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おはなし
はなればなれのダッちゃん
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広い広い公園の、小さな小さな池のお話。
ひまわり公園には、小さな池があります。
名前もない小さな池には、いつも数羽のカモがいます。
カモのダッちゃんは、その池で暮らしていました。
木陰に隠れるようにぽつりとできたその池を、きらきらと木漏れ日が照らしています。
ダッちゃんは、ここで一日中日向ぼっこをするのが大好きなのでした。
そんなある日、1羽のカモが別の池からやってきました。
「やあ、君はここに住んでいるのかい」
そのカモは、ビルと名乗りました。
ビルとダッちゃんは、すぐに仲良くなりました。
毎日日向ぼっこをして、色んなお話をしました。
そんなある日のこと、池に大勢のニンゲンがやってきました。
多くのニンゲンがやってきたので、みんな今日は日向ぼっこはできないと思い、池を離れました。
次の日、池に帰ってきたダッちゃんたちは、とても驚きました。
みんなの池が、すっかりなくなってしまっていたのです。
みんな悲しそうにどこかへ飛んでいきました。
ビルももとの場所に帰ると言って、飛んでいってしまいました。
ダッちゃんは1羽、そこに残されてしまいました。
それからダッちゃんは、ビルを探してたくさんの池を旅しました。
でもそのどこでも、ビルには会えませんでした。
3度目の冬を迎えた頃、ダッちゃんは夢を見ました。
蓮の花の浮かぶモヤがかった美しい水面に、ビルが優雅に泳いでいました。
どこへいっても会えなかったビルが、そこにはいました。
気がつくと、ダッちゃんもその池に浮かんでいて、ビルがこちらに話しかけてきました。
「また会えたね、ダッちゃん」
ダッちゃんは、いつまでもビルと暮らしました。
おしまい
ひまわり公園には、小さな池があります。
名前もない小さな池には、いつも数羽のカモがいます。
カモのダッちゃんは、その池で暮らしていました。
木陰に隠れるようにぽつりとできたその池を、きらきらと木漏れ日が照らしています。
ダッちゃんは、ここで一日中日向ぼっこをするのが大好きなのでした。
そんなある日、1羽のカモが別の池からやってきました。
「やあ、君はここに住んでいるのかい」
そのカモは、ビルと名乗りました。
ビルとダッちゃんは、すぐに仲良くなりました。
毎日日向ぼっこをして、色んなお話をしました。
そんなある日のこと、池に大勢のニンゲンがやってきました。
多くのニンゲンがやってきたので、みんな今日は日向ぼっこはできないと思い、池を離れました。
次の日、池に帰ってきたダッちゃんたちは、とても驚きました。
みんなの池が、すっかりなくなってしまっていたのです。
みんな悲しそうにどこかへ飛んでいきました。
ビルももとの場所に帰ると言って、飛んでいってしまいました。
ダッちゃんは1羽、そこに残されてしまいました。
それからダッちゃんは、ビルを探してたくさんの池を旅しました。
でもそのどこでも、ビルには会えませんでした。
3度目の冬を迎えた頃、ダッちゃんは夢を見ました。
蓮の花の浮かぶモヤがかった美しい水面に、ビルが優雅に泳いでいました。
どこへいっても会えなかったビルが、そこにはいました。
気がつくと、ダッちゃんもその池に浮かんでいて、ビルがこちらに話しかけてきました。
「また会えたね、ダッちゃん」
ダッちゃんは、いつまでもビルと暮らしました。
おしまい
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