《瞑想小説 狩人》

瞑想

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美姫の場合

美姫の場合㊹

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 剃毛を終えた初夜。男性的更年期を這えたとある男が云う。『これぞ至上の美。私の枯れかけた男性性(テストステロン)の補充にはもってこいだ。近う寄れ。』『もっと見せろ。一本の木もない谷の有り様を。絶望由来の空の色を。』

 『もっと見せろ。奥の奥まで。エネマ/シリンジで拡張して最奥を見分しよう。』『不無。不無。不無。成程。成程。』初老に片足を突っ込んだ彼は笑みを浮かべる。男性的部分は屹立しバイアグラ不要の硬い勃起と久々の逢瀬。

 『宇/宇/宇』彼女は内転筋を内旋(ないせん)させる。染(し)み出した液体を見れれぬよう、下肢に力を込める。身体の柔らかさは仇(あだ)となりPNMの作用により、更に恥ずかしく下腿はスプレッドされていくばかり。

 朝食にスクランブル・エッグを添えよう。ヘンプ・プロテインとミルクを混ぜて飲もう。その前に彼女の蜜を採取するのを忘れずに。剃毛の収集物も同様に混ぜて飲もう。きっと美味しい蛋白質になる。


『嗚/呼』手祈祷(てきとう)に崇められる部位

『嗚/呼』手技と主義の耕作により

『嗚/呼』彼女は前の中身を晒される

『嗚/呼』彼女は後ろの内需を拡大させる

『嗚/呼』4人のうち2人は前方を拡張させ

『嗚/呼』残数となる2人は後方に同様所作

『嗚/呼』狸の姿勢(ポーズ)で天空に晒せば

『嗚/呼』差し込むべき穴の色までも見える


 前後の不覚(ふかく)を俯角(ふかく)から見る。穴の中は何処までも桃色。彼女の恥辱声も同様に桃色。彼女は奴隷女の吐息になる。吐息は直ぐに白色煙へと変化する。嚥下しようにも体外排出されたものは回収不可。同白煙は直ぐに黄色を経(へ)、黒煙となり街に響くサイレンが響く。消防車様の出動だ。

 時に後方穴(アナル)周囲の剃毛は完璧だ。「秋休み」といふ在りもしない長期休暇の宿題としては。最近じゃあ量子力学も溜息混じり。

 何故って。絵師様の中で生き残れるものはほんの数名になってしまったから。何故って。物書きなどという存在そのものが淘汰の篩(ふるい)に掛けられる時代の足音がするから。

 『ひとといふもの/べんりもとむる・べんりもとむる・てにいれたいとさ・どこゝまでも・どこゝまでも・はやくあるけばまわりはみえぬ・おそくあるけばおいてゆかれる』そんな令和に16ビートの音楽を掻き鳴らす。別サイトでな。※※ 嗚呼。俺が◎◎と同一人物かも。といった『妻手指』さんに申し上げておこう。『惜しいですね。もう一声。どうぞ。』と。※※


『宇/宇』羞恥の風は何処ゝまでも冷徹

『宇/宇』10時の鐘鳴らしに従事する者は

『宇/宇』5感全てが麻痺しているようで

『宇/宇』6本目のワイン/乾杯の右手

『宇/宇』生き写しのようだ。彼女は。

『宇/宇』鏡の中の少女/3面鏡の美女

『宇/宇』思ひ出の中で交錯する最期

『宇/宇』御主人様は悦に入っている

『宇/宇』満悦の振動は全てを癒やすという

『宇/宇』臍下丹田は確かに振動し

『宇/宇』松果体と扁桃体を揺らす。

『宇/宇』松果体と扁桃体が揺れる。


 赤ワインの空ボトルが近接する。美姫は遠い記憶を手繰り寄せる。不吉な予感は見事な「当たり文字」。穴が在ったら入りたいと願う彼女。穴が在ったら挿れたいと思う男性芯(だんせいしん)。

 その乖離(かいり)は埋まることはない。彼女は同穴への挿入を認めたことはなかったし経験も勿論ない。見事な桃色穴の前身頃は蟲達に縫合されてしまえばいい。

『今宵は君の初めてを頂こう。』スペードのジャック。彼の本音は。彼の本懐は。両穴を結合して一つの大きな穴にすること。

『まるで全てを飲み込むブラックホールのようだな。ホーキング博士に拍手をどうぞ。量子力学と何も識らぬ仏徒に侮蔑の一言をどうぞ。』しかし未だ早いな。時間はたっぷりと在る。時間はたっぷりと在る。美姫。輪廻転生を信じるか。インドに流れる死の川を知っているか。

 追い詰めてやる。ゆっくりと。ゆっくりとな。不自由の中の自由を感じるがいい。眼(まなこ)は赤い狐。緊縛絵図は緑の狸。時刻は…知らん。

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