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本編
第16話 感染症
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その日は、奉仕活動の日だった。いつものように診察を終え、子供たちが遊ぼうと誘いに来てくれた。でも、その中に、いつもなら真っ先に駆け寄ってくるはずのクインの姿が見当たらない。
「ねえ、クインは?今日は来てないのかしら」
「うん、来てないよ。えっとね、ちょっと元気が出なくて、起きられないっておとなのひとが言ってた」
「おとなのひとって、孤児院のひと?」
「うん。クイン来てないからむかえにいったら、そう言われた」
「そう……」
いつも元気いっぱいのクインが、元気がないというのを聞き、私は少し心配になる。
(診察に連れて来ないくらいだから……本当にただ疲れているだけとかなのかしら……)
でも、もし万が一があったらと思うと、いてもたってもいられなかった。私は、手を引く子供達に言った。
「ねえみんな……私、クインの様子を見てこようと思うの。いいかな?」
えー!という声も上がったが、年上の子がなだめてくれる。
「お姉ちゃん、クインのこと診てきてあげて。クインが元気になったらまた一緒にあそぼ。約束!」
「ええ、約束。じゃあ、行ってくるわね」
子供達に手を振って見送られる。私は奉仕活動の責任者にも事情を説明して、クインのいる孤児院へと向かった。
――
孤児院を訪ねた私は、入口にいたひとに事情を説明すると、そこの院長を呼んでくれた。院長とは一度、奉仕活動で顔を合わせたことがあり、すぐにクインのいる部屋まで案内してくれた。
「昨日から、少し元気がなくて……クインには、先生に診てもらおうか?と聞いたんですが、大丈夫と言うので様子をみようと……」
そう言いながら、扉を開ける院長。開いた扉の向こう側には、ベットから上半身を起こしてぼんやりとしているクインの姿があった。
こちらを見たクインは、私がいることに驚いて、ベッドから降りようとする。
「いいのよそのままで、私が側にいくから」
院長が椅子をすすめてくれるので、ベッドの横に置いてもらい腰掛ける。
「元気がないって聞いたから、心配して来てしまったわ」
「うん……」
確かに、元気がない。微熱と倦怠感の症状は、今日の診察でも多くみられた。季節が変わり少し肌寒くなってきたのも原因の一つだろう。
「いつから元気が出なくなったの?」
「昨日からちょっとずつ元気が出なくなっちゃった……あのね……かまれたところが痛いからなのかなって」
クインの言葉に、私は心臓が止まりそうになる。
「噛まれた……?」
「うん……一週間くらい前にね……イヌに追いかけられて足をかまれちゃったの……」
「噛まれたのは、どっちの足?」
そう聞くと、クインは左足のズボンの裾をまくり上げる。そこには、傷は深くはないものの、犬の噛み跡があった。赤黒く、少し痛々しい傷を隠すように、私はそっとズボンの裾を戻す。
「見せてくれてありがとう……。そうね、きっと怖い目にあったのと、この傷のせいで元気がなくなっちゃったんだわ。でも大丈夫。きっとすぐよくなるから」
「ほんと?よかった!」
「でも、今は安静にしてないと駄目よ?」
そう言って私は椅子から立ち上がる。
「また明日、様子を見にくるわ。それまでゆっくり休んでちょうだい」
「うん……待ってるね!」
私は、いつのまにか震える手を、気づかれないように握りしめる。笑顔が引きつりそうになるのを必死でこらえる。弱々しいクインの笑顔に見送られ、私は彼の部屋を出た。
院長には、クインにも伝えた通り、念のため明日また様子を見に来ると伝え、私は孤児院を後にした。
私はそのまま家に戻らず、魔王城に向かう。
(承認はもうすぐだとポートさんは言っていた。研究所には、治験用に用意した薬があるはず。承認がおりていればそれを使えば……)
そう……クインの症状は、今まさに承認待ちの薬でしか治療ができないものだった。
(もう症状が出始めている。あと2日以内に投与しないと手遅れになる可能性が高い)
その瞬間、私の頭に最悪の展開が浮かんだ。
(でももしまだ承認が完了してなかったら……?)
