《瞑想小説 狩人》

瞑想

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美姫の場合

御主人様の手紙…左頁下部

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『嗚呼/嗚呼/嗚呼』いい声で
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』鳴くだろう
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』いい声で
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』啼くだろう

『嗚呼/嗚呼/嗚呼』いい声で
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』泣くだろう
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』いい声で
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』亡くだろう

之が愛妻の本性さ・解るか
本章に入った小説家の本文
内気な愛妻が喰われているぞ
健気な睫毛に何が付着していると思う
鼠達の小便だ・驚くかな・驚くだろう
 
之は愛妻に施した調教の一部
飛散した硝子片に被弾した彼女
悲惨な皮算用に基づき時価総額は
揚がる・揚がる・揚がる・更に

『葉ア/葉ア/葉ア』桃色吐息
『葉ア/葉ア/葉ア』暮れぬ紅
『葉ア/葉ア/葉ア』苦心領域
『葉ア/葉ア/葉ア』調教は初期

『葉ア/葉ア/葉ア』網状の瘴気
『葉ア/葉ア/葉ア』棒状の箒木
『葉ア/葉ア/葉ア』θ波の脳内領域
『葉ア/葉ア/葉ア』一切皆苦は四法印
『葉ア/葉ア/葉ア』涅槃不知の司法院

どのやうに愛妻を奴隷化したか
それを知りたいと思うだろう
之・正に人情といふもの
之・正に常識といもの
只・それを知ったとて
夫殿,君にできることはない

今・彼女は
君の隣枕(となりまくら)に居るやうで
実態は既に其処にはない
我々の手中に堕ちている

彼女は夢喰らいの獏(ばく)に怯え
何時でも呼鈴に応じねばならぬ
呼出に直ぐに応えねばならぬ
契約書は此の手の中に
誓約書の血判に隠れた文字
何が記載されていると思うね

『嫌/嫌/嫌』まだまだ終わらんよ
『嫌/嫌/嫌』就業,間もない身を回顧し
『嫌/嫌/嫌』醜業に焼かれる身体を

『嫌/嫌/嫌』夫殿,MP3で聞いてみろ
『嫌/嫌/嫌』夫殿,MP4でキャストせえ
『嫌/嫌/嫌』夫殿,32Kで観覧せえ
『嫌/嫌/嫌』夫殿,432HZで拝聴せえ

『嫌/嫌/嫌』君との時よりいい声で
『嫌/嫌/嫌』鳴くだろう/小鳥のやうに
『嫌/嫌/嫌』震えているだろう/猫のやうに

首元に鈴を着けておいた
何時でも呼び出せるやうに
何時でも呼び戻せるやうに

冠婚葬祭の婚の折りだとて
呼出音には応じねばならぬ

葬儀の最中だとて其れは同様
檻に戻らねば・どうなるかな

全ての[情報]を開示してやるぞ
唇を奪われた回数から延べ人数まで
初潮から現在に至るまでの出血量
高校時代における受告白の回数を
スリーサイズから陰核の肥大率まで
夫殿,君も知らない検索履歴を

首元に鈴を着けておいた
胸鎖乳突筋に埋めてある

レントゲンでは見分できぬ
CTスキャンでも見つからぬ
流行りのマイクロチップとは違う

周波数に由来する鈴を着けておいた
斜角筋との交差点であり考査展
首を傾ぐ度に音が鳴るやうに
私の調教を忘れられないやうに
我々の残酷さをその躯体に刻み込む

『右』『左』『右』『左』
『右』『左』『右』『左』
歩禅の合間に陰核が擦れるぞ
股下に緊縛縄が這う蛇の感覚

『いち』『に』『いち』『に』
『いち』『に』『いち』『に』
座禅の感覚は視姦に伝染り
愛妻の両軸には・凌辱契り

『すー』『はー』『すー』『はー』
『すー』『はー』『すー』『はー』
呼吸音に微妙なずれを感じないか
吐ききれない事に忸怩(じくじ)たる思いを
感じている愛妻を抱いてみろ
吸いきれない事に落胆する女に
ローリスクな口吻をしてみろ

千切(せんぎり)の妻
妻の千切(せんぎ)り
満額の口座で遊んでやらう
福利の恐ろしさを教え込んでやる
暴利の娼婦として刻み込んでやる
千切りの痕を探しても無駄だ
機会損失と情報損失の罪は深く
武蔵野台地に染み込んでいるぞ
私は情報を奪う『獣』であり『目』

『嗚呼/嗚呼/嗚呼』いい声で
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』鳴くだろう

『嗚呼/嗚呼/嗚呼』いい声で
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』鳴くだろう

『嗚呼/嗚呼/嗚呼』鼠達に喰われながら
『嗚呼/嗚呼/嗚呼』魂の座を喰われながら

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