ。オリヴェルが怒るのも無理はない。
「俺を無視するな!」
「……ごめん、なさい」
オリヴェルは怒りを滲ませながらも「もういい」と後ろを向いて歩き出す。
その背に私はもう一度謝る。
「あの!オリヴェル、本当に今日はごめんなさい。食事も舞台も公園も一緒に付き合ってくれたのに、私、自分の事ばかりで本当にごめんなさい」
するとオリヴェルは立ち止まり、私に背を向けたまま言った。
「お前、一度でも俺をちゃんと見た事あるか?」
「……え?」
どういう意味?
そして、私の方を振り向いたオリヴェルは、とても傷付いた顔をしていた。
「ちゃんと、その目に俺を映した事あるか?俺は……お前に俺だけを、俺の事だけを考えて、俺をその目に映して欲しいんだよ!好きだから、お前の瞳にちゃんと映りたいんだよ!!」
オリヴェルは今にも泣きそうな顔でそう言うと、走り去っていってしまった。
そして、屋敷に戻った私に届いていたのは、王宮主催の舞踏会の招待状と真っ赤なドレスだった――
私は今、オリヴェルと高級レストランで食事をしている。
確かに滅茶苦茶美味しい!美味しいけど……、なんであんたが得意気なんだ!?
まあ、いいや。今日の目的は……エリーナとクレディのデートをこっそり拝見する事よ!しかも今日のデートの最後には……。フフッ……、あー!楽しみ!
そろそろ、この先にある劇場に二人が舞台を観にやってくるはず!そこを偶然、私とオリヴェルも舞台を観に来たって事でこっそりと二人を観察するのよ!
私は口元をクロスで拭うとオリヴェルを見た。
「とっても美味しかったわ。そろそろ行きましょう」
「ああ、そうだな」
私達はレストランを出ると劇場へと向かった。
劇場へ着くとすぐに人が来て、私達は特別席に案内された。
おお!流石王族。全ての座席が見渡せる特等席!
あ!あそこにエリーナとクレディがいるじゃない!
「どうだ?よく見えるだろ?」
今日の為に作らせた特別席だ。
「ええ!最高!」
エリーナとクレディがバッチリ見える!
そして、舞台の幕が上がった――
舞台の内容はある国の王子と貴族令嬢の恋物語。当初予定されていた内容から変更させた。
マリッタ、まるで俺達の物語のようだろう?
舞台が盛り上がるのに合わせて、肩を抱こうとオリヴェルはマリッタとの距離を縮めて、左腕を後ろに回した――のだが、当のマリッタが突然前のめりになる。
きゃー!クレディがエリーナの肩を抱いたー!!
頬を蒸気させて羨ましそうに見つめるその視線を俺はよく知っている。
マリッタの視線の先を追えば、そこにはエリーナとクレディが座っていた。
オリヴェルは、後ろに回した左手を拳にして、静かに戻した。そして、戻ってきた左手の拳が虚しく自身の膝の上に乗っているのを、唇を噛み締めて見つめた。
◇
舞台が終わり、出入り口の方へと移動する。
「……面白かったか?」
オリヴェルに聞かれてマリッタは「ええ」と上機嫌で答えた。
正直、舞台の内容はよく覚えてないけど、たっぷりエリーナとクレディを見られて大満足だわ!
「この後は……」
「あ!この後、行きたい所があるの」
そう言うとマリッタはオリヴェルの手をとって街を歩き始めた。
「どこに向かっているんだ?」
「聖地巡礼よ」
「教会に行きたいのか?それなら方角が」「あ、違う、違う。この先の公園に行きたくて」
街の中心部には広大な公園があり、若者のデートスポットとしても有名な所であった。
「そうか!実は俺も今日の最後にそこの公園に行こうと思っていたんだ」
公園の中心にある大きな噴水。
今日はその噴水に仕掛けをしてあるのだ。最高の演出をして、プロポーズをしてやるから待っていろ、マリッタ。
マリッタが訪れたい場所は、公園の中心から少し外れた池のある場所だった。
池を囲むようにベンチが設置されており、そこの一つにマリッタは腰掛ける。
「なんだ?疲れたのか?」
「違うわ。ここのベンチに座って池を眺めたかったの」
だってここでエリーナとクレディは池を眺めて、そしてクレディが告白したのよ!ここ、このベンチで!