私の背中を、冷たい汗が落ちていく。承認されていない薬を使うのは犯罪行為。たとえ命を救うのだとしても、未承認の薬を針を刺して体に入れるなど、絶対に許されない。
そして、その道を選んだとしたら、私はきっと、たくさんの大切なものを失う事になる。
仕事も、そして……愛する人と結ばれる事も。
(でも……それでも私は……)
いつのまにか止めていた足を、私は再び進める。
(……まずは、承認の状況を確認しないと)
そして私は、休日の研究所に駆け込んだ。
休日でも、研究所は出勤しているひとが何人かはいて、それに合わせて事務の担当も最低ひとりはいる事になっている。
私は、パイラさんの姿を見つけて、彼女に駆け寄る。
「パイラさん!承認手続き中の書類の状況を確認できますか!?」
「なに!?びっくりした……。え?なあに?書類?」
「はい。もう承認されたのかどうか知りたいんです。管理番号は……」
管理番号は沢山ある書類を一意にするものだ。これを伝えるのが一番早い。私は、一度目にして覚えていたそれをパイラさんに伝えようとした。
「ちょっと待ってよ!メモするから!」
パイラさんは慌てて側にあるメモ用紙を取ると、私が言う管理番号を書き込む。
「忙しいのに急になんなのよ……もう。パイラは優しいから特別に調べてあげるけど、時間かかるから休憩室で待っててくれる?見られると気が散るもの」
「分かりました。お願いします」
私は深く頭を下げると、部屋を出た。休憩室に向かう途中、私は薬が保管されている部屋に入る。戸棚の鍵は、研究所に来てすぐに借りておいた。
鍵を開けて、戸棚から一回分の薬と、注射器を取り出す。
(……この時点でもう、許される行為ではない)
そう考えるだけで胃がカッと熱くなる。
(私がこんな事をする日が来るなんて……思ってもみなかった。ずっと……母の言葉や色々な決まりに逆らわないよう、道から外れないように生きてきたんだもの……でも)
私を慕うクインの笑顔が頭に浮かぶ。
(私には、あの子を見捨てる事なんてできない)
薬と注射器をハンカチで包み、バッグの中にそっとしまう。そして戸棚の扉を閉め、鍵をかける。
その金属音はまるで、私の未来を閉ざす音のように、私の耳に冷たく響いた。
「ねえ、クインは?今日は来てないのかしら」
「うん、来てないよ。えっとね、ちょっと元気が出なくて、起きられないっておとなのひとが言ってた」
「おとなのひとって、孤児院のひと?」
「うん。クイン来てないからむかえにいったら、そう言われた」
「そう……」
いつも元気いっぱいのクインが、元気がないというのを聞き、私は少し心配になる。
(診察に連れて来ないくらいだから……本当にただ疲れているだけとかなのかしら……)
でも、もし万が一があったらと思うと、いてもたってもいられなかった。私は、手を引く子供達に言った。
「ねえみんな……私、クインの様子を見てこようと思うの。いいかな?」
えー!という声も上がったが、年上の子がなだめてくれる。
「お姉ちゃん、クインのこと診てきてあげて。クインが元気になったらまた一緒にあそぼ。約束!」
「ええ、約束。じゃあ、行ってくるわね」
子供達に手を振って見送られる。私は奉仕活動の責任者にも事情を説明して、クインのいる孤児院へと向かった。
――
孤児院を訪ねた私は、入口にいたひとに事情を説明すると、そこの院長を呼んでくれた。院長とは一度、奉仕活動で顔を合わせたことがあり、すぐにクインのいる部屋まで案内してくれた。
「昨日から、少し元気がなくて……クインには、先生に診てもらおうか?と聞いたんですが、大丈夫と言うので様子をみようと……」
そう言いながら、扉を開ける院長。開いた扉の向こう側には、ベットから上半身を起こしてぼんやりとしているクインの姿があった。
こちらを見たクインは、私がいることに驚いて、ベッドから降りようとする。
「いいのよそのままで、私が側にいくから」
院長が椅子をすすめてくれるので、ベッドの横に置いてもらい腰掛ける。
「元気がないって聞いたから、心配して来てしまったわ」
「うん……」
確かに、元気がない。微熱と倦怠感の症状は、今日の診察でも多くみられた。季節が変わり少し肌寒くなってきたのも原因の一つだろう。
