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前編 冒険を断った冒険者の末路

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俺の名前は、シゲオ。
ただいま無理矢理結婚されてる最中だ。

無理矢理と言うと信じ難い話だが、
この世界の掟で、そう決まっていらしい。
掟という物に逆らいたいが、逆らえば
何されるかわからない。
もし、冒険者とかなったら俺は死ぬ。
多分最初の雑魚を見る前に
戦わずして、死ねる自信がある。

ただの前世で生きてきた知識での偏見だが、
冒険者は、めんどいさい!!
非常にめんどくさい!!
自分の村を捨てて
命懸けで赤の他人の村を守り化け物を
倒さなければならないのか、理解に苦しむ。
そんな事しなくても異世界は、楽しめる!

まず、俺は村で農民としてのんびり異世界
ライフを送りたい!

たまに女神が、家までやって来て何を話すかと思えば

「冒険者とし転生させて第二の人生送らせてあげてるんだから最初の村のゴブリンか
スライムなんかに倒されてから死んでくれ!
村で、一匹もモンスターを倒さず村でのうのうとあんたが、生きてたら私が怒られるだろぉ!この度胸無し!」

なんて、長文の愚痴垂れ流して帰って
行く訳さ。
全く、俺は冒険者として転生されたけど
冒険せず最初の村で結婚して幸せになりたいよ。
何故女神に生き方まで決められないといけないのだ。生き方くらいは、本人の自由でいいだろ。

前世の時なんて、学校でいじめられて、
心閉ざすように家に引きこもって
親の金使ってネトゲー課金とエロゲーばかりして、親孝行なんて出来ずに不慮の事故で転生してしてしまった。

今まで育ててくれた両親に、”ありがとう”
くらい言いたかったな。
きっと今でも、悲しんでいるよな…。

だから転生して赤ん坊から育ててくれた
第二の両親には、恩返しをしたい。
そう理由で俺は冒険なんてせず親父の仕事である、農業を引き継いだ訳だ。
もちろんこの世界に転生させてくれた
女神にも感謝はしている。

目が合うといつも喧嘩ばかりだけど。

話を戻すが、俺が何故無理矢理結婚を
させられたかだが、理由は簡単だ。
俺に結婚相手が、いなかったそれだけだ。
つまり異世界転生までして人生変わるかと
思ったけど、前世と同じ絶賛童貞な訳だ。

(ちくしょー、異世界でハーレムまでとは言わないから幼馴染と付き合うとか前世で
出来なかった事したかったぜ!)

みんな異世界転生したからって女の子に
モテるとか最強スキルを取得して人生変わりました!とかは、一握りの奴以外無理だから!

これ、異世界でも最強童貞だった俺の警告な!

一瞬迷走した話を戻すと、
この村では、毎年のように何十人と人が
減り続けている。
一説によると村で昔に亡くなった一人の
女性の霊の仕業とか何とか。
それで、災害から村を守るべく女性の霊を
未練から解放し納める。
“結婚”という名の儀式をさせられるのだ。

ある意味童貞卒業したけど違う!
そうじゃない!!
霊なんて分からないし怖いし!!

村の爺さんの話によると、結構昔に亡くなったため死因は不明だか、前世はコミュ障で美人だったとか。
良く村では、男性と野良犬にモテていた
らしいがお付き合いした人は、いないらしい。

って野良犬にモテるってなんだよ!?
野良猫には、モテなかったんかい!!

ただ結婚したいと言う願望は、あったらしくそれを叶えるために、村にずっと居続けているかは、不明だ。  

それを探るためにも結婚するしか無い!

俺は、決断と言う選択も与えられず
心の準備をしないまま、
幽霊と式場に立っている訳だが…

見えん!相手がどんな顔かもわからん!
エロゲーやって来たからその補正で
かわいい子で勝手に、想像してるけど。
全くタイプの子じゃなかったらどうしよう。

昔の伝えだから美人なのかも危うい。
変なじじいが、情報改変とかして無いよね!!頼むから、金髪ロングの美人であってくれよ!

入場から誓いのキスまで、神父の言う事は、一人ですべてこなした。
公開処刑されてる気分だ。

もちろん誓いのキスは、空気としたよ!
キスの時少し匂いがしたが、多分俺の口臭だ!

俺を羨ましいと思う奴なんて誰もいないだろうな。悔しいよ..母さん。

「シゲオ結婚おめでとう!!」
「シゲオ!?俺ら童貞として生きるって誓い合った仲だろぉ!悔しいぜ!お前が結婚するなんてよぉ!」
「シゲオ、達者でな..」
「何があっても生きろよ!」
「もし、命の危険とかあったら言えよすぐに除霊師呼ぶからな!」
「幽霊に、負けるな!」

ありがたい事に、親族や友達からお祝いの言葉をたくさん頂いた。
だけど結婚を祝う言葉よりは、命の心配される方が多かった。

今後が不安過ぎる。

と言う事で、見ての通り霊感が一切無い俺は、妄想で、妻の顔を想像しながら冒険せず、村で農業したがら平和に幽霊と過ごして行きます。

幽霊なんて、俺には、見えないから想像し放題だよな。

エロゲーやっててよかったぜ!
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