《瞑想小説 狩人》

瞑想

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メギドの炎

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『不/不』其の身体つきは契約違反だぜ
『不/不』其の唇色から違約金を頂戴する
『不/不』涙の色までもが涅槃の選別時に
『不/不』役に立つといふのであるならば
『不/不』其の素養を此処で断ち切ってやらう
『不/不』幸い此処には何でも在るのでな
『不/不』曖昧模糊なものから確固たるものまでな
『不/不』咎人に付す免罪符と対角の冤罪状
『不/不』一日一善/一日一食/皆既日食は断崖に
『不/不』不定期の働きしか出来ない男を追い込み
『不/不』男の右足大腿部に大きな傷を付す
『不/不』長兄の縫工筋は山行/行脚で既に
『不/不』ずたずたになり5割の機能を失っていた
『不/不』男の左足大腿部に山蛭の群れがおり
『不/不』キャンバス・スニーカー越しに肉を喰う
『不/不』男肉の談合は三女の惨状の3乗にして
『不/不』三時の惨事は更に倍の数字で浮遊する
『不/不』肋木を轢断する六の魔法が恋しいと言い
『不/不』山麓に救助隊を編成するが禄が足りず
『不/不』皐月のはじまりは順調ではなかった

 運も不運も
 運命だといふ
 振動数こそ
 此の世の真実
 此の世の支配者

 私は色服男。他の何者でもない。
 
『不/不』空気は乾燥していないといふのが感想だ
『不/不』何が黄金週間だ/堕落骨頂を笑ってやる
『不/不』スクリーンで見事な幻に洗脳されていろ
『不/不』資産形成が8割から9割/終了した男は
『不/不』求聞持を身体に刻み込む/何度も
『不/不』虚空蔵を身体に招き入れる/何度も
『不/不』月について語る魔力を秘めた言葉
『不/不』太陽を語る知恵に自己陶酔せず厳か
『不/不』地位と名誉を迷わず手放す覚悟を決めろ
『不/不』三途川渡渉に必要な六文銭が在ればいい
『不/不』何処彼処の伝承記載のように準備を
『不/不』問題は三つの経路のうち何を選択するか
『不/不』今日といふ日を如何に選択し/宣託し
『不/不』心迷う暇を与えず恒常性を否定せよ
『不/不』同河川を安寧に渡渉する導火線は傍らに
 
 訓示は不要だ
 異記事は不要だ
 万事は一事
 一事は万事
 古事記におもひ
 馳せるときめき

 私は色服男。他の何者でもない。

『不/不』メギドの炎よ脳内に来たれ
『不/不』帝国主義の破壊にも飽きた頃だろ
『不/不』家鍵の全部を開放しておいてやる
『不/不』金ノ鍵で物理的な閉鎖を解き
『不/不』銀ノ鍵で精神のロックを解錠し
『不/不』銅ノ鍵を俺の会陰と百会を刺してくれ
『不/不』同鍵は全チャクラ開放のマスターキー

『不/不』上がり框で歓迎水を飲ませてやるぜ
『不/不』俺の心の炎と何方が熱いか勝負をしやう
『不/不』絶対零度は同世界線に存在する/しかし
『不/不』熱の車は何処ゝまでも熱くなる
『不/不』廊下は熱射回廊であり刹那画廊であり
『不/不』指紋の残らぬ特殊なコーティングの轍
『不/不』脚と足の違いと治外法権の措置を賭けて
『不/不』御遍路を怨遍路に導く会議をしやう
『不/不』脳内麻薬は叙情的に且つ乗除的に

『不/不』徐々にしかし確実に情事を重ねるのさ
『不/不』秋田はどうだい/見えるか/俺が
『不/不』雨降りを嫌う君を時におもふのだ
『不/不』竜頭蛇尾と言ったか/君の周囲の男群
『不/不』礫土に埋もれてしまえばいい
『不/不』怠惰な心も情欲に溺れる心も全て
『不/不』メギドの炎よ脳内に来たれ
『不/不』何事も大袈裟な此の男の歩む道に
『不/不』もっと熱く/熱く/熱く/熱く
『不/不』退屈と反対軸に回る車輪を寄越せ
『不/不』偽りの誠実さを砕く物理の力を寄越せ
『不/不』虚構溢れた電子交流に鎮魂歌を歌いつつ
 
