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交差
蝙蝠の飛翔/蜘蛛の足音
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解かれることの無い鉄鎖…其の色は銀
同じく段階的な穴を備えた首輪…其れも銀
ホールの壁は筆者の想像よりも2段階鈍い銀
集合した66人は右手と左手を同時に挙げ
量子力学を完全で健全で絶対的なものと認める
『嗚呼』…調理場に用意されたフライパン
『嗚呼』…同銀色に乗せられたものは人外であり
『嗚呼』…憲法の前文も全文も通用しない場面
『嗚呼』…御散歩を強要される娘は其の体液のうち
『嗚呼』…大部分を蝙蝠に攫われてしまふ
『嗚呼』…其の隙間に見た網膜内部には明晰夢
『嗚呼』…フライパンは王の利き手で揺すられ
『嗚呼』…メインエントランスから振動する故
『嗚呼』…一階の中央ホールに集まる客は/識る
『嗚呼』…おおひに不吉な出来事が起こった事を
嗚呼/チャットでは記載できぬものがある救い
人で在るが故に…俺は多いに痛みを感じ
幸福を論じ/感じ/収受し/拡大し/想像し
誰も居ない祭りの路地裏の雰囲気を楽しめる
人手の届かない『空白の100マイル』
其処にヒトデが大量発生して共喰うのを見つつ
死と出(で)を見分し無意味で下賤な下院に
可決する事しか脳の無い選抜者が集うのを笑う
チャットが問題になるのはそんなに遠くない
此の様な文面が淘汰される日も遠くない
価値の根幹を揺るがす変化が訪れる毎日を見る
レースの中に欠けた幾つかのものを語るなら
直感/発想/想像力/未来への希望/習慣
身体感覚/脳内カクテルのバランス/チャクラ
『嗚呼』…蝙蝠は其の役目を終えて飛翔する
余りにも可憐な娘には6本の爪痕がついている
彼は蝙蝠/6本爪の蝙蝠/知恵の顕現也
生命力の根源たる紅色を付し
上丹田に紛れもない契約を繋ぎ
下丹田に誰とも区別できる生薬を紡ぎ
太陽神経囊に自らの痕跡をはっきりと残し
乳首と乳首の中間点である胸椎には
緑色の唾液が垂らされ水彩画の如く空白を纏う
『嗚/呼』…娘は蝙蝠の飛翔に若干の安堵
『葉/葉』…接続詞の無い小説を読む奇妙な尺度
『葉/葉』…開発された身体は不可逆であり
『葉/葉』…左右の突起に反動する感度
『葉/葉』…少し呼吸を落ちつきたまへよ
『葉/葉』…未だ調教の全部は終わっていないぜ
『葉/葉』…『次だ』市場の王が指示を出せば
『嫌/嫌』…燭台(しょくだい)に新たな炎が
『嫌/嫌』…蝕台(しょくだい)に新月を経ぬ三ヶ月が
『嫌/嫌』…色台(しょくだい)に大きな蜘蛛の姿が
『嫌/あ』…食台(しょくだい)に大きな蜘蛛の姿が
金銀財宝の在りかを示す秘密の迷路
其の地図は深い谷に一旦隠されており
極/限られた民のみが在りかを知っている
網羅された知識の行方は蒸し器の底に集合し
無意識の果てに真の心の芯が確かに在る
其の芯は随分と尖っていると心得よ
其の芯は我々を捕え/越えつつあると心得よ
美しいものを語るには直感
変遷に餐まれるのならば傍観
防寒をしっかりとし恒常性を保つのが肝要
『あ/あ』蝙蝠は去り際に告げた
『あ/あ』もう少しお勉強が必要だと
『あ/あ』もう少しお仕置きが必要だと
『あ/ああ』蝙蝠ははこうも言った
『あ/ああ』身体感覚をもっと信じるべきだと
『あ/ああ』次のお相手はもっと手強いぞ/と
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