《瞑想小説 狩人》

瞑想

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美姫の場合

美姫の場合80⃝

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 赤鼠(あかねずみ)と橙鼠(だいだいねずみ)の御挨拶。美姫の身体の上で御挨拶。キャミソールには二つの独立峰が在り谷間には胸椎が存在する。一匹は右頂点(うちょうてん)に引っ掻き傷を残しつつ闇夜の徘徊を。『葉…っ。葉…っ。』今の彼女にはその歩行速度が充分に刺激的だった。腰が弓になる。捻じ曲げられ伸びきった腰椎。相棒の来訪に有頂天(うちょうてん)な鼠との炎舞。そして演舞。

 『ぎー。』放たれた橙鼠は一目散に相棒の元へと。逆側/単独峰の裾野から急峻な登山道へ這入る。胸付近の皮膚は無惨な酸性になることに賛成する。動的所作にあわせ右往左往。『葉…葉…葉っ。』美姫の吐息。逆回りの虐痕とともに漏れる吐息。唇を御覧。彼女は感じているんだろう。加虐心をくすぐる溜息を。もっと。もっと。寄越せ。鎖骨に奴隷の韻を。反骨(はんこつ)に炎の婬を。肋骨には零度を下回る氷淫の票を挿れておいてやるから。

 眠りから覚めた橙鼠は喜びの中に。動きは闊達で柔らかな肉壁を登ったり,降りたり,登ったり,降りたりと忙しい。桃色登山道から頂点座標を経由し,再度谷間へと降り/谷間から三叉路を抜けもう一度。頂きを頂きに向かう。相棒の元へ寄り頬を近づけ睦み合ひ。睦み合ひ。膝枕の柔らかさと股関節の軟らかさに酔ふ。美姫の着衣を御覧。拡大鏡を使用し良く御覧。ワンピースに二色の染みが残されているだらう。同色の液体が滴下されるだらう。それはひとしきり絡みあった鼠達の残渣でありエキス。

 『ぎー。』『ぎー。』布越しに体表を這う刺激「いや…。いや…。い、、、、や、、、、っ」言葉とは裏腹に反応する身体。単願(たんがん)し嘆願(たんがん)する単眼(たんがん)の反応が怖くもある。「ああ・ああ・ああ・わた…し・どうされるの・どうなってしまう・の」添い・素巣(そーす)が内腿を垂れてゆく。止められない。止められるものではない。それは恥辱のメリー・ゴー・ラウンド。緊縛好きなツリー・フォー・バウンド。それは楊貴妃配下の弦楽器奏者が奏でるベリー・ロー・サウンド。航海先を公開しつつの船出。フェリー・シー・ラウンド。それは体重過多を気にする海外生まれのポルノ女優。皆で見やうぜマリー・ヴェリー・パウンディッド。勇気を試す死の谷を闊歩するバリー・トゥー・デッド。同谷への墜落者を。死者を数える娘が一人。マリー・ノー・カウンティッド。

 秋が来て飽きがきたといふのだな。俺も飽きてきたぜ。阿呆鳥の群れになぞ居るもんじゃあないな。脳内散布された硝酸の蒸散に勝算を持てぬのだよ。荘山(しょうさん)で小生産(しょうせいさん)の妖精(ようせい)さんも鼠達の餌になりゃあいいんだ。躯(く)われ句割(くわ)れ躯割(くわれ)れてしまへよ。

 鼠達はじゃれあいつつ高温の音頭を踊る。片鼠が「ド」ならばもう片鼠は「ミ」本氣の度合いを測る言葉の魔術世界へようこそ。美姫の身体がきしみ「ソ」の音となる。『あ…ああ…ああ…あ』老婆は同音階の完全性に柏手を三度。遡上できぬ大河の上流に残された乗法と情報の訴状。之が手に在る限り君の身体は我等のもの。

 『『鼠達に身体を啄まれているがいい。残念だったな。君の夫には四頁の手紙を書いておくよ。英文と漢文とカタカムナと純日本語を鏡文字の羅列で。無知な輩には決して覗き込めぬ深淵の文字羅列こそ人生の羅針盤。「数学」と「文学」が一つになるブログのリンク先は/とうにマリアナウェブの中に沈めた。「見えるもの」と「見えぬもの」が同化し「どうかしてしまったのか。」と不知の縁に居る友人が心配しているがどうでもいいことだな。美姫。此処は真実の世界だよ。國産みのイザナギにヒントを隠しておく。後は自分で考えることだ。』』

愛しいひとよ。
しばし仕事へと。
では。後ほど。

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