「いつから元気が出なくなったの?」
「昨日からちょっとずつ元気が出なくなっちゃった……あのね……かまれたところが痛いからなのかなって」
クインの言葉に、私は心臓が止まりそうになる。
「噛まれた……?」
「うん……一週間くらい前にね……イヌに追いかけられて足をかまれちゃったの……」
「噛まれたのは、どっちの足?」
そう聞くと、クインは左足のズボンの裾をまくり上げる。そこには、傷は深くはないものの、犬の噛み跡があった。赤黒く、少し痛々しい傷を隠すように、私はそっとズボンの裾を戻す。
「見せてくれてありがとう……。そうね、きっと怖い目にあったのと、この傷のせいで元気がなくなっちゃったんだわ。でも大丈夫。きっとすぐよくなるから」
「ほんと?よかった!」
「でも、今は安静にしてないと駄目よ?」
そう言って私は椅子から立ち上がる。
「また明日、様子を見にくるわ。それまでゆっくり休んでちょうだい」
「うん……待ってるね!」
私は、いつのまにか震える手を、気づかれないように握りしめる。笑顔が引きつりそうになるのを必死でこらえる。弱々しいクインの笑顔に見送られ、私は彼の部屋を出た。
院長には、クインにも伝えた通り、念のため明日また様子を見に来ると伝え、私は孤児院を後にした。
私はそのまま家に戻らず、魔王城に向かう。
(承認はもうすぐだとポートさんは言っていた。研究所には、治験用に用意した薬があるはず。承認がおりていればそれを使えば……)
そう……クインの症状は、今まさに承認待ちの薬でしか治療ができないものだった。
(もう症状が出始めている。あと2日以内に投与しないと手遅れになる可能性が高い)
その瞬間、私の頭に最悪の展開が浮かんだ。
(でももしまだ承認が完了してなかったら……?)
私の背中を、冷たい汗が落ちていく。承認されていない薬を使うのは犯罪行為。たとえ命を救うのだとしても、未承認の薬を針を刺して体に入れるなど、絶対に許されない。
そして、その道を選んだとしたら、私はきっと、たくさんの大切なものを失う事になる。
仕事も、そして……愛する人と結ばれる事も。
(でも……それでも私は……)
いつのまにか止めていた足を、私は再び進める。
(……まずは、承認の状況を確認しないと)
そして私は、休日の研究所に駆け込んだ。
休日でも、研究所は出勤しているひとが何人かはいて、それに合わせて事務の担当も最低ひとりはいる事になっている。
私は、パイラさんの姿を見つけて、彼女に駆け寄る。
「パイラさん!承認手続き中の書類の状況を確認できますか!?」
「なに!?びっくりした……。え?なあに?書類?」
「はい。もう承認されたのかどうか知りたいんです。管理番号は……」
管理番号は沢山ある書類を一意にするものだ。これを伝えるのが一番早い。私は、一度目にして覚えていたそれをパイラさんに伝えようとした。
「ちょっと待ってよ!メモするから!」
パイラさんは慌てて側にあるメモ用紙を取ると、私が言う管理番号を書き込む。
「忙しいのに急になんなのよ……もう。パイラは優しいから特別に調べてあげるけど、時間かかるから休憩室で待っててくれる?見られると気が散るもの」
「分かりました。お願いします」
私は深く頭を下げると、部屋を出た。休憩室に向かう途中、私は薬が保管されている部屋に入る。戸棚の鍵は、研究所に来てすぐに借りておいた。
鍵を開けて、戸棚から一回分の薬と、注射器を取り出す。
(……この時点でもう、許される行為ではない)
そう考えるだけで胃がカッと熱くなる。
(私がこんな事をする日が来るなんて……思ってもみなかった。ずっと……母の言葉や色々な決まりに逆らわないよう、道から外れないように生きてきたんだもの……でも)
私を慕うクインの笑顔が頭に浮かぶ。
(私には、あの子を見捨てる事なんてできない)
薬と注射器をハンカチで包み、バッグの中にそっとしまう。そして戸棚の扉を閉め、鍵をかける。
その金属音はまるで、私の未来を閉ざす音のように、私の耳に冷たく響いた。
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