よく分からないという顔をしながらも、オリヴェルが隣に腰掛けると、マリッタはオリヴェルの方を向いて、両手で口を隠しながら「フフフ」と嬉しそうに笑った。
よく分からんが、可愛い……
嬉しそうなマリッタの姿が可愛くて、オリヴェルはマリッタのフワリとした髪に誘われるように手を伸ばすと、マリッタがスクッと立ち上がった。
「よし!暗くなってきた。殿下、次は噴水の方に行きますよ!」
「あ、ああ。分かった」
俺は陰に控えている使用人達に目配せをして、今から噴水に向かう事を告げる。
噴水の泉には宝石を散りばめさせ、周りを電飾で飾り、俺がプロポーズする瞬間にライトが一斉に点灯するのだ。
マリッタは感動して、泣くかもしれないな。
オリヴェルが一人ニヤニヤしていると「殿下!早く!」といつの間にかマリッタはだいぶ先の方にいた。それをオリヴェルは、楽しそうに追いかける。そして、オリヴェルは上機嫌で噴水の近くにやって来た。
「マリッタ、何を屈んでいるんだ?」
マリッタに追いつくと、すっかり暗くなった公園で、彼女は植木に隠れるように屈んで噴水の方を真剣な顔で見ていた。
「あ!殿下。殿下も早くしゃがんでここに座って下さい」
マリッタに言われるまま、隣にしゃがんで植木の間から噴水を見る。
すると、噴水にやって来たのはエリーナとクレディだった。
「な、なあマリッタ。あいつら、ここで何を……」
マリッタを見れば二人を食い入るように見つめていて、もはや俺が隣にいる事すら忘れているようだ。
すると、クレディが片膝を付いてエリーナに花束を差し出す。
「エリーナ、俺と結婚して下さい」
「クレディ……、はい!喜んで」
そう返事をしてエリーナが花束を受け取った瞬間だった。
噴水の周りが一斉にライトアップされ、散りばめられた宝石と噴水から出る水が反射して幻想的な風景がそこに広がった。
エリーナとクレディは驚いたようにそれを見つめて、そして互いの顔を見て微笑み合う。
「な、なにこの演出……。こんなの知らない……。うそ……、最高過ぎる……」
マリッタは、号泣しながら、その幻想的な風景の中に佇む二人を食い入るように、見つめていた。
エリーナとクレディは、しばらくその景色を眺めた後、ライトアップされた噴水をバックに仲睦まじく公園を後にした。
そして、ライトが消えて、公園が再び静けさと暗さ取り戻す。
はあ……。最高だった。転生万歳。
マリッタが涙を拭って、その場を立ち去ろうと立ち上がった時だった。
「……は……、俺が……た事だ……」
「へ……?」
暗い公園に佇む亡霊のように、暗い顔のオリヴェルが呟いた。
びっ!くりしたぁ。そうだ。オリヴェルと一緒に見てたんだった。
「エリーナとクレディ、良かったわね。ライトアップも素敵だったし、クレディって意外とロマンチストだったのね」
私がそう言うと
「あれは……、俺が指示した事だ……」
とオリヴェルは暗い顔で言った。
「え!?」
もしかしてクレディからプロポーズするって聞いて、それで、二人の為にこんな豪華な演出を!?オリヴェルって良い奴じゃない!
でも……それにしては、なんか怒ってない?
暗い顔で俯いて拳を強く握るオリヴェルは、どう見ても友人のプロポーズが成功して喜んでいるようには見えなかった。
「えっと……、なんか……怒ってる?」
私が恐る恐る聞くと、オリヴェルは怒りを押し殺したように言った。
「お前は……、俺の事が本当に好きなのか?」
「……え!?」
いや、そんな事言った覚えないんだけど。
「婚約の話だっていつまで返事を待たせるんだ!」
「それは……」
「今日だって、あの二人の事ばかりで、俺とのデートはどうでも良いのか!?」
「えっと……」
私は気まずくて視線を逸した。確かに、今日の私の最大の目的は、エリーナとクレディだったからだ。オリヴェルが怒るのも無理はない。
「俺を無視するな!」
「……ごめん、なさい」
オリヴェルは怒りを滲ませながらも「もういい」と後ろを向いて歩き出す。
その背に私はもう一度謝る。
「あの!オリヴェル、本当に今日はごめんなさい。食事も舞台も公園も一緒に付き合ってくれたのに、私、自分の事ばかりで本当にごめんなさい」
するとオリヴェルは立ち止まり、私に背を向けたまま言った。
「お前、一度でも俺をちゃんと見た事あるか?」
「……え?」
どういう意味?
そして、私の方を振り向いたオリヴェルは、とても傷付いた顔をしていた。
「ちゃんと、その目に俺を映した事あるか?俺は……お前に俺だけを、俺の事だけを考えて、俺をその目に映して欲しいんだよ!好きだから、お前の瞳にちゃんと映りたいんだよ!!」
オリヴェルは今にも泣きそうな顔でそう言うと、走り去っていってしまった。
そして、屋敷に戻った私に届いていたのは、王宮主催の舞踏会の招待状と真っ赤なドレスだった――
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