 「百」より偉い「千」が胸を張る
 「千」より偉い「万」が腰に手を
 「万」より偉い「億」は前方凝視し
 過去の栄華の無意味さに絶望したのち
 昨今の騒ぎを鎮めた不沈艦の船首に
 土下座のアーサナで陳謝しましたと/さ/さ
 奴隷のポーズで服従を宣誓しましたと/さ/さ
 
 私は色服男。他の何でもない。

『嗚呼/嗚呼』文句があるならはっきりと言え
『嗚呼/嗚呼』俺と本気の喧嘩をしやうぜ/どうだ
『嗚呼/嗚呼』火事と喧嘩は江戸の華といふだろ
『嗚呼/嗚呼』周れ右/左向け左/更に左で一周だ
『嗚呼/嗚呼』全面火に包まれ焦がれるは辛かろう
『嗚呼/嗚呼』凍土も程度が過ぎれば熱くなるでな
『嗚呼/嗚呼』爛れ皮膚の特効薬を紹介してやるよ
『嗚呼/嗚呼』俺の自慢の技を紹介してもやるよ
『嗚呼/嗚呼』パルス注水とタービュランスの魔法
『嗚呼/嗚呼』言葉紡ぎの技巧と酒肴/おっと

『嗚呼/嗚呼』時に君の陰核は随分と肥大している
『嗚呼/嗚呼』胸に潜む山茶花は開ききり淫靡
『嗚呼/嗚呼』香りは軽快にして重厚な山河の図
『嗚呼/嗚呼』仕草は引き算上手のバレリーナ
『嗚呼/嗚呼』足首は素数全部を乗じた無限数字
『嗚呼/嗚呼』蕾は突如の春雷より明瞭なルーメン
『嗚呼/嗚呼』臓腑はピッツア由来のバンビーナ

 私は色服男。他の何でもない。

『嗚呼/嗚呼』其の右目は強羅を網羅する陰の韻
『嗚呼/嗚呼』其の左目は郷土の強弩で婬の韻
『嗚呼/嗚呼』啄む事を目論む鴉が群れている
『嗚呼/嗚呼』狙ひ目は隠者の本気を内包しており
『嗚呼/嗚呼』完全な勃起を目撃するのは檻の中
『嗚呼/嗚呼』鎖/牽引音は「じゃらり」獅子奮迅
『嗚呼/嗚呼』段階着圧をもう一つ進めてみやうか
『嗚呼/嗚呼』苦悶の雲と自問自答の結果を求むる

『嗚呼/嗚呼』夕焼け小焼けに赤とんぼが飛翔し
『嗚呼/嗚呼』15で姉やは嫁に行く非常時
『嗚呼/嗚呼』何人の男と交わったか俺に教えろよ
『嗚呼/嗚呼』何故そんな質問を…と/野暮だぜ
『嗚呼/嗚呼』楽しいからに決まっているだらう
『嗚呼/嗚呼』楽しいからに決まっているだらう

『嗚呼/嗚呼』煙草を吹かしつつ奏でる宵口楽器
『嗚呼/嗚呼』満月の宵に君にとびっきりの
『嗚呼/嗚呼』殺し文句を蛍火に添えて語ろう
『嗚呼/嗚呼』私は色服男/他の何でもない
『嗚呼/嗚呼』脱げよ/両手汗ばみの下着に添えて
『嗚呼/嗚呼』スライニンフのやうにゆっくりと
『嗚呼/嗚呼』サッキュバスのやうに誘いつつ
『嗚呼/嗚呼』一寸待て/其の位置で一旦停止を
『嗚呼/嗚呼』美は刹那の瞬間/永遠階段の初段
『嗚呼/嗚呼』網膜と集合的無意識が吸い込む迄
『嗚呼/嗚呼』暫時其のままの姿勢でいろ/綺麗だ
『嗚呼/嗚呼』収穫の月より君の身体のラインがさ
『嗚呼/嗚呼』月明かり朧也/周囲暗転に賛美歌を
『嗚呼/嗚呼』嗚呼/其の四肢で俺の心諸共
『嗚呼/嗚呼』本当の黄金に鍛え上げてくれないか

『嗚呼/嗚呼』本当に美しいものは文章であり物語
『嗚呼/嗚呼』本当に美しいものは泥土の恋愛事情
『嗚呼/嗚呼』本当に美しいものは四季を告げぬ雨
『嗚呼/嗚呼』踊り子は月光に恋の行方を預け
『嗚呼/嗚呼』小指の先で正確な北を探しながら
『嗚呼/嗚呼』視線と仕草で吟遊し旅人を癒やす

 私は色服男。他の何でもない。

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