もしも青春じゃなかったら

Episode 1

母のために

僕がバスケしているのは、母のためでもある。母は、インター杯の試合に負けてしまった。母のチームにはプロデューサーがいて、その人が予想外の発言をしたと言う。それは、母をベンチに戻す、と発言して母とプロデューサーで口論になっていた。
インターバルを終え、母はベンチに座っていた。どうやら、母が説得されたらしい。
悲しそうに座っていた。試合が始まって得点板を見たらそこには、七十二対六十七と書いていて、残りゲーム数もあった。
「何で私が、ベンチなのかな～」
母が試合を黙って見ていたら、
いつのまにかに、相手の得点が追い付いていた。
得点板を見たら七十二対七十二になっていた。どうやら相手側が、三ーポイントシュートとジャンプシュートを決めていた。
そのとき、母は負けてしまう事を予測していた。
残り三十秒、相手の点差が段々広がっていた。
母のチーム内では、緊張と不安が出てきていた。それは、プロデューサーの加織も分かっていた。
それでも母は、教えた。


「チーム内に不安がってるじゃないですか！」
「わかってます、そんな事！」
少しだけ、加織は腹をたてていた。
「でも、このままだったら！」
残り十秒、九 八 七 六……
「試合終了の笛が鳴った。」
結果は七十四対七十八だった。
そして、母のチームの人たちは崩れ落ちるように泣きわめいた。だが、加織に文句を言う人はいなかった。
そして、相手選手たちは両手を大きく上に上げ喜び、泣いていた。



～続く～